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村上和雄著 『スイッチ』

2021-07-05 19:06:12 | 日記
村上和雄著  『スイッチ』

 1 ヒトとチンパンジーのゲノムの差は3・9パーセントのみ。ヒトにあってチンパンジーにはない遺伝子は一つもないと。



 2 細胞の大半は静かな図書館のようにじっと動かないでいる。夜の闇の中で家々の明かりがついたり消えたりするように、必要に応じて、起きて活動中の遺伝子もあれば、今、まさにスイッチが入って目覚めた遺伝子もある。また、役割を終えて、スイッチを消し、眠りにつく遺伝子もあると。



 3 遺伝子のスイッチを入れアリ、消したりするものは何か。
 一言で言うと、環境だと。

 人体の外部からの刺激や変化の総称のこと。



 4 動物の爬虫類は温度によってオス、メスの性別が決まる。

受精した時点で性が決まらずに、卵が成長する温度でオスかメスか決められると。



 5 遺伝子のスイッチを入れる、その環境の内容は、物質的・化学的要因だけでなく、空気、磁気、波動、音楽、言葉、想いや意識や感情、笑いy感謝、愛情や情熱や歓喜といった、心を含めた、非物質的な要因も大きく影響していると。



 6 リプトンが端緒を開いたエビジェネテイクスの考え方はダーウイニズムの不足を補う。
彼のユニークな点は、細胞は独自の生命体であり、細胞それ自体が、知性を持っているという。


 では、知性は細胞のどこにあるのか。膜にあると。
 細胞の脳は細胞の膜にあるという説をリプトンは唱えている。


 7 リプトンによると、遺伝子は単なる生命の設計図であり、意識や環境が細胞をコントロールし、遺伝子の振舞いを変える、という新説を導き出したと。



 8 リプトンは、人間は、環境からエネルギーや情報を得て生きている地球探索機、であると。
 その探索機を活発にし、遺伝子を活性化するには、絶えず思いを深くし、豊かな心で生きることが大切だと。笑いや感謝、感動や喜びなどのよき心をもって生きることが、心身を健康にし、人生を充実させると。



 9 リプトンによると、人体の中では、非物質のエナジーシグナルは、食べ物のシグナルの百万倍の速度で、体のコンディションに影響を与えると。

 病気鳴った時は、前向きな心、よい思いを抱くことが薬を飲むより治療効果が高いと。



 10 負や苦や悲といった-条件にこそ多く、スイッチ・オンへの力点が用意されていると。


 11 入江さんは、ある牧師との出会いで、ビジョンではなく、ミッションに生きる、ことの大切を教えられた。
 
 ああなりたい、こうすべきだ、ちうジブの目標を追うよりも、天から自分に与えられた使命を果たすことを優先する。

 ビジョンは自分で描くから、力も自分持ち。でも、ミッションは天からやってくるから、力も向こう持ちだと。



 12 父親の死も、命の大切さ、感謝の思いといいたものを自分に教えるために起きた必然の出来事で、
人生に起こるすべてのことが必要で、よいも悪いもない。みんな固有の役割を持って生まれ、その役割を果たして死んで行くと。


 13 幸福は、ないものを欲しがるのではなく、あるものに満ち足りる心、の中に生まれると。


 14 鈴木順子さんは、かつてJR西日本の宝塚線で事故にあい、あの電車に乗っててよかったと、いまは思うようにします、と言う。
事故を決して恨まない。わが身に振りかかった不幸を懸命に受け入れて、前は進むためのエネルギーにしていると。
負や苦をを背負ったネガティブな状況をポジティブな環境に変え、遺伝子のスイッチ・オンの生き方の実践者だと。


 15 人に笑ってもらうと、自分が笑う以上に元気になれる。


 16 かつて、京大総長だった平澤博士と著者他対談した折 、ニコニコ顔で命懸け、、生き方の先駆者として、ある宗教団体の女性教祖の例を挙げたという。

 明治時代、宗教弾圧にあい、教祖は何度も警察に連行された。何度連行されても、そのおばさんは笑みを絶やさず、ニコニコと幸せそうな顔でつれていかれた、という。
 さらに、このおばあさんは、こんなおばあさんをしょっぴいて、おまわりさんもご苦労やなあ、と
巡査に同情したという。



 17 平澤博士は、知識、肩書き、損得、利害、駆け引きなどを、小賢しい傲慢さのあらわれとshて、自分の生き方から極力排除しようとした。

 反対に、謙虚さ、正直さ、不器用さ、愚直さなどを人間の第一級の徳と考えた。

 これらの徳性を持つ人間は、現代社会では、愚かで鈍い、あほう、のように見られる。
その、あほう、こそ神に近く、より深い生、より大きな幸福を保証される存在だと、何度も強調されたと。

 くわしく知りたいなら、平澤著『生きよう今日も喜んで』をお勧めします。



 18 また、平澤先生は、四苦則四喜という。 生病老死は生き物が通過しなければならない四苦ですが、先生はそれは苦しみであると同時に喜びであると。病や死という、いのちがけ、の出来事もニコニコ顔で受け止めよう、生をまるごと肯定しようという。



 19 ニコニコ顔で命懸けのひとは、チベットの政治・宗教の最高指導者の法王 ダライ・ラマ14世です。

 法王は自分たちを弾圧する敵を許すだけでなく、その敵こそ自分たちの内面をきたえてくれる最高の師であると述べている。

 そんな法王を教えを受けたチベットの僧侶は、中国当局から拷問を受けて、自分に拷問をした人はかわいそうだ。人を苦しめることほど、つらいことはない、と。



 20 著者がダライ・ラマ十四世と対談した折に、これまでの生涯で、いつが一番幸せでしたか、と。

すると、法王は、
 ライト・ナウ(いま、この瞬間)ですと。


著者は、ライト・ナウという言葉の深みに気づいたという。
いつもいまが一番幸せなら、一生幸せでいることができると。つらく苦しい人生を楽しいものに変えられる究極の知恵だと。



 21 東北の震災の時、家族を亡くした被害者が内心の悲嘆を押し殺して、天がやったことだから、せめて人を恨まずにすむ、と。



 22 湯川秀樹の名が微小な単位をあらわす名称の中に残っている。ミリ、マイクロ、ナノ、ピコときて、その次に小さい単位は、ユカワ、だと。




 23 日本人が自己評価するよりも、世界での日本の評価ははるかに高いと。



 24 祈りという濃く凝縮された心の動きがエネルギーとなって細胞や遺伝子にプラスの作用を与え、疲れた心を癒し、病んだ体を治す。祈りにそのような効果があるのは、ほぼ確実だと。



 25 毒をもったある種の蛾は産卵を終えると、じっとしていてわざと外敵に食べられる。何のためかというと、外敵に食べられて自分たちが、まずい、ことを覚えさせることで、自分たちの種の継続を意図していると