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南座 春の特別舞台体験

2013年03月17日 21時43分21秒 | Weblog
京都は南座で、廻り舞台や迫りなどを体験してきました。

    






      時間まであちこちを回りましたが、それは後ほど






            花道の左側に順に着席
            注意事項の説明の後、
            スリッパに履き替えて

    
        一階正面ロビーの左にある鳥屋(とや)へ


         鳥屋揚幕が開けられて、いざ花道へ
















              『廻り舞台』
          一分半ほど掛けて、反時計回りに

  

  

  

  

  

  

  

  

  



              『迫り(セリ)』
     廻り舞台の中央、前後に二つの迫り(長方形)があります
     二手に分かれてそれぞれに乗りました 先ず迫り上がり



















              前後、交代です



    



    ちょっと分かり辛いですが、舞台の表面を手で触ってみると
    ザラザラで、素足のままではとても無理です 
    舞踊などの際、檜の板で作られた所作台(しょさだい)を敷き
    詰め所作舞台(しょさぶたい)を作ることがよく分かりました



           次は「場の転換」の説明です
      歌舞伎の演目は幕を開け閉じるまでを「幕」と呼び
      幕と幕の間は休憩で「幕間(まくあい)」と呼びます
      幕の中で場面を変える場合は、廻り舞台を使うこと
      もありますが、その多くは「暗転」です

      一つの場が終わると、舞台も客席も照明が落とされ
      真っ暗になります 場面によっては、太鼓の音が、
      あるいは、三味線の音が続いて、幕が降ろされます
      今回は体験ですから、舞台は明るいままでしたけど

      今回の特別舞台体験では、緞帳が下りて来て・・・

      赤い大きな字で「火の用心」今回初めて知りました
      明治時代に数軒あった祇園の芝居小屋の多くが火事
      で焼失し廃座になってしまったことへの戒めと注意
      喚起とのことです 火事があっては大変ですものね


             有名な会社ですね

            さあ、暗転の体験です

  
          段々と照明が落とされて・・・

  
       真っ暗になりました 三味の音が続いています

  
         次の場の準備ができ幕が上がりました
         暫くして、三味の音が止んで、直ぐに
         拍子木が「チョン」 と同時に・・・

  
         パッと急に明るくなった舞台と客席は
         まあ、眩しいこと、まぶしいこと

         "チョン"と木が入り、"パッ"と明るく
         なることから『チョンパ』と言います


    このような場の変換がある演目は例えば二幕五場と呼ばれ、
    第一幕が二場で第二幕が三場のこともあれば、三場・二場、
    一場・四場、四場・一場もあることになります



      これで舞台体験はお仕舞い 花道を引き上げます

  

  

  

  

  

  

  

  

  

     鳥屋に入ったら、鳥屋揚幕の説明をしてくださいました
     そして実際に、幕の開け閉めを体験させてもらいました
    
     花道の出入りに使われる鳥屋揚幕(とやあげまく)は、現
     在は、左右に開け閉めされるものになっています

     さて、この幕、早からず遅からずの絶妙の開け閉めの時
     期、勘でやっているのでしょうか



          これは、舞台上手にある上手揚幕


             こちらは、鳥屋揚幕

             違い、分かりますか

           そうです、幕に縦の切れ目が
         しかもその切れ目、よく見ると・・・


         ちゃんと覗き穴が設えてありました


         この穴から舞台の進行状況を見て、
         役者は出の瞬間を計っているのです

         そして、いよいよ出番・・・

         この穴に右手を入れ、思い切り左に
         幕は勢い良く開きます 役者が花道
         に出ると直ぐ、今度はさっと右に
         幕が閉じられました
         この開け閉め、体験させてもらいま
         したが、いやあ、なかなか気持ちの
         良いものでしたよ


      ところで、これは道頓堀の大阪松竹座の鳥屋揚幕


           切れ目の位置が違いますね


      この後、暗くて写真は撮りませんでしたが、花道に
      向って左側にある奈落への階段を見せて頂きました

      びっくりする程の急な階段で、重い衣装を身にした
      役者さんが、しかもご高齢の方にとっては、いくら
      幼少の頃から慣れ親しんでいるとは云えど、とても
      大変なことではないかと思いました
      あの狭くて急な階段を、例えば、"暫"のあの大きな
      袖を付けた衣装の場合は?と 次回、訊いてみます

      もう一つ、鳥屋って、そんなに大きなものではあり
      ません 時として、大勢が花道から出てくることが
      ありますね 後ろの役者さんは階段の途中ですかね

    これで、南座で初めて催された特別舞台体験はお仕舞いです
    この秋に、二回目があるようなので、またお邪魔しようかと


        ところで、普段の我々は観客席から舞台を
        大事なものを忘れていませんか

        そうです 観客席と舞台を隔てるものです


      これは平成21年の顔見世の時に三階席の中段から
      撮った定式幕 どの舞台でもお馴染みのものですね


      こちらは同じ日に、同じ三階席から撮った緞帳です
      緞帳は、それぞれの座で謂れのあるものです


      そしてこれは、昨24年の顔見世の勘九郎丈襲名
      披露興行の時の祝い幕で、十八代目が他界された
      八日後に観に行ったときのものです

      同じ役者の襲名披露祝い幕も座が変わると・・・


      これは昨24年9月、大阪松竹座の時のものです
      舞台幅や高さが変わり何より提供者も変わります


     昨24年7月の又五郎襲名披露の祝い幕 大阪松竹座


     本年一月の澤瀉屋一門襲名披露の祝い幕 大阪松竹座


             大阪松竹座の緞帳



写真は後刻、追加します