トトラの馬

元々はエコロジーやスローライフについて書いていましたが、とりとめなくなってきた。

ウラジオストク車事情

2007-05-13 23:28:43 | できごと
ロシアでは、車に関してびっくりしたことがいくつかありました。


車のほとんどが日本車!
この前もちらっと書きましたが、9割方日本車です。
わが夫は三菱ジープJ26Hとかいう古~い車を大切に大切に愛しており、おそらくわたしといるより車といる時間の方が長いくらいですが、日本の車ってほとんどがたいして走らないうちに買い換えられてしまいますよね。
ですから、結構いい車が沢山走ってるんです。
まじめそうな若者やいい年のおじ様が、日本ではいわゆる「族車」として現役時代を過ごしたであろうバリバリチューンの車や、ステッカーべたべたの車なんかに乗っていたりするのが、なんとも微笑ましかったです。
規制前の車も相当走っているようで、交通量の多いウラジオストクの道は排気ガスが本当にひどかったです。

そういえば、「商売上手」とか「ビジネスチャンス」なんていう言葉をほとんど感じなかったロシア滞在で唯一それを感じたのは、中古車ビジネスでした。
行きも帰りも飛行機が地面にドスンッ(文字通りドスンとつくんです・・・)と着くなり携帯で話し始めるロシア人のお兄ちゃん達は、服装なんかも他のロシア人たちとはちょっと違っていて、おそらく中古車ブローカーなんじゃないかなあと予想してたんですが。
元手はそれなりに必要でしょうが、いち早くチャンスを掴んだ人たちなんだろうと思います。


信号がない!
ウラジオストクは相当な交通量なのに、信号がほとんどないです。
かといって、ランナバウト(交差点で、一度ぐるっと輪のようなところを回って曲がりたい角に入る形の交差点)にもなっていません。
よくあれで道路がまともに機能しているなあと思います。
そして、恐ろしいのが道を渡るとき。
信号がないので、どんどん車がやってくる中を、タイミングを見計らって渡るんです。
父は、「渡るときは絶対に走らないように」とアドバイスされたそうです。走ると、運転手が「さっさと渡り終わるだろう」と思ってスピードを緩めずに突っ込んでくるそうな。
ロシア人たちは慣れたもので、びゅんびゅん走る車の中をスイスイと好き勝手に渡っていくんですが、わたし達にはとっても怖くてできない!
とはいえ、「渡れない」と言ってるとどこへもいけないので、渡りたい場所に来たら誰か他のロシア人が渡るのを待って、その後ろをカルガモみたいにくっついて渡っていました。


車の給油方法!
タクシーに乗っているときに、現地式の給油を体験することができました。
これは、怖いを通り越してかえって笑ってしまったのですが、なんとエンジンをかけたまま給油するんです!
走っている車の整備状況は車検によってある程度のレベルに保たれている日本でさえ、給油中はエンジンを切るのが当たり前だし、車内のタバコなどの火にすら用心しますよね。ロシアでは日本の車検に当たるような制度はなく、買って登録したらそのまま乗り続けられるらしいので、整備状況はあんまりよくないと思われます。
なにかがスパークでもしたら、スタンドもろとも吹っ飛びます。
何事もなかったから言えますが、いい体験をしました(笑)
しかし、父によると旧ソ連時代には、オイルを温めるために厳冬期は車の下で焚き火してたそうですから、ロシア人にしたらこんなので怖がっている日本人が信じられないかもしれません。


ロシア車「ラーダ」の衝撃的瞬間!
知らない方は検索して欲しいんですが、なかなか愛嬌のある素敵な形の車です。
しかし、性能の方は・・・。父いわく、白タクでもラーダだと確実に走る保証がないからか、料金がかなり安くなるとか。

ある日、わたし達が道を歩いていると、通りをかのラーダが走ってきました。
交差点に差し掛かり、ブレーキをかけるラーダ。
と、その途端、ガガガーッ!ともの凄い音が!車の下からは火花が!

なんと、ブレーキをかけたら車の左後方のタイヤが外れちゃったんです。
車は車体を擦って止まりましたが、タイヤはまっすぐ前方へとすごい勢いで転がっていきます。そして、別の方向から交差点に入ってきた車の前を通り抜け、歩道を歩いている人の後ろをすり抜け、壁にぶつかって植え込みの中に入ってやっと止りました。
車や人のタイミングが少しでも違っていたら、大惨事になっているところでしたが、本当に良かった。

あっけに取られて見ていると、車の運転手はさっさと運転席から出てきてタイヤを拾いに行き、肩に担いで戻ってくると、トランクを開けてその場で修理を始めていました。
なんだか手馴れた様子だったので、もしかしたら時々外れてるんじゃないだろうか?
その証拠に、トランク開けて修理を始めたってことは、予備のボルトやナットが積んであるってことじゃなかろうか?

ホテルに帰ってテレビをつけてみたら、新型ラーダのCMをやっていました。
スタイリッシュな音楽に合わせ、洒落た町を走るラーダ。
車内装備のアップが時々重なり、「走りを追求した美しいフォルム」「こだわりの車内空間」・・・みたいな感じのナレーション(いや、これはロシア語なので想像ですが・・・)、そして颯爽と車から出てくるスーツ姿がキマった美男子・・・。
CM製作技術と同じだけ、車の性能も向上していることを祈るばかりです。


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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
このblogおもしろい! (くろさわけん)
2007-05-14 01:01:55
ロシア語の翻訳者です。このblogとっても楽しいですね。ブックマークしてもいいですかねぇ??
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ありがとうございます (ひろた)
2007-05-14 20:47:37
くろさわさん、こんばんは。
はじめたばっかりだけどこれからロシア語がんばります!
わたしもくろさわさんの所、RSS登録しました!
ひとりぼっちのロシア語学習、強力な先生が現れてうれしいです。
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がんばりましょうね! (くろさわけん)
2007-05-14 20:57:12
こんばんは☆blogへのコメントありがとうございます!最初は普段使っていない口の筋肉を使うので、ちょっとつらいかもしれませんが頑張ってくださいね!ひろたさんのblogの方にもちょくちょく出没させていただきます♪これからも楽しいblog期待してます(^^)
^
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おかえり~ (あきえ)
2007-05-15 04:20:19
淳子ちゃん、ロシア満喫して帰ってきたみたいですね。うちのパパは「俺はもういがなぐでいいは~」と言ってました。「あいつらアル中ばっかでやる気がねぇ」との事。自分も一歩手前のクセに。

ところで、パナマの交通事情も似たり寄ったりです。
片側4車線の交差点でも信号がありません。
ちなみにその道路の名前は「Tumba Mueruto」
毎日死ぬ覚悟で渡っています。

またロシア珍道中のエピソードを楽しみにしています。
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あ、間違えた (あきえ)
2007-05-15 04:23:11
「Tumba Muerto」の間違いでした。
まだまだ勉強が足りないってことですね。
精進します。

淳子ちゃんもロシア語がんばってね。
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うはは (ひろた)
2007-05-15 23:55:41
Tumba Muertoかあ。
死の交差点どころか、死の墓ですねえ。
パナマでの生活、頑張ってるね~。
野菜不足で大変だって聞きました。

パパ、もう行かなくても良いって言ってました?
わたしが思うには、モスクワやサンクトペテルブルグに行ったら、また全然違う観光が楽しめるんじゃないかなーと思ってます。
それまでにロシア語マスターするぞ!
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