~南知多キャリア・ビレッジ通信~

愛知県知多半島の南端、南知多町。若者の就労支援と南知多の活性化をコラボしていきます。合宿型若者自立プログラムやってます!

OB会№9

2008-01-26 23:29:47 | 若者自立塾
OB会も今回で9回目。今回は7名のOBが来てくれました。
1期の卒塾生ともなると、すでに卒塾後2年強が経過し、
今の職歴が2年という状況の人もいるわけです。
時が過ぎるのは早いですね。

とにかく、皆塾生であったことは間違いないのですが、
初対面という人も当然いて、その中で、共通項である塾というものを
話題にどこまで話が展開するのか、毎回楽しみです。

今回は、OBの保護者の方も2名参加していただけ、
また一味違った雰囲気でした。
わりとおとなしい人が多い中、いわゆる大人の数が増え、
いろいろ彼らに励ましや賞賛を与えてくれました。
非常にありがたかったです。

卒塾してもいろいろ悩みは抱えています。それは普通の社会人が
抱くものと同質であったり、なかなか状況が変化しない焦りであったり、
人によって様々ですが、塾に来て、その悩みを語ってくれるというだけでも
彼らにとっては良い場だったのだなと実感しました。

本当に、人の縁というものは大切ですね。
これからも、塾を頼ってくる若者や、その保護者のために
彼らの基地としてがんばっていきます。

彼らと酌み交わしたお酒の生でしょうか、多分まとまりのない文章に
なっていると思いますが、お許しあれ。

10期生、企業展へ行く

2008-01-25 23:05:28 | 若者自立塾
現在、10期生は4名。
11月末の受入れから今までいろいろなイベントがありましたが、
今回は「いざ企業展へ!」企画です。
就労を具体的に検討する時期は入塾2ヶ月経過頃を一つのめどに
しており、丁度、東海地区最大の「転職フェア」が名古屋で開催
されるということで、全員が参加を希望し、引率してきました。

全員3~4社ほどブースを回りました。
そのうちの1人は、在籍期間中に内定を得ることを目標にしているため、
行く前からかなり前向きに今日を迎えたのですが、他の3人は
正直「仕事人VS無業者」という感じで、企業側の人間と接することに
不安と緊張を抱いての参加でしたが、1人ではなく塾生同士で
一緒にブースに入るなどして、お互いの緊張を和らげながら回っていました。
塾生たちの感想は皆「行ってよかった。」というものでした。

その「良かった」という部分はそれぞれ違います。

大学休学中の21歳のA君は「今の自分が企業にどう見られるのかが
客観的に分かってよかった。それに企業側の人に適当にあしらわれることなく
きちんと応対してもらえたことも良かった。やはり大学は復学してきちんと
出ようという意欲が出てきました。」

32歳、8年ぶりの就活のB君と34歳のC君は「ブースに座って企業の人と
話ができた自分というものが良かった。」

22歳のD君は「いろいろな話が聞け、就労に向けてどんどん応募してみようと
いう気になれて良かった。」

1人では会場に足を運ぶことすらできなかった彼らが、塾の仲間がいることで
ブースに座ることまでできるようになったということが、私にとっても
非常に嬉しいことでした。

明日はOB会、皆、準備頑張ろう!

いよいよ明日からサムガク様訪問

2008-01-20 21:54:50 | 若者自立塾
10期生の特別プログラムとして、明日から3日間長野県の自立塾、
侍学園スクオーラ・今人様に訪問させていただきます。
今回で2度目の訪問となりますが、非常に楽しみです。
今回の交流会には勝手に副題をつけています。
「ダッセン・ナガオカの魂を受け取れ」です。

それほどまでに長岡理事長との出会いは私の中では大きなものでした。

30代前半で、あれほどの深みのある人間には出会ったことがないです。

前回はほんの数時間の交流でしたが、今回は2泊3日です。
たっぷり楽しんできます。

嬉しい出来事

2008-01-10 22:04:02 | 若者自立塾
今日は非常に嬉しい出来事がありました。

塾近隣でアルバイトをしながら寮生として滞在を続けているI君。
仕事を終え、塾に戻ってきてしばらくした後、
「塾長、ちょっと出かけてきます。」と行って来たので、
行き先を確認したところ、アルバイト先に行くとの事。
理由を訊くと、
「アルバイト先で使った水撒きホースを片付けるのを忘れてきてしまったので、
 片付けに行ってきます。」
とのことでした。

責任感のある行動です。I君がそう言って来た事が非常に嬉しく感じました。

私も、年始の挨拶を兼ねて同行しました。
道中、彼は、こんなことも話してくれました。
「僕は中学校もほとんど行かず、高校もほとんど行かず過ごしてきたので、
 同年代(20代前半)の人に比べて分かっていないことがたくさんあります。
 実際、今まで自分の都合だけで物事を判断してきてばかりいて、
 周囲を見るということができていないと痛感しています。
 経験せずに過ぎてきたことで全然分かってないことが
 たくさんあると 思っています。今いろいろな経験を通じて
 遅ればせながらも勉強している感じです。
 以前の自分だったら、片付け忘れたことをそのままにしていても
 特に気にしなかったと思うのですが、今回は何か気持ちが落ち着かなくて
 やっぱり行こうと思ったのです。そう感じるようになったことは
 とても自分でも良かったと思っています。」
働く意欲と自信はまだまだ確立していないものの、社会人として必要な
責任感が養われてきたことを自覚してきているようで、
支援をしてきて本当に良かったと感じる瞬間でした。

I君、ありがとう。

何をもって平等とするか

2008-01-09 22:52:51 | 若者自立塾
皆さんは、「見習い」とか「研修」という言葉をどのように受け止めますか。

労働者の権利として、最低時給というものが定められていますが、
その権利を主張しきれるかどうかは非常に難しいことと感じます。

塾に来る若者の中には、中卒、高校中退で20歳前後、学校を離れたあとは
アルバイトもしたことがない、ひきこもり状態だった人もいます。
社会とはどんなものなのかを実感することなく過ごしてきている状態です。

一般的には、「発達課題」と言われる、年代ごとに獲得すべき課題が存在します。
10代後半の若者には、職業観や勤労観、年齢相応の責任感、行動指針、
良心的価値といったものを獲得あるいは獲得する準備が発達課題として
挙げられるのですが、ひきこもり状態になると、社会との接点がなくなり、
それらを涵養する機会を喪失している場合がほとんどです。
という事は、20歳であっても中学校3年生と比較しても幼い考えや
行動しか取れない人もいることは想像できるところです。
実際、塾生を見ているとそのとおりなのです。

さて、そのような状態の人を、雇用側は大人扱いして
雇うことができるかどうかです。
周囲は、発達課題をクリアし大人になってきた人達ばかりで、
そこに、法律で定められているからといって、同等の給料を支払うことは、
その職場の調和を乱すことになる場合もあります。
以前から働いている人や、若くても積極的に仕事を覚え頑張っている人から、
「なぜ同じような給料なのか」という不満が噴出することがよくあるのです。

塾生の状況を理解した上でアルバイトとして雇っていただける職場が
数軒あるのですが、経営者も慈善事業ではなく、全ての従業員のことを
踏まえて判断していらっしゃる中、最低時給を下回るスタートということも
珍しくありません。いわゆる「見習い給」です。
しかし付随して「社会とは」「仕事とは」「自立とは」ということを、
塾という環境を離れたあとでも教えてくださる非常にありがたい存在です。
それはお金とは別の大きな財産を手に入れる機会ではないでしょうか。

ただ、ひきこもり状態から脱したばかりでまだ20歳そこそこですと、
そのようなことにまで考えが及ばないというのが現実には多く、
少々辛いことがあると、ひどい場合には連絡も入れず、電話がかかってきても
出ず、仕事をサボるということもあります。
不平等だと感じているのでしょう。
自分ばかり辛い思いをしていると感じているのでしょう。
しかし、そこを乗り越えてほしいのです。
立ち向かわず回避すれば、もっと辛い状況になることのほうが多いのが現実です。
だれも支援してくれなくなるかもしれません。
それは本当に辛いことではないでしょうか。
これから自立を目指すのであれば、今の自分自身の状況を受容し、
目の前の課題を一つずつクリアするほかありません。
溜めると嫌になります。

私は、不平等な世の中というのは、人に決められた人生しか送れない世の中だと
考えています。今はどうでしょう。生まれたときからこの職業しかできないと
決められている人はいません。選択の自由は保障されています。
ただ、その職業に就きたいと思ってもなれない場合はあります。
それは努力の量、実力、運、覚悟など、様々な要素の結果です。
何か一つだけが原因という事はありません。
希望通りにならなかったとき、落ち込んでも結構ですが、
立ち止まると辛いだけです。
前に進みましょう。