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Tsukuba Scientific, Bridge Seminar

ブリッジゼミナール公式ブログ。コメント・討論歓迎(システム自由。ゼミナール共通システムはハーディ式2/1)

ブリッジのエスプリ77  ウィーク2オープンの下限?

2023年04月20日 | ブリッジ
 (4/21)末注として、ダブルダミーで、グダグダと分析した事柄を記しました。読者の検討と御叱正をお待ちします。

 BD18  N-Sバル Eディール

Eから次のオークションで、3NT by  N(私)になりました。

                            P         P    
        2S      2NT       P         3NT//
         
難なくメイクしたものの、どうもディフェンダーのハンドが妙だった。プレイが終わったところで、Wが誇らしげに開いたハンドは、

     ♠︎Q87643       ♡1043        ♢10853        ♣︎ー

一同ギャー‼️

しかし、3番席オープンだったから、ハーディーでも、ウィーク2は何でもありの場面。

強いて言えばルール・オブ2、3&4のタガを嵌めるかどうか程度なれど、能天気なLTC式ルーザーは8個、仮にこの唯一のQの所を2でなくて、⒉5ルーザーなり、⒉75ルーザーなりに辛く評価しても、全体で9ルーザー未満。バルネラビリティが有利だから、4トリックサバを読んで、堂々と2Sオープン出来る。

お騒がせだったけれども、今回は、どちらの側も波乱は起きなかった。しかし全くシステムの規律から解放されている場面だから、お好きな人は、いろいろ楽しんだり発散したり出来て面白いでしょう。

少なくとも
  • 出鱈目サクリファイス
  • ギャンブリング的スラムビッドとは
一線を画すビッドなわけです。

前の二人がパスした後のせいぜいで2台だから、惨劇を招いても、たかが知れて居るということでしょう。🗡

今回のハンドはともかくとして、相手側は普通は相当に迷惑する。別のバルネラビリティや、5枚スーツの場合についても研究に値するやも知れませぬ。

W(再掲):

♠︎Q87643       
♡1043        
♢10853       
♣︎ー

以外のハンドは、

AK10x
AJ
AJ9x
J108
      2
      Q98xx
      Qxx
      AQxx
J9
Kxx
Kx
K9xxxx

2023/4/18 Tue.   Seminar 

🗡 花粉塗(まみ)れの頭でちょっと考えた所、
  1. ダブルダミー(↑)で、Wは6トリック取れそうだから、ダブルが掛かっても(このハンドでは無理。)-500で、バルゲームの600には3 IMP勝つ。
  2. LoTTだとTT(トータル・トリック)は7+7=14だから、3NTジャストメイクだと、4ダウンと予想され、-800になる。差し引き-200で、5 IMP負ける。
  3. N-Sにパーシャルしか無いと、例えば2NTができるとき、3ダウンで、-500。-10 IMPの壊滅的損害

    但し、

  4. Nが初心者レベルでパスするような場合、ダブルも掛からないから、-150対-600で+10 IMPの大勝ち
  5. N-Sにパーシャルしか無いと、例えば2NTができるとき、-150対-120で、1 IMP 負け。
結局
  • 平均で考えるか、
  • ミニマックス戦略(最大損害を最小にする。)で考えるか、
  • それよりも本質的に見えるダブルを掛けられる可能性の有無をどう予測するか、
  • 相手の技量が相当に低いと見るかどうか、
で判断が分かれるでしょう。

以上を総合して考えると、愚感では、このオープンは互角のプレイヤー同士のチーム戦だったら、リスクが大きい不適切なビッドに見えます。ハミルトン戦略以前に、私の場合は、出典は過去ログを確認しないと思い出せませんが、或るアメリカのブリッジ教師の、

英雄になろうとするな❗️

の心得から、なかなか脱皮出来ぬから。(※)

現に今回も、事実として空振りだったし、予測としても、必ずしも大して儲けられるわけでなく、大失点の可能性さえも有った。

(※)それに私自身はミニマックス戦略で育った。それと言うのも、60年前後、学生時代に学んだゲーム理論では、アブラハム・ワルトが基本戦略にしたミニマックス戦略が主流だった。博士論文の指導教授S. Morigutiフルブライト・プログラムでの滞在先のコロンビア大学から持ち帰ったもの。ワルトの理論を情報学の金科玉条と見做す有名学者も居た。九大の北川や東工大の梅垣で、後者は新学科を作った。専門的内容に立ち入りつつ、ここらの「情報科学」黎明期の日本人学者達のエピソードを語れるのは、今では私くらいになってしまったが。

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