エマズ・ブログ

エマズ・マーケット(ウードやサズなどの販売・修理調整・レッスン)の店主による、音楽ネタのブログです。

アバディ・アル・ジョハールのコード奏法

2009年04月20日 | Weblog


サウジアラビアの名ウード奏者、アバディ・アル・ジョハールがTVスタジオで生演奏をしている動画ですが、ここで彼のコード奏法がはっきりと目にできます。0:25~0:43あたりです。これ以外にも彼の奏法のエッセンスが見て取れる貴重な動画です。チューニングはやはり彼の特徴として標準アラブ・チューニングよりも半音下げています。低い方からB,E,G#,c#、f#、bです。

この人のウードの音色も大変特徴的で、一聴してわかるものがあります。


ここではかなりサウンドホール寄りの打弦位置でソフトなトーンにしています。


タクシームも常に素晴らしいです。


サントゥール+ウードの素晴らしき世界

2009年04月19日 | Weblog


マヌーシェル・サデギのサントゥール、ジョン・ビレジクジャンのウード、という名人級のコラボレーションは実に素晴らしい音世界を生み出しています。フラメンコ・ギターとトンバクのレベルも大変に高いです。このビレジクジャンのウードの深い音色だからこそぴったり合った、という感じです。早めのフェードアウトのため最後まで聞けないのが実に残念ですが。

アジーザのコピー パート2

2009年04月11日 | Weblog
ジョン・ビレジクジャンの演奏(1983年)をコピーする企画ですが、やっとパート2ができました。とりあえず音取りをしただけなので、スムーズでなかったり、音の粒が揃っていない箇所はどうかお許しを。テンポは110ほどです。

アジーザ・パート2a

この部分で難しいのは、00:00:09~00:00:10あたりの、このフレーズすべてを2コース弦のみで弾くところです。ビレジクジャン氏の演奏DVDは例によって顔ばかりで手がまったく映っていない場面が多いのですが、この部分もはっきり見えませんが、わずかに手がネックジョイント付近に駆け上がるような様子が見えます。ということと、音が一体感がある感じからいってこれは間違いないと思います。ギター的に考えると普通は後半の3つの音はまず1コースに移動するはずです。無理が無く弾けます。ところがやはり音色が変わってしまうのを避けるためでしょう、この実に弾きにくい2コース弦をすべて上に駆け上がるやりかたにしています。これはサズ的な奏法とも言えるかもしれません。(サズも主に1コースをメロディで使用するために、かなり腕が指板上を上下する奏法です)

アジーザ・パート2b

このアレンジはまさにビレジクジャン氏のアレンジの妙が味わえます。

また、全編を通してかなりサウンドホール寄りの位置で弾いています。ピックガードを無視している感じになります。ゴリゴリしたアタック感よりも、ふくよかで豊かな響きを主眼としているようです。
今回はアラブ・ウードを使用しました。チューニングは低い方からD,G,A,D,G,Cです。

イラク・ウードが入荷

2009年04月10日 | Weblog
ナジブ・アブード・リジャブ製作の2003年のイラク・ウードが入荷いたしました。さすがにバシール・タイプ(フローティング・ブリッジ)の本場のイラク・ウードらしい深みのある素晴らしい音です。詳細はメールにてお問い合わせください。
イラクが一日も早く平和になる事を心から祈っています。