エマズ・ブログ

エマズ・マーケット(ウードやサズなどの販売・修理調整・レッスン)の店主による、音楽ネタのブログです。

ジヌチェン・タンルコルルによるトルコ音楽講義

2008年09月30日 | Weblog
今更ながらですが、YouTubeは本当に素晴らしいですね。なんと、トルコのウード奏者・音楽家の巨匠ジヌチェン・タンルコルル(2000年に逝去)が米国の大学でトルコ音楽について英語で講義している動画があるのです。
全11回になっていますが、どれもわかりやすい説明でさすがです。


ここでは「マカームとスケールの違い」について説明しています。
埋め込み無効の場合=http://jp.youtube.com/watch?v=HMgpJXK--TE


彼自身のタクシームはここで聞けます。
埋め込み無効の場合=http://jp.youtube.com/watch?v=HMgpJXK--TE&feature=related

埋め込み無効の場合=http://jp.youtube.com/watch?v=M2_Y49QKmpQ



また、作曲家としても名高いジヌチェンがウード奏者ムニール・N・ベケンのために書いた曲です。ムニールによる演奏です。
埋め込み無効の場合=http://jp.youtube.com/watch?v=xfGdfaaFxd4

ウードを始めて1年未満なのに、こんな凄腕!!

2008年09月15日 | Weblog


カリフォルニアでカン・ザマン(アラブ伝統音楽保存・普及のためのボランティア音楽家による非営利団体http://profile.myspace.com/index.cfm?fuseaction=user.viewprofile&friendid=84312478)の一員として活動するピーター・ラフェラですが、コメント欄によると、なんとウードを始めて1年も経たないのにこの凄腕!!のようです。
ファリド・エル・アトラシュの有名なタクシームを完璧にコピーしています。
驚くばかりです。

演奏(ミニ・コンサート)をしてきました

2008年09月07日 | Weblog
茅ヶ崎のマンションのエントランス・ホールで月一度開かれているミニ・コンサート出演の依頼があり、演奏してきました。

100畳以上はあると思われる、二層吹抜けの相当広いホールなので生音だけでやや心配でしたが、石造りのために今までにフルートやバイオリンも生音で問題なかったとのことでしたので、とりあえずマイクなしで挑みました。

結果は、ホールは天井も高いため残響がしつこすぎずしかしよく響く、とても良い環境でした。このような環境で演奏できて、主催者様には感謝です。

演奏曲目は、「ロンガ・ファラファザ」、「クルド・サズ・セマイ」、「ウシュクダラ」、「オー・ソレ・ミオ」、「アストリアス~マラゲーニャ」、「ハンガリー舞曲」、「となりのトトロ さんぽ」、「荒城の月」など。
観客の皆さんウードは始めてご覧になるということだったので、幅広く、またお年寄りやお子様も視野に入れた曲目としました。
30分という時間内に予定の曲は収まりきらず、名曲「インタ・フェン・オウ・ホッビ・フェン」も演奏時間が取れず、ちょっと残念でした。

第1ポジションと第2ポジションの関係

2008年09月06日 | Weblog
引用したエフタール・ドドゥルの教則本にあるとおり、ウードの指板に半音づつのフレットがあると仮定して、そのフレットひとつに指が1本づつ乗るように置くのが指のポジションです。ナットに一番近いところに人差し指を置くのが、第1ポジションとなります。
ポジションを上下する時に、やや複雑になります。とくに初心者の場合、混乱する部分です。
たとえば、昨日の「シェナーズ・ロンガ」の一部分ですが、譜面中○で囲んだ音は最初(黄色い○)のものは第2ポジションなので薬指で、次の(緑色の○)ものは第1ポジションなので小指で押さえることになります。これがうまくいかないと手がまごついて音がスムーズになりません。
この曲のウード名演はトルコのバイラム・ジョシュキュネルのものがYouTubeで見ることができますが(埋め込みは不可)、この指の位置を確認できます。
よりわかりやすいように、ゆっくり弾いてみましたので、ご覧ください。最初は薬指、次にポジションが第1に変わったため小指になるのがおわかりいただけると思います。

4連をゆっくりやると

シェナーズ・ロンガの謎の楽譜

2008年09月05日 | Weblog
シェリフ・ムヒエッディン・タルガンのウード教則本に有名な「シェナーズ・ロンガ」が載っていますが、最初の部分で下降する旋律が、トルコのミュージシャンはみな16部音符の4連で演奏していますが、タルガンの楽譜ではご覧の通り、16分音符2+8分音符1、となっています。
オリジナルの楽譜を持っていないのでわからないのですが、様々な演奏を聴く限りでは楽譜も4連がたぶんオリジナルなのでしょう。
はたして、ウード用に変えたのかどうか、謎が残りました。
どなたか、事情をご存知の方に教えていただきたいものです。

4連普通のテンポ


16分音符2+8分音符1のほう

この最高に粒立ちの良い音! アフィフ・タイアン

2008年09月01日 | Weblog




以前、まだブログにYouTube埋め込みが出来ない時にご紹介したウード奏者ですが、改めてご紹介します。シリア出身で現在は在米。
このクッキリと粒立ちの良い音で緻密に表情豊かに演奏は一品です。最高のウード奏者の一人でしょう。1曲目は「ロンガ・ヒジャーズ・カル・クルド」。2曲目「セマイ・クルド」で競演しているレクのファイサルも最高です。