「もののあはれ」の物語

古き世のうたびとたちへ寄せる思いと折に触れての雑感です。

今年最後の一枚

2006年12月27日 | 絵とやきもの
 三ヶ月ぶりに絵筆を執りました。今年最後の一枚が、自分ではわりに気にいっていますのでUPすることにしました。
 長く内に篭るものを育んでいるのがいいのかもしれません。
 花の少ない初冬を彩った黄色の石蕗が、今は色を消して垣根の傍にそそけ立つその姿が愛しくて、目にしていたものを、見ないままで絵にしました。

  つわぶきはだんまりの花嫌ひな花  の句を残したのは三橋鷹女ですが、私はその朴訥を好みます。

  静かなる月日の庭や石蕗の花  高浜虚子  虚子の句にしみじみとした共感を持つのも私が歳をとったということでしょう。