６弦を使い、まるでフレットレス・ベースのように

またまたサウディアラビアのウード奏者アバディ・アル・ジョハールですが、この演奏では、なんと低音部には６弦のみを親指で弾き、まるでフレットレス・ベースのようなトーンを出しています。そして高音部はまるで別の楽器のように聞こえます。
もともとウードはアンサンブル中では低音楽器という役割もあり、ベースに酷似した音色も出しやすいというわけです。
なお、使用しているのは洋ナシ形のエジプト・ウードです。

サズの修理完了

先日、イスタンブールに行ってロングネックサズを購入され、飛行機の荷物に預け帰国したものの、到着したら楽器が壊れてしまっていた、というお客様がサズをお持ちになり、修理をご依頼になりました。

拝見すると、ボウル部に大きなダメージがあり（木材も欠損）、そこから２０センチ以上の長い割れが。細い割れですが、表面だけの傷ではなく裏まで割り切れており、押すとベコベコ動いてしまいます。リブ組みではなく削りだしボウルだけにさらにやっかいな様子です。響板下部にも欠けが。（画像１，２）　素材・造りともとてもいい楽器なだけに残念です。かなり厚手のしっかりしたソフトケースだったのですが、やはりハードケースでないとフライトには不適切なようです。もしくは客席を楽器用に一つ余分に取ってそこに座らせてあげるかですね。(チェロなどに対してとか、クラシック界では普通にあります）

1週間ほどお預かりし、修理が無事完了しました。（画像３）　
あとはお客様が取りに来られるのを待つだけとなりました。

ウード+弦楽四重奏団

イラクのウード奏者ラヒーム・アルハジがサダカ・クワルテットと合奏する試みです。頭の固い西欧クラシック音楽至上者に聞かせたら少しは偏見も崩してくれるのでしょうか。（苦笑）

Rahim Alhaj: Friendship Rahim Alhaj Fast Horse このアイテムの詳細を見る

【重要なお知らせ】 事務所移転の予定

この池子の場所に移って早4年近くが過ぎようとしていますが、突然家主から「建物老朽化のため、取り壊しますので来年初頭までに退去を願います」と寝耳に水のような通知書が届きました。
丘の上のためいらっしゃるお客様にはご面倒をおかけしていますが、なにより静かな場所で気に入っていただけに大変残念です。

今のところ次の候補物件はまったく見つかっていないのでなんともいえませんが、逗子市内でなんとか押さえたいのですが、マンションの一室になる可能性もあり、場合によっては試奏がまたできなくなることもあり得ます。
ですので、試奏ご希望の方は今のうちにぜひおいでください。