「もののあはれ」の物語

古き世のうたびとたちへ寄せる思いと折に触れての雑感です。

臘梅

2005年01月11日 | 季節のうつろい
 12月の初めから咲き出した臘梅が今年はもう盛りです。いつもより一ヶ月は早いようです。
 この季節、生ジュースに喜ばれる甘夏柑を送るとき、決まって一枝同梱します。荷物を開けた時、梅の香に似たよい香りが漂うと、いたく感謝されて以来の習慣になっています。
 葉を落とした枝に、本当に臘細工を思わせる2㎝ほどの半透明の黄色の花をつけます。臘細工状なのは寒さから身を守る知恵なのでしょうか。花の少ない時季だけに、香りとともに嬉しい花です。私の庭の臘梅は素心臘梅で、花の中心部まで全部黄色です。花言葉は「先導、先見」と聞きました。唐梅、南京梅の別名は、中国がその故郷だからなのでしょう。

  臘梅や雪うち透かす枝のたけ     芥川龍之介
  臘梅のかをりやひとの家につかれ   橋本多佳子

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1 コメント

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木の花の風情 (R.H)
2005-01-12 08:38:47
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ローバイ、音のひびきはあまりよくありませんが、不思議な花です。本当に蝋細工のようです。この寒さの中で、何を思って咲くのでしょうか。

水仙のような愛でる草花もいいですが、木の花は人に何かしらの感慨を起させます。それは立った目線や見上げる目線に咲くからでしょうか。

また、冬の花には黄色が多いですね。これから楽しみなマンサク、ミツマタなどそれぞれに風情があります。これらの花についてもご紹介ください。