徒然なるままに修羅の旅路

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【設定情報】真祖について

2014年12月31日 12時10分05秒 | 製作裏話的な何か
 真祖、ノスフェラトゥ、もしくはロイヤルクラシック。
 噛まれ者ダンパイア等と異なり、吸血鬼の存在系統の根本です。
 魔術による転生者クトゥルクを除くすべての吸血鬼は、地上に数えるほどしか存在しない真祖にその系統が行きつきます。

 真祖はほかの吸血鬼と違って外部からの干渉に依らず自分自身の適性だけで転生した吸血鬼で、生まれながらに真祖としての適性を持っています。ただし適性を持っていれば誰でも真祖に変化するわけでもなく、実際に自分の真祖としての資質を知らないまま平穏に人生を送って天寿をまっとうした人間も数多くいます。
 なお、ドラキュラ公爵とヴィルトール・ドラゴスの様に親子二代で真祖としての資質を持っていた例は、数少ない真祖の転生例の中でもさらに稀です。
 噛まれ者と違って太陽光を忌避せず、噛まれ者が弱点とするものはすべて問題にせず、狗狼態・翼手態・靄霧態に変化することが出来るほか、本人が取り込んだ数々の使い魔を操ることが出来、個体ごとに異なる魔眼の能力と念力発火能力や念動力等の特殊能力を持っています。さらに体内構造も変化しており、密度の増した筋肉組織と鋼の様な硬度を誇る強固な骨格、強靭な腱を獲得し、肺の内部に体内に蓄積した余剰熱とコラーゲンや過酸化脂質、重金属を呼吸と一緒に体外に排出する器官が形成され、眼球の構造も変化して可視光線以外の光源や熱源で物を見る高度視覚も獲得します。環境への順応も早く、暗い場所に入るとほんの数秒で暗調応が起こります。聴覚も蝙蝠並みになり、聴力が向上し可聴範囲も拡大されて、音響反響定位も可能になります。
 本来人間が自分の意思で制御出来ない生理機能まで制御することが出来、傷の治癒速度を調整したり、肝機能の働きを調整して酩酊したりといったことが可能です。
 
 身体能力的には生前の数十倍~数百倍まで増幅されます。
 生前高い運動能力を誇った個体ほど高い比率で増幅される傾向にあり、したがって生前の身体能力の高かった個体と低かった個体では、運動能力に天と地ほどの差があります。
 ヴィルトール・ドラゴスの場合は生身のままでも下位吸血鬼を数体殺害するほどの戦闘能力を持っていたため、その身体能力がそのまま増幅されて全盛期のアルカードは真祖を瞬殺するほどの戦闘能力を持っていました。
 ちなみに魔力を基底状態に抑え込んだ状態のアルカードは、全盛期の状態でだいたい百二十倍程度の筋力を持っています。ここからさらに『抜いて』筋力を落とすことで、だいたい生身の人間だった時の二倍程度まで落とすことが出来ます。ここまでしないと日常生活に影響が出てくるためですね。
 逆に魔力を励起させると、パワー・反応速度・敏捷性とも数百倍まで増幅されます。
 が、浪費が大きいのと現在のアルカードは魔力の制御が巧く出来ないこと、加えて戦士の技術で戦うことを好むので普段はほとんど使いません。
 現在の状態のアルカードは通常の状態でだいたい生身のときの百二十倍程度の身体能力を持ちますが、魔力を励起させても反射速度は向上するものの筋力はほとんど変化しません。

 狗狼態ウルフウィズイン翼手態バットウィズイン靄霧態ミストウィズインはいずれも作中で解説した通りです。
 狗狼態は犬もしくは狼に、翼手態は蝙蝠に(複数に分体したりはしません)、靄霧態は空気中の水蒸気を触媒に霧に変化します。
 狗狼態と翼手態がどんな姿になるのかは個体ごとに違うのですが、アルカードの場合はぬいぐるみの様な小さな仔犬の姿と等身大蝙蝠に変わります。本人いわく「運動能力も低いし隠密行動にも向かない」「あんな胡散臭い蝙蝠いない」「せめてサイズが逆なら」。
 という理由で、アルカードは狗狼態も翼手態もほとんど使いません。
 靄霧態だけは、緊急回避や高速移動の手段として便利なのでよく使います。
 なお、靄霧態は自分の装備品や持ち物等も運ぶことが出来ますが、生きている生体を運搬することは出来ません。また、周囲の飽和水蒸気量と実際に空気中に含まれている水分の量によって持ち運べる重量が変わります。
 アルカードの場合、左腕に二百キロを超える錘がくっついており、これが装備品の一部として重量に常に二百七十キロ分の制限をかけています。このため運搬可能な重量が二百七十キロ+衣服や装備品分の重量を下回ってしまうと、靄霧態を取ること自体が出来なくなります(自分自身の体重は何百キロあろうが関係ありません)。
 アルカードが作中で述べている通り、真祖が安定して靄霧態を取るのには大気中の水蒸気量が七グラム程度必要で、飽和水蒸気量がそれを下回る場合は真祖はごく短時間、自分の体内の水分を消費することでしか靄霧態をとれません。この状態で靄霧態を取るのは消耗が激しく、長時間の形態変化は不可能です。
 しかし持ち物の運搬可能な量は空気中の水分量が五グラムあればだいたい四百キロ程度まで取り込めるので、緊急回避の形態変化なら十分可能です(アルカードの装備品は左腕を除いて甲冑・銃火器等の合計が百二十キロ程度です)。
 靄霧態に取り込むには重量の制限のほかに体積の制限もあるので自動車一台を持ち運ぶのはさすがに無理ですが、空気中の水蒸気量によっては一トンを超える質量の物体を持ち運ぶことも可能です。

 アルカードの魔眼は相手の精神を一時的に支配するもので、強めると後遺症を残す可能性がありますが記憶の操作や消去も可能です。
 相手に口で頼めばやってくれそうなことなら後遺症は残りませんが、相手が自分を嫌っていたり、本人が嫌がることや本人の倫理観に反する行為を強制したり、あるいは極端に矛盾した内容に記憶を改竄しようとすると、対象が錯乱したり記憶障害、ひどい場合には廃人になることもあります。

 念動力はただのテレキネシスですが、念力発火能力は視線で触れた物体の分子の運動を加速させ、その摩擦熱で火を熾すものです。
 これをするには可視光線視界で見えていなければならず、直接視界内に入っていない、たとえば遮蔽物の向こう側にいる相手には効果がありません。高度視覚で壁越しに存在を掌握していても、可視光線で見たときに姿が完全に隠れている場合攻撃することは不可能です(高度視覚使用中でも念力発火能力による攻撃は可能です)。
 また、生きた動物を直接燃やすことも出来ません。死体を燃やすことは可能です。
 
 念力発火能力で燃やせるのは可燃物(ゴミの分別的な意味ではなく、物理的に燃やすことが出来るか否か)に限られ、コンクリートや鉄、水などそもそも燃えないものを燃やすことは出来ません。コンクリートや鉄、水などの不燃性の液体を攻撃した場合、瞬時に粉砕されたり摩擦熱で加熱されて融けたり沸騰したりしたのちに一気に気化し消滅します。
 このため、詳細な原理が解明された近年においては念力発火能力バイロキネシスという呼称はほとんど用いられず、代わりに分子加速破壊能力モレクル・アクセラレイションという呼び方が教会内で定着しつつあります。
 また、燃焼させるには普通に燃える条件(たとえば支燃性ガス等)が必要になります。攻撃対象が火薬や爆薬等、爆発物である場合は酸素が既に含まれているので酸素は必要ありません。
 ちなみにこれで石油等の可燃性液体を攻撃した場合、液体が直接沸騰・着火もしくは引火して爆発が起こります。
 
 なお、真祖は通常真祖を増やすことは出来ません。
 もっとも真祖の特徴を色濃く受け継ぐ『剣』であっても、潜在的な恐怖心や嫌悪感によって転写が阻害され、完全に性質がコピーされないからだと考えられています。
 では恐怖や嫌悪を抱かないまま吸血を受けた個体がどうなるのかは――まあ、そのうちわかるんじゃないでしょうか。公式ネタばれですね、これ。

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