入山日 2013年12月14日(土) (晴) 単独
14日は自宅からかなり近い鹿沼岩山です。前日の忘年会の影響で、14日は案の定早立ちができなかった為、ベストな候補が岩山となったというわけです。この小山、低山にもかかわらず、栃木100になっていたり、なな”の山の先輩がたもかなりのかたが登っていたりと岩場歩きのできるあなどれない山のようです。
所用で岩山のすぐ近くは何度も車で走っていたのですが、山に入るのは初めて。山頂直下には、登山者の進行を回避させるくらいの、危険なくさり場もあるとのことです。岩山全体は、どんなものなのかネット記録だけではよくわからなかった。行ってみて、まずは自分の体で体験してみましょう。
さて、今回の山行の為に、参考にしたのが、ハイトスさんとたそがれオヤジさんの岩山の記事。数日前から何度か目を通した。まずは駐車地、日吉神社前の林道脇にスペースがあるようだが、そこに入るのはかなり判りずらいらしい。実際なな”も日吉神社階段前の道の前に出てしまい、その地点を2往復行ったり来たりして、徘徊してしまった。その内にまずいことにかなり強めの尿意をもようしてきてしまった。こういった場合、山中なら男性の場合いかようにもなるが、住宅地のど真ん中で道迷いしながらのそれはちょっときつかった。仕方なく近くにあったはずのセブンに飛び込み、WCを使用させてもらう。安堵したところで、菓子パンを2つばかり買って、店のお兄さんにダメもとで日吉神社近くの駐車地について、レジを通しながら聞いてみた。このお兄さん、ありがたいことに、この駐車地について知っていて、レシートの裏に簡単な地図を書いて説明してくれた。
行ってみると、よそ者では絶対入っていけないようなポイントから、距離は短いものの、すごく狭い道を入っていく道を通って、最後の1、2スペースに車を滑り込ませられたのだった。
神社からは緩やかに面白みのない雑木林の中の登山道を登っていく。15分も歩かない内に、巨岩の造形からなる稜線に出た。
course: 日吉神社前 11:03 二番岩 11:56 岩山山頂 12:28 (一のタルミ経由) 日吉神社前 13:46
コースは巨岩を縫うように、時には乗り越えて進んでいく。先発の若者二人組や、若い夫婦?連れなどのグループを追い越した。(この日、山中で出会ったハイカーはすれ違いを含めて、9人ほどだった)
これは、クジラの岩?
二番岩のあたりだろうか。
スタートから1時間足らずで二番岩に到着。ここまでアップダウンの起伏が結構あった。三番岩はどこがそれだったのか、気がつかなかった。
二番岩の少し先のピークから降りる岩場はちょっと難渋した。最初、下る地点を間違え難しい降り方をしてしまった。落ち着いて、探せばもっと楽に降りられる(足場のある)いいポイントがあった。
約1時間25分で岩山山頂到着。先客は50後半か60台くらいのご夫婦一組だけ。那須塩原からのかたで、お話をすると結構山を歩かれているのがわかるかただった。
お隣の二股山。
女峰の前の二つこぶは鳴虫山? それとも鶏鳴山ですかね。ちょっとよくわからんです。
山頂で展望を楽しんだ後、山頂から北に尾根通しに100mくらい歩くと、その先ストーンと切れ落ちて、落ちて行く先が見えていないような一枚の大岩の場所に行き当たる。眼下、足元のすぐ下にゴルフ場が広がっているのが見える。この鎖場は猿岩と呼ばれているらしい。ハイトスさんの記事で、その雰囲気は判っていたのだが、実際この目で上から見るだけ見てみようと、ここまで来たのだった。実際に見てみて、行けそうならそのまま下る。私は、臆病だし特にクライミングには興味なしなので、ダメそうなら、すぐに引き返し一のタルミという山頂直下南の鞍部から東に下るつもりできた。
そいつはハイトスさんの写真で見たとおりスランとした足がかりの無い一枚岩に太い鎖が垂れて、下の先が見えない。ちょっと今まで、経験したことのない鎖場だった。でもどうしようもないほどでもないと感じたので、ちょっとだけ降りてみよう、数メートル下に最初の足場になるような箇所があったので、そこに降りてみて、下を観察してみよう。案外、そこから下は、行けそうな感じになるかもしれない。そう思った。鎖をつかんで、少しずつ降りてみる。とっかかりのない垂直に近い岩は意外にもよく滑る。今日は使い古して、底のゴムがすり減りまくりのシューズなので、なおさらなのかもしれない。この場所に来て、次の第二の鎖が長く垂れ下っているのが見えた。最初の足場の部分まで数メートル降りたけれど、この鎖での勝負は今回はやめておこうと判断した。今まで、特別な岩場歩きのレクチャーを受けたわけでもない、なな”が無理して勝負する場所でもないと思った。
この大岩の左側に木々が生えた急斜面がある。この部分なら、通常自分がヤブ山で勝負している範疇に近いかもしれない。木をつかみながら、用心して下ればいけなくもないかな? などと、まだ諦めきれず考えていると、先ほどの那須塩原のご夫婦が鎖場の上部にいらしてしまった。ご夫婦が見ている先で鎖を使わずの巻き勝負も恥ずかしいので、今日はこれでおしまい。この岩を降りるというご夫婦とは、ここでお別れした。
(一番上から見下ろす、降りていく先が見えない。これではさすがに不安になる。)
鎖を頼りに、慎重に数メートル降りて、少々足場のある箇所でまた下をみるとこんな感じ。(P ↓) 二つめの鎖が見えてきた。)
一のタルミからの下りは、ハイトス隊は自らの補助ロープを使って降りたようだが、降りはじめから滑りやすい急斜面。(P ↓) 枯れ葉がごそごそ堆積していて、その下に粘土質の湿った土。ストックを斜面に刺しながら降りるが、すべってスライディングすること3、4回。ズボン2か所、ウェアの右ひじ部分にべっちょり泥を付けた。 一度は滑ってすぐ、秘儀抱きつきを樹木に仕掛けたがタイミングを間違い気に体をクロスするように(ミル・マスカラスのフライングボディアタックのような形で)木の幹にぶちつけてしまった。胸の下に痣ができていた。
それでもひどい滑りの部分はさほど長くも続かず、途中からはほぼ普通のヤブの斜面。薄っすら踏跡と目印があった。下り始めてから、笑っちゃうくらいあっと言うまに、ゴルフ場脇の林道に降り立った。
車道を30分も歩かずに、日吉神社の前に置いたスバルに戻った。日吉神社を見学したり、狛犬の写真をとっていると、那須塩原のご夫婦も帰還されてきた。あの猿岩をそのまま下ってこられたそうだ。大佐飛を歩かれるくらいだから、ベテランなのだろう。奥様もあの岩を降りていってしまうとは、・・・。 見習わなければいけませんね。
それにしても、岩山ってコースタイムの短さなどから、大して面白くもない山かなと想像していた。実際歩いてみると、巨岩が林立し、その間を縫うようにアップダウンしていくコースは、起伏もあり眺望もよく、すぐ近くが住宅地であることが嘘のような内容の多さで、意外にも気に入ってしまった。今後猿岩をどうするかは置いておくとして、季節を変えてのリピートも楽しいかなと思える山だった。 ■■
(帰り道の車道を歩きながら、歩いていった稜線を振り返る。)
山歩きの最後に日吉神社を参拝、見学。この狛犬、目の辺りや髪型はピンクフロイドのジャケット的である。
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行かれましたね。凝灰岩なので水分を含むとすべりやすく、最後のの岩場は日陰で湿っていることがあって要注意ですね。それにしても、あの一のタルミ、意外にも曲者でエスケープのくせなのに難所と思われます(笑)・・・気にせず岩の左のヤブの下りに入るのが良いかと思います。
ななころびさんは岩山初めてでしたか。
特別な理由はありませんが、何回も行きたいといった感じの山ではないですね。
典型的な里山でいいのですが、下がゴルフ場といったシチュエーションは、自分には好みではありませんよ。そういった山は実際多いですけど。
岩場も、危険を冒してまで下るといった価値があるものやらどうだか。里山で刺激を求めたいならともかくですが。
写真の青空、いいですね。鳴蟲山、楽しみにしております。ななころびさんも、そろそろ里山シフトですね。
そうなんです、初岩山だったのです。
この山、すぐ下がゴルフ場どころか、周囲は結構な住宅地です。でも、山自体もっとあっさり系かと、想像していましたが、入ってみると結構山の中にいる感を楽しめました。
あの岩場は、今までの経験上一番危うい感じでした。ああいう場所に確たるスキルもなく挑戦してはいけないと感じましたが、自分が臆病なのがよくわかりました。そのおかげで今まで生き延びているのかもしれませんが・・・
岩山、あの狭い山域によくあれだけいろいろ詰め込めたなというボリュームで、気に入りました(笑)。寝坊した日に、それでも体を動かしたい時などにいいかもしれません。
一のタルミからの下りは最近にない、すっころびのオンパレードでした。
蛙岩から少し山頂方向に戻り、途中で西に降りるヤブルートのような目印が有りましたが、そこから下るとたそがれさんの下山ルートと同じになるのでしょうかね。
なるほど、こんな感じで行かれたのですね。
岩場はスラブ状で滑るとなれば避けるが賢明ですね。
エスケープのタルミは枯葉もあり滑ったでしょうね。
自分らは補助ロープを使いましたが、無しだとこけることは必至とおもいます。
秘技幹抱きつきはタイミングを外すとダメージが大きいです。(笑)
今回いつもに増して楽しく読まさせてもらいましたよ。
あの岩場は自分は確かに滑ったのですが、スキルがあるかたなら、すべらず対応できるのかもしれません。
一のタルミでは本当によくこけました。ウェアの泥、洗濯しても汚れが落ちません(泣。
私もいよいよ、ちゃんとした補助ロープを携帯して歩かなければと思い始めております。
岩山は、秋深まる頃や、早春に歩くのもいいのかなと思いました。