エマズ・ブログ

エマズ・マーケット(ウードやサズなどの販売・修理調整・レッスン)の店主による、音楽ネタのブログです。

「ラクサ・アジーザ」パート1 補足

2009年03月18日 | Weblog
前回、この曲の「ビレジクジャン版のコピーに挑戦」を載せましたが、右手が写っていないので見たいとの声をいただきましたので、補足で今回載せました。
また、ビレジクジャン氏本人からも「運指が一部違っている」「リーシャが響板を打ちすぎ。もっとソフトに(だが音量は十分に)」「正確なコピーにはとにかく私の演奏を何度も聴いてほしい」と貴重なドバイスをいただいたので、それも生かして再度聴音、コピーしなおしました。この曲はこの後のパートがまたまた難しいのですが、とりあえずこのパート1を確実にしたいと思います。

細部1
パート1のさらに前部分です。テンポはBPM112ほどで。トルコ・ウードを使用。

細部2
パート1の後部分です。左手のプリング・オフがわかりにくいので、さらにテンポを落とてBPM82くらいでやってみました。トルコ・ウードを使用。

part1AVI
BPM89くらいでゆっくりめに通して演奏したものですが、アラブ・ウードを使用しました。


アジーザ・パート1
こちらはテンポBPM106ほどです。

リーシャはいろいろ試しましたが、パワー重視のこの曲にはピラミッドのプロが一番合うようです。
なお、同じ曲をトルコ・ウードとアラブ・ウードの典型的な響きの楽器で使い分けているので、両方の楽器の音色の違いが比較しやすいと思います。


タンスの引き出しで作ったウード!

2009年03月15日 | Weblog


ウード奏者スコット・ウィルソンさんによる驚きの自作楽器! なんと引き出しから作ったウードです。ロゼッタにはなにやら似た模様の食卓用紙製ナプキンを代用しているのがまた愉快です。
音は・・・お聞きになっておわかりのように、なかなか立派ないい音がしますね!
ウードの深い音の秘密はあの半球のボウルにある、と日頃から確信しているのですが---内部に正対する面がないので、音響変換器としての響板から内面に放射される音波が正対面との間で反射を繰り返して生ずる定在波の発生を阻止することができるため---、これを見て、四角い箱でも十分な奥行きがあればかなり近い音になるのかも、と思いました。もちろん正式に音を測定してみれば定在波がかなりあるのでしょうが。
じゃあ自分もひとつなにか台所か居間にある物を使って挑戦してみるか、という気にさせらせれます、が・・・
ももともと腕は確かな奏者なだけに、「弘法筆を選ばず」だけなのかもしれませんね。


こちらも驚きです。トレイ(盆)から作ったカヌーンです! 音色はさすがにいまいちですが、十分練習用になるかもしれません。

彼が以前トルコのTVに出演したときの映像ですが、なんと自作の「ギター+ウード+サズ」の3本ネック楽器を聞かせてくれます。面白いですね~