文末で取り上げようとしたボードがプレイされたゲームが別試合のものだったので、表題を訂正しました。(6/2金)
承前。
BD14のNの5Cは、常軌を逸していますが、はじめ憂慮したE-Wの4S(コンピューターでは2メイク、❤️もWデクレアだと同じ)と、どっちも同じ出鱈目な競り合いをした結果ではありませんでした。
では一体何が起こったのか❓ 実はSが下の手で1Sオープン❓❓したとのこと。
♠109862
♥AKJ8
♦Q84
♣7
このオープンは、ハーディーで認められて居る正規(regular. 1、2番席)オープン条件の
- 非常に良いシェイプ
- ⒉5 DP
に少なくとも0.5DP足りない上に、無理するには♠️があまりにも弱い。いかなる試合でも3番席以外では有り得ない。
ましてやチーム戦では、ハーディーに限らず現代ビッドでは、やはり3番席以外では論外と見られます。稀にテキサス安打になることも有るが、今回のようにチームメイトを失望させることの方がずっと多い。
ところで、Nは、どうして5Cになったか、再現出来ぬと言う。プレイの方は2ダウンで済んだと思うとのこと。
1Sー1NT; 2Hー3C; anyー4C; 4Hー5C(Double) ではないか❓ Sが3Cをパスしていればそれで済んだわけだが。
- anyが3NTのとき、4Cはマイナーウッド。何れにせよ、どちらも弱さを示していないから、4CはS.O.(サインオフ)でない。普通はマイナーウッドと解される。
- このハンドでは、Nが、3NTよりも5Cがマシだと考えたとしても無理はない。コンピュータ評価では、E-Wは2NT、2Sが出来るから、単純に考えれば、3NTは4ダウンする。
- ついでながら、同様に考えれば、1Sは2ダウン。
- 4Hは、1KC。言うまでもなくマイナーウッドは5Cにコミットして居る。
- 遡って3Cは、システム上S.O.かINVか確定しない。しかし仮令後者でも、ミスフィットでサブミニマムのSは、3NTは無理だと考えてパス出来たろう。(それだとメイク)
- つまり正しいコントラクトになる機会は有った。
何れにせよ、最初のオープンが、全ての根源になって居る。しかしこう言うビッドを好む人は、現実には例外的にしか起こらなかった成功体験だけを覚えていて、なかなか改められぬのでしょう。せめてペア戦と(紅白戦はともかくとして真剣な)チーム戦くらいは区別しないと。後者では命取りになりやすい。仲間をギャンブルの巻き添えにすべきではない。
因みに、他の対戦では
- 4H/W/-1 (コンピューターでは2メイク)と3S/E/-1(同左) ±0
- 1NT/W/2(同上2メイク)と3H/E/-1(同1メイク) 5 IMP
もしSがオープンしなければ、つくばSci同士だと、
P
1C P ① 1H 1S
Dbl❶ P 3H P
4H P P P/Dbl❷
❶ ❤️3枚
❷ 次に取り上げる事例と比較して面白い。
になって居たか。
☘ Nの ①では
- ♣️オープンにも拘らず、3C以上の妨害も許容され得る。
- もっと強い場合には、2Cも可能。最初は当然マイクルズに解されるが、もう一度同じ♣️をビッドすることで、強い真スーツを示す約束になって居る。本来それは♣️に限らず基本的なサイキック対策だった。つくばSci で採用。
Sの1Sオープンは、もし♠️の5枚目に1点足せば、11 HCP相当になるから、2DP有る以上正当化出来ると言うことはないのか❓
ノー❗️ 5枚メジャー・オープンにはそのスーツに対する1加点はシステムに織り込まれて居る。そうでなければ1C、1Dは12+HCPオープン、1H、1Sは11 HCPオープンと明文で述べるべきだが、そうなっていないし、他の2/1や5枚メジャーのシステムも11 HCPオープンが標準になって居るものは見当たらない。(一部のプレシジョンは11 HCPオープンだが) つまりこの1加点をしてはならぬ。
ノー❗️ 5枚メジャー・オープンにはそのスーツに対する1加点はシステムに織り込まれて居る。そうでなければ1C、1Dは12+HCPオープン、1H、1Sは11 HCPオープンと明文で述べるべきだが、そうなっていないし、他の2/1や5枚メジャーのシステムも11 HCPオープンが標準になって居るものは見当たらない。(一部のプレシジョンは11 HCPオープンだが) つまりこの1加点をしてはならぬ。
もう一つの興味深いゲーム・ダブルが、メジャーⅠのやはり<サブマリン>(この日は<鯉のぼり>と同一メンバーだった。)絡みで有った。
(続く)