トトラの馬

元々はエコロジーやスローライフについて書いていましたが、とりとめなくなってきた。

人生初のロシアにハマり気味

2007-05-12 01:09:05 | できごと
1週間のロシア旅行から、昨日帰ってきました。
いや~、楽しかったなあ!

今回行ったのは、ウラジオストクと父の住むウスリースクという街。

ウラジオストクは欧風の古く美しい建物が建ち並び、海に面した風情ある街です。道はガタガタで歩道も車道も穴だらけ、車は右側通行で、そういった意味では外国に来たことは間違いなく実感できるんですが、極東地域だけあってなにせ走っている車の9割方が日本の中古車。
「ヤマザキパン」や「○○市清掃局」なんて車体にドデーンと書かれていたり、若葉マークが付いていたりするので、道を歩いているとつい外国にいることを忘れそう。街中を走っているトロリーバスも昔っぽい雰囲気を助長させて、外国旅行というよりも大正時代あたりの日本のどこかの都市にタイムスリップしたような感じでした。

街の雰囲気はそんな感じでどこか馴染み深いのですが、やはりロシアという国は独特ですね。共産圏から市場経済への移行期という雰囲気がありありとしていて、とっても興味深かったです。
今回の旅行ではさほど観光的な目玉はなかったのですが、かえってそれが良かったかも。予備知識もイメージもなーんにも持たずに行ったので、見るものすべてが目新しい!


予備知識といえば、CD付きのロシア語教本を買って「完璧に勉強していくぞ~!」なんて張り切っていたけど、実はなーんにも勉強していきませんでした(汗)
だって、いきなり出てきた「はじめまして」が、「オーチン プリヤートナ ス ヴァミ パズナコーミッツァ」って・・・。
勉強するなと言っているとしか思えません!
その次の「こんにちは」を覚える気力もなくして放り出してしまったので、かわりにJTBパブリッシングから出ている「イラスト会話ブック ロシア」という本を持って行きましたが、これが大活躍でした。

やっぱりホテルのフロントなどを除いて、ロシア語以外まったく通じません。看板や注意書きなどもすべてロシア語で、ちんぷんかんぷん。
そんな時、ロシア語の読み方のページを開いて照らし合わせてみると、「あ、ホットドッグを売ってるんだ!」とか「タクシーって書いてある!」といきなり世界が開けるし、すこしずつ読めるようになってくると暗号解読みたいでとっても楽しいんです!
わたしはどこへ行くにも必ずこの本を持って歩きましたが、料理の名前や材料なども書かれているのでレストランでも便利だし、ロシア正教の教会を見に行ったときは、イコンの配置や意味なども書かれていて役に立ちました。
それにやっぱり挨拶や単語など簡単なことだけでもいいからロシア語で言ってみると、相手が明らかににこやかな表情にかわるんです。
シーンに合わせてイラストとロシア語、日本語、カタカナ発音が書かれているので、自分で読むだけでなく、相手に見せるという使い方もできるのです。

この本が本当に威力を発揮したのは、5月9日の戦勝記念日の前日に、父の住む町で噴水を見に行ったときです。
目的の噴水にたどり着いてみると、水が出てない・・・。
父が、近くにいた子どもにロシア語で「水はないの?」と聞いてみると、子どもは猛烈な勢いでなにやら話し始め、「俺について来~い!」とばかりに自転車でわたし達を別の噴水に先導し始めました。
そして、道すがらこの本に載っている様々なページから言いたい単語を次々と指差しては、さっきの噴水は明日水が出るということ、これからいく噴水はさっきのより小さい噴水だということ、明日は戦勝記念日のパレードがあること、そしてそのパレードがいかに立派かということ、自分の趣味は絵を書くこととスポーツをすること、家族は会社員のお母さんがいるけどお父さんはいないこと、誕生日は9月であること、今は13歳であることなどを教えてくれたのです。
旅行中、この本を一番有効に活用したのは多分あの少年です(笑)


それにしても、ロシア人はおしゃべりです!
ロシア語で話しかけられて、わたし達は明らかに理解していない顔をしているのに、怯むことなく次々とロシア語で会話し続けます!
博物館に行ったときなどは、おばさんが付いてまわって、すべての展示物をロシア語で解説してくれました(笑)
分らない人間を相手に、喋る、喋る!
それでも、なんとなく聞いているうちに英語に似ている単語が出てきたり、指差しやジェスチャーで少し通じることが出てきたりするので面白いものです。
わたしは、この博物館のおばちゃんから人生に大切な教訓を学びました。
「話し続ければ、そのうち何かは通じる」

わたしはこのおばちゃん師匠の教えに忠実に、その後の用事は会話ブックと日本語+身振り手振りで押し通しましたが、結構なんとかなるもんだなーと実感しました。
それにしてもまったく言葉の通じない国というのも久しぶりの体験で、サバイバルな感じで楽しかったです。ちょっとハマってしまったので、都合さえつけば夏に2ヶ月くらいロシア語留学したいなあと真剣に検討中です。

あ、共産主義から市場経済への移行ってのを感じた話を書こうとしたのに、忘れてしまった。たぶん、また明日。


最新の画像もっと見る