いまさら韓ドラ!

韓国ドラマの感想をネタバレしながら書いています。旧作メイン

根の深い木 第9話

2014年04月14日 | 根の深い木
DVDで視聴しております、このドラマ。
レンタル版の特典として、キャラクター解説映像がついてます。
その版のダイジェストってほどではないのですが、
登場する人物の人間関係がわかりやすく解説されております。

4巻目までは、これ、全編再生したら冒頭に流れる仕様だったのですが、
5巻目からはトップメニューから選べるようになりました。

そんなすごい特典か、と言われればアレですけれども、わかりやすいですよ。
テレビ放送版を観て、完全版を観たいな~と思っているみなさん、
楽しんでくださいね。
これカット版観てたら、話の筋とか難しかったんじゃないかなぁ。

今回もいろんな人がいろんなことに絡んできてややこしや~。

《あらすじ》

それぞれの想いを抱いた夜。
ソイは、巾着を手にし、トルボクを想う。
(必ずわたしの罪はつぐなうわ……)

王は、密本捜査をチェユンに一任するよう、ムヒュルに命令する。
そしてサンムンとペンニョンを呼ぶよう、指示を出した。
(余は、余の道を進む……)

サンムンとペンニョンは、鋳字所で活字を並べていた。
チェユンに託された「君那弥欲」の謎を解くためだ。
焼け落ちた鋳字所には、刊行された書物とは関係の無い活字が残されていることがわかった。
一見、つながりようのない文字の山を書き出してみて、サンムンはハッと気付く。
「どうしたんだ?君那弥欲の意味がわかったのか?!」
「たぶん……次に来るのは、サ、ソ、ソル、ソン、シィ、シ、シル、シン」
「何だそりゃ?」
「そうでなければ、サル、サ、セ、ソク、ソク、スル、ソプ」
「どんな意味がある?サ、ソ、ソル、シン……ツバがたまる」
そこへ、王が現れた。
「そのとおりだ。ツバがたまる文字、それだ」
「ツバのたまる文字……歯音?」
秘密の糸口をつかんだふたりは、次々に王へ疑問をぶつける。
「ついてまいれ」

王は、ふたりを秘密の部屋へ招き入れた。
そこは、かつて王が方陣を解いていたあの部屋。
赤い垂れ幕の奥に隠されていたのは、漢字が書かれた大きな引き出し。
そこには、たくさんの単語が、絵に描かれ、分類されていた。

これこそが、王の秘密の計画。
「われらの音だ。そしてすべてが牙舌唇歯喉の原理で分類してある」
「な、なんのために」
「まさか、まさか王様」

「そうだ。我らの文字を作るためだ。
我らの音を、基にした文字を」

王の言葉に衝撃を受けたサンムンは、引き出しの中を次々にあけて中を見るのだった。

サンムンは、王の計画に真っ向から意を唱える。
あまりにも無謀な挑戦。歴史に逆らう所行だと。
「それを検証してくれ、お前たちが」

王の計画を知らせず、若いふたりに韻学の勉強だけをさせてきた。
すでに、ほとんどの文字が完成している。
この文字が、歴史に逆らうのか否か、検証してほしい。
もし、この文字が役に立たないのなら、すべて白紙にする。
公布などしない。
苦労して作り上げたものだが、歴史に逆らい、朝鮮を後退させ、
民衆の役に立たないというのなら、潔く捨てる。

「ひとつだけ約束してくれ」
王は、ふたりの手を取った。
「全身全霊で、力の限りを尽くし、判断する、と。
これだけは、誓ってくれ」

あまりにも大きなものを託されたふたりは、呆然とへたりこむしかなかった。

一方、ムヒュルはチェユンを呼び、ある調査書を手渡した。
この事件の黒幕と思われる、チョン・ギジュンについて書かれている。
チョ・マルセンの捜査記録だ。
「密本とは、それだけ徹底した秘密結社なのだ」
チェユンは、「密本」という言葉に反応する。
彼は、とある木の下に埋めていた包みを掘り起こした。
そこには、泮村から逃げ出したあの日、盗んだ馬の背にあった荷物が。
「密本の書」を広げ、チェユンは不敵に笑う。
「おやじの遺書を奪ったやつらが、密本か……。
おまけにこの事件の黒幕だとはな」

重臣たちの話し合いはまだ続いていた。
シム・ジョンスは、遠回しに王の批判を続けている。
マルセンの意味ありげな追求に、鼻白むジョンスは
「わたしが密本だとお疑いですか?」と密本の名をあえて口にした。
王が何かを密かに計画していることは周知の事実だが、
その内容は誰にもわからない。
大臣の間にも、不穏な空気が流れた。

しかし王は、彼らの監視を解く。

右議政イ・シンジョクは、明の使者が滞在する太平館へと赴いた。
彼らも、事実関係をつかめてはいない。
ただ、明の仏典や楽器を、王が集めているという。
そしてシム・ジョンス。
毎夜出かけて、泮村付近で見失う。何か秘密を持っているようだ。
シンジョクは、ジョンスに対する警戒を強めた。

ムヒュルは、王に進言する。
カン・チェユンの目的が他にあるということはさておき、
いち兼司僕に密本捜査を一任するなど、無謀なことだ。
王は笑ってとりあわない。
これからもうひとつ、無謀なことをしなければならないのだから。
ムヒュルも、同席したも、それがなにかわからないが、
ソイは気付き、書いた。
「王様!カリオンにそこまで信頼を置かれているのですか?」
それは必要なことなのだ。
ソイは王に命じられ、泮村へゆくことになった。

チェユンは、幼い頃の記憶をたよりに泮村の堂へ来ていた。
すると、トダム行首が現れた。
今夜はシム・ジョンスと会合の予定がある。
ところがジョンスは、太平館の通訳キョン・ギョクヒとあやうく斬り合いになり、
会合の中止を申し入れてきた。
とぼけているが、もちろんギョクヒは指令をうけてジョンスを尾行していたのだ。

チェユンは、トダムが誰と会う予定だったのかはわからない。
しかし、中の様子をうかがって、耳慣れぬ名前をきいた。
ユン・ピョン。何者か?

その時、マルセンも泮村にいた。ソンスの体に刺青があるか確認しようと思っていたのだ。
彼は、逃げるチェユンの姿を見て不審に思う。
なぜここに、カン・チェユンが?

翌日、事件は起こった。
世論調査を命じたナム・サチョルの家に賊が侵入し、手紙を残した。
刃物を突き立てられたその書面には、
「王の秘密計画に荷担する者はひとり残らず抹殺する」とある。
事態を重く見た副提学チョ・マルリは、
計画の秘密を明らかにしてもらうまでは、学士を派遣できないと言うのだった。

チェユンは、泮村に住むことにした。
トダム行首の尻尾をつかもうと思っているのだ。
泮村には、様々な人間が暮らしている。
誰も彼もが一癖も二癖もありそうなやつらだ。

「君那弥欲の謎は解けたので?」
酒瓶の並ぶ一角で、チェユンはサンムンに声をかけた。
彼はあまりの重責に、一口気付けの酒を飲みにきていたのだ。
「ああ、あれか。もう興味は無い。これは返そう」
サンムンは、証拠の品をあっさりとチェユンに渡した。
「これに絡んで、学士が三人も死んでいるんですぜ」
「わたしは死んでいない。お前も手を引け。
王様の杯など、たいしたことはない」
サンムンはすっきりした笑顔で立ち去った。

ナム・サチョルの事件は、チョ・マルセンが強引に捜査権を主張し、捜査を開始することになった。
これは密本に関する事件だし、密本にもっとも詳しいのは自分である。
マルセンの言葉に、右議政もシム・ジョンスも、反論することはできなかった。

チェユンとともに、チョタクも泮村に住むことになった。
仮面の男に借りがあるのは、チョタクも同じだ。
ふたりが村の住居につくと、どうやら家捜しをされた形跡がある。
「初日からやってくれるぜ」
そこへカリオンが酒を持って挨拶にやってきた。
なんとはなしに、先日の酸棗仁の話になった時、
チェユンはソイの身の上話を聞かされる。
「幼いときに知ったかぶりをしたせいで、家族が殺されてしまったとか。
自責の念とは恐ろしいものです。どんなに月日が流れても耐えがたいでしょうね」
チェユンはふと、遠い目をした。
「わたしにも経験があるのでわかるんですよ……」
チェユンは、カリオンのツメを見て、部屋を探ったのは奴だと確信した。

マルセンの尋問により、サチョルは犯人の顔を見ていないことが判明。
残された刃物に酢をかけたマルセンは、そこに浮かび上がった豚の血を確認。
そこから導き出されたの犯人は、カリオン?
マルセンは兵を引き連れ、カリオンを捕らえに行く。
パクポからの情報を得て、チェユンもまた、カリオンを追った。

ようやくカリオンを見つけたチェユン。
彼はマルセンの部下に打ち据えられ、恐怖のあまり奪った刀を振り回して
逃亡をはかったところだった。
物陰に隠れたカリオンを見つけ、とらまえたチェユンは、
「お前、密本か?」と刀を突きつけ問いただす。
「な、なにを言うんです?」
「ひとつ、事件の夜、お前はナムの家へ行った。ふたつ、お前は俺の部屋を探った。
みっつ、現場にあったのはお前の刀だ。どうだ?違うか?」
怯えたカリオンは、必死に弁解する。
ナム家に行ったのは、禁制の牛肉を届けるため。
チェユンの家を探ったのは、ムヒュルの命令。
それにもし自分が犯人なら、自分だけが使う刃物を現場に残すでしょうか?

カリオンの話は、筋が通っている。
「ならなぜ逃げた?無実だと言えばいい」
「わたしは両班でもなければ士大夫でもない。身分の卑しい民です。
連行されたら、命は無ありません。
命ってのは、同じじゃないんです。
わたしの命なんか、虫けら以下の価値しかない。
こんな卑しい命は、踏みにじられて、捨てられるんです……」
涙ながらに語るカリオン。
チェユンは、父の死を思い出していた。

「この世に卑しい命など、ない。
この世に……卑しい命など存在しない!
本当に濡れ衣なら、むざむざと死なせん……」
しかし、そこへ官使たちが次々に到着し、カリオンを打った。
チェユンにも、為す術がなかった。

王のもとへ、ムヒュルから報告が為される。
「カリオンが、捕まりました」
「なんだと!」

(つづく)


いやいや~(こればっかり言ってますが)

ついに王の秘密計画が明らかに!

すんません、明らかに!とかいいつつ、わたしは「ハングル創成の物語」だとわかって
観ていたものですので、「ここでようやくか!」みたいな気持ちです。


かつての方陣部屋です~。

第1話の記事から、これは前提で感想を書いていたので、
本当にまっさらな状態で観たかった方にはネタバレだったかもしれません。
配慮が足りずに、申し訳ありませんでした。
今、1話から5話まで不適当なあたりを書き換えてきたので、お許しくだされ。

第6話で、今のハングル表記と同じ文字が出てきますので、
予備知識なく観ていた方も、あのあたりでお気づきになったことと思います。
世宗大王がどんな人なのか、ご存じの方も、予想がついていたのではないでしょうか?

わたしもなにも知らずに観たかったなーと思う反面、
ハングル創成の謎!とか言われなかったら見てなかったかもだし。
仕方がないですね。

この王の計画を知っているのは、
集賢殿の大堤学チョン・インジ。
王の護衛武官であり、腹心の部下ムヒュル。
王の息子である第五王子、広平大君。
大君つきの女官ソイ。
ソイと一緒に王の手助けをする女官3名。
女官長みたいなおばさんは……知らないだろうな~。
で、今回秘密を知らされ、判断を任されたソン・サンムンとパク・ペンニョン。

さすがに王様ですから、どこへ行くにも護衛はもちろん、
お付きのものがぞろぞろと。
内緒で何かをするにしても、
「王様は内緒で何かをしている」ということ自体はバレバレなわけで。
よくぞここまで秘密を守り通したものです。

協力者には枝葉しか教えていなかったのが良かったのですね。
枝葉程度しかしらんのに殺された学士たちは気の毒ですが……。

サンムンとペンニョンは、重大な責任を負ってしまいました。
が、若いから~。
ピュアなハートが曇りのない目で判断をくだしてくれるでしょう。
とにかく謎がすっかりわかったので、サンムン君はすっきり!
この人、なんでも顔に出ちゃいますから、チェユンにもバレたでしょう。

ただ、王様は、「この判断をする人間はもうひとりいる」と言っています。
誰のことなのかな~。
ソイだったら、その場でそういうはずだし。
これはまたあらたな謎ですね。
あの人じゃないかな?って予想はつきますけどね。

そして、カリオンに関する指令はどういったものだったのでしょう?
ソイの書いた文字が見えないので、視聴者にはさっぱりわかりません。
そこまで信用できるのか?と疑問を呈したムヒュル。
必要なことだといいきった聡明なソイ。
ただチェユンを監視することだけが任務だとは思えませんけどね。

ソイと同じような体験をしているというカリオン。
知識をひけらかしたせいで、そうなったらしいのです。
が、ソイのことを考えていたチェユンは、余裕でスルー。
おいおい、奴の話も聞いてやんなよ、と思わず突っ込んでしまった。
大事だよ、きっと、そこは。

ああ、でも、カリオンが自分の命を「卑しい命」といった時、
チェユンの目が哀しみをおび、
あろうことか泣きそうになっちゃうんです。
の子だったチェユンには、彼の気持ちが痛いほどわかる。
チェユンも、同じ痛みを背負って生きてきたのですから。


自分自身も驚くほど、感情が揺さぶられる。

前回、揺れに揺れていた王様は、チェユンの覚悟に触発され、
正気を取り戻す、というか、さらなる攻め手に出たわけです。
自分の道を歩むこと。
それしかないんだ、という具合に腹をくくったのですな。

このあたりが、民主主義社会のリーダーとは覚悟の程が違う。
現代のリーダーは、強いリーダーシップを持つことと同時に、
世論を反映し、人々の意見をまとめる調整力が必要とされます。
あら、これは王様の仕事となんら変わりませんね。
唯一の違いは、うまくやんないと王様はへたすりゃ殺されちゃう点かしら?
現代の政治でも、側近が謎の死を遂げたりしてるし、
案外違いはないのかもわかりませんがね。

そんなことはさておき、王の秘密計画はまた次なるステージへ入りました。
文字自体はほぼできている。
あとはこれを検証し、世に出すかどうかです。
そして、なんか邪魔しにきてる密本をどうにかすること。

そもそも密本は、なんで王の計画を邪魔するのでしょうね?
王の計画が、あらたな文字の創成だってことは知ってますかね?
知ってて邪魔すんですかね?
彼らにとっては、恐怖政治をしく先王も、
文治を目指すが、勝手な事を計画しているイ・ドも、
同じように面倒な王様なんでしょうか?

自分たちだけが優秀で、国を導くことができる唯一の存在だと思っているんですかね?
え?日本のエリート官僚の諸君!
あ、違った。朝鮮王朝の士大夫たちだった。

どうにもうさんくさいんですよね~、密本。
そもそも、本元の姿をまだ見たことがないわけですから。
シム・ジョンスですら、そうなんですから。
もしかしてトダム行首が勝手に地ならししてるだけじゃないでしょうね?
本元騙って好き勝手やってると、あとが怖いですよ?

シム・ジョンスも密本。
右議政も密本。
天地契員みたいにお互いのことは知らないのかな?
秘密結社ってそういうものかもね。

重臣たちの会議の様子を見て、「人狼」を思い出しちゃった。
あれ、テレビでやってた番組は全然面白くないですね。
仲間で集まってリアルでやると、すっごく面白いゲームです。
村人の中に人狼が混じっていて、夜な夜な人を食い殺していくのですが、
誰が人狼で、誰が村人なのか、わからない。
誰もが嘘をつき、誰もが信用できない。

あの会合も、そんな雰囲気でしたよね。
「密本」であるシム・ジョンスが、あえて密本と口に出したりして疑いをそらそうとしていますし、
自分に有利なように場の議論を誘導していくさまが「人狼」にそっくりでした。
中立っぽい領議政。
副定学マルリもなにも知らなさそうですね。

同じく密本である右議政は、明の使節とパイプを持っています。
明の人たちは、漢字という文字を使って大陸を支配していますから、
朝鮮が独自の文字を持つことを警戒するでしょうね。
ここは利害関係が一致していそうです。
となると、シム・ジョンスは味方なんですけどね~。
お互い正体がわかんないんですから、話は複雑です。

もう、わたしとしてはチェユンが賢くって賢くって好きすぎます。
強くて賢くて、痛みを知っているから優しくて、世渡り上手で
度胸も愛嬌も兼ね備えた男、カン・チェユン。
なんかわたし女に生まれてよかったかもー。
こういう男が世の中にいる(現実にはいないかもだけど)と思うと、
それだけでしあわせだもん。
例えわたしとは縁のない人であっても……。


こっちからの角度は珍しい。

チェユンは、あの密本の書をどうしたのかと思っていたら、
ちゃんと隠して取ってあったんですねー。
密本を追うことで、お父さんの遺書が取り戻せるかもしれないし、
事件の黒幕がわかって王様の杯をいただけるかもしれないし、
彼にとっては一石二鳥。

ふっふっふ、面白くなってまいりました!

サンムンとペンニョンもカワユスだし、楽しみなのだわ。


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