命のカウントダウン2(健康余命810日)

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坂根医院の新型コロナウイルス感染症への対応

2023-12-12 23:57:41 | 新型コロナ
2023年4月27日、桜井氏まほろばセンターにて、済生会中和病院 内科部長:櫻井正樹先生のご司会の下、宇陀市立病院 総合診療科副院長:松島俊裕先生と二人、新型コロナに対する発熱外来の在り方と、抗コロナウィルスをどのように使っているかなどを、近隣の10数名の先生や薬剤師、看護師さんたちを前に発表させていただきました。主催は塩野義製薬でした。
その内容を再録させていただきます。長くてすみません!!画像も小さくてすみません!


先ずは自己紹介から 
こんにちは、皆さま奈良県磯城郡田原本町にある無床診療所 医療法人坂根医院の坂根俊輔です。お目に掛かれてうれしい方ばかりで久しぶりのリアルな講演会に興奮気味です。リアルは良いですね!
少し自己紹介させていただきます。私は医学博士号も専門医も何も持っていない唯の医師です。26歳で医大に入学する前は、大学中退の落ちこぼれのチリ紙交換でした。ひょんなきっかけで医師になりました。現在 高血圧、糖尿病、脂質代謝異常などの新型コロナ重症化因子を持つ68.9歳男性です。
32歳で奈良医大を卒業、その後奈良医大や県立奈良病院、奈良春日病院、平成記念病院などで働いた後、1998年(平成10年)に開業し、今年で開業25年を迎えさせていただきました。坂根医院は人里離れた市街化調整区域にぽつんと建っています。広さは一反(300坪)です。
 今日は、そんな私が、この度の新型コロナ感染症に対し、どう対応し、翻弄されてきたかを報告させていただきます。
この発表の機会を与えていただいた塩野義製薬に感謝いたします。塩野義製薬が私を選んでくれたのは、ゾコーバを奈良県で最初に使用したからなのかもしれません。また、この発表でも述べさせていただきますが院外処方薬局として、また、資料集めにも協力していただいた志都美薬局の國廣さん、さなえ薬局の二十軒さんにも感謝を述べさせていただきます。ちなみにCOIはありません。


 まず最初に、今話題沸騰のchatGPTに「新型コロナなどの新興感染症が流行る中、開業医はいかに行動するべきか」と聞いてみました。


ChatGPTは質問に対してそつのないまともそうな八方美人的な答えを返してくれます。この答えもかなりいいのではと思いました。


自分自身で考え、実行してきた坂根医院の対処方針です。自分たち、患者さんたちを感染から守りながら、出来るだけ患者さんのニーズに即日でこたえることを大事にしました。

最初の頃は、左写真のごとく完全装備で対応していました。(徐々に装備は解除し、現在は通常の不織布マスクのみまたはマスクとフェイスガードで対応しています。)
キャンピングカーは、感染したかもしれないと思ったときに避難所として使用していました。初めの頃は何度も感染したかもしれないと思って何度も長期で避難して家に帰ることが少ないくらいでした。


坂根医院内部の感染防護策です。
左上は医院の入り口に設置していたマスク箱です。医院に入ってくる人に1枚マスクを無料配布していました。マスクが供給不足の時には足りなくなりましたが、中国本土駐在の方とブログを通じて友人となり、当時足りなかったマスクを大量に送っていただいて大変助かりました。
緑色の部分は、関西ペイントの感染防止テープです。 
その横の長方形の口型のものは、NASAの技術を生かしたと言うのが売りの空気清浄機で当時20万円ほどしたのですが、現在はヨドバシカメラで何かを買うと無料で付いてくると言う代物です。
下段左が検温装置+手指アルコール消毒装置
そして診察室入り口の感染予防テープ、我が医院の感染予防の主役級のパナソニックのジアイーノ(次亜塩素酸空間洗浄装置)2台です。院内にジアイーノは6台設置しています。次に述べるクリーンパーティションも2組設置しています。


診察室のクリーンパーティション1組です

クリーンパーティションは、送風側と受風側で一組となっています。
そのいずれにもHEPAフィルターが装着されてウィルスを通しません。
只。上図の様に医療者が風上、患者さんが風下になっており、医療者を守るシステムになっています。


新形コロナの検査をするため、また時に感染者に点滴をするために、プレハブ小屋を設置しました。ベッド1台、PCR検査装置3台を設置しています。


新形コロナの検査は、車で来院していただいて、ドライブスルー形式で駐車場で行っています。雨の日の検査が大変だったので、大きな屋根を設置しました。これで雨天時の検査が大変楽になりました。


往診に行って、点滴もして、残念ながら亡くなってしまった患者さんの配偶者さんからいただいたはがきです。有難くて、泣けました。


本年6月15日までで新型コロナ陽性者を1862人診ていました。12月12日現在では確実に2千人超えていると思います。時間があったら集計したいのですが、現在多忙で、その時間がとれないでいます。


発熱外来に来院された患者数と陽性患者数の棒グラフと、陽性率の折れ線グラフです。来院患者数が多いときは陽性患者も多く、陽性率も高いという事が良くわかると思います。


奈良県と大阪府の陽性者数のグラフです。坂根医院のグラフと相似ですよね。


発熱外来患者数と陽性率をプロットしたグラフです。外来患者数が多いと陽性率が高くなる正の相関が分かります。

使用した抗コロナ薬とその症例数です。坂根医院ではパキロビッドパックの使用数が多いですが、日本全国では圧倒的にラゲブリオの使用数が多いです。パキロビッドパックは使用にいろいろな制限がついていて使いにくいのは確かです。ですが、世界標準であり、効果も最も高いことが分かっているので、坂根医院では積極的に使用しました。



院外薬局とも積極的に連携しました。特に志都美薬局とは強い関係をもって協力しあいました。

まとめです。自慢たらたらですね!!

最後に、コロナバブルで京都の最高級と言われる料亭で宴会をしたぞと最後の自慢で締めくくった次第です!


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2 コメント

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パチパチパチパチ~!! (maru36)
2023-12-13 10:44:09
チョットした講演会ですね。
日本にも色々なお医者さんがいるでしょうが
camper先生は、自宅にも帰らずの日々が
いっぱい有りつつも 凄い頑張ってられたの
良く知ってます。

まだまだ続くでしょうが、地域の方の為、頑張って下さい!!
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ありがとうございます (camper)
2023-12-15 00:01:13
マルさん、ありがとうございます。
マルさんのおかげもあって、何とか初期の危機を乗り越えることが出来ました。体力は落ちてきましたが、今後も何とか頑張っていきたいと思っています。よろしくです!!
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