Everyday I have the BLUES

10代の頃はハードロックに夢中だったのに、最近はブルースが心地いい。。。

世界の広さにたまげた夏のブルース~九州旅行~

2006-08-22 22:26:17 | Weblog
盆休みを利用して、九州へ行ってきた。

大阪南港を夕方7時に出港すれば、
大分県別府港に、朝6時に到着。

初日は別府の地獄めぐりと湯布院あたりをひやかして、
次の日は、阿蘇へと向かう。

今回の旅のひとつの大きな目的として、
九州のドライブスポット『やまなみハイウェイ』を
走りたいというのがあった。

走り初めのうちは、ふつうの山道。
緑のトンネルが綺麗なぐらいで
別段、なんてことなかったが、
九重に入ったあたりから、
風景は、劇的に変化していった。

峠を越えたその先には、一直線のストレート。
両側には田園が果てしなく続き、
その果てには山々が連なる。
まるで夢で見た「ルート66」みたいだ。

カーステレオからは、BBキングのしゃがれ声。
空には抜けんばかりの青空と夏の風物詩、入道雲。
ウインドウを全開にして、アクセルを踏み込んで、
やまなみハイウェイをひた走る。

ちょっと走れば、一直線のストレートは終わってしまったけれど、峠をもう一つ越えれば、今度は関西では見られない「草山」が視界一面に広がる。草山……文字通り、草でできた山。木がなく、草の丘の連なりは、まるで「アルプスの少女ハイジ」の世界だ。

どこまでも続く丘の連なり。
ひた走るワインディングロード。

BGMはBBキングから、チャボを挟み、
オーティスラッシュへ。

最高のロケーション。

その間、車内の会話は、
地球のスケールのデカさに終始した。

「すげーなー。めちゃ広い。
日本じゃないみたいや。」
「だけど、日本は地球の陸面積の0.3%しかなくて、
その阿蘇はさらに何十分の一で…」

旅をする醍醐味って、
世界の広さを知ることじゃないだろうか。

机上で、知識で、数字で知るだけじゃなく、
身体で、広さを体感する。

九州の阿蘇の、このちっぽけな一角だけでも、
こんなに広いんだと体感する。
そして、そこで生活する人たちのことを思う。
いくつもの人生を思い、思考を思う。
それが連なる世界を思う。

世界って、
しょんべんちびりそうなぐらいデカい。

すげぇなぁってたまげて、
もっと謙虚に、一歩ずつって、
足元を踏みしめる。

マイロックンロールブルース6

2006-08-19 13:56:56 | Weblog

最終電車の疲れをひきずった、けだるい土曜日の朝
何気なく灯したテレビに、同い歳のドリーマーが映ってた

音楽にすべてを駆ける彼らの眼差しは熱く
自分の思考で、自分の言葉で歩いてる

テレビの中の会話は、生き方に対する考え方のやりとりで
話の最中に、そのバンドのドラマーが、ある無気力少女に言った

「なぜ『うんうん』ってうなずいてるの?
 なぜ、自分の意見をぶつけないの?
 なぜ、この短時間のやりとりで納得できるの?
 もっと噛み付いてきてくれたらいいのに。
 なぜ、自分を出し惜しみしているの?
 話をするからにはもっとぶつかり合わないと、意味がないと思う」


…なぜ、すぐに「うん」ってうなずける?
…なぜ、自分を出し惜しみしてる?

名もなき19歳のドラマーの言葉に
俺の「現在」をつらぬかれて
テレビのこっち側で、真っ白になる

まるで19歳の頃の俺に言われたような心地で
ソコとココとの温度差の違いに
体が震えて、止まらなくなった

平手で頬を張って、「おいっ」って吠えた
しまらない自分を自覚する

テレビの向こう側には、彼らの意思が溢れていて
テレビのこちら側には、干し大根のような俺

思うように生かない自身に憂いを浮かべようとも
そんな憂いに気づきすらしなくなるにはまだ早い


「なぜ、自分を出し惜しみしているの?」


心の底に「なにか」が灯るのがわかった
凍えたハートを溶かしていく

視界の片隅のギターに手を伸ばそうとして
ちょっと躊躇って、やっぱりペンを握った


「なぜ、自分を出し惜しみしているの?」


25歳と少し、歩いた
15の夜から膨らまし続けてきた自分の思考や言葉が
この2年で急速に失われていくのを感じてる


いったい自分が
何を出し惜しみしているのかすら
わからなくなってしまう前に
もう一度


もう一度やろうや。

干し大根のような自分をぶっとばせ。


25の夏のブルース。

2006-08-15 08:56:42 | Weblog
15歳の頃、
たまたま同じ中学で、偶然近所に居合わせて、
一緒にハードロックを鳴らしていた仲間がいた。

そのバンドは2年ぐらいで解散して、
大学進学と同時に、住居も離れ、会わなくなった。

それが1年ぐらい前、
ふとしたきっかけで再開したとき、
それぞれの抱いている音楽が、
「ブルース」に回帰していて驚いた。

この間の土曜日は、
そんな旧友たちと久しぶりのスタジオ in。

「Mojo Working」
「Sweet home cicago」
「Key to the highway」など、
ベタベタのブルースナンバーを、
聴き様聴き真似で、プレイする。

俺、でたらめな音色をはじいて空間を楽しみながら、
なんだか嬉しくて楽しくて、しょうがない。

俺の大好きなブルースを、こいつらと演れるなんて。

仕事も、生活も、まるで違う仲間だけど、
ブルースに心に響くってことは、
心の奥の「なにか」が同じなんだろう。

なんだか妙な縁を感じてしまって、
15歳の頃の過ごし方にも、ちょびっと確信がもてた、
25の夏のブルース。