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ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー

2022-02-04 05:45:00 | 読書
「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」
ブレイディみかこ著、新潮文庫、2021年7月





イギリスのブランドンという小さな村に長年住む日本人女性が、
中学生の息子との日常を綴ったノンフィクション。

先日、「新潮文庫 第7回紅白本合戦 男性に売れた本第1位」の「ビタミンF」を読んだので、
「同 女性に売れた本第1位」の本書も読んでみました。

息子が人種も貧富の差も様々な元底辺中学校に通うことになり、
そこで出会った子供たちやその親たちとの交流が描かれています。

イギリスは、
「EU離脱派と残留派、移民と英国人、様々なレイヤーの移民どうし、階級の上下、
貧富の差、高齢者と若年層などのありとあらゆる分断と対立が深刻化している」(P.95)
そうです。

他にも最近日本でもよく耳にするLGBTについても書いてあります。

そのため、ある人の無意識の言動が、他の人にとっては
「ポリティカル・コレクトネス的配慮に欠ける」(P.177)
と取られるとのこと。


イギリスほど複雑ではないと思いますが、日本においても難しい問題です。
知っておくことで、差別的な言動を未然に防ぐことができますが、
知ってしまうことで、差別的な意識が芽生えてしまうこともある気がします。
意識し過ぎてしまうと、言動がぎこちなくなりそうです。

また、差別的な言動と知った後にそのような言動を控える人はまだよくて、
知っているのにあえて、あるいは知っているからこそ、差別的な言動をとる人もおり、
そういう人への対処まで考えると、ますますどうしたらよいか分からなくなります。


いちばん印象に残ったフレーズは、
「人間は人をいじめるのが好きなんじゃないと思う。……罰するのが好きなんだ」(P.249)

自分もそう思われないように気を付けます。

関連エントリ:
【新潮文庫 第7回紅白本合戦】

・男性に売れた本第1位
ビタミンF

【新潮文庫 第6回紅白本合戦】

・男性に売れた本第1位
ホワイトラビット

・男性に売れた本第2位
ペスト


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