Everyday I have the BLUES

10代の頃はハードロックに夢中だったのに、最近はブルースが心地いい。。。

命の有限さを感じた夜のブルース。

2007-03-15 01:40:33 | Weblog
今日は仕事を休ませてもらって病院へ。

親父の手術を見守った。   (…無事成功しました)



腸に腫瘍が見つかったのが2月の半ば。

「もしこの腫瘍が悪性(ガン)だとしたら、
 末期に近いぐらいに進行している可能性もあります」

なんて脅しをかけられて、

そこから緊急で、追検査をいくつもいくつも。
いくつもいくつも。

結果を待つ時間ってのは、なかなかにシンドイ。

体に染み付いているはずの
“「最悪」に備えながら、「最高」を求める”
っていう思考回路が、幾分うまく働いてくれなくて。
どうしても最悪ばかりが目について、そいつを追い払うのに難儀した。

検査の結果、
結局ガンではなかったのだけれど(ホンマによかった)、
それでもしばらくは腸を休める必要があって、
今日、腸を使わないようにする手術が行われた。

全身麻酔をかけて腹にメスを入れる。

ガンを摘出するような手術に比べれば、
ずっと難易度は低いのだろうけれど、
やはり、それなりの“覚悟”は求められる。

麻酔で眠ったまま起きない可能性もゼロじゃない。
副作用で様態が急変する可能性もゼロじゃない。
手術中に麻酔が切れる可能性もゼロじゃない。

そんな医師の説明を聞き、
急速に具体的になってくる「命の有限さ」を感じながら、
俺はただひたすらに「絶対にうまくいく」を唱えた。

・・・<絶対>なんていう無責任な言葉は、
こういうときの為にあるのだと思う。



今朝。

普段は正月ぐらいしか用がない近所の神社にも御参りし、
手術の1時間前に親父の病室に行った。

顔が、普段よりずっと小さく見えた。
落ち着いた様子で淡々としながらも、目に力がない。

手術と、術後のちょっと不便になる生活に対して、不安を口にする親父。
その少しかすれた力のない声に、
俺たちは、励ましの言葉を、毛布のように重ねた。


病室を出る前に、握った手。

言葉にならない想いを、込める。

手術室に入る前、不安げな顔に、笑いでかえす。


そこから3時間。

無事、手術は成功。親父も目を覚ました。

安堵のため息を大きく一つ。
言葉にすると安っぽいけど、本当によかった。本当に。

…まだ体のあちこちに管がついていて、
目もうつろだけれど、様態はひとまず安定している。


今回のアクシデントで、命の有限さを再認識した。
やっぱ何するのも生きている内やなぁと思った。
その間に、想いをいっぱい返したい。


とりあえず、今日は一人で乾杯しよう。
酒が飲めるぐらいまで回復したら、そのときは一緒に。