《あらすじ》
「イ・ミョンウは私が殺した」
父の言葉に、ヘリは息を飲んだ。
イ・ミョンウは、たちの悪い男だった。
開発地域の住民をたきつけて、開発を邪魔したあげく、
裏では自分だけが金をもらおうと取引を持ちかけてきたのだ。
イヌの父親は誠実な人間で、ミョンウの腹黒さを見抜けなかった。
ミョンウは、マ・サンテと議員の関係をマスコミにバラすと脅しまでかけてきた。
口止め料を持って行ったサンテは、ミョンウが証拠をもっていないとわかると、
開発承諾のサインだけをもらって、金を渡すことを拒んだ。
ミョンウは逆上し、サンテに襲いかかる。
サンテは、暴力を避けようと彼を振り払うが、
打ち所が悪く、ミョンウは死んでしまったのだった。
「あれは事故なんだ……」
ヘリは泣いた。
「なぜ自首しなかったの?そうしていれば、冤罪を生まずにすんだのに……」
父はすべてを手放すことが出来ず、沈黙を守ってしまったのだ。
だが、もう隠れていることはできない。
過去の過ちが、娘を苦しめているとわかったから。
「わたしが自首してすべてを終わらせるよ」
ヘリは、あの時門の前に立っていた少年を思いだす。
だから彼は、差し出したパンを食べてはくれなかったのだ。
「なぜ言ってくれなかったの?そうしたらパパに頼めたのに……
言ってくれればよかったのに……」
門の前に立つヘリを眺めて、イヌは独りごちる。
「君が泣くから。君が泣いたら、僕も泣いてしまいそうだったから」
ヘリは、父の自首についてソ・イヌに話した。
父は、傷害致死だと主張しているが、7年の時効はとうにすぎている。
もし認められなければ、殺人罪で7年から15年が求刑されるだろう。
ヘリも、母も、苦しんでいた。
父を愛していると同時に、ソ・イヌがどれだけつらい人生を歩んできたか、
よくわかっていた。
許して欲しいとは言えない。
そんなふたりの様子を見ていたイヌもまた、どうしたらいいのか、
自分がどうしたいのか、わからなくなっていた。
ソ・イヌは、事件から手を引くとヘリに告げた。
だから、もう会わない。
マ・サンテが殺人罪に問われて、ヘリが検事をやめて、
へりの家族がめちゃくちゃになって、
それを知りながら生きていくことは彼にはできなかった。
ジェニーアンは怒っていた。
「あなたはイヌを本当に愛しているの?それを彼に言ったの?
お父さんを許してもらおうと思って?
わたし、あなたは図々しいから嫌いよ。
彼は、あなたのためにアメリカに帰ろうとしている。
手ぶらで。
15年がんばったことも水の泡よ!」
すでに検事局へ密告の手紙を送ったことは、黙っていた。
ヘリは決心した。
父を告訴する。
自分が、ソ・イヌの父親の無罪を証明する。
かわりにソ・イヌに、父の傷害致死を証明してほしい。
自分がこの先、後悔せずに生きていくために。
これからも、父を愛して生きていけるように。
ソ・イヌはマ・サンテの弁護人となった。
マ・サンテと交わした約束。
自首するかわりに、ヘリの前から永遠に消えるという約束は生きている。
「約束は守ってくれるだろうな」
「僕はソ・ドングンの息子ですよ?」
イヌは、マ・サンテから事実を聞き出していく。
ヘリにも話していない真実を。
ヘリとイヌは、事件に関する検討を重ねる。
同僚検事たちも一丸となって、イ・ミョンウ殺人事件を
捜査し直していたが、傷害致死の証明は難しかった。
では、殺人罪でマ・サンテを告訴するか?
検事たちも決めかねている中、
ソ・イヌはキム・ギファン議員の事務所に乗り込んでいた。
世間では、マ・サンテが殺人罪で調査されていることが
新聞で大きく報じられていた。
(つづく)
言いたいことはいろいろありますよ~。
まずは、マ・サンテ社長!
あなた、事故とはいえ、悪い奴とはいえ、
人をひとり殺しているんですよ~?
そのうえ、あなたのせいで冤罪になってしまった人がいて、
その人は失意の中、刑務所で死んでしまって、
しかもその息子が目の前にいるんですよ!
なのになんなの?!その態度!(怒)
いっぺんでも謝ったか、この親父?
え?謝ったっけ?謝った?
なんかもー忘れちゃった。
それぐらい腹が立っちゃったわ~。
しかも、イヌくんに向かって「ヘリの前から消えてくれ」って……。
あの約束、もう反故にしたっていいでしょ!
全部わかっちゃったし、意味ないじゃない!
イヌくんがヘリを本気で愛していることを知らないから、
こんなことまだ言うのかしら……。
そして、ヘリママ!
家へやってきて、バシバシ娘を叩きながら「親不孝者ッ!」って
なにそれ。
親を亡くしたイヌくんに心から同情したのかと思っていたのに、
わたしはぎょっとしましたよ。
ああ、あんなおそろしいことをした夫を、それでもかばうのか、って。
人として間違っていると、どうして思えないのかって。
最終的には、ヘリママも理性と思いやりの心を取り戻してわれにかえり、
イヌくんに申し訳ない、かわいそうだ、と泣くのですが、
やはり一瞬でもあんな態度をとったことにショックを受けました。
人間って、そういうものなのかしら。
やっぱり自分がかわいいのかしら。
人の痛みには、なかなか気づけないものなのかしら……。
対してイヌくんはすごいな、と。
ヘリをどんだけ愛していても、その父親は関係ないじゃないですか。
母親の方にはおかゆを差し入れてくれたり、
素直な心で同情してくれたり、ちょっと感じるものがあったとしても、
マ・サンテに関しては恨みしかないはずなのに……。
それなのに、「愛する人の家族だから」
ただそれだけの理由で、イヌくんはマ・サンテを救おうとするのです。
人間ってそういうものかしら。
心底人を好きになると、そうなのかしら。
こんなに人を許せるようになるのかしら……。
ほんと、人って不思議。複雑です……。
ヘリの出した解決策は見事だったよね。
そうすれば、みんなしあわせになれるじゃん。
過去のことは水に流してさ。
(いや、わたしだったらそう簡単に水にながせないけどね)
たださ~、
自分の父親を死に追いやった男の弁護って、つらくない?イヌくんや。
しかも最終的にはヘリの前から消えろって言われているんですよ?
極悪すぎないか、ヘリパパ。
あ、まただんだん腹立ってきた。
とにかく、
愛する人のためならたいていのことは我慢できちゃうものなんだ、
ということがわかりました。
(何度も言うけど、わたしには無理ですがね)
ヘリパパと関係があった議員も悪そうですからね、
このあとどういう展開になるのか、読めません。
(次回最終回なのに……)
ジェニーアンがしたこと、
わたしは悪いとは思いません。
真実はかならず世に出る。
悪いことをした人は、どんな形かはわかりませんが、
必ず報いをうけることになるんです。
ここで黙ってイヌくんが身を引いても、誰もしあわせにはなれませんよ!
さぁ!きっぱりさっぱり罪を償ってこい!マ・サンテ!
「イ・ミョンウは私が殺した」
父の言葉に、ヘリは息を飲んだ。
イ・ミョンウは、たちの悪い男だった。
開発地域の住民をたきつけて、開発を邪魔したあげく、
裏では自分だけが金をもらおうと取引を持ちかけてきたのだ。
イヌの父親は誠実な人間で、ミョンウの腹黒さを見抜けなかった。
ミョンウは、マ・サンテと議員の関係をマスコミにバラすと脅しまでかけてきた。
口止め料を持って行ったサンテは、ミョンウが証拠をもっていないとわかると、
開発承諾のサインだけをもらって、金を渡すことを拒んだ。
ミョンウは逆上し、サンテに襲いかかる。
サンテは、暴力を避けようと彼を振り払うが、
打ち所が悪く、ミョンウは死んでしまったのだった。
「あれは事故なんだ……」
ヘリは泣いた。
「なぜ自首しなかったの?そうしていれば、冤罪を生まずにすんだのに……」
父はすべてを手放すことが出来ず、沈黙を守ってしまったのだ。
だが、もう隠れていることはできない。
過去の過ちが、娘を苦しめているとわかったから。
「わたしが自首してすべてを終わらせるよ」
ヘリは、あの時門の前に立っていた少年を思いだす。
だから彼は、差し出したパンを食べてはくれなかったのだ。
「なぜ言ってくれなかったの?そうしたらパパに頼めたのに……
言ってくれればよかったのに……」
門の前に立つヘリを眺めて、イヌは独りごちる。
「君が泣くから。君が泣いたら、僕も泣いてしまいそうだったから」
ヘリは、父の自首についてソ・イヌに話した。
父は、傷害致死だと主張しているが、7年の時効はとうにすぎている。
もし認められなければ、殺人罪で7年から15年が求刑されるだろう。
ヘリも、母も、苦しんでいた。
父を愛していると同時に、ソ・イヌがどれだけつらい人生を歩んできたか、
よくわかっていた。
許して欲しいとは言えない。
そんなふたりの様子を見ていたイヌもまた、どうしたらいいのか、
自分がどうしたいのか、わからなくなっていた。
ソ・イヌは、事件から手を引くとヘリに告げた。
だから、もう会わない。
マ・サンテが殺人罪に問われて、ヘリが検事をやめて、
へりの家族がめちゃくちゃになって、
それを知りながら生きていくことは彼にはできなかった。
ジェニーアンは怒っていた。
「あなたはイヌを本当に愛しているの?それを彼に言ったの?
お父さんを許してもらおうと思って?
わたし、あなたは図々しいから嫌いよ。
彼は、あなたのためにアメリカに帰ろうとしている。
手ぶらで。
15年がんばったことも水の泡よ!」
すでに検事局へ密告の手紙を送ったことは、黙っていた。
ヘリは決心した。
父を告訴する。
自分が、ソ・イヌの父親の無罪を証明する。
かわりにソ・イヌに、父の傷害致死を証明してほしい。
自分がこの先、後悔せずに生きていくために。
これからも、父を愛して生きていけるように。
ソ・イヌはマ・サンテの弁護人となった。
マ・サンテと交わした約束。
自首するかわりに、ヘリの前から永遠に消えるという約束は生きている。
「約束は守ってくれるだろうな」
「僕はソ・ドングンの息子ですよ?」
イヌは、マ・サンテから事実を聞き出していく。
ヘリにも話していない真実を。
ヘリとイヌは、事件に関する検討を重ねる。
同僚検事たちも一丸となって、イ・ミョンウ殺人事件を
捜査し直していたが、傷害致死の証明は難しかった。
では、殺人罪でマ・サンテを告訴するか?
検事たちも決めかねている中、
ソ・イヌはキム・ギファン議員の事務所に乗り込んでいた。
世間では、マ・サンテが殺人罪で調査されていることが
新聞で大きく報じられていた。
(つづく)
言いたいことはいろいろありますよ~。
まずは、マ・サンテ社長!
あなた、事故とはいえ、悪い奴とはいえ、
人をひとり殺しているんですよ~?
そのうえ、あなたのせいで冤罪になってしまった人がいて、
その人は失意の中、刑務所で死んでしまって、
しかもその息子が目の前にいるんですよ!
なのになんなの?!その態度!(怒)
いっぺんでも謝ったか、この親父?
え?謝ったっけ?謝った?
なんかもー忘れちゃった。
それぐらい腹が立っちゃったわ~。
しかも、イヌくんに向かって「ヘリの前から消えてくれ」って……。
あの約束、もう反故にしたっていいでしょ!
全部わかっちゃったし、意味ないじゃない!
イヌくんがヘリを本気で愛していることを知らないから、
こんなことまだ言うのかしら……。
そして、ヘリママ!
家へやってきて、バシバシ娘を叩きながら「親不孝者ッ!」って
なにそれ。
親を亡くしたイヌくんに心から同情したのかと思っていたのに、
わたしはぎょっとしましたよ。
ああ、あんなおそろしいことをした夫を、それでもかばうのか、って。
人として間違っていると、どうして思えないのかって。
最終的には、ヘリママも理性と思いやりの心を取り戻してわれにかえり、
イヌくんに申し訳ない、かわいそうだ、と泣くのですが、
やはり一瞬でもあんな態度をとったことにショックを受けました。
人間って、そういうものなのかしら。
やっぱり自分がかわいいのかしら。
人の痛みには、なかなか気づけないものなのかしら……。
対してイヌくんはすごいな、と。
ヘリをどんだけ愛していても、その父親は関係ないじゃないですか。
母親の方にはおかゆを差し入れてくれたり、
素直な心で同情してくれたり、ちょっと感じるものがあったとしても、
マ・サンテに関しては恨みしかないはずなのに……。
それなのに、「愛する人の家族だから」
ただそれだけの理由で、イヌくんはマ・サンテを救おうとするのです。
人間ってそういうものかしら。
心底人を好きになると、そうなのかしら。
こんなに人を許せるようになるのかしら……。
ほんと、人って不思議。複雑です……。
ヘリの出した解決策は見事だったよね。
そうすれば、みんなしあわせになれるじゃん。
過去のことは水に流してさ。
(いや、わたしだったらそう簡単に水にながせないけどね)
たださ~、
自分の父親を死に追いやった男の弁護って、つらくない?イヌくんや。
しかも最終的にはヘリの前から消えろって言われているんですよ?
極悪すぎないか、ヘリパパ。
あ、まただんだん腹立ってきた。
とにかく、
愛する人のためならたいていのことは我慢できちゃうものなんだ、
ということがわかりました。
(何度も言うけど、わたしには無理ですがね)
ヘリパパと関係があった議員も悪そうですからね、
このあとどういう展開になるのか、読めません。
(次回最終回なのに……)
ジェニーアンがしたこと、
わたしは悪いとは思いません。
真実はかならず世に出る。
悪いことをした人は、どんな形かはわかりませんが、
必ず報いをうけることになるんです。
ここで黙ってイヌくんが身を引いても、誰もしあわせにはなれませんよ!
さぁ!きっぱりさっぱり罪を償ってこい!マ・サンテ!
レビュー最後まで楽しみに読ませていただきます。
おかしな点、突っ込み所も正直に、エーーッU+2048って表現されるのが大好きです。(同感!が多いので)
ヘリママの行動に納得できないご様子ですね。この場合は父親に不利な行動をとった娘を母親が責める、でいいのかな?
ひどい親と健気な子供。韓国ドラマに良くある構図で本当、不思議でした。いくら親でも人間としてどうなのU+2048って思いますよね。自分を殺してどこまで言う事聞こうとするの?とかね。
「日本では人間として守るべき道理の基準が社会にあり、韓国では家族関係にある。日本人には社会的ルールを優先させるメンタルがあるが、韓国人にとって優先すべきは家族関係」なのだそうです。それを拡大させると企業という社会的家族になる。
日本では父親が汚職をしたら、父親を守ることより汚職を正す事の方が優先されますよね。それが正義。私たちにとっては正しい理論であり自然な感情の流れでもある。
とーこーろがー、韓国においては逆なんだそうです。社会的秩序より、親を敬い家族を守る事が優先事項だし自然な感情だから、社会正義を貫くためであっても親を暴く事の方に嫌悪感を感じる。理屈じゃなく感情。
その良し悪しはともかくそれが韓国文化だ、と学んでから、ストーリー展開に納得できる事が増えました。とっても似てるけど、やはり外国なんですね。
年内にアップできてよかった~。
バタバタしましたが、読んでいただけて嬉しいです。
>父親に不利な行動をとった娘を母親が責める
そう、そこなんですよ~、ええっ?と思ったのは。
罪状が罪状だから、余計ですね。脱税ならまだしも……。
もちろんヘリママも、後からイヌくんを思って泣いてくれましたけど、
最初はそうなっちゃうんだ、と思ってびっくりしました。
私が同じ状況になったらどうなるかはわからないけど……。
でも、ましこさんのコメントで、日本と韓国の文化の違いを知り、
なるほど~と思いました。
ドラマから学ぶ文化があり、、文化的背景を知って観るドラマの面白さがありますね。
韓国と日本は一見よく似たところがありますが、やはり違う。
韓国はアジアのラテンって言われてますからね~。
その違いを違和感じゃなくて、異文化理解にもっていけるといいな、と思いました。
コメントありがとうございました!