いまさら韓ドラ!

韓国ドラマの感想をネタバレしながら書いています。旧作メイン

雪の女王 3

2014年09月17日 | 雪の女王
主人公ハン・テウンは、今はハン・ドックと名乗っています。
ですが、あらすじの中は「テウン」表記で行かせていただきたい。
観ているわたしにとって、彼はやっぱりテウンなんだもん……。

〈あらすじ〉

死のうとしていたボラは、テウンに抱きとめられた。
父とも和解し、気持ちをあらたに生きてゆこうと思う。
「いつか幸せが来る」と信じて。

いつもの高飛車娘に逆戻りしたボラ。
癇に障るが、すっかり元気になった証拠だ。
さっそくテウンのボクシングジムにでかけ、食料を差し入れた。
すっかり素直にはなれないけど、
彼女の心からの感謝の気持ちは、テウンにも伝わった。

これにカチンときたのは、会長の娘スンリ。
「命の恩人ってなんのことよ?」
さっそくチュンシクから情報収集。
金持ちだということを鼻にかけ、男をとっかえひっかえ
いいかげんに生きている女だと話をきき、よけいに頭にきた。
「飲み比べ勝負しよう。勝ったほうがオッパとつきあうの!」

飲み屋に呼び出されたテウン。
「ハン・ドック!あんたはあたしのものよ!」
すっかり酔っぱらったボラに宣言されて、テウンは目を白黒。
子どものようになった彼女を背負って、堤防を歩く。
「スンリって子が好きなの?」
「ああ、妹みたいで好きだ」
「それはほんとに好きじゃないってことよ。
好きって言葉はね、ほんとに好きな人にしか使っちゃいけないのよ!」
陽気に背中で歌いだすボラを、テウンは苦笑しながら自宅まで送り届けた。

翌日は、定期検診の日。
病院へ出かけたボラは、担当医をみて驚いた。
先日の見合いでこっぴどくふったつもりのゴヌだったのだ。
毒舌の彼女を魅力的に思い、興味津々にからかってくる。
思わず彼をひっぱたいたが、それでも彼は怒るそぶりもない。
本気でボラを気に入ったようだ。

いらいらしたボラは、昨晩の記憶がよみがえり、
なんとなく気になってボクシングジムにやってきてしまう。
掃除の水をかけられてしまったボラは、テウンの部屋で服を借りて着替えた。
そこへスンリが帰ってきて、怒りが爆発。
「いい加減に生きてる女だってきいたけど、悪い奴とは思わなかったのに!」
「いい加減に生きてる女だって、ドックがそう言ったの?」
「そうよ!」

そこへテウンが帰ってきた。
練習生たちの前で、ボラをののしっているスンリを叱って、
出ていくボラをひきとめようとする。
しかし、彼女の心は傷ついていた。
自分のことを、いい加減に生きている女だと、人に言っていたなんて。
彼に怒りをぶつけ、借り着のまま、裸足で帰っていくボラの後姿。
テウンはスンリをさとし、きちんとあやまるよう、言った。

ボラに会いに行ったテウンは、ボラの父に呼び出しを受ける。
何か礼をしたいという会長の申し出を固辞するテウン。
欲しいものといえば、時間を取り戻したい、ただそれだけ。
母のうどんをたべて、失ってしまった友人を取り戻したい。ただ、それだけ。
会長は、快く辞退を受け入れた。
「何かあったら必ず言ってきなさい」

テウンに叱られて、さすがのスンリも反省している。
チュンシクの話がいいかげんなうわさ話だったと知って、
ボラに悪いことをしたとバツが悪い。
テウンからの誕生日プレゼントを受け取って気分がよくなったスンリは、
彼のいうとおり、ボラにちゃんと謝ろうと思う。

素敵なワンピースを着て、ボラを呼び出したスンリは、
思いもかけずボラに嘲笑される。
「その服は?」
「オッパに誕生日プレゼントってもらったの」
「笑わせるわ。それ、わたしの服よ?事情があって置いて行ったの。
あんた、彼を好きなんでしょ?でも彼はそうじゃないみたい。
あんたのこと、ただの会長の娘だって言ってたわ」
スンリは涙ぐんでボラをにらみつけた。
「その服はあげるわ。でもドックじゃない。わたしからの贈り物よ」

とどめの一言に、スンリは服を脱ぎだした。
「ちょっと、何するのよ?」
思わず動揺するボラ。しかしスンリは手をとめず、下着姿になってしまった。
「こんなものいらない、返すわ。
ほんとは謝りにきたの。こないだの話は、オッパが言ったんじゃない。
そんな女じゃないってオッパが言ったから、謝りにきたの!」

スンリはスリップ一枚で泣きなが街なかを歩いてジムに帰ってきた。
練習生たちが、誕生日パーティーの準備をしている中に。
あっけにとられるテウンに、スンリは泣きながら感情をぶつけた。
服のことはいい。
でも、あの女に聞かれて、ただの会長の娘だと言ったって?
わたしはオッパを好きだったけど、妹みたいに思われてるって知ってた。
だけど、あの女に言わなくたって……。

テウンはボラに話をしにいった。
なぜあんなことを?なぜ勝手に彼女を傷つけたんだ!
怒っているテウンに、ボラは挑戦的だ。
「はっきり言った方があの子のためよ。
あんたは思いやりのあるふりをした偽善者ね」
「傷つけなくてすむなら、いくらでも卑怯になれるさ」
「恐ろしいひとね」
「恐ろしいのは君だろ。スンリのことを心配しなかったのか?
思いやりのないひねくれた心が本当に恐ろしいよ」
「わたしだって心配したわよ!下着で出て行って……心配したんだから!」

翌日、テウンはスンリに本当の誕生日プレゼントを渡した。
そして、自分の気持ちを正直に伝えた。
余裕がなくて、彼女の気持ちを受け取れない。
ずっと支えてくれたことには感謝しているけれど。
言いたくなかったけど、ほんとうにごめんな。

テウンの携帯に、連絡があった。
母が見つかったのだという。
食堂を始めていた母は、借金を抱えていた。
突然の息子の帰宅を、母は喜んではくれなかった。
「あんな機会を逃して、母親を捨てたくせに!出てけ!
今必要なのはお前なんかじゃない、金だよ!金をもっておいで」
土下座して泣いて謝る息子に投げかけられた冷たい言葉は、
すさんだ母の生活をそのまま表しているかのようだった。

3000万ウォンもの大金を誰に借りることもできない。
途方にくれたテウンは、会長の言葉を思い出した。
「望むものがあれば、なんでも言いなさい」

会長は、彼の能力をかい、娘の運転手として雇うことにした。
ボラは面白そうに笑う。
これからどうやってこの男をいじめてやろうか?

(つづく)

なんつーか、もう絶妙なバランスのドラマだな!

今回、けっこうぐだぐだとあらすじ書いてますが、
これはどーしても最低限必要な分だと思うのよ。
今回は、細かいところを押さえておきたい恋愛回なわけよ。
(あれ?基本恋愛ドラマなんだから今後はずっとこんな感じか?)

ツンな娘が不器用なやり方で感謝の気持ちを表現し、無口な男はそれを受け入れいい雰囲気になる

からの、

男の妹的存在がひっかきまわす

までは王道じゃん。
しかも、なんかその妹的存在が、ビミョーだがドラマ的にはおいしい勘違いをしちゃうのも定番じゃん。
(男の説明不足も定番)

ところが、そこからの展開がちょっとヒネリが入ってていいんですよ。
勘違いのせいで結局どっちも(ツン娘も妹的存在も)傷つくってとこが好きなんだな。

バーン!と下着姿になっちゃったスンリを見てたらもらい泣きしそうだったよ~。
ズキズキとくる胸の痛み……。
自分が妹でしかないってわかってたスンリの切なさと、
恋敵にみじめな思いをさせられたくないっていう女のプライド。
謝りたかったんだ、っていうスンリの誠実さ、純粋さ、
そしてテウンへのまっすぐな想いがせつせつと伝わってきて、とってもいいエピソードだった!

で、そのスンリのピュアさに触れて、ボラも傷ついちゃう。
芯は悪い子じゃないから、「あっ」て思うんだね。
あの家政婦の子に意地悪するのとはわけが違うんですよ。
すごい踏みにじっちゃった感があって、ボラ自身も傷を負うんです。

で、テウンに言う。
「そういう好きじゃないなら、はっきり言ってやる方があの子のためだ」って。
これはね、意地はってるとか、自分は悪くないって言いたいとかじゃなくて、
スンリのことを考えて、同じ女性としてテウンを非難してるって感じなんですね。
ほんとに8年も態度をあいまいにしておいて、
彼女の愛情を受けていたわけですからテウンも卑怯者の極みですよ。
その気がないっていわれてあっさりあきらめられるもんでもないとは思うけどさ。

テウンも、かつて親友のヨンギュを失ったトラウマで、
誰も傷つけたくない優柔不断症候群にかかってるんでしょう。
その生き方を、「恐ろしい」と言われて彼も傷つく。

ここまでくると、誰が悪いとも言い切れなくて、
みんなちょっとずつ悪かったし、みんなちょっとずつ傷ついちゃったな~って感じがするの。

そのあたりが、仕掛けは王道だけど、着地までにヒネリがあって、いいバランスだなぁと思うわけですよ。

あとはね、けっこうショックだったオモニの変わりよう。

テウンがかわいそうでしょ……(泣)

まぁ、息子の論文盗用を疑うような母親だったわけだけどもさ。
しかし、いくらなんでも涙ながらに謝る息子にむかってあの態度はなんだい?
鬼ですよ、あの人は。
よっぽどのどん底を味わったかしらんが、人相悪くなっちゃってもう。

せっかく探し当てたお母さんが、「金もってこい!」ってどこのナニワ金融道ですか。
てかミナミの帝王か。

お母さんとは絶対に涙の再会をするんだ、と信じていたわたし、涙目。
このへんの裏切り方が、絶妙なバランスだな、と思うんです。

この次は、お互い悪感情を抱いたまま、テウンがボラの使用人になっちゃう展開。
これもほんっっっっとによくあるパターンなんだろうけど、
うまいことヒネリを入れて裏切ってくれるのを楽しみにしようと思います。

そうそう、ずっと触れてなかったけど、ボラの見合い相手のゴヌくんは、イム・ジュファン君ですのよ!
彼って、観れば観るほどいいなぁ~って思わせる役者さんなんだよね。
今作では、わがままお嬢様のボラを振り回すタイプの二番手くんです。
いつも他人を振り回してばかりのボラが、ゴヌには調子を狂わされてしまう……。
こっちが本命でも面白いお話ができそうですけど、
ボラさん、難病ですので、悲劇的な方向へ作品は進んでまいりますね。
わかってはいたけど、やっぱりつらいなー。

あとはボラちゃんの演技が、どこかでみたような何かにならないよう祈ります。
いまんとこ、ちょっと既視感あり。
後発のドラマが真似てるだけかもしれないね。なんせ2006年のドラマだからね。
本国では大ヒットし、ラップランドを訪れる人がたくさんいたとか。
雪の女王には会えたんでしょうか?
ラップランドといわれると、どうしてもラップサンドを思い浮かべちゃうんです、わたし。
こういう性格、悲恋ドラマを鑑賞するのに向かないような気がします。


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