Biting Angle

アニメ・マンガ・ホビーのゆるい話題と、SFとか美術のすこしマジメな感想など。

SFM50周年企画“Sync Future”

2009年03月23日 | SF・FT
テレビ東京の『カンブリア宮殿』で、少年サンデーと少年マガジンの創刊50周年に
まつわる裏話を見つつ、ネットで「究極映像研究所」さんにアクセスしてみたところ、
SFマガジンの創刊50周年企画についての記事を発見しました。

へー、この3誌って同じ年に創刊されてたのか~と思いながら記事を読んでみると
どうやら50周年記念誌として、SF作家の小説と人気クリエイターを組み合わせた
アートブック『Sync Future』(仮題)を出すようです。
以前から表紙に気鋭のマンガ家やイラストレーターを起用し、かつてはその誌上で
イラストコンテストもやっていたSFMなので、企画自体は意外でもないのですが
ずらりと並んだ作家陣とクリエイターの豪華な組み合わせには、さすがにビックリ。

藤崎真悟×山本二三 『ハイドゥナン』
桜庭一樹×村田蓮爾 『ブルースカイ』
菅広江×福島敦子  『永遠の森 博物館惑星』
小川一水×田島昭宇 『時砂の王』
飛浩隆×前嶋重機  『象られた力』
林譲治×田中達之  『ウロボロスの波動』

と私がピンときた組み合わせだけ並べてみても、ジャンルを超えたゴージャスさ。
いったいどれだけの内容になるのか、そしてどれだけ値段が高いのか(笑)の2点が
すごく気になるところです。

ユニークな組み合わせとしては、大原まり子×KEIの『ハイブリッド・チャイルド』や
野阿梓×高河ゆんの『凶天使』など、旬のクリエイターがベテラン作家の代表作に
どうアプローチしてくるかが楽しみです。
他にも参加クリエイター募集中らしいので、今後も目が離せそうにありません。

でも円城塔の作品は入ってないのか・・・って、あの人の作品はビジュアル化不可能?

もし版権がクリアできれば、海外作家でもこういう企画ができないですかね。
イーガンとかチャンとかスターリングとかワトソンとか、ビジュアル化希望の作家は
いくらでもいるし、このメンツならうまく頼めば書きおろし作品も期待できそうです。
末弥純氏がイラスト描くって言えば、マーティンが「タフ・シリーズ」の新作短編を
書いてくれるかもしれませんし。
その折にはぜひコードウェイナー・スミスも入れて欲しいなぁ・・・と、脳内企画だけで
アドレナリンがバンバン出まくってます。

ちなみに究極映像研のBPさんご推奨の銘柄は、こちらの3作。

磯光雄×飛浩隆 『グラン・ヴァカンス―廃園の天使』
菅原芳人×山田正紀 『神狩り』
森本晃司×伊藤 計劃 『虐殺器官』

菅原さんの仕事はよく知らないけど、あとの2組はたしかにスゴそうですね。
私は森本さんの描く『虐殺器官』が、特に気になります。

その『虐殺器官』で衝撃のデビューを果たし、今後の日本SFを牽引すると期待された
伊藤計劃氏ですが、同じ記事につけられたコメントで最近ご逝去されたと判明。
『Sync Future』(未来との同期)というタイトルが最も似合う作家の一人だったので
この訃報は衝撃的でした。

森本さんとのコラボ作品がせめてもの手向けとなりますように。ご冥福をお祈りします。
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