Everyday I have the BLUES

10代の頃はハードロックに夢中だったのに、最近はブルースが心地いい。。。

old lover blues 2

2005-02-19 14:19:07 | Weblog
昨日、酒にやられた頭で
「old lover blues」を書いて
一人、ベッドにもぐりこんだその先に。

ifの世界があった。

昨夜飲み交わした前の女とは、
一軒目の居酒屋を出たところで別れたけど、

夢の中では、そのまま2軒目へ突入していて、
ふと気がつけば、女の家に辿りついていた。

会話しているだけでも充分に楽しくて、
満足な空間がそこにあったんだけど、
家に来てしまったからには、
もう一歩踏み込んでいいのか悪いのか、
アルコール漬けでふわふわになった頭で
思い巡らしていた。

なかなか一歩踏み出せないそのうちに、
女は腹が痛いと呻きだした。
体を2つに折って、尋常じゃないぐらいの痛がり方をするから、
俺のお粗末な思案は、またしても波に呑まれてしまって、

「病院連れてくわ。
 よし、うちに戻ってすぐ車とってくる。」

と、彼女の家を飛び出していた。

だけど、
自分の家にたどり着いた瞬間に、
女の家の場所がわからなくなった。
ついでに病院の在り処もわからなくなった。

とりあえず車を発進させて、
(その車もブレーキが焼ききれていて
 全く利かないシロモノだった)
女の家と病院とを探して、
街じゅうを駈けずりまわった。

1時間か2時間か探し回って、
やっとの思いで、女の家にたどりついたんだけど、

もうそこに女はいなくて、
俺は慌てて女の携帯を鳴らした。

10回ぐらいのコールの後に、
受話器のあがる音を聞いた。

俺は息を切らしながら、
「ごめん、遅くなって!今どこ?」と尋ねたけど、

女はすでに病院にいる様子で、
「少し悩んだけど、電話に出てよかった。」と呟いた。

俺は意味がのみこめず、もう一度、
「今どこ? 腹の痛みは?」と尋ねた。

女は涙声で「大丈夫」と答え、
病院へは、家を出たところでたまたま通りかかった友達に
連れて来てもらったと告げた。

その瞬間に、
世界が急速に縮みはじめて、目が覚めた。

…俺は別の世界でも結局、女を抱けず、
そして、病院へも連れていけなかったということだ。

ふと、二人で歩いていた頃は、
シオンの「Sorry baby」をよく聴いていたことを思い出して、
2日酔いにどっぷりの体で、自嘲ぎみに笑った。