いまさら韓ドラ!

韓国ドラマの感想をネタバレしながら書いています。旧作メイン

神のクイズ 2  ※ 3-4

2013年06月23日 | 神のクイズ1&2
第3話からは、通常運転のようですね。
世の中には、私たちの知らない、たくさんの病気があるんだな。

「エレファント マン」

障がい者施設建設に反対する主婦が殺された。
犯人は、レックリングハウゼン病を煩う青年チョン・イノ。
状況証拠もあり、自白も取れ、事件は早期解決するかと思われたが、
イノの身体能力では、この犯行自体が不可能だと証明されてしまう。
では事件の真犯人は一体?


イノの病気は、多発性神経線維腫症のⅠ型。
レックリングハウゼン病という呼称は、19世紀にこの病気の神経症状を報告した人の
名前に由来するものだそうです。
末梢神経に腫瘍ができるらしい。
皮膚の下にこぶができて、色も変わる。染色体異常による遺伝病だそうです。
思春期以降に腫瘍が発生し、症状には年齢や個人差があります。
イノの場合は、相当重症のようですね。

福祉士のイ・イヨクは、ダウン症の息子を持つ父親だった。
施設でイノと知り合い、息子同然に面倒を見ている。
イノは本来優しい子なのだが、被害者の主婦はイノを目の敵にして、
ひどい態度を取り続けていたのだと言うイヨク。
「ぜひとも情状酌量をお願いします」


まー、このへんで、真犯人はこの先生なんだろうなぁと予測はつくよね。
だっておばさんを脱臼させたりとか、イノはできそうもないもん。
ナイフだって握れないわけだしさ。
留置所での回想が、先生犯人説を予測させるよね。
一応、疎遠になっていた被害者の息子なんかが容疑者として出てくるのよ。
もしかしたら、暴行をふるったのはこの息子で、イノは目撃者?
たださ、そうだとしたら、イノが犯人だと言い張る理由は何か、という疑問が残るよね。
罪をかぶってくれれば、施設建設を応援してやろう、と息子が約束したとか?
う~ん、あり得なくはないね。

イノは、世間に絶望している。
ただ見た目が怪物のようなだけで、中身は普通の青年であるイノ。
体が不自由なだけで、世間から疎まれ、好奇の目で見られ、仲間はずれになる。
殺人を犯す前も、後も、変わらない、というイノが悲しい。
彼の中に、怒りが見えないことが、もっと悲しい。
彼はただ、つらい現実を淡々と受け入れているだけ。

現場に落ちていた福祉協会の冊子の発行日から、
イ福祉士の証言のほころびが見つかり、殺人未遂と推定された。
「殺したのは私だ!」
「いや、先生じゃない!僕です!」
「何を言っている、私だ!」
互いをかばい合うふたりだったが、イノが事件の真相を告白した。
彼女を殴り、ナイフで刺したのは、イ福祉士。
彼を帰し、倒れている彼女にとどめをさしたのはイノだった。


ジヌ君のよだれ実験……。
実験するまでもなく、あんなシミができるのは、あの体勢からしかないじゃないですか。
おなかの脇にまあるくよだれのあとがあるなんて、おかしいでしょ!
むしろ、ナイフを抜いてやろうとして、うまくできなくて刺しちゃったのかと思いましたよ。
わざと殺したんじゃなくて、事故なのかと思った。

でもそうじゃなかったんだよね~。
先生が逆上したのは、自分の息子のことを「出来損ない」と呼ばれたから。
イノは、このまま生かしておいたら先生が捕まると思って、意志をもって彼女を殺した。
先生が捕まったら、施設建設はどうなる?
息子さんはどうやって生きていく?

なるほどな~。
真相は良くあるパターンだけど、社会的弱者とされるイノが主導権を握った殺人、
という構図が、興味深かったです。

この事件を追う中で、ジヌ君もカン刑事も、世間の偏見や悪意を目の当たりにし、
辟易したことでしょう。
そして、中身は普通の青年となんら変わることのないイノが差別され、
孤独の中で、淡々と生きている寂寥感。
なぜ僕だけが?
そう自問した日々もあったでしょう。でも彼は世間を恨まなかった。

ジヌ君はやりきれなくなって、またもや教授に愚痴を聞いてもらいに行きます。
教授って、ジヌ君のカウンセラーみたい……。

今回、事件の合間にジヌ君にちょくちょく無言電話がかかってきます。
三度目の電話に出て、またかよ~と言ってると、それは元カノからの電話だったの。
たまたま番号がわかって、声がききたくなって電話したって。

ところが、この回の最後、その元カノが死体となって解剖台に横たわっているんですよ。
さすがのジヌ君も、まっさおです。
どうしてこんなことになってるんでしょうか?
あの電話は偶然だったのでしょうか?
どうして?なぜ?なぜ?

この元カノの死も、どうやら単発エピソードでは終わらない様子。
全12話の第2シーズンですから、怒濤の勢いで物語が展開しますが、
希少疾患本編も、ひとつずつ大事に描いてほしいところですね。

ジヌ君とカン刑事は、なんだかんだ言って親しげです。
出会った頃のエピソードを持ち出して、ジヌ君をからかうカン刑事。
魅力的だと言われてまんざらでもない様子。
よくわかんないエール交換をしようとダダをこねて、カン刑事をからかうジヌ君。
サンチュを投げつけてすねるカン刑事がかわいい。女の子っぽい。
しかし……

おまえらのイチャイチャは中途半端なんだよ!

固い絆で結ばれてるくせにキスもまだだとかさ……。
なんかカン刑事が漢(おとこ)らしすぎて、なかなか進展しないんじゃないか。
あの人、電話とかメールとか全然しなさそうでしょ。
心でつながってればいい、とかマジで思ってそう。
奥手少女じゃなくて、ガチガチ硬派だからな~。

まあ、そんな恋バナは全然メインじゃないんで、いいんだけどさ。




「ラブ・シック」

解剖台に横たわる遺体は、ジヌの昔の恋人だった。
ところが、解剖前に特殊疾病統制局(SDC)が遺体を引き取りに来た。
何もわからないまま、彼女の遺体はジヌの手をすり抜けていった。

いらつくジヌだが、仕事はひっきりなしにやってくる。
次の案件は、夜の遊園地でケンカの最中に突然死したやくざだ。
致命傷となる外傷はなく、死因が特定できない。
彼はなぜ、死んだのか?


いや~、なんというか、死の恐ろしさを感じましたね。
前回のラストあたりでジヌ君の回想に出てきた彼女、
とても美しくって魅力的だったのに、解剖台に横たわる彼女はまるで別人。
生きて、動いて、笑っていることが、
どれほど美しく、貴重なことであるかというのが、よくわかりました。
生の輝きがないと、人はこんなにも冷たく、もののように見えるんですね。

突然死したやくざドゥテは、食欲不振、睡眠不足で、抗精神安定剤を服用していた。
何日も前から体調が優れなかったようだ。
遊園地のメリーゴーラウンドの前で倒れたドゥテ。
スピーカーからは、時折不快な騒音が流れていた。


今回の遺体についての捜査はどんどん進みます。
が、ジヌ君とて、元カノのことを忘れたわけではないのです。
研究所の仲間を頼って、やばいハッキングをこなしてもらって
国家機密ともいえる情報までたどるのですが、はっきとはわからない。
ただ、彼女がファイリングされている情報の中に、
同じようにファイルされているタナトス(ハユン)を見つけたの。

ええっ?なぜあいつが?彼女と同じファイルに?どういうこと?
しかも、彼女を「オブジェナイン」と呼んで遺体を回収したのは、
ジヌ君のお薬を作ってくれている製薬会社の研究員だったのです!
ええ~っ?もしかしてシーズン1で出てきた天才になる薬の関係者なの?
元カノも投与されてた疑いがあるの?
前シーズンでは、ハユンのパパが一番悪いことになってたけど、
もっと組織的に悪い人たちがいるの?
わかんない~!
けど、なんか関係があるんですよね。真相はシーズン2の最後にわかるんだね、きっと。

ドゥテの死の真相が、わかったような気がする。
彼は、ボスの奥さんに恋をしていた。
プラトニックな片思い。彼の秘められた想いは、純粋だった。
酔った彼女が、遊園地に連れて行って、とドゥテにせがむ。
夫も誰も、私を遊園地に連れて行ってくれたことがない。

ドゥテは、ケンカの最中に約束の時間を守ろうと、遊園地へかけていく。
メリーゴーラウンドの前で、彼女を待つ。
追いかけてきたやくざたちと再びやりあう寸前、
故障したスピーカーの騒音に頭をかかえて、ドゥテは倒れてしまい、
そして死んだ。


QT延長症候群。
心臓の収縮後の再分極が遅延し、心室頻拍を起こす心臓の希少疾患。
これが彼の病名だったんですね~。
心臓は心筋を動かして、体中に血を送る役目をしていますよね。
心筋は、興奮して収縮を起こします。これが脱分極。
その収縮後、弛緩して次の収縮に備えます。これが再分極。
ぎゅっ、ゆるっ、ぎゅっ、ゆるってしながら血を送っているの。

このゆるっが遅れて、不整脈を起こしちゃうのね。
先天的な疾患であると同時に、これは抗精神病薬とかの影響もあったりするらしい。
騒音で症状が重くなるという報告もある、とジヌ君言ってますね。
ケンカの後で興奮してたし、彼女に会えるからってドキドキしてた。
で、騒音、睡眠不足、栄養不足とかいろいろ重なって、心臓発作で心停止した、と。

「恋煩いです」
ジヌの所見は受け入れられず、死亡原因は不明のままとなった。
本当の死因を言ってもてもよかったのだけれど、
彼の想いを守りたかった。
その想いが、命をかける価値があるものなのかはわからないけれど。


ドゥテはなんてゆーか、女には純情なやくざだったのね……。
奥さんのほうは、別にどーでもいい下っ端のひとりに過ぎない感じだったけど、
彼はかなわぬ恋をしていたのね。
ちょっとかわいそうだったな。
特に事件性もなかったから、こういう形で彼の想いを守ってあげたのね、ジヌ君。

もう、自分の初恋模様を思い出しちゃってるからセンチになってんのよね。
ここまで、元カノ元カノと書いては来ましたが、
みなさんも疑問でしょ?

あれ、元カノって言えるの?

いや~、初恋の相手といった方が正確か。
結構ひどい失恋を経験してるね、ジヌ君。

天才だけど、年功序列には逆らえず、大学の先輩に理不尽な体罰なんか受けちゃって、
ちぇっと思っているところに、美しい彼女を発見。
しかしどうやらステディな彼がいる様子。
ちぇっちぇっと神様を恨みつつ大学生してたら、彼と喧嘩別れした模様の彼女を発見。
天才っつーかおたくってーか、へたすりゃキモがられそうなアプローチで彼女と知り合い、
奥手青年らしい、おどおどした感じとピュアさが気に入られて、急接近。
ドキドキしてもう一歩関係を進めたいと、プレゼントを用意していた矢先に、
元彼と復縁したという最後通牒。
しかも、あんたはいい人すぎて、振った自分がひどい人間だと思わされるところがムカつく、と
とどめの一撃。

ひ、ひでぇ~。

この失恋がターニングポイントとなり、現在のジヌ君の性格が形成されたにちがいありません。
「いい人すぎて怖い」の意味が、あんなことだったなんてー!
やってられるかこんちくしょー!って感じですね!
現在の彼からは想像できない昔のジヌ君。かわいいわね。
カン刑事のことは十分好きなんだろうけど、やっぱり初恋の思い出は特別みたいで、
思い出すたびにジヌ君は心ここにあらずって感じ。
カン刑事も、「今度ラーメン奢りますよ」じゃなくって、
そこでほっぺにキスでもできればいいんだけどねぇ。
ジヌ君が何を考えていたか知ったら、結構ムカっとくるんじゃないですか?

自分が濡れてしまっても、彼女に傘を十分さしかけてやる若き日のジヌ君。
しかも、緊張して、体を寄せることさえできずに、もっと濡れてしまうジヌ君。
彼女でなくても、ふふっと笑って身を寄せてあげたくなるかわいらしさです。

けっ、じゃあ傘2本買えよな!

とか言っちゃう私は、心の汚れた大人ね。
「もっとこっち寄せてよ、僕が濡れちゃうだろ」
とか言ってる現在のジヌ君には笑ってしまいましたが、
「クリーニング出したばっかりだから……」と言い訳するカン刑事が好きさ。
ふたりとも大人っつーか、初々しさのかけらもないずうずうしさ。
ピュアーな初恋って、ほんと人生一度きりなんだなぁ。

いつもジヌ君のモヤモヤを聞いてくれる教授は、なんかあやしい雰囲気です。
オブジェ1って、ジヌ君のこと?
彼の作品でもあるって、どーゆーこと?
シーズン1から、あやしいとこがあるんじゃないかと疑ってたけど、
本当は悪い人?
そのわりには、いつもいいこと言ってくれるんだけどな……。

シリーズ全体を通した謎の方がデカすぎて、個々の症例はちょっと印象薄くなってない?
最後の引きに、この謎を入れ込むから余計にそうなるんだよ。
謎はスパイス程度に間に入れてもらって、
ラストシーンはジヌ君と教授のしみじみ話で余韻を味わいたいなぁ、



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2 コメント

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じわじわと (かずゆいまま)
2013-06-24 13:36:19
もー!ビスコさんの毒舌はウケる~!!
わかるよ、わかります!あの二人のじれったさがこっちの口を悪くさせるんだよねぇ。(笑)

私も教授がいい人なのか悪い人なのか判断できなくてもやもやします。
でもさ、他のドラマでよく悪い役をやってるんでそういう目で見ちゃうわ。失礼だけど。

そういやシーズン3はみてないんですけどどこかで放送されるといいなぁ。
髪が短くて相棒が変わるみたいだからなんかそこは残念な気もするんですけどね。
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じれったいふたり (ビスコ)
2013-06-25 05:29:33
かずゆいままさんの、ふたりに向けた視線には愛があったよね。
私も愛はあるんだけど、もうはがゆくて。
いつもジヌ君が何かを隠しているから、進展しないのかなー。
絶対罪悪感があると思うの。

教授は「49日」に出ていたのは覚えてる。
「華麗なる遺産」にも出てましたよね?
実はまだ、最終回を見終えていないのです。
みんな無事でありますように。
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