いまさら韓ドラ!

韓国ドラマの感想をネタバレしながら書いています。旧作メイン

検事プリンセス 15

2015年12月23日 | 検事プリンセス
《あらすじ》

「イ・ミョンウは私が殺した」
父の言葉に、ヘリは息を飲んだ。

イ・ミョンウは、たちの悪い男だった。
開発地域の住民をたきつけて、開発を邪魔したあげく、
裏では自分だけが金をもらおうと取引を持ちかけてきたのだ。
イヌの父親は誠実な人間で、ミョンウの腹黒さを見抜けなかった。
ミョンウは、マ・サンテと議員の関係をマスコミにバラすと脅しまでかけてきた。
口止め料を持って行ったサンテは、ミョンウが証拠をもっていないとわかると、
開発承諾のサインだけをもらって、金を渡すことを拒んだ。
ミョンウは逆上し、サンテに襲いかかる。
サンテは、暴力を避けようと彼を振り払うが、
打ち所が悪く、ミョンウは死んでしまったのだった。

「あれは事故なんだ……」

ヘリは泣いた。
「なぜ自首しなかったの?そうしていれば、冤罪を生まずにすんだのに……」
父はすべてを手放すことが出来ず、沈黙を守ってしまったのだ。
だが、もう隠れていることはできない。
過去の過ちが、娘を苦しめているとわかったから。
「わたしが自首してすべてを終わらせるよ」

ヘリは、あの時門の前に立っていた少年を思いだす。
だから彼は、差し出したパンを食べてはくれなかったのだ。
「なぜ言ってくれなかったの?そうしたらパパに頼めたのに……
言ってくれればよかったのに……」

門の前に立つヘリを眺めて、イヌは独りごちる。
「君が泣くから。君が泣いたら、僕も泣いてしまいそうだったから」

ヘリは、父の自首についてソ・イヌに話した。
父は、傷害致死だと主張しているが、7年の時効はとうにすぎている。
もし認められなければ、殺人罪で7年から15年が求刑されるだろう。

ヘリも、母も、苦しんでいた。
父を愛していると同時に、ソ・イヌがどれだけつらい人生を歩んできたか、
よくわかっていた。
許して欲しいとは言えない。
そんなふたりの様子を見ていたイヌもまた、どうしたらいいのか、
自分がどうしたいのか、わからなくなっていた。

ソ・イヌは、事件から手を引くとヘリに告げた。
だから、もう会わない。
マ・サンテが殺人罪に問われて、ヘリが検事をやめて、
へりの家族がめちゃくちゃになって、
それを知りながら生きていくことは彼にはできなかった。

ジェニーアンは怒っていた。
「あなたはイヌを本当に愛しているの?それを彼に言ったの?
お父さんを許してもらおうと思って?
わたし、あなたは図々しいから嫌いよ。
彼は、あなたのためにアメリカに帰ろうとしている。
手ぶらで。
15年がんばったことも水の泡よ!」
すでに検事局へ密告の手紙を送ったことは、黙っていた。

ヘリは決心した。
父を告訴する。
自分が、ソ・イヌの父親の無罪を証明する。
かわりにソ・イヌに、父の傷害致死を証明してほしい。
自分がこの先、後悔せずに生きていくために。
これからも、父を愛して生きていけるように。

ソ・イヌはマ・サンテの弁護人となった。
マ・サンテと交わした約束。
自首するかわりに、ヘリの前から永遠に消えるという約束は生きている。
「約束は守ってくれるだろうな」
「僕はソ・ドングンの息子ですよ?」

イヌは、マ・サンテから事実を聞き出していく。
ヘリにも話していない真実を。

ヘリとイヌは、事件に関する検討を重ねる。
同僚検事たちも一丸となって、イ・ミョンウ殺人事件を
捜査し直していたが、傷害致死の証明は難しかった。
では、殺人罪でマ・サンテを告訴するか?

検事たちも決めかねている中、
ソ・イヌはキム・ギファン議員の事務所に乗り込んでいた。
世間では、マ・サンテが殺人罪で調査されていることが
新聞で大きく報じられていた。

(つづく)


言いたいことはいろいろありますよ~。

まずは、マ・サンテ社長!

あなた、事故とはいえ、悪い奴とはいえ、
人をひとり殺しているんですよ~?

そのうえ、あなたのせいで冤罪になってしまった人がいて、
その人は失意の中、刑務所で死んでしまって、

しかもその息子が目の前にいるんですよ!

なのになんなの?!その態度!(怒)

いっぺんでも謝ったか、この親父?

え?謝ったっけ?謝った?
なんかもー忘れちゃった。
それぐらい腹が立っちゃったわ~。

しかも、イヌくんに向かって「ヘリの前から消えてくれ」って……。
あの約束、もう反故にしたっていいでしょ!
全部わかっちゃったし、意味ないじゃない!
イヌくんがヘリを本気で愛していることを知らないから、
こんなことまだ言うのかしら……。

そして、ヘリママ!

家へやってきて、バシバシ娘を叩きながら「親不孝者ッ!」って
なにそれ。

親を亡くしたイヌくんに心から同情したのかと思っていたのに、
わたしはぎょっとしましたよ。

ああ、あんなおそろしいことをした夫を、それでもかばうのか、って。
人として間違っていると、どうして思えないのかって。

最終的には、ヘリママも理性と思いやりの心を取り戻してわれにかえり、
イヌくんに申し訳ない、かわいそうだ、と泣くのですが、
やはり一瞬でもあんな態度をとったことにショックを受けました。

人間って、そういうものなのかしら。
やっぱり自分がかわいいのかしら。
人の痛みには、なかなか気づけないものなのかしら……。

対してイヌくんはすごいな、と。

ヘリをどんだけ愛していても、その父親は関係ないじゃないですか。
母親の方にはおかゆを差し入れてくれたり、
素直な心で同情してくれたり、ちょっと感じるものがあったとしても、
マ・サンテに関しては恨みしかないはずなのに……。

それなのに、「愛する人の家族だから」
ただそれだけの理由で、イヌくんはマ・サンテを救おうとするのです。

人間ってそういうものかしら。
心底人を好きになると、そうなのかしら。
こんなに人を許せるようになるのかしら……。

ほんと、人って不思議。複雑です……。

ヘリの出した解決策は見事だったよね。
そうすれば、みんなしあわせになれるじゃん。
過去のことは水に流してさ。
(いや、わたしだったらそう簡単に水にながせないけどね)

たださ~、
自分の父親を死に追いやった男の弁護って、つらくない?イヌくんや。
しかも最終的にはヘリの前から消えろって言われているんですよ?
極悪すぎないか、ヘリパパ。
あ、まただんだん腹立ってきた。

とにかく、
愛する人のためならたいていのことは我慢できちゃうものなんだ、
ということがわかりました。
(何度も言うけど、わたしには無理ですがね)

ヘリパパと関係があった議員も悪そうですからね、
このあとどういう展開になるのか、読めません。
(次回最終回なのに……)

ジェニーアンがしたこと、
わたしは悪いとは思いません。
真実はかならず世に出る。
悪いことをした人は、どんな形かはわかりませんが、
必ず報いをうけることになるんです。
ここで黙ってイヌくんが身を引いても、誰もしあわせにはなれませんよ!

さぁ!きっぱりさっぱり罪を償ってこい!マ・サンテ!


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2 コメント

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人として守るべきもの (ましこ)
2015-12-25 12:14:29
完走おめでとうございます。
レビュー最後まで楽しみに読ませていただきます。

おかしな点、突っ込み所も正直に、エーーッU+2048って表現されるのが大好きです。(同感!が多いので)

ヘリママの行動に納得できないご様子ですね。この場合は父親に不利な行動をとった娘を母親が責める、でいいのかな?

ひどい親と健気な子供。韓国ドラマに良くある構図で本当、不思議でした。いくら親でも人間としてどうなのU+2048って思いますよね。自分を殺してどこまで言う事聞こうとするの?とかね。

「日本では人間として守るべき道理の基準が社会にあり、韓国では家族関係にある。日本人には社会的ルールを優先させるメンタルがあるが、韓国人にとって優先すべきは家族関係」なのだそうです。それを拡大させると企業という社会的家族になる。

日本では父親が汚職をしたら、父親を守ることより汚職を正す事の方が優先されますよね。それが正義。私たちにとっては正しい理論であり自然な感情の流れでもある。

とーこーろがー、韓国においては逆なんだそうです。社会的秩序より、親を敬い家族を守る事が優先事項だし自然な感情だから、社会正義を貫くためであっても親を暴く事の方に嫌悪感を感じる。理屈じゃなく感情。

その良し悪しはともかくそれが韓国文化だ、と学んでから、ストーリー展開に納得できる事が増えました。とっても似てるけど、やはり外国なんですね。
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文化の違い (ビスコ)
2015-12-26 08:09:47
ましこさん、ありがとうございます!
年内にアップできてよかった~。
バタバタしましたが、読んでいただけて嬉しいです。

>父親に不利な行動をとった娘を母親が責める

そう、そこなんですよ~、ええっ?と思ったのは。
罪状が罪状だから、余計ですね。脱税ならまだしも……。
もちろんヘリママも、後からイヌくんを思って泣いてくれましたけど、
最初はそうなっちゃうんだ、と思ってびっくりしました。
私が同じ状況になったらどうなるかはわからないけど……。

でも、ましこさんのコメントで、日本と韓国の文化の違いを知り、
なるほど~と思いました。
ドラマから学ぶ文化があり、、文化的背景を知って観るドラマの面白さがありますね。

韓国と日本は一見よく似たところがありますが、やはり違う。
韓国はアジアのラテンって言われてますからね~。
その違いを違和感じゃなくて、異文化理解にもっていけるといいな、と思いました。

コメントありがとうございました!
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