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株式投資、映画鑑賞、野球観戦、読書
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落日(書籍)

2024-02-28 22:00:00 | 読書
「落日」
湊かなえ著、ハルキ文庫、2022年8月





新進気鋭の映画監督と新人脚本家、故郷が同じ2人の女性が、友人・家族の死の真相に迫る長編ミステリー。

事件・事故・自殺で何人も亡くなり、幼少期の想い出の子が実は虚言癖のある人で、読んでて気が重くなります。
多くの伏線が最後に収束し、ラストは希望が持てる終わり方。

湊かなえの得意パターンの一つ。

2023年9月にWOWOWでドラマが放映されたそうです。

映画監督役が北川景子、脚本家役が吉岡里帆。
他に久保史緒里、竹内涼真、黒木瞳、駒井蓮らが出演。

WOWOWに加入していないので見ていませんが、今後何らかの形で見てみたいです。



関連エントリ:
【湊かなえ著書】
山女日記

母性(書籍)

望郷(書籍)

未来

境遇

往復書簡

夜行観覧車

告白(書籍)

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新しい株式投資論

2024-02-21 22:00:00 | 読書
「新しい株式投資論」
山崎元、PHP新書、2007年10月





株式投資に参加するプレーヤーが、株式市場で他の参加者よりも有利に儲けるにはどうしたらいいのだろうか、という視点で執筆された書籍。

先日レビューした「投資賢者の心理学」 の著者・大江英樹氏と同じ日、今年1月1日に亡くなられた山崎元氏の著書を、追悼の意味も込めて読み返してみました。

本編の冒頭から「株式投資で成功するために必要なものは、一に「運」、二に「センス」」と、一見身も蓋もないことを述べているところに、著者らしさを感じます。

他にも
・ドルコスト平均法は気休め
・株式投資はギャンブル
・長期投資でリスクは縮小しない
・専門家の意見を信じない
・売り目標の設定には批判的
・テクニカル分析は無益
・ファンドマネジャーが経営者評価なんて無理
など反論が多く出てきそうな主張。

株式投資に向いた性格は「他人を信用しない、素直な性格」。
一見矛盾しているように見えますが、文章を読むと自分にも当てはまっているような気がします。

「自分で考え、自分で決めて、それに対して結果が出る、という投資の世界は刺激的」というコメントは本当にその通りと思います。

行動経済学の適用についても記述があります(本書では「行動ファイナンス」)。

「CAPMは役に立たない」というのは行動経済学が出てきてからでしょうか。
過去の投資本ではCAPMの説明をよく見かけましたが、最近見かけることが少なくなりました。

本書を過去に何度か読んでいることもあり、いまの自分の投資スタイルに取り入れている考え方も多かったです。



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投資賢者の心理学

2024-02-14 22:00:00 | 読書
「投資賢者の心理学」
大江英樹、日本経済新聞出版社、2015年7月





投資や資産運用で陥りがちな間違いや心理的な罠を、さまざまな角度から豊富な事例をもとに紹介した書籍

著者の大江英樹氏が今年1月1日に亡くなられたので、追悼の意味も込めて読み返してみました。

著者は行動経済学会の会員だったそうで、「◯◯効果」のような行動経済学・心理学の用語を随所に織り交ぜています。

行動経済学、資産運用、それぞれの書籍をよく読みますので、両方の要素がある本書はとても読みやすかったです。

野村證券出身の方ですが、金融機関の社員の話を鵜呑みにしてはいけないとはっきり述べているところも信用できます。

投資を「脳に汗して働くこと」と捉えていることは同感です。

奇しくも同じく今年1月1日に亡くなられた経済評論家の山崎元氏の言葉「ドル=コスト平均法は気休めだ」や、
先日レビューした「選択の科学」から「選択肢が増えることが必ずしも良い選択をもたらすわけではない」といった
言葉が引用されています。

自分は、ずっと保有しようと思う銘柄は値上がりして売りたい誘惑に駆られ、
売りたい銘柄はなかなか値上がりしないことがあります。


コメント (2)
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実力も運のうち

2024-01-31 22:00:00 | 読書
「実力も運のうち 能力主義は正義か?」
マイケル・サンデル、ハヤカワ・ノンフィクション文庫、2023年9月





「これからの「正義」の話をしよう」のマイケル・サンデルが、現在の行き過ぎた能力主義に警鐘を鳴らした書籍。

邦題「実力も運のうち」は穏やかですが、原題「The Tyranny of Merit」は直訳すると「能力の専制」。厳しいです。

自分なりに本書を要約しました。
「人種・階級・宗教・民族・性別などに関わらず、努力して高い能力を身につけた者が、社会的成功とその報酬を手にする「能力主義」は平等に思える。
しかしある世代でついた経済的優劣は次の世代に引き継がれ、その差がさらに拡大する傾向にある。
能力主義以前、貧困層は貧困であることを人種・階級などのせいにできたが、能力主義以降、本人の能力がない・努力が足りないとみなされることに絶望してしまう。
富裕層は貧困層を見下す一方、常に結果を出すことを意識し絶え間ない圧力を受けるため、精神的な問題を抱える割合が高い。
成功者はどれほど頑張ったにしても、自分だけの力で身を立て、生きているのではないこと、才能を認めてくれる社会に生まれたのは幸運のおかげで、自分の手柄ではないことを認めなくてはならない」


アメリカの社会や政治においては、過去の人種差別的な社会では、多少貧しくても他の人種よりは地位が上と自任していた白人貧困層が、人種差別等従来の差別が是正され、能力という新たな差別により最下層に堕ち、絶望に陥りました。

白人貧困層を救いたいという熱意なのか、大統領になるための戦略なのか真意は分かりませんが、彼らが支持したくなるような政策を打ち出し続けるのがトランプ。
成功者であると見られたり自負している大手マスコミや知識人は、そんな政策は受け入れられないとトランプを叩き続けますが、マスコミらがトランプを叩けば叩くほど、白人貧困層のトランプ支持が高まる構図が出来上がっているように思えます。

日本も政治・経済・文化あらゆる面でアメリカの影響を受けていますので、
能力主義の一連の流れもすでに影響を受けていて、今後さらに影響を受けるのかもしれません。


また、本書では「仕事に支払われる額が、その仕事の社会的真価に対して高すぎたり低すぎたりする」ことについても触れています。

これは本当にそう思いますが、お金で埋め合わせしようとすると社会主義に近くなってしまいます。
当人が金銭以外の価値を見いだせていればよいですが。
これは社会全体だけでなく、業界内でもありますし、会社内でもある話で、難しい問題です。



関連エントリ:
【マイケル・サンデル著書】
それをお金で買いますか 市場主義の限界

これからの「正義」の話をしよう

コメント (8)
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ある閉ざされた雪の山荘で(書籍)

2024-01-17 22:00:00 | 読書
「ある閉ざされた雪の山荘で」
東野圭吾著、講談社文庫、1996年1月





舞台のオーディションに合格した男女7名が、3泊4日の舞台稽古のために集まった山荘で、一人ずつ消えてしまう話。

1992年に発行、1996年に文庫化された、東野圭吾の長編小説。
今まで読んだことはありませんでしたが、1月12日から本作を原作とした映画が上映されているということで、鑑賞前に購読しました。

一人ずつ消えていくのが劇中の出来事なのか、あるいは本当に殺されてしまったのか。
犯人は誰なのか、動機は何か、最後まで興味深く読めました。


映画の主要キャストは重岡大毅、中条あやみ、岡山天音、西野七瀬、堀田真由、戸塚純貴、森川葵、間宮祥太朗。
「堀田真由出演」というのが鑑賞したいと思っている一番の理由ですが、
映画のストーリーが原作どおりだとすると、堀田真由の出演シーンが少ないかもしれないというのを懸念しています。


映画『ある閉ざされた雪の山荘で』|2024年1月12日(金)公開



関連エントリ:
【東野圭吾著書】
パラレルワールド・ラブストーリー

危険なビーナス

赤い指

素敵な日本人
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日経ビジネス 徹底予測2024

2024-01-14 15:00:00 | 読書
「日経ビジネス 徹底予測2024」
日経BP、2023年12月





毎年年末年始に読んでいます。

トップの「4賢人」の項では、
米国・欧州の賢人がパレスチナ問題、中国の賢人が台湾有事と地政学リスクを挙げています。
日本の賢人はインフレ。
インフレへの対応も難しい問題ではありますが、他国に比べると平和を感じます(自然災害や事故などはありますけど)。


台湾有事は「徹底予測2023」でも取り上げられていました。
この1年大きな動きがなくよかったです。

「人手不足」の項では、物流業が人手不足なのは伝わりました。
それ以外は人手不足との直接的な関係は薄い話題。

「トランプ(米大統領候補)」の項では、トランプ叩きが激しいです。
トランプがよいとも思いませんが、バイデンになったからよくなったとも思えません。

----------

「新NISA」の項で制度を再確認。
旧NISAではつみたて/一般の併用不可だったのが、新NISAでは併用可能になりました。
旧NISAでは期間が決まっていたのが、新NISAでは無期限に。
あとは金額の上限変更が大きな違いでしょうか。


自分の経験談を書くと、NISAは2014年制度開始時から利用しています。
口座はそれ以前より利用していたマネックス証券に開設。

途中で制度変更がありました。
また、説明文は理解したつもりでしたが実際にやってみないと分からない部分もありました。

2014年時点ではつみたてNISAはなく一般NISAだけだったので、投資信託の

eMAXIS バランス(8資産均等型)

を時期を分けて購入、一部売却し、2019年にロールオーバー。

2019年に投資信託の

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)

を時期を分けて購入。
2023年12月にeMAXIS、eMAXIS Slimとも全部売却。利益を出して終えることができました。
売却益はもちろん非課税。

2015~2018年分もロールオーバーし、2020~2023年分としてプラスの状態で継続保有しています。


新NISAの2024年分については、つみたて/一般併用可なので、つみたては投資信託の

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
DCニッセイワールドセレクトファンド(標準型)

を注文済。

一般は個別株で様子を見ようと思っています。
個別株は2023年12月28日から新NISA口座で購入可能でしたので、
最終営業日の12月29日に、まずアサヒグループホールディングス株100株を終値で購入しました。
アサヒ株は特定口座でも保有していますので、株価が上がれば売ってもよいですし、
株価が下がれば継続保有して配当金を非課税でもらおうと考えています。

----------

「働き方・生き方」の項では、
初音ミクと結婚する話がずいぶんマイノリティーなところを攻めて来たなあと思ったのと、
稼げる職業16選がニッチな職業ばかりだったことが印象に残りました。

昨年までとの比較では、30業種予測がなくなりました。
また、自動車の話がだいぶ減りました。



【目次】
世界の4賢人に聞く
人手不足が日本を潰す
トランプ再選 世界を壊す
2024年注目のトピックス&スケジュール
世界の投資マネーを呼び込む「RX」
新NISA活用完全ガイド
AI時代の働き方・生き方



関連エントリ:
日経ビジネス 徹底予測2023

日経ビジネス 徹底予測2022

日経ビジネス 徹底予測2021

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身近な人の死後の手続き 相続のプロが教える最善の進め方Q&A大全

2024-01-07 10:00:00 | 読書
「身近な人の死後の手続き 相続のプロが教える最善の進め方Q&A大全」
文響社、2021年9月





人が亡くなった後に必要な手続きを、Q&A形式で解説した本。

近親者や自分自身に今すぐ何かある訳ではないのですが、万が一の備えとして購読しました。

葬儀、手続き、相続などについて図表を用いて書かれていて、分かりやすかったです。

手続き期間は短いですね。
期間を把握していても、役所・出張所は混んでいることが多いので、期間内に手続きできるか不安になりました。
多少は融通を利かせてくれるのかもしれませんが。

社会保険、生命保険、遺産などは、自分のことも正しく理解できているとは言えないのに、
亡くなった人が何に入っていたかはなおさら分からないと思います。

かといって、誰かが亡くなる準備を、周りの人が綿密に行うのも変な話ですし。

本書の最後に簡易的な「エンディング・ノート」がついていますが、書くタイミングや内容が難しいです。

遺された親族のために、エンディング・ノートに分かりやすく書いて、分かりやすいところに置いておきたいとも思いますが、
空き巣・強盗・火事場泥棒に入られて見られたら全部知られてしまうなあ、とも考えてしまいます。

こういうことが必要になるということを、いま知っておいただけでもよかったと思います。


コメント (2)
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世界史の中のパレスチナ問題

2023-12-23 09:30:00 | 読書
「世界史の中のパレスチナ問題」
臼杵陽著、講談社現代新書、2013年1月





パレスチナ問題の根源がどこにあり、どのように展開し、現状はどうなっているかを考えた、2013年に出版された新書。

ここ数ヶ月イスラエル・パレスチナの争いが激しくなってきましたので読み返してみました。

本書は三部構成になっており、
第一部ではユダヤ教・イスラム教・キリスト教の相互関係、歴史上の十字軍、東方問題など、
第二部では帝国主義時代から第一次世界大戦、第二次世界大戦、第二次世界大戦後のアラブ・イスラエル紛争など、
第三部ではアラブ・イスラエル紛争のパレスチナ化、アメリカによる支配、アラブ革命など、
を概観しています。

・宗教
・欧米からの差別・支配の歴史
・イスラエル・パレスチナ双方の内政・内紛
などが複雑に絡み合って現在に至るので、今回の紛争もどちらが悪いと結論付けるのは難しいです。

ただ、「おわりに」で「パレスチナ問題は人類の叡智をかけて必ずや解決しなければならない世界史的な課題」と言っていますし、
各地域で戦争が起きることで大国のパワーが分散し、
日本を含む東アジアでも軍事行動が起きやすい状況を生んでしまいかねないので、
反戦を訴えることは大事だと思いました。



関連エントリ:
オスマン帝国

イスラエルがすごい

イスラーム国の衝撃


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淋しい狩人

2023-12-03 22:30:00 | 読書
「淋しい狩人」
宮部みゆき著、新潮文庫、1997年2月





東京の下町の古本屋店主と、古本屋を手伝う孫の周辺で繰り広げられる6つの事件を描く連作短編集。
各話本を通じて人が繋がったり事件が解決したりします。実在する本もあれば著者の創作もあります。

やりきれない事件を店主と孫の温かい関係で包んでいる印象。


各話のあらすじ:

「六月は名ばかりの月」
 結婚を控えた女性の身の回りで起こる不吉な事件の犯人を捜す話。
 この話に出てくる「歯と爪」という小説は実在するそうです。

「黙って逝った」
 急死した父親のアパートの本棚に、「旗振りおじさんの日記」という本だけが302冊収納されていた真相を探る話。

「詫びない年月」
 高齢の女性が一人で住む古い一軒家を建て替えるため取り壊してみると、地下の防空壕から二体の白骨が発見された話。

「うそつき喇叭」
 古本屋で万引きした少年が、周りの大人の誰かから暴力を受けていた話。

「歪んだ鏡」
 人生に悲観的な女性が、電車の網棚に置かれた文庫本に名刺が挟まれていることに気づき、名刺の主を訪問する話。
 網棚に置かれた本は山本周五郎「赤ひげ診療譚」

「淋しい狩人」
 12年前に行方不明になった小説家が書き残した未完の連続殺人事件の小説を模した事件が起こる話。



関連エントリ:
【宮部みゆき著書】
龍は眠る

さよならの儀式

レベル7

昨日がなければ明日もない

火車

理由

長い長い殺人(書籍)

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錯覚の科学

2023-11-14 23:00:00 | 読書
「錯覚の科学」
クリストファー・チャブリス、ダニエル・シモンズ著、木村博江訳、文春文庫、2014年8月





アメリカの心理学者が、錯覚がいつどのように私たちに影響をあたえ、どんな結果をもたらすか、そしてその影響をのがれ、最小限にとどめるにはどうすればいいかを探った本。

人が陥りやすい日常的な錯覚は以下の6つ。

1.注意の錯覚(目は向けていても見落としてしまう)

2.記憶の錯覚(自分が体験したことを鮮明かつ正確に記憶できていると思っているが、じつは記憶はゆがむことが多い)

3.自信の錯覚(自信ありげな態度を、相手の知識や能力のあらわれとして反射的に受け入れてしまう)

4.知識の錯覚(自分の知識の限界を自覚せず、見慣れたものについては十分知識をもっていると思い込む)

5.原因の錯覚(偶然同時に起きた二つのことに因果関係があると思い込む)

6.可能性の錯覚(自分の中に眠っている大きな能力を、簡単な方法で解き放つことができると思い込む)

これらを実験を行って実証しています。

「注意の錯覚」における、バスケットボールの試合中にゴリラ(のぬいぐるみを着た人間)が通る実験が有名らしいです。

モーツァルトを聞くと頭が良くなる、サブリミナル効果で購買意欲をそそられる、脳トレで脳が鍛えられる、
といったことはないそうです。

上記の錯覚は、日常生活や仕事でも起こりえますが、投資活動においても陥りがちです。
十分気を付けたいです。




関連エントリ:
選択の科学

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日経業界地図 2024年版

2023-10-15 11:30:00 | 読書
「日経業界地図 2024年版」
日本経済新聞出版、2023年8月



昨年まで東洋経済新報社の「「会社四季報」業界地図」を毎年購読していましたが、
昨年2023年版をレビューした際、2022年版と同じ記載が多いことに気づき、
東洋経済と日経、隔年での購読を検討と書いていたので、今年は日経の方を購読しました。

「業界地図」というタイトルは同じですので、全体的には東洋経済と似ています。
違いは、東洋経済の方は四季報がベースで、上場企業は中規模も含めてほぼ網羅している感。
一方日経の方は日経新聞がベースで、大企業や企業グループの記載が充実している感。

また、日経の方は各業界について「基礎知識」の項目があり、初めての方には理解しやすいかなあと思いました。

ただ、網羅性はやはり東洋経済の方です。
例えば「ビッグモーター」は、東洋経済の方には簡単ではありますが載っていますが、
日経の方には目次を探しても見当たりません。

ネット損保も東洋経済にはあり、日経には見当たりません。



ちなみに定価は、2024年版に関しては日経も東洋経済も1650円。
東洋経済の2023年版は1430円でした。

隔年と考えていたので、来年は東洋経済の方を購読予定です。



「会社四季報」業界地図 2023年版

「会社四季報」業界地図 2022年版

「会社四季報」業界地図 2021年版

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山女日記

2023-09-15 06:45:00 | 読書
「山女日記」
湊かなえ著、幻冬舎文庫、2016年8月





登山する女性たちの人間関係や心理を描いた、湊かなえの連作小説。

本書は8編からなり、各編でいったん完結しています。
自分の概念からすると「連作短編小説」に分類されると思うのですが、
背表紙はWebサイトの紹介文を見ると「連作長編小説」とあります。

主人公で登場する女性が別の女性では脇役だったりして、人の繋がりが面白いです。
登場する女性たちの多くに共通するのは「山女日記」というWebサイトを見ていること。

自分は登山はしませんが、景色のいい場所でボーっとしながら何かに思いを巡らしたくなる気持ちは分かります。


各話のタイトルと登場人物:

「妙高山」
 デパート勤務の同僚である、彼との結婚に迷う女性と上司と不倫する女性

「火打山」
 お見合いパーティーで出会った男女

「槍ヶ岳」
 一人登山が趣味のデパート勤務の女性、

「利尻山」
 結婚して娘もいる姉と実家で父親と暮らす妹。妹の視点で

「白馬岳」
 利尻山と同じ登場人物。本編は姉の視点で

「金時山」
 デパート勤務で同僚たちと妙高山に行けなかった女性とその彼

「トンガリロ」
 帽子デザイナーで「利尻山」に登場する妹の友人と、「火打山」に登場するカップル、デパート勤務の同僚たちの先輩女性



※阪神タイガース18年ぶりリーグ優勝!

関連エントリ:
【湊かなえ著書】
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未来

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黒田日銀 最後の賭け

2023-08-25 07:00:00 | 読書
「黒田日銀 最後の賭け」
小野展克著、文春新書、2015年10月





2013年3月黒田東彦日本銀行総裁誕生から2015年夏頃までの日銀金融政策を、日銀の歴史、政治との関係性、黒田氏の経歴とともに振り返った本。

黒田氏は以前から「金融政策や財政政策により緩やかな物価上昇を目指す」リフレを主張していたことが、
リフレに考え方を変え首相に返り咲いた安倍晋三氏の思惑と一致し、日銀総裁に就任。

就任早々、「異次元金融緩和政策を行い、コアCPI(消費者物価指数)を2%引き上げること」を目標とし、
いわゆる「黒田バズーカ」を連発しました。

黒田日銀に対する評価とその理由については、専門家の間でも意見が分かれますが、
自分としては、異次元金融緩和政策を行う一方で、消費税を引き上げてしまったために、
デフレを解消し日本経済や国民生活を全般的に向上させるには至らなかったように感じます。

本書が発行された2015年に比べると、今の方が否定的な意見が多いようです。

とはいえ黒田氏が全部決めた訳ではないですし、就任以前からの政治側の既定路線もあったことでしょう。

個人的に株価上昇の恩恵は受けました。

黒田氏が総裁退任後、目標値以上のインフレになっているのは皮肉な気もしますが、
本人やその周辺では効果がようやく現れたと考えていることと思います。

気になるのは大量購入した国債、ETF、REITは今後どうするのかという点。
ETF、REITは含み益が大きいのではないでしょうか。
不動産価格は過熱感があるので、日銀がREITを売却して売却益を国民のために活用し、不動産価格も少し落ち着いて一石二鳥、とはならないか。


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選択の科学

2023-08-08 21:10:00 | 読書
「選択の科学」
シーナ・アイエンガー著、櫻井祐子訳、文春文庫、2014年7月





心理学に軸足を置きながら、経営学、経済学、生物学、哲学、文化研究、公共政策、医学、さまざまな分野を参照し、「選択」について考察した本。

著者の両親はシーク教徒で、本人は高校の時に全盲になった独特な経歴。
その経歴が「選択」を研究テーマにさせたようです。

2010年に単行本出版、NHK白熱教室で話題になりました。

日本にも住んでいたそうで日本人の例も出てきます。

本書でユニークなのは、何ごとも選択肢は多い方が良いようでいて、多すぎるとかえって選択しなくなってしまうことを実証している点。

店頭に並べるジャムの数を変えて実験しています。
6、7種類くらいがよいそうです。

「選択肢が多いと選択できない」というのはなんとなく理解できます。
自分のことで言えば、投資信託を購入する時、何百、何千の商品を一つ一つ比較していられません。
スクリーニングして数を絞ってから比較・選択しています。

あとは他の行動経済学関連書籍でも見かける話。

結婚の選択、人種による違い、一貫性と柔軟性のバランス、経験則、イメージで選択しがち、どちらを選んでも良くない結果になることが想定できるときの選択、など。



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知らないと恥をかく世界の大問題14

2023-07-13 00:10:00 | 読書
「知らないと恥をかく世界の大問題14」
池上彰著、角川新書、2023年6月



2009年から毎年発行されており、全冊買っています。

例年構成は、

1.アメリカ
2.EU
3.中東
4.東アジア
5.その年の話題
6.日本

の順で、2~4はその年の状況により取り上げる国が変わります。



今年の「14」の構成と概要は、

1.アメリカ
中間選挙とトランプ

2.ロシア
ロシアとウクライナの歴史

3.イラン、サウジアラビア
イラン、サウジアラビアとアメリカ、中国の関係の変化

4.中国
習近平の独裁

5.ロシア・ウクライナ
ロシア・ウクライナと世界各国の関係

6.日本
政治と宗教



アメリカ、ロシア、ウクライナはキリスト教、
イラン、サウジアラビアはイスラム教、
日本は統一教会(他国とは異なり主流の宗教ではないですが)と、
宗教から現状を分析する記述が多かったです。

ロシア・ウクライナと中国は1年前から方向性は変わっておらず、
戦争は激化、独裁は強化されていることが分かります。

2024年はロシア大統領選挙があるそうです。
その前後に変化があるかもしれません。





【関連エントリ】

知らないと恥をかく世界の大問題13

知らないと恥をかく世界の大問題12

知らないと恥をかく世界の大問題11

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