■カッコ亀井と治験■

くすりの候補を用いて国の承認を得るための成績を集める臨床試験は、特に治験と呼ばれています。

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昨日の続き(ロンドンでの第 I 相試験)

2006-03-21 | 特集:英国第 I 相試験事故

英国医薬品庁のサイトには製薬会社名、治験薬名は掲載されていませんが、マスコミの報道ではと実名が挙がっています。

治験薬は自己免疫系疾患、炎症性疾患、白血病などの薬としてドイツ、Wuerzburgの製薬会社によって開発されたモノクローナル抗体のようです。

場所はロンドン郊外の米国のCROが運営する治験専門医療機関らしい。

数々の非臨床試験(動物実験)をクリアして初めて人間(健常成人ボランティア)に投与される第I相試験での出来事。
臨床試験に参加していた8人のうち、投薬された6人全員が投与直後から苦しみ始め、多臓器不全で治療を受けたとのこと。
うち2人はかなり重篤な状態に陥ったとのこと。
8人のうち2人はプラセボを投与されていたので問題なかったらしい。

原因は調査中(捜査中)とのことだが、製薬会社やCROに落ち度がないことを期待したい。

そして、英国でどんな形で報道されているのかわからないが、臨床試験の危険性のみをあおるのは止めてほしい…。


■英国医薬品庁(MHRA:Medicines and Healthcare Products Regulatory Agency)→http://www.mhra.gov.uk

Press release:
UK medicines watchdog suspends Clinical Trial Authorisation


Press release

Date: 14 Mar 2006
Time: 18:53
Subject: Suspension of Clinical Trial Authorisation
Contact: Press Office 020 7084 3535/3564 or press.office@mhra.gsi.gov.uk
Out-of-hours 07770 446 189

The Medicines and Healthcare products Regulatory Agency (MHRA) has today suspended a phase 1 clinical trial for a new product that is being developed to treat chronic inflammatory conditions and leukaemia, having been notified that six men involved in the first stages of a clinical trial have been admitted into intensive care. 

Eight men took part in this stage of the clinical trial; six were given the product and two were given a placebo. The MHRA has been assured by those running the trial that nobody else has been given the product. The MHRA has also notified other European regulatory bodies. 

The MHRA will be sending inspectors to an independent medical research unit on the Northwick Park hospital campus, to start investigations. The MHRA is working with North West London Strategic Health Authority, Department of Health and Metropolitan Police.  

Professor Kent Woods, Chief Executive Officer at MHRA said, “Our immediate priority has been to ensure that no further patients are harmed. We will now undertake an exhaustive investigation to determine the cause and ensure all appropriate actions are taken.”

Notes to Editor

1. The MHRA has suspended the Clinical Trial Authorisation (CTA) for this trial with immediate effect and is reviewing the data submitted with the application for the CTA.

2. The MHRA is the government agency responsible for ensuring that medicines and medical devices work and are acceptably safe. No product is risk-free. Underpinning all our work lie robust and fact-based judgements to ensure that the benefits to patients and the public justify the risks. We keep watch over medicines and devices, and we take any necessary action to protect the public promptly if there is a problem. We aim to make as much information as possible publicly available.

 

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9 コメント

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何なんでしょうね・・・ (tsugumi)
2006-03-23 00:28:30
確かに、報道であおられて、一般の人たちが「治験は危険」という認識が広まったら困っちゃいますね。



しかし、いったい何なんでしょう・・・



前臨床データの「ヒトへの外挿」がこの治験薬に限り通常と異なった? (なんて素人的な発想)



・・・なにかの事故でしょうか。真相を知りたいですね。

モノクローナル抗体だから??? (カッコ亀井)
2006-03-24 22:59:02
これからの動向に注目したいですね。

MHRAが動いているようですので。。。

英国でどんな形で報道されているのかわからないが…と書いたことの補足です。

BBC(例えば→http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/england/london/4823992.stm)では連日のように報じられていましたが、決して煽ってなかったようです。

(英語力がないので時間がかかりますぅ)



これもBBC→Q&A: Drug trials

http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/4808090.stm
Unknown (りさ)
2006-03-25 10:38:10
TBありがとうございます。

なぜ日本ではニュースにならないのでしょうかね??リベラルじゃないなあと思う今日この頃です(笑

原因については、まだまだ解明されていない状態ですが、この辺りに鍵がありそうです。(他の新聞社にも書かれていたのですが、BBC以外はリンクがすぐに切れてしまうのが難点ですが。)

http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/4817178.stm

過剰反応を起こした原因は、サルにはないたんぱく質ではないかとか、抗体となるたんぱく質CD28を活性化する薬を免疫が正常に機能している人に与えたからではないか、ってことですね。

一般の意見としては、ボランティアは続けたいという人が大学生中心に多いです。なんたって3年分の学費がまかなえる程ですから。

ただ、個人は目先の利益ではなくて長期的に考える必要はあると思います。

個人的に思うところでは、例えば、治験ボランティアをした人の疾病保険や生命保険の支払額などはこれから変わる可能性もあるのではないでしょうか。今までも違っていたのかもしれませんがリスクとして認識されるんじゃないでしょうか。

絶対に安全なんてものはないですからね。

私は治験に応じる気はないですが、献体はするつもりですよ。

こわいですね (みかん。)
2006-03-26 00:05:51
私の周りでも結構話題になってました。

ほんと怖いですよねぇ。。

非臨床で何か兆候はなかったんでしょうかねぇ?

不思議です。

Phase1は本当に慎重にやらないと、ですね。
CD28抗体 (tygrysojciec)
2006-03-30 10:46:21
 CD28抗体価が事前検査にて測定され、適合した被験者のみが組入れられたようです。とはいえ観察される事象は明らかに免疫応答なので、CD28以外での反応が生じたということでしょうか。



スポンサーのステートメント

http://www.tegenero.com/news/statement_re_tgn1412/index.php



サイエンティフィックなレビュー

http://www.tegenero.com/news/statement_re_tgn1412/index.php
訂正 (tygrysojciec)
2006-03-30 10:47:32
サイエンティフィックなレビュー

http://www.newscientist.com/article/dn8863-catastrophic-immune-response-may-have-caused-drug-trial-horror.html
コメント有難うございます (カッコ亀井)
2006-03-31 06:58:55
コメント有難うございます。

亀レスですみません。

今朝の大阪は雪がちらついています。明日から4月だと言うのに…。



■りささん■

日本での報道はライブドア、BBC日本語版、medwave(日経BP)くらいでしょうか?

業界では話題になっているようですが…。

英国のPhaseI募集状況は(ネット上でしか判りませんが)、日本よりもオープンのようですね。

学費が賄えるくらい身近な存在とは知りませんでした。



■みかんさん■

治験薬はドイツ系大手製薬会社が受託しての製造でした。

でも、この会社の日本法人のサイトには情報がないんです。

今後、非臨床試験のやり方も再考されるのかもしれませんね。



■tygrysojciecさん■

情報を有難うございます。

合成された化合物でないところがポイントでしょうか?

リンクいただいた記事、全部は読めていませんが、免疫反応の奥の深さが今後解明されることを期待したいです。

免疫反応! (tsugumi)
2006-04-01 23:52:11
なるほど~

アナフィラキシーショックみたいな感じ?

勉強になります!

サルで前臨床やってるんですね。それでも・・・ってこともあるんだ。うーーーん・・・
謎ですが、 (カッコ)
2006-04-04 05:35:54
この免疫反応、健常人だから過剰に反応したという推測もあるようです。

サルでの実験は役に立たないって結論に至ることもあるのでしょうか?

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