リトグラフ入門、第2回です。
な「元田先生、今日も宜しくお願いします!」
元「あ、どうぞ宜しくお願いします」
元「では、きのう塗布したゴム液を新しい生ゴムで溶かして、もう一度ゴム引きしましょうか」
な「そんな必要あるんですか?」
元「その方がいいみたいです。ボール状のウェスで乾拭きしましょう」
元「次にプリントクリーナー(灯油でも可)で描画材を消して下さい」
な「ハイ」
元「次はエゲンラッカー(※)ですね~全体に塗布したら薄く均一に拭き上げます」 ※アルミニウム版用の製版補強材
元「そして、次は…」
な「チンクター(※)ですね!この2つはセットで使うんですよね」 ※画線の補強材
元「そうです。よく覚えてますね~」
な「へへへへ」
元「ここで初めて水を使います」
な「おっ、チンクターが溶け出しますね~なんか汚れてきましたけど…大丈夫ですか?」
元「製版インクを盛れば、取れますよ。どれどれ…」
な「お、お~」
元「じゃあ乾燥させて、またラズン→タルクです」
な「製版インクを固めちゃうわけですね」
元「次、また水洗いです」
な「え、またですか?しつこいな。この辺りの行程が面倒なのよね~オレ、どっか省いちゃいそうですもん」
元「だから失敗するんですよ!」
な「…」
元「もし汚れがついてたら、ここで消したり削ったりするんですけど、今回は大丈夫そうですね~」
元「エッチ液を塗布(※)して全面を水拭き、そして乾燥しましょう」 ※版の汚れの除去
元「…乾きましたね。じゃあ、周りから全体にゴム引きして製版終了です」
な「先生、ありがとうございました。明日も宜しくお願いしま~す!」
ホント、面倒な行程を経てようやく版が安定するリトグラフなのです。
さぁ次回は、いよいよ《刷り》編です!
本日のツーショット。
武蔵野美術大学6号館・リトグラフ工房にて
通信の諏訪です。(刺青製作中)
第二製版で使用のH液のメーカー名と商品名を教えてください。