1986年4月だったと思うが、帰宅して FMチューナーの電源を入れると、聞こえてきたのはクラリネットとピアノによる演奏。クラシックコンサートの時間だったが、ピアノはジャズピアニストのようなタッチ。クラリネットの音色もよく、なかなか楽しい演奏だった。拍手が終わった後にアナウンサーがクラリネットは Richard Stoltzman、ピアノは Keith Jarrettと言ったのでびっくり。あわてて録音しようとしたが、テープをすぐに用意できなかったのか、録音を始めたのは次の曲の終了間際から。続いてピアノが Chick Coreaに代わり、Bassに Eddie Gomezが加わった improvisationとアナウンスされたので、さらにびっくり。
1986年1月31日に、五反田のゆうぽーと簡易保険ホールで行われた演奏会だったようだ。
前半を聞けなかったのが大変残念。
クラリネットのための3つの小品(Stravinsky)
Viola da gamba, sonata no.2(Bach): Richard Stoltzman, Keith Jarrett
Improvisation: Richard Stoltzman, Chick Corea
Improvisation: Richard Stoltzman, Chick Corea, Eddie Gomez
Spiral(Jeremy Wall): Richard Stoltzman, Eddie Gomez
Waves(武満徹): Richard Stoltzman, 新日本フィルハーモニー交響楽団(大友直人指揮)
主題と変奏(Rossini): Richard Stoltzman, 新日本フィルハーモニー交響楽団(大友直人指揮)
管弦楽組曲 第3番アリア(G線上のアリア)(Bach): Richard Stoltzman, Eddie Gomez, 新日本フィルハーモニー交響楽団(大友直人指揮)
Clarinet: Richard Stolzman
Piano: Keith Jarrett
Piano: Chick Corea
Bass: Eddie Gomez
Orchestra: 新日本フィルハーモニー交響楽団
指揮: 大友直人
番組出演: 星野正(クラリネット奏者)
アナウンサー: 後藤美代子
3人で演奏する Improvisationは、TOKYO MUSIC JOY Japanの VHS, LDに収録されていた。パッケージを見ると、びっくりするくらいの価格。当時はこの価格でも売れたかもしれないが。
Jeremy Wallの Spiralは、アナウンサーが「スパイロ」と発音しているように聞こえた。そのため、ネットで検索を掛けてもはっきりとはわからなかった。Jeremy Wallは Spyro Gyraの初期のキーボード奏者だったので、原稿作成時に取り違えたのかもしれない。
G線上のアリアの途中でテープが切れてしまい、慌てて裏返したものの、これまで20年以上この曲を切れた状態で聞いていた。ふと思い立って先日デジタル化し、同じフレーズを演奏している部分をコピーしてつなぎ合わせてみた。多少違和感がある部分もあるが、ゆったり聞く分には何とかなりそうだ。
インターネットで当時の関連情報を探してみたところ、テレビ番組も放送していたらしい。返す返すも全編を聞けなかったのは残念。特に最後のアリアはデジタル化後は何度も聴いてしまういい演奏。スタジオ録音でいいので、DVDでも出ていれば購入したいところ。
番組終了間際には、連休の音楽番組の特集についての紹介も。
2014.3.14 追記:
NHKの番組検索サイトで確認すると、下記の放送があったようだ。
クラリネットのスーパープリンス 「リチャード・ストルツマン」
1986年05月03日(土) 午後05:15~午後06:00
衛星第1と総合での同時放送のようだ。放送された曲目については不明。
出演:
キース・ジャレット
チック・コリア
エディ・ゴメス
新日本フィルハーモニー交響楽団
大友 直人
横山 勝也
魅惑のクラリネット リチャード・ストルツマン
1987年01月17日(土) 午後02:10~午後03:10
「インプロヴィゼイション」(即興演奏)
「ソナタ ニ長調から BWV1028」(J.S.バッハ)
「インプロヴィゼイション」(即興演奏)
「スパイラル」(ジェレミー・ウォール)
「序奏・主題と変奏」(ロッシーニ)
「G線上のアリア」(J.S.バッハ)
出演:
リチャード・ストルツマン
チック・コリア
キース・ジャレット
エディ・ゴメス
横山 勝也
新日本フィルハーモニー交響楽団
大友 直人
2015.12.2追記:
1986年に Richard Stoltzmanは、Begin Sweet Worldというアルバムを出している。このアルバムでは Spiralと Air(G線上のアリア)の演奏も聴くことができる。国内版は Amazing Graceというタイトルのようだ。CDとしても発売されている(BVCF-2521)。