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日本マクドナルド社長が送り続けた101の言葉

2008-04-26 09:11:59 | BOOKS

原田泳幸 「日本マクドナルド社長が送り続けた101の言葉」 かんき出版 2008.02.22.

マクドナルドの100円メニューは社内で「非常識な考え方だ」と云われたが、圧倒的にお客様を増加させる、戦略的な施策を打ち出すことが重要でした。「お客様のオーダーを受けてから作り始めるとお客様の待ち時間は長くなる」というファースト・フードの常識を覆したのが、注文を受けてから作る「メイド・フォー・ユー」システムです。それまでの作り置きでは、受注予測がはずれると、かえってお客様を待たせてしまいます。さらに非常識だったのは、この膨大なオペレーションシステムの移行をわずか半年で全国3,800店舗に一挙に導入したことです。考えてみると、日本マクドナルドのビジネスの成長は、すべて「非常識への挑戦」から生まれたものです。チャンスは、不可能のなかにあることが多いのです。2003年度の日本マクドナルドの売上高は約3,900億円。2007年度の売り上げ予想は約4,950億円で、近い将来、6,000億円を超えると確信しています。2007年度、マクドナルドは29店舗の不採算店を閉鎖し、ランドオーナーの数十店舗が閉鎖されました。同時に、約80店舗新規オープンしています。この閉店が収益性を向上させ、この3年間でプラス19.4%の客数回復となり、利益率も回復しました。今後も負の資産を整理し、成長のための投資へとシフトしていきます。マクドナルドでは、オペレーションマニュアルを「教科書」のように扱っていますが、お店で最も効率良く自分の能力を発揮するための基礎教育の教科書です。絶対にやらなくてはならないことで、それ以上は、個人それぞれの笑顔と心でやるべきだと考えています。マクドナルドの強みは、最もお得感のある「価格」対「価値認識」です。つまり、100円メニュー等の投入と共に、最もお得感のあるメニューと価格認知を高め、強烈に客数を伸ばしていく施策です。この施策を「バリュー戦略」と言います。マクドナルドでは、2005年にこの戦略を実行した結果、1年間に12.3%も客数が伸び、この4年間で1,000億円の売り上げ増加を獲得しました。全店舗で1日に37人多くお客様に来ていただいた計算になります。1時間にわずか2、3人のお客様。この日々の小さな積み重ねの連続が大きなスケールにつながっているのです。つまり、ファーストフード・ビジネスは、一瞬一瞬の勝負の積み重ねで、お客様への「コンビニエンス」お客様の期待を超える利便性の提供で発展していきました。食に関わる事業会社として食の安全が最も重要です。しかし、安全は突き詰めたらきりがなく、徹底しすぎると利益が出なくなります。外食産業において、「利益」と「安全」の追求は永遠に矛盾の関係にあるのです。今までは日本全体を1つのマーケットとして全国統一価格を設定してきましたが、地域別に顧客需要・コスト構造の違いを考えて価格設定し、全国に展開したのです。日本の商習慣を打ち破る」大きなチャレンジでもあるのです。



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