ねこブログ 「女子大生、床屋で髪を切る」
を読んで、わたしも昔のこと思い出しました。
わたしの場合は、ねこブログさんと違って、入ろうと思って行ったのに、中々入れてもらえなかった思い出です。
大学生の頃、一度頭を剃ったことがあります。
友達と飲んでいて、もう何の話だったか忘れてしまいましたがくだらない議論が盛り上がり、髪の毛を賭けて負けたのです。
わたしは、大学の帰り道にいつも通りかかる床屋に行こうと決めました。入り口には、静脈と動脈をかたどったとか言われている、例の青と赤のくるくる回る看板。その脇に、「チョコレート進呈」と書かれているお店です。
ドアを開けて中に入っていくと、いきなり怖い顔をした床屋のおっちゃんが
「なにっ?」
と立ちふさがりました。
「いやあ、切ってもらいたいんです」
と言っても、
「だから、なんでっ?ここ、床屋だからね?ほらほら、よそに行って!」
と立ちふさがったまま、手でシッシッ!と追い払う仕草までするのです。
入れてもくれないとは予想してなかったので、困惑しました。
まったく、商売っ気も愛想もない床屋です。
「いえ、バリカンで剃ってもらいたいんで、床屋がいいんです」
というと、今度は
「え?バリカン?ほんとに?
・・・じゃあ、まあいいけどさ。そこ、座ってよ」
と、やっと席に座らせてもらうことができました。
なんだ、なんだ?とことの成り行きを見守っていたおばちゃんも、
「なにっ?あんた、頭剃るのっ?」
と出てきました。
床屋のおっちゃんは、「俺、しらないよ・・・」などとモゴモゴ言いつつも手際よく準備をはじめます。
「本当に剃っちゃっていいんだね?あとから戻してくれとか言わないでくれよ」
と念を押した後、おっちゃんはバリカンでぐるっと剃り始めるとともに、おばちゃんのマシンガントークも火を噴きました。
「あんた、なんだって頭なんか剃るの?」
「女が髪なんか賭けるんじゃないよっ、バカだねえ」
「ああ、女の黒髪っていう言葉もあるのに、こんな風に剃っちゃうんじゃもったいないねえ。ま、でも、黒髪って感じでもないか・・・(わたしはその時、ショートのドレッドにしてたのです)」
と、剃っている間中お小言の嵐。
そうこうしているうちに、髪は頭頂部に一筋残して剃り終わり、「この辺でやめとくか?」というたぶんお決まりであろうジョークも交えつつ、すっかり剃りあがりました。
あれだけ「バカだねえ」「女が髪を剃るなんて」と小言を言ってたおばちゃんも、
「あれ、わりかしスッキリしていいんじゃない?女が剃るのもいいかもねえ」
などと言っています。
おじちゃんも
「いやあ、女の子の髪なんか剃るの、初めてだったよ。
長い間商売してるといろんなことあるねえ」
と和気藹々ムード。
会計を済ませた後、「で、チョコレート・・・」というと、先ほどまでのムードはどこへやら、また入店時の怖い顔に戻って
「なにっ?チョコレートは子どもだけだよ!大人はダメ、ダメ!」
と、また追い出されてしまいました。
帰り際に見ると、「チョコレート進呈」の下には小さく(こども)と書いてありました。
お年寄りの原宿、巣鴨の床屋の思い出です。
いい町だったなあ。
その後しばらく、わたしは瀬戸内寂聴やシンニード・オコーナー、シガニー・ウィーバーなど「頭を剃っている」ということ以外なんの共通点もない人々に「似てる」といわれるようになったのは言うまでもありません。
を読んで、わたしも昔のこと思い出しました。
わたしの場合は、ねこブログさんと違って、入ろうと思って行ったのに、中々入れてもらえなかった思い出です。
大学生の頃、一度頭を剃ったことがあります。
友達と飲んでいて、もう何の話だったか忘れてしまいましたがくだらない議論が盛り上がり、髪の毛を賭けて負けたのです。
わたしは、大学の帰り道にいつも通りかかる床屋に行こうと決めました。入り口には、静脈と動脈をかたどったとか言われている、例の青と赤のくるくる回る看板。その脇に、「チョコレート進呈」と書かれているお店です。
ドアを開けて中に入っていくと、いきなり怖い顔をした床屋のおっちゃんが
「なにっ?」
と立ちふさがりました。
「いやあ、切ってもらいたいんです」
と言っても、
「だから、なんでっ?ここ、床屋だからね?ほらほら、よそに行って!」
と立ちふさがったまま、手でシッシッ!と追い払う仕草までするのです。
入れてもくれないとは予想してなかったので、困惑しました。
まったく、商売っ気も愛想もない床屋です。
「いえ、バリカンで剃ってもらいたいんで、床屋がいいんです」
というと、今度は
「え?バリカン?ほんとに?
・・・じゃあ、まあいいけどさ。そこ、座ってよ」
と、やっと席に座らせてもらうことができました。
なんだ、なんだ?とことの成り行きを見守っていたおばちゃんも、
「なにっ?あんた、頭剃るのっ?」
と出てきました。
床屋のおっちゃんは、「俺、しらないよ・・・」などとモゴモゴ言いつつも手際よく準備をはじめます。
「本当に剃っちゃっていいんだね?あとから戻してくれとか言わないでくれよ」
と念を押した後、おっちゃんはバリカンでぐるっと剃り始めるとともに、おばちゃんのマシンガントークも火を噴きました。
「あんた、なんだって頭なんか剃るの?」
「女が髪なんか賭けるんじゃないよっ、バカだねえ」
「ああ、女の黒髪っていう言葉もあるのに、こんな風に剃っちゃうんじゃもったいないねえ。ま、でも、黒髪って感じでもないか・・・(わたしはその時、ショートのドレッドにしてたのです)」
と、剃っている間中お小言の嵐。
そうこうしているうちに、髪は頭頂部に一筋残して剃り終わり、「この辺でやめとくか?」というたぶんお決まりであろうジョークも交えつつ、すっかり剃りあがりました。
あれだけ「バカだねえ」「女が髪を剃るなんて」と小言を言ってたおばちゃんも、
「あれ、わりかしスッキリしていいんじゃない?女が剃るのもいいかもねえ」
などと言っています。
おじちゃんも
「いやあ、女の子の髪なんか剃るの、初めてだったよ。
長い間商売してるといろんなことあるねえ」
と和気藹々ムード。
会計を済ませた後、「で、チョコレート・・・」というと、先ほどまでのムードはどこへやら、また入店時の怖い顔に戻って
「なにっ?チョコレートは子どもだけだよ!大人はダメ、ダメ!」
と、また追い出されてしまいました。
帰り際に見ると、「チョコレート進呈」の下には小さく(こども)と書いてありました。
お年寄りの原宿、巣鴨の床屋の思い出です。
いい町だったなあ。
その後しばらく、わたしは瀬戸内寂聴やシンニード・オコーナー、シガニー・ウィーバーなど「頭を剃っている」ということ以外なんの共通点もない人々に「似てる」といわれるようになったのは言うまでもありません。
おっとっとさん、お久しぶりです!
入院の話とは、全然つながってないですけどねー。しばらく、「あそこは大人にはチョコレートくれないんだよ!」と界隈にうわさを流布しておきました。
neco5959さん、ガムっていうところも結構あるみたいですね。
歯への気配りでしょうか。
こどもにとって、散髪って面倒でいやなものだから、お菓子でご機嫌とるのかなあ。
ようちゃん、おひさしぶりです~
すっかりご無沙汰してます。
かっこいいっていうか、やっぱり尼さんみたいでしたよ・・・。
tabutaさん、わたしもずっと髪を短くしていたので、よく公共のトイレに入るとおばさんに「あんた、ここは女性用よ?」などと注意されてました。
「わかってますけど、何か?」というと、上から下まで眺めて「あ、そうなの?」って感じでしたが。
わたしも、今でも夏になると剃ろうかという衝動が沸いてきます。
ひめ、そうだ、10年以上前だね・・・って、自分としてはもっともっと前の話のような気がしてました。
変な大学だったよね、煮炊きしてたり。
もう10年以上も前の話だね、なつかしー!!
床屋で短くしていたせいばかりでもないでしょうが、小学校のかなり高学年になるまで、スカートをはいていてさえ男の子と間違えられたものです。
実は、私、スキンヘッドにあこがれてます。一度やってみたい。頭の形には、自信あるんです。でもダンナが「それだけは止めてくれ。何色にしてもいいから」って。
で最後がこれだ…なんてか、成人式で「え!?こいつってこんな人だった?」って同級生に合った時の気分です。
えっと、もうちょっとほっそりとしていたころ、なんでしょか?