boa mesa

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リストランテ三本立て その3・・・の前に

2007-08-30 00:40:16 | レッスン
boa mesa は主に口コミだけで生徒さんがいらしてくださっているので
年齢層が実に幅広く、広いまま定着しているのがわたしの密かな自慢でもあります。
最高齢記録保持者は76歳の紳士だったのですが
昨日、その記録を一気にひとまわり以上も塗り替える驚くべきレディをお迎えしました。



手前左側の貴婦人T子さま、90歳でいらっしゃいます。
お親しいご友人(といってもお嬢様くらいのご年齢でしょうか)お三人と
下田から朝お発ちになってはるばる北鎌倉までお越しくださいました。

長旅のお疲れも微塵も感じさせず、しっかりデモンストレーションをご覧くださり
熱心にメモもおとりになり、ご質問も的確に投げかけてくださったばかりか、
なんとすべて完食してくださいました。
バゲットは堅くてお口にあわないのでは、と柔らかいパンをご用意しておいたのですが
まったく不要だったのです。
ロブションのバゲット(歯ごたえありすぎるほどある)を何の苦もなく
美味しそうに召しあがってくださいました!!

後ろの列のお若い生徒さんたち(右おふたりはご姉妹)はお孫さんよりもうんと下の年齢、
T子さまはじめ下田組皆さまのまったく年齢を感じさせない、
まさに「女性の品格」を体現なさっているご様子に感動され、
「きょうのレッスンに参加できて本当によかったです!」とおっしゃっていました。

また、まったく別々にお申し込みいただいて偶然ご一緒になられたのに、
ご姉妹は浜松から、そしてあとおひとりはご実家が熱海、とまさに「静岡連合」!

きょうのレッスンでもまったく別々にお越しになった、
埼玉県からと千葉県からの生徒さんの、それぞれ甥御さんとお嬢さんが
同じ高校の同じ学年に在籍なさっていることがわかったりと、
そういう「世間はおそろしいほど狭い」例には枚挙に暇ないboa mesa。
ぼちぼちその例もご紹介してゆければと思っています。

お写真の手前右の、和服の着こなしがすっきりと美しいK代さまは、
優雅な立ち居振る舞い、細やかなお心配り、どれをとっても非のうちどころのない
お手本にしたいレディ、
実に涼しげで美しく、優しいお味のお手作りのデザートをご持参くださいました。



下田特産のニューサマーを丁寧にくりぬいて、
果汁で作った舌触りも甘さも酸味も絶妙としかいいようのないゼリーを詰め、
蓋になる部分にはご覧のような可愛らしい演出が。感動ものでした。

「素敵に年齢を重ねる」というフレーズがメディアの手垢にまみれてしまった昨今、
こんな素晴らしい「実体」を目の当たりにするとこのうえない刺激になります。
boa mesa を始めてよかったという思いをますます深くした一日でしたが
まだまだ感動は続く・・・。

遠来の生徒さんたちをお見送りしたあと、
いつもboa mesa のクロス類を作ってくださっている安田弘美ちゃんが
9月10月のセッティングのためにお願いしてあったクロスとエプロンを
届けに来てくださいました。



嬉しい~~~いつも弘美ちゃんは翌月のレッスンのケーキの試作
(完成度100%なので「試作」とは呼べないのですが)を持ってきてくださるのです。

「ゴルゴンゾーラとパイナップルのチーズケーキ」
「バナナとキャラメルのマフィン」

夏太りが深刻で、「ヤバすぎる」と娘にも冷たい目で見られているのに
美味しくて止められない!!

こころもおなかもいっぱいになって休んだので
今朝、また1kg増加していました








リストランテ三本立て その2

2007-08-25 00:33:09 | そとごはん
「アロマフレスカ」に伺った翌週、
日頃から家族ぐるみでとてもお世話になっているO夫妻のご主人のお誕生日ディナーに
夫婦二組で伺った「リストランテ濱崎」



お馴染みの「前菜10種盛り合わせ」は美味しく楽しく、
今回は新しいラインナップもありいつもながら期待を裏切らないお皿です。



わたしがこの日セコンドにいただいた「牛肉の炭火焼き わさびのソース添え」
濱崎シェフのお皿はどんっ!と王道のイタリアンです。
メイクやカメラワークや修正に頼らない素顔の美しい俳優さんのような、
心から頼もしいと思えるお皿です。

こちらはお料理が美味しいのはもちろん、
サービスのかたの折り目正しくきびきびと美しい動作や口調、
そしてなによりもシェフ「龍ちゃん」とマダムの親しみやすく温かいお人柄が
なによりのご馳走といえます。

Oさんのお誕生日のお祝いとお知らせしてあったので
バースディキャンドルをあしらったドルチェに、
素敵なブーケも用意してくださって、お写真もご一緒してくださいました。



恥ずかしながら、「シェフ愛好家」としてはやっぱり「団体」写真では飽き足らず



龍ちゃん、ありがとうございました。
(こんなふうに呼ばれているなんてご本人はご存知ないのですが)











リストランテ三本立て その1

2007-08-25 00:00:56 | そとごはん
実はこのタイトルの内容は、ちょうど先週の夜アップしようと数時間かけて
(わたしはほんとうになにをするにも時間がかかるのです・・・)
写真を取り込み、テキストを書いて、さあ!!と「投稿」をクリックしたとたんに
ものすごい落雷とともにどこかへ飛んでいってしまったのでした。
ああ~~~停電するか??
あまりのショックに1週間再建不能に陥っていましたが
やはり「シェフ愛好家」としてはこれはアップしとかなきゃ・・・と
もう一度がんばります

8月の「研究会」は偶然イタリアンに集中しました。
まずは突然代打のご指名をいただいたのが「アロマフレスカ」



麻布十番にリニューアルオープンしてからディナーはふたつのコースに。
広尾時代の定番を中心の「Menu Aromafresca」と
季節の食材中心の「Menu Stagionale」、
わたしはこの「鮎の炭火焼サラダ仕立て」がいただきたくて後者に。
美味しさは言うまでもなく、サービスも一流で、あたたかく、
とても気持ちよくお食事ができる・・・はずだったのですが
お隣のテーブルに若い女性をお連れになっていた男性、いや、はっきり言おう、オッサンが、
雰囲気にそぐわない内容の会話を、雰囲気を破壊するような大声で続けていたのが
どうしても気になって気になって、ほんとうに残念でした。

レストランはお客を選べないという宿命から逃れられません。
マナーの悪いお客だけではなく、「批判精神」が旺盛で、
あらさがしに情熱を傾けるグルメマニアのようなかたたちもいると見聞きします。
料理人が魂を傾けて創りだすお皿に敬意を表しながら向き合うことなくして
レストランでお食事をいただく喜びが得られるでしょうか?



階下のレセプションまでお見送りしてくださった原田慎次シェフ、
穏やかなお話のなさりようは多店舗化をすすめる実業家としての一面をまったく
感じさせない、温厚な料理人のそれでした。




Half Century を祝う会

2007-08-09 23:45:51 | イベント
かれこれ30年以上前に卒業した大阪の公立高校。

在学中から仲良しの5人組、まったく音信の途絶えた時期なども経ながら、
最近はちょっと頻繁に会っています。
顔を合わせれば女子高生に戻る(いや、それは・・・)楽しい仲間たち。
昨日は5人のうち4人がこの夏50歳のお誕生日を迎えるということで
「Half Century を祝う会」@人形町今半有楽町店

この暑いのに「すき焼き」に決定したのは
「個室」にこだわったからなのです、なんせ大阪のオバチャン5人やから。



美しいなあ、この整然と並んだすき焼きの名脇役たち。
並べてくれたのはわたしたちよりひとまわり下の仲居さん。
お得な二時間飲み放題コース、本来なら仲居さんが並べてくれたりしないのです。
そこはそれ、約3名の吉本顔負けマシンガントークにひきこまれ、
仲居さんはせっせとお鍋の面倒みてくださって、わたしたちはなにもせずに
飲むわ食べるわ喋るわ笑うわ。

「2000円以下でなにか気の利いたプレゼントを4人分用意する」
ということだったのですが、
着席してすぐ、Cちゃんからお孫さん(!!)の写真を見せられて
残りの全員がかなり目から離して見始めた瞬間、
K子ちゃんが「これ、すぐあけて~~!!」とプレゼントを取り出しました。



それがこの、モザイク代わりの「ペン型ルーペ」
いや~~~重宝なのなんのって。
約2名が持っているのはAちゃんからのプレゼント「コンフィチュール」
しかもひとり3個ずつ!

Yちゃんからはお手製のイニシアルスタンプと新明解うめ版などと、心のこもったメッセージ。

Cちゃんからはスーパー袋のかたちをしたおっしゃれ~~なエコバッグ。




わたしは・・・・職業柄(?)フルール・ド・サルと、とってもコストパフォーマンスの高いワイン。
これを4個、4本ずつ持って上京するのははっきり言って無謀でした。
でも、かいた汗の分だけきっちり飲んだわ。飲み放題って大好き

この後しっかりカラオケへ

これから始まるHalf Centuryもともに楽しみたい友達と過ごした夜でした。







シェフ愛好家

2007-08-07 00:19:20 | そとごはん
きょうの生徒さんたち、このブログの前回のアップをご覧くださっていて
「シェフ愛好家」というわたしの肩書き(?!)、とてもウケてくださったようです。

いろいろなシーンで「お料理の先生」と紹介されることにたいへんな抵抗をおぼえます。
たしかにお料理を紹介してはいるけれど、「先生」「料理研究家」と自認するには
まだまだ修行・経験ともに不足しています。

「シェフ研究ブログ」にしようかと思ったりもするきょうこのごろ。

きょうは7月中の「研究会」から遅ればせながら・・・

「カンテサンス」岸田周三シェフ



彼の火入れの芸術的な素晴らしさ、メニューの隙のなさ、は
わたしが初めて訪れた1月末以来、ますます磨き上げられて
先日ご一緒した山本益博さんも
「彼は間違いなく星をとるよ」と太鼓判を押していらっしゃるほど。

このときにいただいた鱸のポアレ、お写真でしっかり伝えられないのが残念です。
それはそれは美しく螺鈿のように輝いて、その柔らかさは和の焼き物のよう。



しっかりとした、少量のソースと、意表をついたガルニチュールだけの構成という
岸田さんのお皿は、王道をしっかりふまえた、それなのにまったく新しいフレンチなのです。

3時間以上低温でじっくり、焼き、休ませ、焼き、休ませ、と「面倒」をみてもらい
こんなに美しいピンク色に仕上がった「酵素豚」



いつも元気いっぱい明るく楽しいグループの生徒さんたちとの研究会だったのですが
皆とっても無口に。感動して声が出ないのです。
「こんなに美味しいもの初めて・・・(涙涙涙・・・!!」

そして翌週、「コート・ドール」へ。
斉須政雄シェフを「神様」と崇拝する、腰越「ロアジ」の秋月シェフと。
「シェフ愛好家」としては、シェフとレストランへご一緒できるのは光栄の極み。
サービスの山治くん、うちの息子(彼もシェフの著書の愛読者なのです)も一緒でしたが、
フレンチのグランメゾンは初めてという若い彼らは、もう涙ぐみそうな感動ぶりでした。



前回に引き続き、また厨房へ招き入れてくださいました。
新しく出版されたご本を求めると、扉には
「初々しさ。なんと清しい言葉か。時が移り、立場が変われども、
 ただの人だった、あの日の自分を忘れない。」
と記してくださいました。

初心を忘れないという、当たり前のように思えることがどんなに難しいことか。
厨房を離れ享楽的な日常に流れる成功したシェフもいると見聞きするなかで、
斉須シェフのようなかたが決然とひとつの店の厨房を守っていらっしゃることに
あらためて感動をおぼえ、胸が熱くなりました。

この短い駄文のなかに何回も「感動」という単語を使いました。
出来れば単語の重複は避けるというセオリーを好むわたしですが、
他の表現が見つからないのです。いいんです、「感動した~~!!」



この「季節の野菜のエチュベ」は斉須シェフがフランス修行時代から
ずっと作り続けてこられたスペシャリテです。
シェリービネガーの酸味がお野菜の甘みを引き立て、
コリアンダーの香りがいたずらっぽくそれらを包みます。大好きなひと皿です。

夏が終わるまでに、「冷たい紫蘇のスープ」をいただきに
もういちど訪れたいと思っています。











ピエールさま

2007-08-02 00:51:31 | そとごはん
昨夜のガニェール・ア・トキョーの屋上テラス。

2Lサイズにプリントしたツーショット写真を持参して乗り込んだミーハーおばちゃん、
メートル・ド・テルの宮崎さんに
「ガニェールさんがおてすきのときにこの写真にサインをお願いできませんか?」
と厚かましく依頼、
すると・・・なんとご本人が私服でテラスまでいらしてくださったのです。

「やあ、またお会いできましたね!!」
と、言ってくださったような・・・・すっかり妄想モードのわたし。
在南米7年は伊達じゃない、なんのためらいもなく、しっかりHug&kiss。
「ピエ~~~ル」とヘンな発音で呼ばれてさぞご迷惑だったことでしょうが
ヨンさま並みに、ガニェール氏も日本のオバチャンに寛大です。

ご一緒した素敵な生徒さんおふたりと4人での写真撮影はCEOの中川氏御みずから。
でも・・・・ボケてました。
しゃちょ~~~~~~うっ

カメラの腕もプロ並みのEちゃんが激写した、
わたしとのツーショットにサインするピエール



Eちゃん、ほんとうにありがとう

テラス席は都会の夜の帳を渡る風が心地よく、
軽食ながら、三種のサンドウイッチの盛り合わせや牛ほほ肉のパテなど素晴らしいお味で、



2メートル先のテーブルでスーシェフと打ち合わせるピエールの声を聞きながら
三人でシャンパーニュ、白、赤、飲み干してあっという間の4時間でした。