トトラの馬

元々はエコロジーやスローライフについて書いていましたが、とりとめなくなってきた。

参院選

2007-07-30 21:57:48 | できごと
年金問題、政治と金、閣僚の失言など色々あったけど・・・

そういう、自業自得を全部ひっくるめて「逆風」とよんでたのが、
一番の失言(by自民党)だと思う今日この頃。

不二家あたりが、再建のときに
「逆風にまけず頑張ります」
とかいってたら、どんなにバッシングを受けただろうか。

ペットボトルのリサイクル

2007-06-29 00:51:03 | エコ&スロー
先日「マイボトル」の話を書いたら、のれんさんから
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ところで、この人のペットボトルその他の話ってどう思う?
http://takedanet.com/
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とコメントを頂きました。
が、結構色々と考えるところがあって長くなりすぎるので、今日はコメント代わりに書こうと思います。エコロジーに関する記事、久しぶりですねえ!
もはや、何のBLOGかわからない状態になってますが、元々はエコロジー&スローライフBLOGだった記憶が残ってます
そして今や、遠くに住む家族への途切れがちな近況報告BLOGと化してます。反省。


さて、紹介されたリンク先は、「リサイクルしてはいけない」「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」などの著者である、中部大学 武田邦彦教授のサイトです。
ちなみに、わたしはこの方の著書は読んでいません。サイトの記事だけです。
ペットボトルに関する記事は、(1)~(8)までありますので、ご興味のある方は読んでみてくださいね。
※「特設スタジオ」に目次の一覧があります。いっぱいあって大変だなーと思いますが、実はゆっくり考える・・・ペットボトルのリサイクル(4)が1~3のまとめになってますので、ここ読めばほぼ大丈夫!


簡単に結論から書くと、わたしはこのサイトの記事を読んでみて、大枠では非常に頷ける部分があります。
もはや、ペットボトル云々の論点にすら関係ない本当の大枠で申し訳ないんですが(苦)、非常に賛成できると思ったのが「環境に良いという思い込みでなく、実際に環境改善もしくはこれ以上の悪化を防ぐという目的に適っているかという点を検討すべき」という点です。

わたしが環境サイトの仕事をするようになった10年ほど前は、環境問題というのは一部のストイックな人たちが熱心に取り組んでいるものというような印象で捉えられていた感があります。(まあ、こういうと御幣がありますが・・・)
そして時は移り、一時期「環境goo」に関わるメンバーで「エコというと、経済のエコと間違えられないかな?」なんて真剣に議論したことがウソのように、「エコ」という言葉が広く浸透してきました。今では、当時と比べると驚くほど多くの方々が環境問題に関心を持ち、様々なことを実践しています。素晴らしいことです。
でもその一方で、「エコ」「環境に良い」という言葉だけが一人歩きするのは怖いことだなと不安も感じています。
「エコ」というお墨付きがついたものを無条件に良いことだと信じるのではなく、その背景に関心や想像をめぐらせることが大切だと思うからです。

もともと、環境問題は人々の生活様式や考え方・感じ方によって大きく意見が分かれる問題だと思います。また、複雑に絡み合った要因があり、何をベストな解と考えるかも、見解が分かれて当然です。
「これはエコ(=良いこと)」「これはエコじゃない(=悪いこと)」と単純に物事を分けてしまうと、選択肢はそれを取るか取らないかの2択しかありません。それがなぜ環境に良いと言われているか、判断することもできません。
でも、背景を知ることによって「二酸化炭素を減らすために、自分にはあれはできないけど、これはできる」というように選択の幅が広がると思うのです。
よく、健康マニアの人を称して「健康のためなら死んでも良い」などといいますが、エコの旗印の下で環境負荷を高める結果を出しては、せっかく良いことと信じて行っても虚しいですよね。


ペットボトルに話を戻し、武田氏の主張を大雑把に要約すると以下のようになります。

「ペットボトルのリサイクルには、新品を製造するよりも多くの資源・エネルギーが使われる。だから、環境のことを考えるのであればペットボトルはリサイクルせず、焼却すべきである。」

ペットボトルの原料は石油ですから、ここには鉄やアルミなどと違ってある資源を別の資源で置き換えるというような発想はありません。リサイクルによってどれだけの資源やエネルギーが節約できるのかを比較することには納得がいきます。
特に、ペットボトルのように一旦原料の状態に戻してから再度加工する必要がある物質に関しては、そのために多くの資源やエネルギーを要するので、リサイクル効率をよく検討した上でリサイクルか否かの結論が出されるべきです。

また、リサイクルを成り立たせる条件として、一定量以上のリサイクル対象物が必要になります。「リサイクル=エコ」と捉えられがちですが、この背景には大量に消費されるペットボトルが存在しているのです。
武田氏はこの点について以下のように述べており、ペットボトル自体の消費量を抑える努力をした上で、残ったものについての焼却処分を主張していると思われます。

もし、ペットボトルを油とかお醤油のように本当に便利でそれほど毎日、使い捨てしなくても良いものだけにしていたら、今頃、ペットボトルのリサイクル騒動も無かったでしょう。
「過ぎたるは及ばざるが如し」の典型的な例です。お茶や水までペットボトルで飲もうとするからリサイクルということになったのです。


お茶や水のペットボトルを時々買ってしまう自分への反省も込めて、「使って捨てるけど、リサイクルしたからエコ」という考え方は捨てて、リサイクルしなくて済むように生活していくべきだなと思います。
その文脈では、「リサイクルしてはいけない」という主張はわたしにとって非常に納得がいくものです。

しかし、そもそもペットボトルは本当に「リサイクルすると資源・エネルギーが節約できない」のでしょうか?
ペットボトルを分別回収すれば、そのままの形で回収できるのですから高い純度で同じ物質を集められるのに、それは本当に資源ではなくて焼却すべきゴミなのでしょうか?
武田氏がその根拠としている数字を見てみると、納得できない部分があるのです。

現在のペットボトルのリサイクルは、新しく石油から作るのに対して理論的に3倍以上、実績で8倍程度
とは武田氏の計算ですが、これは「回収したペットボトルからペットボトルを作る場合」の計算なのです。
実際には、回収されたペットボトルのほとんどが繊維や包装に使うシートなどになっています。それらを新しく石油から作る場合とリサイクルする場合は比較されていません。
(財)日本容器包装リサイクル協会 のデータを見ると、再商品化されたペットボトルは17年度実績で44.8%が繊維、41.1%がシートに加工されており、ボトルに成型されたのは全体の8.5%となっています。つまり、ペットボトル・リサイクルの実態にそぐわない計算に基づいて、リサイクル全体をやめるべきだと言っている訳です。

武田氏は工学の専門家であり、ペットボトルのリサイクル工程は熟知されています。わたしはそこに疑いを挟む余地もありませんが、ボトル→ボトルのリサイクルに3倍~8倍の資源が必要であるとしたら、結論は「リサイクルしてはいけない」ではなく、「ボトル→ボトルのリサイクルはしてはいけない」となるべきです。

また、武田氏はこれらの環境負荷の計算をすべて「コスト」によって算出しています。これは、「(数値の信憑性に欠ける)LCAなどやらなくても経費と原単位を示してもらえば、社会はそれを評価することができる」との考えに基づいています。

「コストが安ければ環境負荷も低い」
これってどこかおかしいな?というのは、例を変え、中国産の木材と国内の間伐材の価格差を考えればすぐわかるでしょう。コストによる計算では、経済格差や人件費といった環境とは別の要素が反映されてしまいます。また、安い資源を算出するために環境への負荷を犠牲にしていたり、逆に環境補修や負荷軽減のためにコストをかけている場合、逆の評価を出してしまう可能性があります。

「エコ」というお墨付きが無条件に受け入れられるのが恐ろしいのと同様、誰かによってお墨付きを剥がされたものが一人歩きするのも問題です。どちらを信じるにしても、背景を置き去りにしたままでは大量消費そのものを抑制する選択肢は生まれてこないからです。
環境問題は専門的な知識がないと難しい部分が沢山あります。理数系にはめっぽう弱いわたしにとって、専門知識となるともうお手上げです。でも、分らないなら分らないなりに知ろうとすれば、何か自分の理解できる範囲があるように思います。

コメントを返そうと思ってここまで書くのに、書いたり削ったりして3日もかかってしまいました。
そして気付いたんですが、どちらかというと今回わたしが引っかかっているのは環境問題そのものよりも、例えば何かの食品を食べ続けると痩せると言われればその商品がスーパーから姿を消すほど売れ、その報道がウソだと分ればバッシングを受けるような、そんな現象に対する怖さかもしれません。
環境問題に限らず、物事の太鼓判だけ見て思考停止に陥らないようにしなければ、と強く思います。

マイバッグ、マイボトル

2007-06-24 22:26:06 | エコ&スロー
雨の日曜日、今日は水筒のカバーを作りました。

出かけるとき、ついついペットボトルのお茶や水などを買っています。一応、リサイクルの箱には捨てますが、週に2~3本ものペットボトルを捨てるのが嫌だな~と思っていました。

すると先週、商店街で1つ525円の水筒を発見。
でかでかと「リロ アンド スティッチ」の絵が描いてあったので、家にあった布でカバー作りです。裁縫の心得も計画性もあまりないので、でたとこ勝負で臨みます。

ちゃんと計るのは面倒なので、まずは布に直接ボトルを当てて、すっぽり入る大きさの筒状に縫いました。上部には、ゴムを通せるようにループを作っています。
そこで思い立ち、布に直接カエルの絵を描いて刺繍を入れました。
もちろん、裁縫以上に刺繍の心得もありませんが、自分のものなのであまり気にせず塗り絵のように糸で色を埋めました。
底の縫い方は良く分らず、ボトルに筒をはめ込んだ状態で、大きめに丸く切った布をあわせながら縫い付けました。
これ、ちゃんと計ってしるしをつけておけば簡単だったんでしょうけど、テキトウにやったら一度失敗!ほどいてやり直すハメになりました・・・。
その上、上にゴムを通そうと思ったのに、縫い合わせちゃった。
まあ、ずり落ちてこないのでこれで完成としました。
来週からは、これにお茶を入れて持ち歩こうと思います。



後ろにずらりと並んでいるのは、マイバッグです。
頂いたものや、マイバッグとして買ったわけではないけれど小さく折りたためるものなどを使っています。薄い生地のものは、持ち歩くバッグの中でばらっとならないよう、ゴムや紐で一回縛っておくと便利です。
マイバッグって面倒くさいと思う方も多いみたいですけど、実は便利なんですよ。
肩からかけられるバッグにすれば、レジ袋を手に食い込ませて重いものを運ぶより、ずっと楽ちんです。

最近、近くの西友で「ハチドリキャンペーン」というのが始まりました。
これまでは、レジ袋を断るとスタンプを一つくれていたのですが、今度は断るたびに会計から2円引いてくれます。
色んな所で配られるスタンプカードって、実はあまり便利じゃありません。色々持ち歩いて、お財布はパンパン。なのに、いざと言うときにその店のカードに限って見つからなかったりします。
50個もスタンプを集めないといけないスタンプカードより、会計ごとに値引きしてくれる方式は、これまで関心がなかった人たちにも直接的に訴求するような気がします。

キャンペーンの由来となっているハチドリの物語、短いけれど素敵なのでぜひ読んでみてください!

西友 「ハチドリ計画」

いしもちのスープ

2007-06-06 23:05:45 | 食べ物、飲み物
お魚を食べたいなーと思って買い物に出かけたら、いしもちが1尾、136円で売っていました。
結構大きな魚なのに、うーん、この値段は安い!

どう調理したものかわからないけど、「塩焼きにすればどんな魚だって食べられるだろ~!」と、行き当たりばったりに購入して帰宅しました。
「塩焼きに大根おろしを添えて、ポン酢でもかけようかな。
 あとは味噌汁に小松菜のおひたし・・・」
と、和風のメニューを想定し、鍋に水と昆布出汁を沸かしたところで、いしもちをインターネットで調べてみることにしました。

・・・。うっ。
「焼いても煮てもおいしくない」とか書かれてる・・・。
高級かまぼこの材料になる魚だそうです。
塩焼きは磯臭くておいしくないという記述が多かったので、急遽方針を変更することに。

とりあえず、うろこを取って腹を開いてみると、でっかい浮き袋がついていました。
なんとなくおいしそうなのでこれは残すことにして、残りの内臓とエラを取り除き、塩を振って下準備完了!おまけに・・・と、空になった腹にローズマリーも投入。
オリーブオイルで焼いてから、残り物の野菜と一緒にトマトスープにすることにしました。
フライパンには入ったけど、その後鍋に入らなかったので真ん中でぶちっと切断。
味噌汁を作るつもりで用意していた昆布出汁も、もったいないので入れました。

買い物もテキトー、料理もテキトー。
だけど、すごーくおいしいスープができあがりましたよ♪
魚1尾でも立派な魚介スープになったのは、昆布出汁のおかげ???
気分を良くして白ワインも開けちゃいました。
あ~、幸せ!

でも、オリーブオイルで焼いた後にちょっと身を食べてみたけど、わたしはこれでも充分おいしいと思う。
次は焼き魚で食べてみるぞ~!

誰かと仲良くなりたい時は

2007-05-31 01:09:07 | できごと
週末のお食事会、とっても立派でした。
バリ風の素敵なホテルで、豪華なお食事。

ひ孫、孫、娘に囲まれる祖母の写真を載せます。
手に持っているのは、お食事会に参加したみんなが書いた寄せ書きです。
久しぶりの人たちにも会えて、大勢の家族に囲まれて、おばあちゃん、うれしそう。

にわか写真係もがんばりました~。
出されたお食事も、参加した人ひとりひとりも、全部写真に収めてきました。
沢山撮りすぎてしまったので、これから整理です。
がんばらねば。
といっても、子ども達があまりに可愛かったので、子ども写真集みたいになっちゃいました(^_^;)




わたしの姪は、朝、お布団の上ででんぐり返しをして遊んでいるうちに、いとこ(のこども)のお姉ちゃんがだーい好きになっちゃったみたいです。
最初はそろりそろりと一緒に遊び始めたのですが、そのうちに遊んでいる彼女を眺めながら、楽しそうに彼女の名前を呼び始めました。
まるで、名前の響きを楽しむみたいに、何度も何度も。
別に、呼びかけているんじゃないんです。名前を口に出すのが嬉しいみたい。

お姉ちゃんがでんぐり返しをすると、
「うわー、○○ちゃん、上手だね~!」
と、大喜びで拍手!
「ね、上手だね~!」とわたしの方を見るので、「ホントホント、上手だね~」と答えると、まるで自分のことのように嬉しそう。

食事会の翌日は水族館に行ったのですが、少しでも離れると「○○ちゃん、○○ちゃん」と呼びかけては、急いで手をつないでいました。
髪型も同じにして、なんだか姉妹みたい。

「な~んか、可愛らしいな~」と目を細めながらも、ちょっと感動してました。
こどもって、相手と仲良くなる方法をちゃーんと知ってるんだなあって。

 誰かと仲良くなりたい時は、相手の名前を呼ぶこと。
 相手のことを思うこと。
 その人が何かしたら、自分のことのように喜んで誇らしく思うこと。
 そして、一緒にいたい気持ちを表すこと。

たったこれだけ。
だけど、こんな簡単なこと、すっかり忘れてました。
大人になると色々と面倒な手順や相手の迷惑なんかを考えて素直に行動できないけれど、誰かのことがだーい好きになって、仲良くなりたいと思うときは、こんな単純な気持ちだったんだなあと気付いたんです。
姪を見ていて、「そっかー、こういうことなのか」って思いました。

子ども達と過ごして、筋肉痛と、誰かと仲良くなる方法を得て帰ってきました。
今日夫が帰ってきたら、いっぱい名前を呼んでみます。


にわか写真係へのアドバイス

2007-05-25 18:21:44 | できごと
今週末、松島で祖母の90歳の誕生祝いと祖父の30回忌を兼ねた、家族・親戚のお食事会が開かれます。つい数日前、わたしはその会での写真係の指名を受けました。

「おー、それならデジカメ充電しなきゃ!」

「説明書も持っていかねば!」

「持って行くつもりだった鞄じゃ、入りきらないなあ~」

などとアタフタしてます。カメラの使い方がまだそんなに分ってないから、不安だし・・・。
でも、祖父方の親類など知らない人も多い席での写真係はちょっと役得かな、などとも思っています。
写真撮るんだったら、声もかけやすいですしね~。


仕事で写真を撮る夫に、「今度、わたしが写真係なんだ~」と話したら、「おっ、それじゃ、引きの写真もいいけど、被写体にどんどん近づいて撮りなよ!」とアドバイスをもらいました。
「顔なんて、フレームからはみ出しちゃう位のがあっても良いから、思い切って近づいて撮るんだよ」と。

実は、叔母バカのわたしは姪に会うたびに沢山の写真を撮りためているんですが、夫にそれを見せたら、
「アップの写真、レンズで大きくして撮ってるでしょう?自分で近づいて行ってないでしょう?」
と指摘されていたんです。
わが愛する姪は、いつもわたしに会うとしばらくは警戒のまなざしを向けるので(涙)、「あまり近づくと怖がるかなあ?嫌がるかなあ?」と、こっちも警戒しながら撮ってたんですよね。夫に聞いたら、そういうのってやっぱり分るそうです。

そして夫から贈られた言葉が、
「あなたの写真が良くないと思うなら、もっと被写体に近づくことだ。」

・・・。
なんと、食事会の写真係に際してロバート・キャパの言葉を頂いてしまった・・・。
がんばらねば。

わたし、お年寄りの手って大好きなんです。
男も女も、わたしたちの世代よりもずっと手を使って仕事をしてきた人たちですよね。
曲がったり、しわが寄ったり、傷がついたりしている手や指のひとつひとつに、家族のために何かを作ったり働いたりした歴史が詰まっているような気がします。
いっぱい撮った時のために予備のメモリーカードも貰ったし、「食事会の記録係」と気負わずに、いいなと思ったもの何でも近づいて撮ってくるぞー!と思っています。

ロシアでみつけた日本

2007-05-18 22:42:25 | できごと
旅行から帰って一週間も経つのに、飽きもせず再びロシアの話題です。
たぶん、これでもう打ち止めだと思います。

ロシアでは、日本製品も沢山売っていました。
薬局のようなところに行くと、歯磨き粉からシャンプー、消臭剤、美容製品など、日本の商品がずらーっと陳列されていました。
価格設定は・・・と見てみたら、日本で200円ちょっとの歯磨き粉が、大体400円くらい。輸入費を考えたら妥当な値段ですが、やはりロシア製のものより大分お値段は高め。
また、イクラを購入したウスリースクのスーパーマーケットには日本の食材やお菓子も沢山売っていました。巻き寿司や日本の乾きもののおつまみまで売ってましたよ!
中古車の車体といい、町にあふれる日本商品といい、日本語の表記は町中に沢山見られました。こういう小さいことから興味を持つ人って増えるのかもしれませんね。
そういえば、ペルーにいるときテレビでキャンディ・キャンディをやっていて(ペルーではカンディ・カンディでした)、毎回最後に「つづく」という文字がなぜか裏返しになって(鏡文字で)出てくるのですが、学校ではこの意味を教えてくれ!とか、書き方を教えてくれ!という人が後を断たなかったのを思い出しました。


今回のロシア旅行では、父の出没場所に色々連れて行ってもらったので、普通の観光では見られないようなところにも行くことができましたよ!
以前、「ロシアの囲碁ブーム?父のマイブーム?」でも紹介した、ウラジオストクの碁会所も見てきました。
「ヒカルの碁」の英語版をすべてロシア語に訳したという熱意あふれる女の子は、若くして副会長さんでした。

何面もの碁盤が置いてあり、正面には大きなマグネット式の解説盤まで用意されていて、本当に立派な碁会所でしたよ~!
日本の碁会所と違うところは、机と椅子に碁盤がセットされていること。そして、なんといっても圧倒的におじさま・おじいさまの多い日本の碁会所と違って、若者しかいない!わたし達が訪れたとき、10人以上の若者達が熱心に碁を打っていて、わたし自身は碁は打てないですが、なんだかジワーンと感動してしまいました。
大学の授業が終わった後にわざわざ碁会所まで出向いて、こんなに熱心に囲碁を打ってるなんて!

日本語を勉強している学生さんも多いらしく、わたし達が行くと「お茶をどうぞ」と日本語で言って、日本茶を淹れてくれました。
でも、日本語を勉強しているわけでもない若い子達も、囲碁にこんなに関心をもっているんだ~!というのが、何より新鮮でした。
今はネットで碁が打てるので、ネット対戦をよくしている子は数をこなしていて、その上達には目を見張るものがあるとか。頼もしいですね~。

ただ、ロシアの子達は、碁石を置くとき遠慮がちにソッと置くのが面白かったです。
日本人だったら、碁の経験がない人でも「パチン!」と勢いよく置くイメージができてますよね!


それから、父の教える日本語の授業も覗いてきました。
一部の優等生を除いてほとんど勉強せず、宿題も全然やらないし、出席率も悪いらしいのですが、わたし達が行った日は6人全員が出席でした!
父が、「こんなこと珍しい」と驚いていました。
まずわたし達が、次に生徒さんたちが順番に日本語で自己紹介をしました。
ウラジオストクは日本語教育の盛んな町だそうですが、父のいる町には日本人は父ともう一人の先生、たった二人しかいません。
日本人と話す機会は、あまりないみたいです。緊張して顔を真っ赤にしながら、一生懸命話す姿が可愛らしかったです。
父が呼ぶとき「ターニャさん」などとさん付けで呼んでいるので、自分には「さん」を付けないということをうっかり忘れるらしく、ほとんどの生徒さんが自分のことを「わたしは、○○さんです」と言ってしまってから「あっ」という顔をして言いなおしていました。
自分自身の外国語習得の経験を思い出し、「がんばれ~」と応援の気持ちでいっぱいになりました。
あ、このとき、わたしもロシア語での自己紹介にチャレンジしましたよ。みんな、間違っているところや分らない言葉を丁寧に教えてくれました。


でも、ロシア式授業はやっぱり日本の大学とは大きく違っていたかな~。
授業中はずっと私語が飛び交っているし、誰かが当てられてわからないと他の人が質問をロシア語に訳した上、答えまで囁いちゃってました。分らなかった子は、囁かれた答えをそのままオウム返しに繰り返してる(苦笑)
わたしも外国語の大学でしたが、これをやっていたら教授から厳しく怒られていただろうな。
けれど、あまり勉強をしないとはいっても、少ない語彙や語法の中から文章を作り出してわたし達との会話を試みるバイタリティは、素晴らしい資質だと思います。

また、授業を見学した日は一人の生徒さんの誕生日だったのですが、ほとんど授業をしないうちから「せんせい、お茶をのみましょう!」と授業の中断を要求(笑)
父は苦笑いしながら「でも、少しだけは勉強しましょうね」と授業を進めていましたが、途中からは圧力に負けて(?)ケーキとお茶の時間になりました。
わたし達は、ロシア風の蜂蜜ケーキを試すチャンスができてラッキーでしたけど。
日本と違うなあと思ったのは、ロシアでは誕生日には誕生日の人自身がケーキを用意してきてみんなで食べるんだそうです。

授業見学、楽しかったなあ。
もう一人の先生の授業も見せていただく予定だったんですが、時間割が変更になって残念ながらその日は授業なしでした。
カリキュラムなんて、1年分なり半年分なりまとめて組んだほうが楽だと思うんですが、どうも時間割変更は日常茶飯事のようです。このあたりも、ロシア式ですね!

みんなが知ってるロシア語

2007-05-17 21:04:03 | できごと
「イクラ」がロシア語だというのは有名な話ですね。魚卵全般を表す言葉で、わたし達が「イクラ」と呼んでいるものはロシアでは「赤いイクラ」となるそうです。
そして、「黒いイクラ」と言えば、いわずと知れたキャビア!
わたしも、せっかく来たのだからとキャビアを探しました。

さて、写真は二種類の黒いイクラです。
小さいほうは輸出用パッケージらしく、英語で「CAVIAR」と書かれていますね。そしてもう一つは「Икра Царская」、イクラ・ツァールスカヤと読むのかな?これにはキャビアとも黒いイクラとも書いてありません。

お土産にプレゼントした人もいるので詳しい値段は差し控えますが、小さいほうは大きいほうの8倍の値段でした。【注:ウスリースクのスーパーマーケット「5+」(ピャーチ・プルス)調べ)】
ただし、容量が4倍以上違うので、実際は32倍以上の価格差があることになります。
キャビアは、ロシアまで行ってもやっぱり高かった!

安いほうの更に半額くらいのイクラも売っていましたが、とりあえずはこれを試食してみよう!と、一つ買って持ち帰り、父の持っていたロシア語教本とわたしのイラスト会話ブックを総動員して、書かれている内容を解読してみました。
すると・・・。「Икра Царская」は、「皇帝のイクラ」。
その下に、「チョウザメや他の魚(の肉)でできた」というようなことが書いてあるようです。文法はよく分らないので、単語を拾った限りの情報ですが

やはり、キャビアのコピー商品のようです。
偽キャビアと共に沢山買い込んできたロシアビールを開け、早速ホテルで試食してみたんですが、中身は小さい粒の魚卵と、それこそイクラくらいの大きさのものが入り混じっていて、やはり色々な魚卵から作ったのかなあという感じが見て取れます。
そして、味は・・・というと、 まさに「黒いイクラ」!
正直なところ、キャビアってあんまり食べたことがないので味が分らないんですが、これは赤いイクラの独特な匂いがなくなったバージョンという感じです。

母と、「これはご飯にかけて食べたら絶対においしいね~!」とうなずき合い、何人かの方にお土産として持ち帰りました。
母は帰宅後、小さいほうのキャビアも食べてみたそうですが、「なんか独特の匂いがして、大きいほうが好きみたい・・・」との感想。
庶民には庶民の味ってことですかね~

それから、これもやはりみんな知ってるロシア語「ボルシチ」も、とってもおいしかったです。
スープ類・サラダ類は、何を食べてもおいしい!ビーツの大好きなわたしは大満足でした。肉も、下味のつけ方が効いていておいしいし、何より黒パンが最高でした!ビーツと黒パン、日本でも売って欲しいな~。
「ピロシキ」も有名ですが、これは出店のものを食べたけどちょっと油っぽかったかな。

「ウォッカ」も飲みました。母がアイスクリームを食べると言うので、あまり甘いものが好きではないわたしはウォッカだけ頼んだのですが、ウェイトレスさんに「え?ウォッカだけ?ジュースは?」と戸惑われました。タイでビールを頼んで「氷は?」と聞かれたのと同じくらい、聞かれたわたしも戸惑いましたが、父によると、ロシアでは女性はウォッカを飲んだ後、必ず果汁ジュースを飲むのだそうです。そうすると、あまり酔わずに済むんですって。知恵ですね。

「また食べ物の話ばっかりだ」と言われそうなので(笑)、もう一つみんな知ってるロシア語を。「ノルマ」って、元々はロシア語だそうです。


あと。
ここからは完全に余談ですけど、「エンガッチョ!」ってスペイン語なんですよ。本当の発音はエンガンチョ、ですけど。
「(私は)鍵をかける」という意味の動詞です。
「エンガッチョ!」と言いながら中指を人差し指に絡めるのは、鍵をかける動作に由来しているのだと思います。
これを聞いたら、みんな「へえ!」という事請け合いだと思って、トリビアの泉に送りましたが採用はされませんでした(笑)
まあ、VTRでもこれ以上膨らませようがないからなあ・・・。

ロシアの男女

2007-05-15 00:09:14 | できごと
たった1週間のロシア旅行でしたが、かなりインパクト強かったので、またまたロシアの話題です。

ウラジオストクに到着し、町を歩いて感じたのは、女の子達がすごくおしゃれ!だということ。
それぞれが思い思いの格好で着飾っていて、服のバリエーションも色彩も豊かでした。
小物にも気を配っていて、町には靴屋とバッグ屋さんがとても多かった。
そして何より、集まって話し、笑いあう姿がとても生き生きとしていました。

それに対して気になったのが、男の子たち。
様々な服を着こなす女性達に比べ、男の子たちはみーんな一様に同じようなジーンズに、黒っぽい変哲のない上着という、判で押したような格好です。
おまけに、表情もいまひとつ覇気がない。
バスを待つ姿なんか、楽しい盛りの若者が背中を丸めて俯いちゃってます。

母とわたしは、道行く人を見ながら
「おっ、あの人はカラマーゾフ的な苦悩を抱えてる顔してるねっ」
「こっちは、外套を盗まれて悲嘆のあまり幽霊になったような顔してるよ」
などと、相手にわからないのをいいことに観察を楽しんでましたが、この男女の対比があまりにもハッキリしているのが驚きでした。

「女の子はあんなに魅力的なのに、男は老いも若いもパッとしたのがいないねえ」などと話し合っていると、父が「ロシアの男は、女の尻ばっかり追っかけて貢いでるから自分の格好にお金かけないんだよ」と一言。

これには、母もわたしも大ブーイング。
「えー!女の尻を追っかけまわす男は、女に良く見られようともっと自分に気を配るもんだよ!」

すると、父も負けじともう一言。
ロシアの男は、女に貢いで尽くして頼り切って捨てられて、おまけに早く死ぬ!

・・・踏んだり蹴ったりだ(笑)


ロシア男性の平均寿命は、58歳だそうです。ちなみに女性は73歳。
「捨てられて」というのは、離婚率が高いことを言っています。

女性の方が生き生きとしていて働き者っていう印象がとても強かったです。
父の教える大学でも、生徒は一部の優等生を除いて軒並み勉強せず、授業もすっぽかし放題らしいですが、中でも顕著なのは男子学生だそうです。
放校になっても、軍隊に入るからいいや・・・という感じで全然勉強しないとか。

かく言う軍隊も、5/9の戦勝記念日に軍事パレードを見に行ったのですが、だらけ放題でした。持ち場の戦車から離れて、買い食いしてたりタバコ吸いながらおしゃべりしてる若い兵隊ばっかり。
いざ行進が始まってみると、列は乱れ放題、足並みはバラバラ。隣の人とぺちゃくちゃおしゃべりまでしている始末。
軍隊式の行進(足をまっすぐ上げて下ろすやつ)なんかでは全然なくて、あれでは「みんなでお散歩」です。
かつての大国はたった15年でこうも変ってしまうものかと驚きました。

ただし、これは父の住むウスリースクのお話。
テレビで見たモスクワの式典は、それはそれは立派なものでした。

「ロシアにカッコイイ男はいないのか!」と悲嘆にくれて(?)いましたが、テレビに映るモスクワの兵士達はみんなパリッとしていて格好良かった。
それと、たまたま何か(復活祭?)の儀式の時にロシア正教の教会を訪れたのですが、司祭様たちはとても良い顔をしてらっしゃいました。

ウラジオストク&ウスリースクに行った、母とわたしの結論。
ロシアの格好良い男は、モスクワと教会の中にいる
あ、ラーダのCMの中にもいるかも。

ウラジオストク車事情

2007-05-13 23:28:43 | できごと
ロシアでは、車に関してびっくりしたことがいくつかありました。


車のほとんどが日本車!
この前もちらっと書きましたが、9割方日本車です。
わが夫は三菱ジープJ26Hとかいう古~い車を大切に大切に愛しており、おそらくわたしといるより車といる時間の方が長いくらいですが、日本の車ってほとんどがたいして走らないうちに買い換えられてしまいますよね。
ですから、結構いい車が沢山走ってるんです。
まじめそうな若者やいい年のおじ様が、日本ではいわゆる「族車」として現役時代を過ごしたであろうバリバリチューンの車や、ステッカーべたべたの車なんかに乗っていたりするのが、なんとも微笑ましかったです。
規制前の車も相当走っているようで、交通量の多いウラジオストクの道は排気ガスが本当にひどかったです。

そういえば、「商売上手」とか「ビジネスチャンス」なんていう言葉をほとんど感じなかったロシア滞在で唯一それを感じたのは、中古車ビジネスでした。
行きも帰りも飛行機が地面にドスンッ(文字通りドスンとつくんです・・・)と着くなり携帯で話し始めるロシア人のお兄ちゃん達は、服装なんかも他のロシア人たちとはちょっと違っていて、おそらく中古車ブローカーなんじゃないかなあと予想してたんですが。
元手はそれなりに必要でしょうが、いち早くチャンスを掴んだ人たちなんだろうと思います。


信号がない!
ウラジオストクは相当な交通量なのに、信号がほとんどないです。
かといって、ランナバウト(交差点で、一度ぐるっと輪のようなところを回って曲がりたい角に入る形の交差点)にもなっていません。
よくあれで道路がまともに機能しているなあと思います。
そして、恐ろしいのが道を渡るとき。
信号がないので、どんどん車がやってくる中を、タイミングを見計らって渡るんです。
父は、「渡るときは絶対に走らないように」とアドバイスされたそうです。走ると、運転手が「さっさと渡り終わるだろう」と思ってスピードを緩めずに突っ込んでくるそうな。
ロシア人たちは慣れたもので、びゅんびゅん走る車の中をスイスイと好き勝手に渡っていくんですが、わたし達にはとっても怖くてできない!
とはいえ、「渡れない」と言ってるとどこへもいけないので、渡りたい場所に来たら誰か他のロシア人が渡るのを待って、その後ろをカルガモみたいにくっついて渡っていました。


車の給油方法!
タクシーに乗っているときに、現地式の給油を体験することができました。
これは、怖いを通り越してかえって笑ってしまったのですが、なんとエンジンをかけたまま給油するんです!
走っている車の整備状況は車検によってある程度のレベルに保たれている日本でさえ、給油中はエンジンを切るのが当たり前だし、車内のタバコなどの火にすら用心しますよね。ロシアでは日本の車検に当たるような制度はなく、買って登録したらそのまま乗り続けられるらしいので、整備状況はあんまりよくないと思われます。
なにかがスパークでもしたら、スタンドもろとも吹っ飛びます。
何事もなかったから言えますが、いい体験をしました(笑)
しかし、父によると旧ソ連時代には、オイルを温めるために厳冬期は車の下で焚き火してたそうですから、ロシア人にしたらこんなので怖がっている日本人が信じられないかもしれません。


ロシア車「ラーダ」の衝撃的瞬間!
知らない方は検索して欲しいんですが、なかなか愛嬌のある素敵な形の車です。
しかし、性能の方は・・・。父いわく、白タクでもラーダだと確実に走る保証がないからか、料金がかなり安くなるとか。

ある日、わたし達が道を歩いていると、通りをかのラーダが走ってきました。
交差点に差し掛かり、ブレーキをかけるラーダ。
と、その途端、ガガガーッ!ともの凄い音が!車の下からは火花が!

なんと、ブレーキをかけたら車の左後方のタイヤが外れちゃったんです。
車は車体を擦って止まりましたが、タイヤはまっすぐ前方へとすごい勢いで転がっていきます。そして、別の方向から交差点に入ってきた車の前を通り抜け、歩道を歩いている人の後ろをすり抜け、壁にぶつかって植え込みの中に入ってやっと止りました。
車や人のタイミングが少しでも違っていたら、大惨事になっているところでしたが、本当に良かった。

あっけに取られて見ていると、車の運転手はさっさと運転席から出てきてタイヤを拾いに行き、肩に担いで戻ってくると、トランクを開けてその場で修理を始めていました。
なんだか手馴れた様子だったので、もしかしたら時々外れてるんじゃないだろうか?
その証拠に、トランク開けて修理を始めたってことは、予備のボルトやナットが積んであるってことじゃなかろうか?

ホテルに帰ってテレビをつけてみたら、新型ラーダのCMをやっていました。
スタイリッシュな音楽に合わせ、洒落た町を走るラーダ。
車内装備のアップが時々重なり、「走りを追求した美しいフォルム」「こだわりの車内空間」・・・みたいな感じのナレーション(いや、これはロシア語なので想像ですが・・・)、そして颯爽と車から出てくるスーツ姿がキマった美男子・・・。
CM製作技術と同じだけ、車の性能も向上していることを祈るばかりです。