いまさら韓ドラ!

韓国ドラマの感想をネタバレしながら書いています。旧作メイン

What’s Up (ワッツアップ) vol.17

2013年11月06日 | What's Up(ワッツアップ)
《あらすじ》

教授の薬が、ガン患者の緩和ケアに使われるモルヒネだと知ったドゥリは、愕然とする。
そして教授を探すのだ。

一方、ドソンは最後の手段と、テイにジェホンの退学を告げる。
「私なら止められる?ジェホンが私を好きだと思う?そんなはずないよ」
「パク・テイ!二度とジェホンに会えなくてもいいの?平気なの?」
ドソンとテイは一緒にジェホンを追いかけるが、バスは行ってしまった。

ドゥリは、教授の家へ押しかけた。
「ガンじゃないって言って!ばかばかしいって言って!」
しかし、現実は残酷だ。
末期の肝臓ガンで、もう手の施しようがない。
運命を受け入れているソヌ・ヨン。
ドゥリはその事実に打ちのめされ、ただ泣くしかなかった。

残った荷物を送るため、ドソンはジェホンの住所を手に入れた。
テイに教えて、とにかく会いに行くように言うドソン。
僕とスビン先輩で曲を作った。
週末にはドゥリが台本をあげる。
あとは演出だって、伝えて。

ジェホンは、ソウル近郊の高級住宅街にやってきていた。
テイの父親が、最後に握りしめていたメモに書かれた住所だ。
家から出てきた婦人に、「パク・ヨンスさんをご存じですか」と話しかける。
彼が亡くなったと聞いて、彼女は大きな衝撃を受けたようだった。

家へ戻ろうと歩いていたジェホンは、テイを見つけて驚いた。
道に迷って寒い中2時間も歩いたといって、寒さに震えている。
「バカだな」
首にマフラーをまいてやり、思わず彼女を抱きしめた。

喫茶店に入り、温かいココアを注文してやる。
「ココア好きだろ?」
「どっちが本当のあなたなの?こんなに優しいあなたと、意地悪なあなた」
テイの視線が痛い。

「学校辞めるの?軍隊に行くから?」
「もっと遠くだ」
「留学?」
ジェホンは、ふっと笑う。
「私にいったら、止めると思った?」
「うん」
「それにしたって一言お別れぐらい言ってくれたっていいのに……。
私ったら、口を開けばこんな泣き言ばっかり。もう言わないわ」
ジェホンは言葉すくなにテイを見て、微笑んでいる。

「あなたに会うためにお化粧までしたのに」
ドゥリがいないから、自分でしてみたのだというテイを、いとおしげに見つめるジェホン。
「ひとりでいるな。ドゥリといろ。ドソンも、ビョンゴンもいる。
友達が大勢いる」
「うん、でもあなたもそばにいて。意地悪してもいいから」
一緒に全国大会に出ようよ、とテイは言った。
ソヌ教授が、演出はジェホンだって言ってる。
ドソンは、諦めないって言ってる。

「俺は、過去に過ちを犯した。間違いだ。
その間違いが……罪になってしまった。明日出頭する」
「出頭って、警察に行くの?」
「刑事の温情で自首扱いになる。だから行かないと」
「何をしたの?」
「言えない」
「相手に許しを請えば?」
「絶対に、許されないことだ。許しを請うことも、できない」
「そんなの変よ」
「変でも仕方ない」
「私が一緒に行く。一緒に謝ろう?父さんも私が謝れば怒らなかった。だから私が一緒に行けば……」
ジェホンはテイの頭を引き寄せて抱いた。
「やめてくれ……」

ジェホンは、テイをタクシーに乗せて送り出す。
「新しい携帯の番号がわからないから、ドゥリのを教えといた」
「誰に?」
「そのうち連絡がいく」
「誰から?」
「自分で聞け。連絡があればな」
ジェホンの言葉は謎ばかりで、テイにはぜんぜんピンとこない。
タクシーは来たけれど、別れがたく、去りがたく、
テイはなかなか車に乗り込めない。
「じゃあ行くからな」
ジェホンが先に帰っていくのを見て、ようやくタクシーに乗り込もうとした時、
ふいにジェホンがもどってきて、彼女にキスをした。
そして振り返りもせずに、ジェホンは行ってしまった。
テイを置いて。

数時間後、ドゥリは元気に立ち働いていた。
教授の世話をして、最後までそばにいる。
このまま、何もせずに彼を逝かせたくない。
自分のためにも、やるだけのことはやった、と胸を張って送りたい。
「何でも遠慮無く言ってください。私、ランプの精になります!」
ソヌ教授は、自分の最後の、最大の願いを口にする。
「君たちの舞台が観たい。君たちは最初で最後の弟子だ。
公演を楽しみにしてる。
演出はジェホンに任せる。あいつのミュージカルを観たい。
スビンとドソンの曲も聴きたい。
ビョンゴンの歌うソロも必ず聴かせてくれ。
もし受賞したら、俺の名前を出すのを忘れるなよ。
打ち上げで焼き肉が食べたい。韓国牛で……」
「よ、欲張りですね」
「何でも言えっていっただろ」
「だってそれとこれとは別ですよ!」
さすがにねを上げたドゥリに、ソヌは嬉しそうに笑う。
「……今のは、私を笑わせるため?」
「君の笑顔、みんなの笑顔、それが俺の願いだ」

カン教授チームに所属していたジウンは、我慢の限界だった。
「私の歌ってそんなにダメですか?正直に言ってください!」
自分の役も歌も他の役者にとられ、まるっきり自信喪失だ。
俳優に合わせて勝手に脚本を書き変えらたり、
学生たちの提案は陳腐だととりあってもらえず、もうついていけない……。
演出のチャンジンは、ヤン教授に直訴するが、話が通じない。
ヤン教授は、公演を成功させるためならなんでもするという。
芸術なんて犬に喰わせろ。
そんなものは売れれば後から付いてくる。
スポンサーの、観客の求めるスターを呼ぶか、スターを作るか、
それが演出家の仕事なのだと。
「しあわせですか?」チャンジンはたずねる。
「は?」
「それで、おしあわせでいらっしゃいますか?」

テイは、チェヨンに相談する。
「ソヌ教授のチームじゃダメかな?
ヤン教授と事務所の関係は知ってるけど、ソヌ教授のチームじゃだめな。
チェヨンが聞いてくれればオーケーかもしれない。私、ソヌ教授のチームがいいの」
チェヨンの返答は冷たい。
「あなたが望めば、みんながそれをかなえてくれると思ってるわけ?」
「そんなことないよ。じゃ、これだけ教えて。契約解除ってどうやるの?」
契約金の何倍もの違約金を取られる。業界も干される。それでもいいの?
チェヨンは、テイの気持ちが全く理解できない。
テイは、契約してからちっとも面白くないのだ。
歌っててもつまらないし、お父さんも姿を見せないし、夜食も禁止だし、
好きなチームに参加できないし、ジェホンもいっちゃったし。
「あなたの夢はミュージカルスターでしょ?夢が叶うのよ?」
「私の夢はしあわせになることよ。何かになりたいんじゃなくて、
しあわせになりたいの」

ドゥリから、ミュージカル学科の1年生にメールで招集がかかった。
「ソヌ教授チーム 助けを求む」
真っ先に飛んできたビョンゴン。先に来ていたスビン。
ふたりに、ドゥリから台本が渡される。
タイトルは、「ワッツ・アップ」
登場人物は、みな1年生の実名。
この台本には、全員登場するし、全員出演してもらう。
みんなにメールした台本は最高の出来だし、
みんなの落書きがセリフになって、のっている。
出演したくて、すぐに役者たちが押し寄せるはず。

「でも問題があるぞ。演出はジェホンだろ?」
辞めていったジェホンをどう連れ戻すか、それがドゥリのSOSの理由だ。

ドゥリの携帯に、知らない人からの電話があった。
「パク・テイなら学校のカフェでバイトしてますよ。おたく、どなた?」

テイの働くカフェに、ジェホンが会いに行った女性が座っている。
彼女はテイに近づいて、作業を手伝いながら、じっと彼女を見つめる。
「テイ……パク・テイ、よね?」

(つづく)

オマケ 「幸せになりたかった」

ドラマのロケ。悪女を演じているチェヨン。はまり役で、演技も上手い。
しかし最後は主役の女優にひっぱたかれる。
たいして上手くもない主役はスタッフに世話を焼かれ、
監督は「思い切りひっぱたけ!」と指示を飛ばす。
それでも耐えなくてはならない、落ち目のチェヨン。

オマケ2 「今この瞬間」

入学試験の時のハ・ドソンの独唱。
最初はおそるおそるだった歌声も、次第に熱をおび、
カメラ用の立ち位置からはみ出すほどのパフォーマンス。
廊下にいたチェヨンは、その声に気づき、ハッとした表情。
ドソンは歌い終えると我にかえり、慌てて顔を隠した。




なんだかんだとね、泣かされちゃうんですよ。
しょうがねぇなぁ、もう。

ソヌ教授の病気のことを知って、取り乱すドゥリ。
学生課に行って、ソヌ教授の自宅を教えて!と叫ぶ。
助手たちは、ドゥリの奇行には慣れてるけど、それでも尋常じゃない様子にすごく心配する。
絶望と焦燥で、ドゥリは獣のように咆吼する。
今この瞬間に、彼は死んでしまっているかもしれないじゃないか、と、
たまらない気持ちなんだね……。

若いからな、若いから。
あの情熱に、泣かされちゃうんだ。

ところがソヌ・ヨンはいたって落ち着いていて、飄々としているんだなぁ~。
自分の死を目の前にして、最後に願うことが、
生徒たちの笑顔……。

ソヌ教授は立派です!

ヤン教授にも見習ってほしいよ。
さすがに好き勝手やられて、演出のはずのチャンジン先輩も我慢できない様子です。
演出家の仕事はスターを呼んでくるか、スターを産むことだ、といわれちゃぁね。
観客はそれしか望んでないから、って言い切るのよ?
韓国もとってもミュージカルが盛んみたいですけど、
まさかみんながみんなそんな観客じゃないでしょ?
どうです?
そんな観客ばかりだったら、ミュージカル文化の底上げは無理だよね。
どこでもそうですけど、観客もまた、舞台を作る、文化を創る人だと思うんですよ。
表現者だけが文化を創っていくのではなくて、
受け手の側も、表現者や、活動の下地を一緒に育てていかなければいけないし、
いくべきだと思います。
そうすればもっともっと良い物が生まれてくるはずだからさ。

ヤン教授が、学生たちにチャンスを与えたいと願うのも本音だと思う。
自分の名声欲とかは、もちろんあるけどね。
でも、そこで与えられるチャンスって、ほんの一握りの人しかもらえないものでしょ?
大多数が夢破れて、社会に出たとき、本当に糧となるのは
ソヌ教授の教えじゃないかなー。
仲間と一緒にものを創る喜び、自分を表現する満足感、
心から楽しい!と思えることを一生懸命にやる、充実感。
ソヌ教授は芸術性を無理矢理ひねり出そうとしてるんじゃなくて、
学生たちを本当の意味で成長させようとしているんだよ~。

教授の側でついているドゥリが、めそめそした子じゃなくてよかった。
必要な時に、必要なことを、強い意志でやりきれる子でよかった。
最後まで、誰かが寄り添ってあげられて、ほんとによかったと思う。
だって絶対最後はくるんだもん。しかも近いうちに。
ドラマ的お約束はあるかもしれないけど、
今回は絶対に、教授に舞台を見せてあげてほしいです!
くさかろうがベタだろうが、そんなことどーでもいいから、
最後は舞台を見せてあげてほしい。
空の上から見てる、とかいうごまかしは無しでお願いします!

ジェホンとテイも、取りあえず落ち着いてよかった。
あんなに泣いて彼女を遠ざけたジェホンも、
罪を償いにいく、と決めてからは気持ちがすっきりしたのかな。
テイがあっさりあきらめなかったから、ジェホンも根負けした、という感じもある。
彼女と距離を置いても、何の解決にもならないってわかったよね。

もう、迷子のテイを抱きしめた彼の胸の内を考えると苦しくなります。
いとおしくて、たまらない、といった風で彼女を抱きしめるジェホンが切ない。
ココアを持ってきてあげて、手が冷たいといって温めてくれて、
しかもふーふーしてココアを冷ましてくれる尽くす男。
めちゃくちゃ優しいな。
普通の彼氏にこんなことされたら正直引くけど、
テイにはそんなことをしてあげたくなる可愛さがある。
ワルだった男の子が、無垢な少女を守ってあげるの図。
王道の構図が切ないです。


こういう役どころが本当にハマるイム・ジュファン

「絶対に、許されないことだ。許しを請うことも、できない」
ああ、いいシーンでしたね……。

テイが、一緒に謝りに行こう、というので泣けた。
お父さんも、私が謝れば怒らなかったから、って。
まさしくジェホンが本当に謝りたい相手は、テイの父親だもんね。
自分の罪を告白して、謝って、
テイを愛してもいいか、お父さんに許してもらいたいのだもの。

ジェホンがずっと持っていた黄色いメモ。
これはお父さんが興信所に頼んでもらったある住所。
察しの良いみなさんや、韓国ドラマをたくさん観ているみなさんなら、
第1話の時点でお気づきのことと思いますが、お母さんのご住所、ですね。
あの地区は、ソウルに近い新興住宅地で、お金持ちの住む地域。
田舎の農家のヨメだったはずのお母さんは、どうしてここに住んでいるのでしょうか?
離婚して再婚?もともと金持ちのお嬢さんだったのが、田舎になじめず出もどった?
テイは、ソヌ教授の恋人の姪ということですから、
テイのお母さんとソヌ教授の恋人は姉妹ということになるのかな?
次回にでも、その事情は明らかになることと思われますが、気になるところです。
あのままにならず、この段階で生きてくるメモだったのねぇ。

ジェホンに、愛する人を託したドソンもいい男だ。
テイと一緒にいるドソンは、どっちかというと女友達みたいな風情なんだけど、
やっぱりいい奴です。
ドゥリのメールを読んで、真っ先に駆けつけてくれたビョンゴンもいい奴。


歌うカリスマ ハデスとは別人の笑顔

でもこのままだと、ジェホンは自首して逮捕されて刑務所に行くことになるの?
執行猶予とかつかないのかな。
ドゥリは教授との約束があるから、なんとしてでもジェホンを連れ帰りたいわけだけど、
そうなると事件のすべてを知ることになるよね?
どういう経緯で、テイが真実を知るのか?
悪巧みだけはいっちょ前のくすぶり女優、チェヨンは改心するのか?
(たぶんしないと思うけど。すかした態度のまま、心のどこかでは
単純でバカな同期生たちをちょっとうらやましく思うくらいでしょう)
気になる点はまだまだありますね!

最終回まで、あと3話!
このまま加速して一気にカタルシス突入だ!


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