午後は雨の予報に、蕗の薹を探しに出ました。香りに誘われて見上げる梢に、梅が咲きはじめています。顔を見せようとした矢先に雪に降られて、固く閉じていた蕾がこのところの陽気で恐る恐る笑みを拡げています。
蕗の薹も、七草のころとは違って逞しくふとってきました。独特の萌黄色の足もとには赤紫のアクセントをそっと付けて。傍には匂い菫も、こちらは紫の鮮やかな衣装を誇らしげに翻していました。
“もう春“を目で確かめた朝でした。
大空は梅のにほひにかすみつつくもりもはてぬ春の夜の月 定家
梅が香に昔をとへば春の月こたへぬかげぞ袖にうつれる 家隆
梅のはな誰が袖ふれしにほひぞと春や昔の月にとはばや 通具
昨夜は満月に近い月が明るく照らしていました。
蕗の薹苦きは古き恋に似て 鈴木眞砂女
蕗の薹おもひおもひの夕汽笛 中村汀女
窯跡は雨にけぶりて蕗の薹
紫の襲を見せて蕗の薹
人はいつも少しは悲し花菫 三輪虚白
菫より濃きものはなし草の宿 山口青邨
菫程な小さき人に生まれたし 夏目漱石
蕗の薹も、七草のころとは違って逞しくふとってきました。独特の萌黄色の足もとには赤紫のアクセントをそっと付けて。傍には匂い菫も、こちらは紫の鮮やかな衣装を誇らしげに翻していました。
“もう春“を目で確かめた朝でした。
大空は梅のにほひにかすみつつくもりもはてぬ春の夜の月 定家
梅が香に昔をとへば春の月こたへぬかげぞ袖にうつれる 家隆
梅のはな誰が袖ふれしにほひぞと春や昔の月にとはばや 通具
昨夜は満月に近い月が明るく照らしていました。
蕗の薹苦きは古き恋に似て 鈴木眞砂女
蕗の薹おもひおもひの夕汽笛 中村汀女
窯跡は雨にけぶりて蕗の薹
紫の襲を見せて蕗の薹
人はいつも少しは悲し花菫 三輪虚白
菫より濃きものはなし草の宿 山口青邨
菫程な小さき人に生まれたし 夏目漱石
梅一輪一りんほどのあたたかさ 服部嵐雪
春の夜、梅が香り詩が生まれます。夕べ、私も凍空に明るい月を見ました。小茂田青樹の猫も通ります。
boa!さん お風邪に気をつけてください。
こちらは今にも雪が降り出しそう、重たい空です。昨日、下の記事にコメントを入れましたが迷子になったようです。
ごめんなさい。コメント拝見したかったですね。
お二人で陶芸展を楽しまれたことを、我がことのように喜んでいます。
今日は、予報に忠実に午後からは雨になり冷え込んでいます。蕗の薹の天婦羅でお酒が進んで、デブ症も進みます。
梅には俳句よりも新古今和歌集のほうが似合います。
晴れたら、折角樹下に切り株で造ってくれた腰掛とテーブルですから、梅見酒と参ります。
風は冷たくてももう春ですね。
そう言えば、大阪駅で買った弁当"大阪弁と博多弁”1000円にも春を感じましたが、岡山駅の自慢の”散らし寿司弁当”にも菜の花和えが少し
ありました。
春近し。
蕗のとうの天婦羅を食べるとああ春が来たと思います。毎年の味の歳時記です。
苦味が大人の春の味ですね。