雨のち晴れ

朝、新しい曲の練習に着手。

頭の中では、音楽が鳴っているのに、それをできないのが悔しくて、目に涙をためて、自分に怒っていた。

夜、「まだ新しい曲は早すぎるかな」と、練習からはずしていたら、「ももちゃん、朝練習してたヤツ、やる」と。

眉をしかめて目を閉じ、
頭の中でイメージしてから、
ゆっくりと弓をヴァイオリンにのせて、
息をすーっと吸った。


パッと目を開き、
弾き始めると、
朝の苦労が嘘のように、上手に弾けた。

ぴかぴかの笑顔。