goo blog サービス終了のお知らせ 

Blue Blue Blue

株式投資、映画鑑賞、野球観戦、読書
このブログは2025年11月18日に自動的に消滅する。

正欲(書籍)

2023-07-07 06:30:00 | 読書
「正欲」
朝井リョウ著、新潮文庫、2023年6月



多様性(ダイバーシティ)がテーマの小説。

朝井リョウの小説を読むのは初めてです。
「新垣結衣出演で今秋映画化」と帯に書いてあるのを見て手に取りました。

巻末に解説を寄せた方ですら「この物語は手に余る」と書いています。
素人の自分が感じたことを、誤解を招かないよう適切に表現するのはより難しいです。

それでも敢えて書くと、
マイノリティー(少数派)の中にもさらにマジョリティー(多数派)とマイノリティーがあって、
マイノリティーの中のマジョリティーの声だけ拾い上げると、
マイノリティーの中のマイノリティーがより肩身の狭い思いをしかねないこと。

マイノリティーの中のマイノリティーの声まで拾い上げていると世の中が混沌としてしまいかねないこと。

ある程度集合体にならないと権利を主張しづらいこと。

一人の人間が全ての面においてマジョリティであることは難しいこと。

そして、この小説のメッセージを映画で伝えるのは難しそうなこと。

などを感じました。


タイミングが合えば映画も見て、自分の感想の答え合わせをしたいと思います。




コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

パラレルワールド・ラブストーリー

2023-06-19 17:30:00 | 読書
「パラレルワールド・ラブストーリー」
東野圭吾著、講談社文庫、1998年3月





一方の世界では親友の恋人である女性が、もう一方の世界では自分の恋人になっている話。

ファンタジーでもありそうな話ですが、理系出身の著者が科学的な恋愛ミステリーに仕上げています。

序章で自分とその女性が並走する電車のドア越しに毎週目を合わせていることが、ストーリーをよりミステリアスにしています。


1995年2月単行本出版、1998年3月文庫化、自分が購読したのは2008年6月発行版。
出版から28年、自分が購読してから15年経っていますが、科学に関する記述も含め、色あせた感じはしませんでした。

そのせいか映画化されたのは2019年と比較的最近。
まだ見ていないですが見てみたくなりました。



関連エントリ:
【東野圭吾著書】
危険なビーナス

赤い指

素敵な日本人


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

頑固力

2023-06-08 00:10:00 | 読書
「頑固力」
岡田彰布著、角川SSC新書、2008年11月





今季阪神タイガースの監督に復帰した岡田彰布が、前回監督退任時の2008年に出版した本。

出版時に購読し、今回岡田監督の考え方を再確認するために再読しました。

勝つための方策として守りを強くする、と述べています。
打撃に関しては、1試合4打席で3打数1安打1四球でよい、と述べています。

この考え方は今年も続いているようです。

前回監督時の選手については、鳥谷、今岡にページを多く割いています。
2人とも表向きは淡々とし闘志を内に秘めるタイプの内野手で、選手時代の岡田と共通点が多いです。

今年の選手だと大山が近いでしょうか。

岡田が選手・コーチ時代に監督だった、ブレイザー、仰木、野村、星野らについても語っています。
全員と良好な関係だった訳ではありませんが、様々なタイプの監督に仕えた経験が、自分が監督になったときに生きているようです。

指導理論の根本は「長所を伸ばす」だそうです。
マスコミのインタビュー記事などでは選手を悪く言うのも目にするので少し意外ですが、
きっとマスコミを通すのと実際に接するのとでは違うのでしょう。

父親、妻、息子、飼い犬など珍しく家族についても語っていて、興味深いです。

阪神は岡田が選手時代の1985年に21年ぶりの優勝を果たし、次に優勝したのは18年後の2003年でした。
岡田が前回監督時代の2005年に優勝、2008年にもシーズン途中まで断トツトップで、黄金時代到来かと思いましたが、終盤に大失速しV逸。
岡田監督が責任を取って辞任しました。

2005年の優勝からまた18年経ちました。そろそろアレでしょうか。

今のところペナントレースは順調です。
懸念点としては、同じ選手を使い続けてペナントレース終盤に疲れが出て失速したり、
岡田監督辞任後にそのポジションの選手がいなくなってしまうこと。
前回監督時は金本、鳥谷。
今年心配なのは近本、大山、佐藤。




【関連エントリ】

奇跡のバックホーム

一軍監督の仕事

シンプル思考

考える虎

二塁手論

意識力

二軍監督の仕事

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

龍は眠る

2023-05-25 07:00:00 | 読書
「龍は眠る」
宮部みゆき著、新潮文庫、1995年2月





雑誌記者と、超能力を持つ青少年2人が、巻き込まれた事件を解決に導く話。

「火車」「理由」が出版される前の、宮部みゆき初期の作品。
宮部みゆき初期作品の、事件が解決した後の、時に青春小説のような、時に恋愛小説のような爽やかさが気に入っていました。

1991年単行本出版、1995年文庫化。
1994年にテレビドラマ化されています。

雑誌記者の男性の視点で語られます。

主要人物には耳は微かに聞こえるが話すことのできない女性保育士も。

ドラマでは保育士役を鶴田真由が演じました。

当時は彼女の出演作品をよく見ており、本作も見ました。
詳しいことは忘れてしまいましたが、彼女は目が特徴的だから目で語るのもよいなあと思う一方、
声も好きだったので声が聞けないのは寂しいなあという感想を抱いた記憶が蘇りました。

ちなみにWikipediaによると、雑誌記者役は石黒賢、超能力を持つ青年役は東幹久。



関連エントリ:
【宮部みゆき著書】
さよならの儀式

レベル7

昨日がなければ明日もない

火車

理由

長い長い殺人(書籍)
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最悪の予感

2023-05-12 06:40:00 | 読書
「最悪の予感 パンデミックとの戦い」
マイケル・ルイス著、中山訳、ハヤカワ・ノンフィクション文庫、2023年1月



「マネー・ボール」の著者が、アメリカの新型コロナウイルス対策を取材。
医師や感染症の専門家の奮闘ぶりを書き記しています。

前半は主要登場人物の経歴などの話で、2020年からの新型コロナウイルス(COVID-19)の話は251ページから。

感染症対策の歴史を知りたい方にとっては前半部分も有益と思いますが、自分はちょっと飽きてしまいました。

326ページからダイヤモンド・プリンセス号が取り上げられています。
日本だけでなくアメリカにとっても大きな転換点であったことが分かります。

組織に関しては、縦割りとか事なかれ主義とかは日本だけでなくアメリカにもあるんだなあというのが見て取れました。

解説は池上彰。ページ数に限りのある中、本書の内容を踏まえつつ日本の新型コロナウイルス対策を簡潔に振り返っています。





関連エントリ:
【マイケル・ルイス著書】
後悔の経済学

ブーメラン

ライアーズ・ポーカー

世紀の空売り

マネー・ボール(書籍)
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

世界インフレの謎

2023-04-10 19:35:00 | 読書
「世界インフレの謎」
渡辺努著、講談社現代新書、2022年10月





いま世界的にインフレが起きている理由をデータを用いて解説した本。

本書の主旨は
「2022年に世界がインフレに見舞われた主原因はロシアのウクライナ侵攻ではない。世界中の人々が新型コロナウイルスに対して恐怖心を抱き、行動変容を起こし、労働の供給が減ったことによるものである」
と理解しました。

一理あるとは思います。

ただ「通貨供給量を増やすとインフレが起こる」という定説からすると、コロナ禍で世界中が国民に給付金をバラまいたのが原因の一つと考えるのが自然に思えます。

給付金の影響をデータを用いて解説した箇所はなく、自分が気づいた限りでは、121ページに「財政支出増などを背景に需要の強まりがあったのは確か」とあるのが唯一関連する記述。

給付金の影響を分析してほしかったです。



目次:
第1章 なぜ世界はインフレになったのか―大きな誤解と2つの謎
第2章 ウイルスはいかにして世界経済と経済学者を翻弄したか
第3章 「後遺症」としての世界インフレ
第4章 日本だけが苦しむ「2つの病」―デフレという慢性病と急性インフレ
第5章 世界はインフレとどう闘うのか
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

未来の年表 業界大変化

2023-03-24 08:50:00 | 読書
「未来の年表 業界大変化」
河合雅司著、講談社現代新書、2022年12月





「戦略的に縮む」という成長モデル実現のための手順を明らかにし、
日本が人口減少社会を乗り越えるための道筋を示した本。

「未来の年表」がヒットしたためシリーズ化され、本作が第5弾。
「未来の年表」と要旨は同じで、前半で現状を後半で対策を述べている点も同じ。
本作は現状を業界単位で見えいる点が異なります。



取り上げられている業界は、
製造、自動車、金融、小売、物流、農業、住宅、建設、鉄道、医療、寺院、葬儀、生活インフラなど、
多岐に渡ります。

本作でも取り上げられているような話で、都内に住む自分の身の回りでも起きていることは、

・新聞の販売店(配達元)が遠くなった
・タワマンは売れているが、一軒家は新築で買った人が2~3年で出て行ったあとずっと空き家
・飲食店の営業時間が短くなったり、休業日が増えた

などがあります。


第2部「未来のトリセツ」(10のステップ)は、
概念的には分かるんですが、どう実行するのかが難しい。

目次でもあるので、備忘として記載します。

01.量的拡大モデルと決別する
02.残す事業とやめる事業を選別する
03.製品・サービスの付加価値を高める
04.無形資産投資でブランド力を高める
05.1人あたりの労働生産性を向上させる
06.全従業員のスキルアップを図る
07.年功序列の人事制度をやめる
08.若者を分散させないようにする
09.「多極分散」ではなく「多極集中」で商圏を維持する
10.輸出相手国の将来人口を把握する



関連エントリ:
未来の年表

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

さよならの儀式

2023-03-16 00:20:00 | 読書
「さよならの儀式」
宮部みゆき著、河出文庫、2022年10月





帯に「宮部みゆき、初のSF作品集」とありますが、
解説にあるとおり、「龍は眠る」「クロスファイア」など初期の作品はSF長編で、
SF短編は本作が初、ということのようです。

8つの短編が収められていますが、最初の方の作品が分かりやすく、最後の方は分かりづらかったです。

解説に「聖痕」という作品は「チヨ子」(光文社文庫)にも収録されていると書いてあり、
「チヨ子」を引っ張り出してみると、たしかにありました。



短編のタイトルと備忘的なコメントは以下。

■母の法律
 児童虐待の話。「マザー法」など、ありえなくもないと思いました。

■戦闘員
 防犯カメラと闘う老人。

■わたしとワタシ
 タイムスリップもの。

■さよならの儀式
 タイトル作品。
 家庭用作業ロボットとロボットよりも必要とされない人間。

■星に願いを
 妹の体を借りた宇宙人。

■聖痕
 不幸な育てられ方をした少年。

■海神の裔
 死体から新たな生命を生み出す。

■保安官の明日
 死者が蘇る町の保安官。



関連エントリ:
【宮部みゆき著書】
レベル7

昨日がなければ明日もない

火車

理由

長い長い殺人(書籍)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

行動経済学の処方箋

2023-02-26 15:50:00 | 読書
「行動経済学の処方箋」
大竹文雄著、中公新書、2022年11月





働き方から日常生活の悩みまで、
最新の経済理論を駆使して処方箋を示した本。

タイトルに「行動経済学」とありますが、本書も含め、「行動経済学」が指す分野が広がってきたよう思います。

伝統的な経済学の理論を、実験を通して立証・反証することも行動経済学に含まれる印象です。

著者の大竹文雄氏は主に関西方面で活躍されている経済学者で、著書も多数あり、自分も新書のみ何冊か読んでいます。
コロナ対策専門家会議のメンバーでもあるそうです。

本書の半分くらいは海外の行動経済学者が執筆した書籍と同じような話。
半分はコロナ対策やテレワークなどを経済学の視点から解説しています。

日本の文化・習慣や日本人の習性も踏まえている点も海外の学者の書籍とは違います。

コロナ禍において国が発出してきた外出自粛、飲食店休業、ワクチン接種等のメッセージは行動経済学的知見に基づいて作られたそうです。

ただ対策自体は大竹氏の意向が常に反映されていた訳ではなかったようで、
コロナウイルスの変化、治療法・ワクチンの進化に応じて対策を見直すべきではなかったか、という趣旨のことを述べています。

「(感染症対策も重要だが、)他の重要なものを失ってしまっているというリスクに気づかなかったり、過小評価したりしているのではないだろうか」(P.96)

自分もそう思います。

テレワークのメリット・デメリットについても共感できる部分が多いです。
同僚と一緒に仕事をすることで、お互いに監視されている感覚があって手を抜けなかったり、同僚が頑張っている姿を見て自分も頑張ろうと思えたり、同僚の立ち振る舞いを見て自分の行動の参考にしたりして、生産性が上がるということはあると思います。

もちろんメリットもあり、自分も週何日かはテレワークを続けたいです。


目次:
プロローグ 経済学の常識、世間の常識
第一章 日常生活に効く行動経済学
第二章 行動経済学で考える感染対策
第三章 感染対策と経済活動の両立
第四章 テレワークと生産性
第五章 市場原理とミスマッチ
第六章 人文・社会科学の意味
エピローグ 経済学は役に立つ



関連エントリ:
競争と公平感

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

絶対悲観主義

2023-02-19 16:05:00 | 読書
「絶対悲観主義」
楠木建著、講談社+α新書、2022年6月



「絶対悲観主義者」の著者が仕事や生活の断片について書いたものを集めた本。

「絶対悲観主義」 とは「絶対に自分の思い通りにはならない」と考えることで、
仕事への構えをらくにするため(だけ)のものであって、
仕事の成果や成功を約束するものではないそうです。

大体のことは気のせいで済ませる著者も、健康と平和だけは気のせいでは済まされないと述べています。

全体的には「鈍感力」と通じるものがあるように感じました。



・品の良さの最上の定義は「欲望に対する速度が遅い」
・失敗の後は、エネルギーが戻ってくるのをひたすら待つのが最善の策
・正論は単なる建前論

など、自分も本書で述べられているような考え方でいたいですが、
経営学者として名を馳せている著者とは違い、しがない会社員ですので、
そうはいかないこともあります。

著者は発表することが大好きで、発表が先、オーディエンスは後、だそうです。
これはブログを書いている自分にも当てはまります。

最後の第14章は「初老の老後」というタイトルですが、著者が書評を連載している週刊現代について語っています。
この章が一番面白いです。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

傲慢と善良(書籍)

2023-02-12 17:35:00 | 読書
「傲慢と善良」
辻村深月著、朝日文庫、2022年9月





婚活を通じて出会った30代の男女、架と真実の恋愛・人間関係を描いた長編小説。

2人の恋愛の話がメインではありますが、
真実の母親との関係、架の女友達との関係、婚活相手の評価、自分自身との葛藤など、
巻末の朝井リョウの解説の言葉をそのまま借りると「解像度を高めて描写」しています。
途中重苦しくて読み進めるのをためらうほどでした。

重苦しさの山場は298ページからの架の女友達が偶然真実に会ったことを話すシーン。
フィクションとはいえ、女性の怖さを思い知らされます。



関連エントリ:
【辻村深月著書】
ハケンアニメ!(書籍)

神様の罠

ツナグ

朝が来る(書籍)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

メタバースと経済の未来

2023-02-02 00:05:00 | 読書
「メタバースと経済の未来」
井上智洋著、文春新書、2022年12月





メタバース内の経済とはどのようなものか、
メタバースの普及によって資本主義がどのように変容するかを解説・予測した本。

メタバースという言葉が最近メディアでよく取り上げられているので、
1冊くらいは読んでおこうと思い本書を手に取りました。

メタバースとは「コミュニケーションできる仮想空間」。
他にWeb3.0、NFTなど周辺技術・概念も取り上げられており、
用語の理解は深まりました。

ただ、自分のメタバースに対する懐疑的な見方は変わらず。
10数年前一時期話題になった「セカンドライフ」とサービスは同じ気がします。

当時よりネットワークの制約は少なくなっているはずなので、
コミュニケーションツールの1つとして存続することはあるかもしれませんが、
世の中の大半の人が大半の時間をメタバースで過ごすところまではイメージが湧きません。

例えばエンタメ的な使い方であれば、今も投げ銭の仕組みがありますし、
ビジネス用途であれば、Web会議で事足りるように思えます。

本書の記述及びそれらから得た着想でいえば、
地球温暖化抑制のイメージが付いたり、
効果があるかのような統計データが出てくると弾みがつくかも、
障がいのある人はメタバース上で活躍の場が広がるかも、
死後の世界的なものが展開されるかも、
などは思いました。


【目次】
1章 メタバースとは何か
2章 この世界はスマート社会とメタバースに分岐する
3章 純粋デジタル経済圏の誕生
4章 メタバースとお金の未来
5章 資本主義はどう変わるか?
6章 人類が身体を捨て去る日
7章 日本をメタバース先進国にするにはどうしたらいいか?



関連エントリ:
人工知能と経済の未来

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

クジラアタマの王様

2023-01-23 21:30:00 | 読書
「クジラアタマの王様」
伊坂幸太郎著、新潮文庫、2022年7月





製菓会社広報部社員が、風評被害、サーカスの熊・虎、パンデミックと闘い、
更にパラレルワールドでも闘う、伊坂幸太郎の長編小説。

タイトルの「クジラアタマの王様」は、ハシビロコウという鳥の学名だそうです。
本書ではパラレルワールドに登場します。

製菓会社広報部社員は、一人ではなく、人気ダンスグループメンバー、政治家と共に闘いに挑みます。

自分が読んだ伊坂幸太郎の小説の中では、比較的一件落着した感のあるストーリー。

闘ってますが全体的に明るく、社会への皮肉・風刺が効いてます。

多めにある挿絵は、はじめは何か分かりませんでしたが、
読み進めると文章と繋がっていることが分かります。

登場人物名の岸、ヒジリは、プロ野球楽天の選手名(岸、聖澤)から取ったというのもおもしろい。

「新潮文庫 第8回紅白本合戦 女性に売れた本第1位」でした。



関連エントリ:
【新潮文庫 第7回紅白本合戦】
・女性に売れた本第1位
ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー
・男性に売れた本第1位
ビタミンF

【新潮文庫 第6回紅白本合戦】
・男性に売れた本第1位
ホワイトラビット
・男性に売れた本第2位
ペスト


【伊坂幸太郎著書】
ホワイトラビット

重力ピエロ

アイネクライネナハトムジーク(書籍)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日経ビジネス 徹底予測2023

2023-01-09 17:50:00 | 読書
「日経ビジネス 徹底予測2023」
日経BP、2022年12月





2022年は2021年末に読了していたので年始に記事にできましたが、
2023年は年始に読み終えたので、このタイミングになりました。

2022年版もそうだったのですが、2023年版も自動車関連の記事が多いです。
大きく4つのパートに分かれているのですが、各パートに1つは自動車関連記事。

自動車産業はすそ野が広いと言いますので、記事がゼロになることはないと思いますが、
若者中心に自動車離れが叫ばれる中、
2023年の日本経済と世界を予測する雑誌が自動車偏重でよいのだろうかという疑問は湧きました。

IT関係では「Web3」が取り上げられていますが、
「DX」同様、ワード先行で実態が伴っていない印象です。


毎年いちばん読み込むPART4。
2023年版は「人生100年時代の見方、生き方、働き方」。

「絶望物価」では物価が上昇している事実が、
「低年金サバイバル」では年金支給開始年齢が上がり、支給額が下がる可能性が
書かれていますが、どうすればよいか納得のいく解決策の記載はありません。

「買わせる心理学」では、行動経済学の理論を活用し、
混雑したバスを見送るとポイントが付与される実証実験を行ったバス会社の話など。
面白い取り組みと感じました。



【目次】
世界の4賢人
「台湾有事」は起こるのか
PART1 10大トピックス&スケジュール
PART2 主要30業種予測
PART3 情報・インフラ・医療を変える注目技術11
PART4 人生100年時代の見方、生き方、働き方



関連エントリ:
日経ビジネス 徹底予測2022

日経ビジネス 徹底予測2021

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

倒産続きの彼女

2022-12-31 11:30:00 | 読書
「倒産続きの彼女」
新川帆立著、宝島社文庫、2022年10月





転職するたびに勤務先が倒産する女性が勤める会社で起きた事件を、
企業法務担当の女性弁護士が調査して解決に導くミステリー。

作者は新川帆立。
帯に「元彼の遺言状 続編」とありますが、
「元彼の遺言状」で主人公だった剣持麗子は本作では脇役。

代わりに後輩の美馬玉子が主人公。

また、同じミステリーでも「元彼の遺言状」はユーモアの要素が強かった記憶ですが、
本作はヒューマンサスペンス的な要素が強いように感じました。

企業間の契約書の条文を締結直前で差し替える話が出てきます。
自分が過去・現在勤めた会社だと、締結直前で差し替えられても絶対気づけるんだっけ?と、
ストーリーと直接関係のないことが読んでる間気になってしまいました。



関連エントリ:
元彼の遺言状(書籍)




コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする