足の向くまま、気の向くまま

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梅小路蒸気機関車館

2009年06月12日 22時51分23秒 | Weblog

       梅小路蒸気機関車館正門と旧二条駅舎
旧二条駅舎は、1904(明治37)年に京都鉄道が本社社屋を兼ねて建設したもので、我が国に現存する最古の木造二階建の和風駅舎です。1996(平成8)年の山陰本線(嵯峨野線)の高架工事にともない駅舎としての役目を終え、1997(平成9)年に移築・復元され、梅小路蒸気機関車館の玄関口と資料展示館として使われています。
1996(平成8)年4月に京都市の有形文化財に指定されました。


          C5783の動輪と碑文


      文字が読めるように色調を調整しています



           懐かしい特別急行
この展示に限らず照明が邪魔をしてくれています 工夫がほしいね


            C11の運転室


          蒸気機関車の修繕工具


             お召列車



             C581





          9633の動輪と時計
    何で?って思われる方もいらっしゃるでしょうね
この時計、門司にある九州鉄道記念館に保存されている59634の動輪を模して作られた電波時計でJR九州が昨年(2008)発売したものなのです



           知る人ぞ知る・・・


           整備中のC622


      扇形車庫から少し引き出されていますね


        ちょっと読み辛いですが・・・



  C622の左隣ではC56160の整備が行われていました




         1線空いた左では炭水車も







           DE101118
      蒸気機関車館に何でディーゼル機関車?
 実は自力で動けない保存蒸気機関車達の移動に使われています
ここでは、嵯峨野トロッコ列車のディーゼル機関車(DE101104)の保守点検も受け持っています また、梅小路のDE101156はこの予備機として嵯峨野トロッコ列車塗装が施されています


             B2010
1945(昭和20)年から翌年にかけて製造された、国鉄の工場や機関区などで車両の入換用に使用された超小型の機関車で、現在、2輌が現存します。
そのうち1号機は、岩見沢市の国鉄万字線朝日駅跡の万字線鉄道公園に静態保存されています。
そして、この10号機は2002(平成14)年、機関車館開館30周年とJR西日本発足15周年を記念して、動態復元されました。
現在は、DE10とともに、自力走行出来ない蒸気機関車の移動などに用いられています。
蒸気機関車館のサイトに復元の様子の頁がありますので御覧下さい。



         20線ある扇形車庫と転車台
整備中の2台を含む13台の蒸気機関車とディーゼル機関車1台が並んでいました そして、目を転じると・・・



         C612+C621+・・・
C56が庫内で整備されている影響でしょうか、外での展示です。左端に嵯峨野塗装のDE101156の一部が見えています。


            オハ4613
    屋根の塗装はボロボロでした どうするのだろう?



            SLスチーム号
この機関車館で動態保存されている機関車は、C622、C612、C571、C56160、D51200、8620、B2010の7両で、そのうちのC62、C61、D51、8620は順番にSLスチーム号として日に3回、お客さんを乗せて構内を往復しています。
この日はD51200が牽引機でした。
C57とC56の2台は、やまぐち号や北びわこ号として本線で活躍しています。


             明日の準備
3回目の運転後、機関車に石炭や水を補給するため、転車台に乗り行き来する姿を見ることが出来ます。お奨めですよ!
右に見えるのはオハフ5068で、客車休憩所として使われています。実はこの早春まではこの場所に、1939(昭和14)年に製造された旧型客車のオハフ3348が展示されていたそうです。
しかし、誠に残念なことですが、3月15日に無残にも解体されてしまいました。JR西はいったい何を考えているのでしょう。


            灰箱のお掃除


          今日も一日ご苦労様!


    少し後ろに移動して、明日への活力のお食事です


         鉄道省の文字がいいですね


          転車台に乗って・・・


             寝室へ(笑)


        ごゆっくりおやすみくださいね


      軌間1067mmに1750mmの動輪


    楽しいひとときをありがとう! また来ます!!


扇形車庫に入っている機関車の姿と説明板は全て撮っていますが、
他の情報とともに『梅小路蒸気機関車館』のサイトで、是非、ご覧ください。

また、思い出のC5345は別に纏めていますので、こちらをご覧ください。

☆「C5345をピットから見てみよう」(H23/10/15)は、こちらです。


JR西日本はこの2月23日に、新しい鉄道博物館を梅小路蒸気機関車館に隣接した梅小路公園内に建設し、2014(平成26)年度か15年度に開業したいと、京都市に建設計画を提案しました。
これは、交通科学博物館が老朽化し敷地も狭いことから、規模を縮小し、多くの展示物を新博物館に移設するというものです。
この公園内には、2011(平成23)年度にも大型水族館が開業する予定で、京都の新しい観光名所として期待されています。

このような新たな構想がありながら、70年前に製造された旧型客車を解体してしまった姿勢には大いなる疑問が湧きます。

蒸気機関車の動態保存には技術の継承が欠かせませんが、これも含め多くのお金が掛かるのは事実です。そのため、開館当時は動態保存対象(有火保存)であった9633は現在は静態保存となっており現在動態保存されているものも今後このようなことになるやも知れません。

英国をはじめ動態保存・列車運行を行っている多くは、その維持管理をボランティアが行っています。
京阪神という、東海道メガロポリスという場所にあるこの館であれば、大勢の人が駆けつけるのではないでしょうか。
また、工業高校にあるいは高専に呼びかけ、その実習の一環として機関車の補充部品を作るようなことをすれば、これまた、若者達の目の輝きも更に素晴らしいものになるのではないでしょうか。

そして、今となってはもう遅過ぎますが、余部鉄橋を旧型客車を引いた蒸気機関車がゆっくりと走って行く姿を想像してみて下さい。ワクワクするではありませんか。
幸いにして、保津川に沿った旧線は今もトロッコ列車が運行されており、蒸気機関車の動態保存にはもってこいの場所で、こことは線路が繋がっているのです。決断あるのみと思うのはわたしだけ!?


最後に・・・

この日は金曜日で、京都駅には上下のトワイライト・エクスプレスが時を置かずして発着する日でした。
そこで、友人との待ち合わせ場所は、京都駅の東にある高倉跨線橋の上としました。


        昔は京都市電も走っていました


 EF81103が牽く札幌からのトワイライト・エクスプレス


         EF8144が牽く札幌行

他にもいろいろと撮りましたが、またの機会にでも。

昼食を済ませたあと、梅小路へ歩を進めた次第です。それにしても駅ビルのお昼、お値段が・・・ 京都の土地柄ですか? それとも京都駅という場所柄? JR西のお家賃が?


鉄道ファンならではの大作!! (RBCの後輩・・・・・Y)
2009-06-19 01:21:16
「梅小路蒸気機関館」の見学についての記事を脱稿されましたね。
久々の大作と思います。
まだ千葉におりました頃、夏休みに子供を連れてこの「梅小路蒸気機関館」を訪ね事を懐かしく思い出しました。25年ぐらいも前になりましょうか?
昭和63年に京都へ越して来た時はまだ自宅近くの二条駅の駅舎は旧舎でした。とても風格のある建物で京都らしい風情がありました。それが(平成9年との事)移転すると聞き壊されるのではないかと心配したものですが大掛かりな移動の末、現在の梅小路の地に保存されたほっとしたものでした。
JRで京都駅に向かう折に車窓から見えると何とはなしにほっとします。
お友達と随分ゆっくり詳細にわたっての見学をなさったのですね。
それぞれの機関車や細かい部品に至るまでアップして下さり感心しております。
男児とあって千葉からの帰省の折には大阪の交通博物館も訪ねた事もあります。
この記事を読ませていただいておりますとあの懐かしい機関車の煙のにおいがしてくるように思います。
随分前にトロッコ列車にも乗りましたが何時までもこうした古きよき時代の歴史的な乗り物はぜひ残していただきたいものです。
JR西社によって貴重な客車が解体されたそうですが残念ですね。
新博物館できちんと保存して欲しいものです。
毎月の第一木曜日に開かれる手作り市を見に行った折にでも(梅小路公園)久々に「梅小路蒸気機関車館」も覗いてみたいものです。

そうですね。ご指摘の通り京都は大阪に比べて「京都料金・観光料金」・・・・・が含まれているのでは?・・・・と思うような値段がついていますね。地元の者としては何だかちょっと申し訳ないように思います。
現在の京都駅の駅舎のご感想は如何ですか?
凄いプロジェクトを組んでの建設でしたが未だに「京都らしい?」・・・・・との声が聞かれます。
久々の大作、十二分に楽しませていただきました。お疲れ様でした!!


しかたない!? (Non-Chan)
2009-06-20 00:26:49
> 京都料金・・・
観光客のためには勉強してほしいですね。

> 京都らしい?
いや、決して京都らしくはありません。
コンペでこれを選んだ人の感覚が分かりません。

C5345

2009年06月12日 22時35分04秒 | Weblog


       

今日午後、友人のお誘いで、思い出の『C5345』と会ってきました。近くといえば近くなので、いつでも行けると、今まで一度も行ったことがありませんでした。やっと念願が果たせました。



偶々、復活運転に大阪駅で立ち会え、その後、弁天町の交通科学博物館で何度か会いましたが、以後30年前後は経ったのではと。
プロフィールの写真にわたしが写っていますが、どれだか分かりますでしょうか。


日本では異端児扱い、保守点検の難しさから短命に終わったのが、このC53形蒸気機関車。理由は3気筒。
我々が知っている日本の蒸気機関車(SLという言葉は好きでない)は、左右に90度の位相を持った2気筒ですが、このC53は左右の車輪の間に、即ち車体の真下にも気筒があります。


弁天町では撮れなかった第三の気筒などを御覧下さい。


             機関士席


            6枚の合成です


         ゴミ箱ではありませんぞ!


             左側動輪


             右側動輪

それでは、前の方から順に・・・


           グレスレー式弁装置
  左右の弁は通常の形と同じように外側に付いていますが、
  中央の弁装置は真ん中にあるのではなく右に偏っています


            中央ピストン棒


      左端に見えているのは右側第一動輪です


          第二動輪と中央主連棒


      第三動輪との間から見た主連棒とクランク


このクランク、撮った写真をモニター画面で見、正直驚きました。クランクといえば、直ぐに車のエンジンのクランクシャフトを思い出しますね。ですから、ただ漠然とこんな形をしているものとしか思っていませんでした。そこに現れたのがこの写真ですからねぇ!


それでは、左側から見た内側の様子も御覧下さい





















梅小路蒸気機関車館は1972(昭和47)年10月10日、新橋~横浜間の鉄道開業から100年になるのを記念して、国鉄梅小路機関区にある扇形車庫に消え行く蒸気機関車を動態保存するため開館しました。
C5345は復活運転は遂げたものの、弁天町の交通科学館を経てこの地に移籍した時点で、動態保存の対象ではありませんでした。

願わくば、3気筒独特のあの排気音をもう一度聞いてみたいと思うのは、わたしだけではありますまい。


今、世界の蒸気機関車史なるものを読んでいますが、左右2気筒が当たり前と思っていた蒸気機関車、欧米では3気筒や4気筒が結構幅を利かせていたのですね。知らないことは恐ろしい!


なお、梅小路蒸気機関車館については、別項と致します。

そうそう、プロフィールの写真ですが、機関士さんに花束を渡しておられるのが十三世片岡仁左衛門丈です。右下に写っている左後ろからの横顔が若き日のわたしです。

☆「C5345をピットから見てみよう」(H23/10/15)は、こちらです。