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自閉症とバリアフリー

2006-10-04 22:07:00 | 福祉

「自閉症」の方は100人に1人。

つまり人口の1パーセントくらいの割合で私たちの身近な地域にもいるのだ。

その割にはなかなか地域や社会から理解されずにいるのだ。

自閉症と言うと、他者とコミュニケーションが苦手な人や無口な人など、あたかも自分の殻に閉じこもっている人をイメージしてしまうのではないだろうか。

実際に自閉症の特徴としては「他者とのコミュニケーションがとれない。」「社会生活に馴染めない」「こだわりが強い」などが挙げられる。

何かをしゃべっているのだけれど、言葉になっていない。

人ごみの中を奇声を上げて走り回る。落ち着きがない。道端に座り込むなどなどである。

これは、親の躾が原因ではなく、実は脳の機能障害なのである。

この辺がしっかり理解されていないため社会から拒絶されてしまうのが現状だろう。

特に目や耳から入ってきた情報をうまく処理できないために、パニックに陥り大声を出したり騒いだりするのだそうだ。また、我々は必要な情報を選択し、集中して受け取っている。例えば街中で会話していても雑音より会話の声を聞き取っている。しかし、自閉症の場合、雑音を拾ってしまったり、視野に入るもの全てが視覚に飛び込んでくるためにパニック状態になってしまうようなのだ。

最近ではイラストにして行動を促したり、場所を決めて特定の行動をするよう教えたりするなど生活を構造化することにより社会に適応できるようにトレーニングができるようになってきた。

また、自閉症の方は知能指数が非常に高いという方もいる。映画「レインマン」は有名だ自閉症を例示する際によく使われる例だ。

目で見えるものや記憶する能力は凄いようなのだ。

また、同じことを何度でも繰り返しながら自らを安定させると言う特徴もあり、いわゆる単調作業(繰り返し作業)は常人ではなしえないような実力を発揮するのである。

だから周囲が特性を理解することにより、自閉症の人でも地域で働き生活をしていくことが可能になるそうなのだ。

バリアフリーやユニバーサルデザインが言われる昨今であるが、自閉症の人たちにとっても表示や看板などは社会生活を送る上で大変貴重なものになるんだと気付かされた。

これから我々FJCNでは地域の公共トイレが本当に障がい者が使えるトイレなのか検証を行う予定である。

その前段階の研修として自閉症についてビデオ学習を行った次第だ。

自閉症と言えば、以前「teachee」の伝道者、佐々木正美先生の講演を聴いたことがあった。話し方も暖かいし、内容も自分を信じる力は愛されて育つことにより自分の中に芽生えてくるものだと言う話に感動したものだ。あの感動と言うか胸にあふれ出た暖かい気持ちが蘇った一日であった。できればまたいつか佐々木先生の講演を聴きたいものだ。