いまさら韓ドラ!

韓国ドラマの感想をネタバレしながら書いています。旧作メイン

What’s Up (ワッツアップ) vol.20 最終話

2013年11月12日 | What's Up(ワッツアップ)
《あらすじ》

ソヌ・ヨン教授は大学で倒れ、病院へ運ばれた。
体は限界まで疲弊していて、もういつ亡くなってもおかしくない。

チェヨンは、ハ・ドソンの正体を知り、彼に取引を持ちかけた。
彼をハデスとして復活させ、自分がプロデュースする。
家族には、秘密をばらすと脅されて仕方なかったと言えばいい。
チェヨンは自分の力量を認め、持てる才能を発揮して時代を作るつもりだ。

ジェホンは、教授の教えを丁寧に聞き取り、演出に生かしてゆく。
彼の言葉の中に、教授がいる。
ジェホンを通して、教授がみんなを導いている。

死の床にあって、教授はユーモアを手放さない。
見舞いにきたヤン教授にも、相変わらず憎まれ口を叩くのだ。
わかってる。彼女が自分をいじめるのは、ウネを愛していたから。
大事な弟子を殺したも同然の自分を、許せなかったから。
ただ、本気で最後のお願いは、ドゥリを病室に来させないこと。
頑固な彼女は、何をいってもききそうにないから……。

「公演にはくるでしょ?あと2週間よ」
彼が回復することはおろか、それまで持つとはとうてい思えない。
それでもヤン教授は涙ぐみながら、そうたずねる。
「あと2週間、やきもきしながら見守ることにしたわ。
私には一番苦手なことだけど」
学生たちが、教授に見せるんだといって、必死に練習に励んでいる。
ソヌ・ヨンは、苦しい息の下、微笑む。
「アジュンマ……今俺は、このうえなくいい気分です……うらやましいでしょ?……」

舞台セット作りも手伝って、ダンスの練習をして、歌も、芝居も、
1年生はくたくたになるまでがんばっている。
だが、間に合わなかった。
ヤン教授が無言でジェホンを見つめ、彼もその意味を悟る。
疲れてうたたねしていたドゥリを、皆が起こしてやる。
誰も、彼の死を口にできない。
ただ悲しい眼をしてたたずむ彼らを見て、彼女も悟るのだ。
間に合わなかった。
先生には絶対に、自分たちの舞台を観てもらいたかったのに。

ソヌ・ヨン教授の葬儀は、しめやかにとりおこなわれた。
弔辞を読むドゥリは、気丈に耐えていたが、もう、涙で声が出ない。
そんな時、会席者の列から、励ますような口笛がきこえた。
葬儀の席で不謹慎かもしれないけれど、ジェホンの口笛に、
ドソンが、ビョンゴンが、仲間たちが次々に唱和する。
スビンのバイオリンに合わせて、生徒たちは棺のまわりを囲んで歌い出す。
彼らの夢と希望、1年間のすべてがつまった曲。

彼らの物語は、まだ続くのだ。

(完)


あー……終わってしまいましたね……。
先生、みんなが作ったミュージカルを観ることなく、逝ってしまいました。
最後にちらっとでも、観てほしかったなぁ、と思わないでもない。

でもね、彼らの作ったミュージカルというのは、
今までの1年間の彼ら自身の記憶であり、記録なんですよね。
この最終話までのドラマ全体が、彼らの作品であると思うんですよ。
このドラマの中で、彼らのミュージカルの完成品が披露されるというのはあり得ない。
だって、私たちはすべてを観てきたはずですもん。

ソヌ・ヨンも、導き手として、彼らの1年を観てきた。
だから、大会当日まで生きられなくても、ほんとはよかったんだ。
だから、あの病床で、最高にしあわせな気分だったんだよ。

生徒たちにとっても、入賞とか、実はもう目標でもなんでもなくなってる。
先生が言ってた「ショー ストッパー」が彼らのほしい物なんだよね。
だからドラマの最終回だけど、全国大会のことは結局なにも描かれていない。
その結果には意味がないから。

消化不良気味、という感想も他のブログでは拝見しますが、
こういうラストでよかったと思います。
全国大会の舞台を観ながら先生が客席で亡くなる……というのもお涙ちょうだいで嫌だし。
彼らの作品が大好評で最優秀作品賞を取る、とかいうのも、ちょっとあり得ないと思うし。
ドラマなんだし、いかにも!な展開で派手に感動させよう!とか、
最後は視聴者にカタルシスを感じてもらおう!とかなくて、よかったと思います。

だってみんなまだ1年生なんだよ?
これから3年間は、このメンバーでまた濃ゆい友情を育んでいくのだ。
もっともっと、上手くなるだろうしね。
ここで大成功して終わり、じゃないもんな。

だから、あの赤ジャージの幽霊先輩は出現し続ける。
あー、満足って消えていったりしない。
みんなはまだまだ迷ったり悩んだりしながら、学生生活を送るんだから。
こういう優しい先輩がいないとさ、困るじゃん。
物語はまだまだ続くんだから……。

ソヌ教授のお棺のまわりがやたら広くあいているんで、
そこでもパフォーマンスは期待していました。
口笛から始まって、アレンジされた曲で、みんな笑顔で、よかったです。
先生の遺影が、みんなの写真からできていて、それも感動的だった。
いいお葬式だったと思います。
キリスト教徒だったんだね。
まぁ……仏式だとかっこつかないか……。

私の知っている方は、音楽葬というのをされていて、
とてもよいお葬式だったの。
もう決まった宗教がない人は、新しい形のお葬式でもいいと思うなぁ。

全国大会はまた奨励賞(参加賞)どまりだったかもしれないね。
でもそれでいい。
みんなで作り上げた作品だもの。
台詞のひとつをとっても、みんなで真剣に考えた。
自分たちの手で、ひとつの作品を作ったというのは、非常に大きいと思う。
これからの自信になるね、きっと。

ハデスは復活するし、チェヨンはおのれを知り、プロデュース業に転身か?
やり手の室長になりそうですわね~。
ビョンゴンは歌えた時点で無問題。兄さんの理解も得られたしね。
それぞれがそれなりに収まるところへ収まりそう。
テイとジェホンの関係も、これからまた進んでいきそうな予感がするし。

ただね~、全国大会の件と、みんなの将来はいいんだけど、
消化不良なのはテイのことですよ。

前回の急な冷たさが、私は理解できないのね。
ジェホンのことは、嘆願書も書いたワケじゃん。
でも気持ち的に複雑なんだ、というのは理解できるんだけどさ、
なんか寮も出ちゃって大学から離れちゃって、
そのことにかんしてドゥリやドソンは一言もないわけでしょう?
ソヌ・ヨンの死に関する流れが大きくなってきたと同時に、テイのことは一切描かれなくなっちゃった。
その点が、やっぱり消化不良ですね。
群像劇だから、視点が移っていくのは仕方ないのかな。

あれだけみんなとソヌ・ヨンチームでやりたいと言っていたテイが、姿を消したのに
誰も何もいわないし、芸能事務所で葛藤しているテイが映されるカットもない。
まるっきりいない人状態でしょ?
せめて、大学のことやジェホンのことをふっきるかのように、
一生懸命レッスンに励むテイの姿を見たかったなー。
(これもベタなんだけど)
最後の歌も、彼女は歌わないしねぇ。ピアノ弾いてます。


先生の死によって雪解けは早まる?それも縁なのか。

オ室長やカン理事も、中途半端な存在感の方でしたが、
これは仕方ないですね。
ドラマの軸足が、大学にあるわけで、
芸能事務所でがんばる子が主人公なわけじゃないし。
ドソンが、チェヨンのプロデュースで事務所に入るということは、
テイとも同じ事務所になるわけですから、きっとテイを守ってくれるでしょう。
チェヨンももうそんなに意地悪しないだろうし。あ、そこはわかんないか。

最終回でテイとジェホンがまた強く結ばれる、というのは無理だと思うのですが、
もう1話くらいのばして、ふたりの葛藤をちゃんと観たかった。
そんなにテキトーな恋愛じゃなかったと思うんですけどね。
あのチューがよくなかったのかな……。

最終回、やはりソヌ・ヨンの姿に圧倒されました。
いやー、よかった。
死なせなくてもいいでしょ……と思うけど、立派な死に際だった。
ジェホンが、先生の意志をよく受け継いで、いい演出家になるといいです。

あと、舞台美術科の先輩に無理を言うときのスビン先輩がかわいくて、やられました。


後ろの方でそろそろと手を合わせる仕草がかわいすぎです。女子か!

エンドロールの画をみて、ああ、いろいろあったな……って思いました。
最初はすっごく反抗的な1年生だったもんね、ジェホン。
仲間も一緒に、ずいぶん成長したな、と思う。
彼らの青春の時を見てこられて楽しかったです。
ソヌ・ヨン教授、という要(かなめ)があったのも、よかった。
思い返せば、感動シーンがたくさんあったな~。

ありがとう!みんな!
ソヌ・ヨン教授も、ゆっくり休んでください。
そして人生は続くのだ!
この同期の友達は一生の宝だよ!
みんながんばれよ~!


最新の画像もっと見る

コメントを投稿