最終章 「タナトス」
「10分後に人を殺す予定です」
警察署に自首してきた男は、意味不明の言動を繰り返す。
不審に思ったカン刑事が対応するが、
なぜか男は彼女のフルネームを知っていた。
彼の住所に急行すると、
そこにはバスタブの水につかって死んでいる女性の遺体が!
ぎゃー、こわいですねー。
あの女性に熱湯が浴びせかけられるのかと思ってぞっとしました。
でも湯気出てないし、それにしては遺体の皮膚が
そんなにただれていないし、あ、ただの水なのかな、と。
男はあと3人、殺す予定だという。
なぜ、女性が死んだのかわかったら、
次の殺人のヒントを出そうと提案してきた。
答えは、水。
水じんましんによるショックで彼女は死んだ。
拉致され、鎖で手足を縛られて。
非常に知能は高いが、社会性に欠ける
サイコパスだと思われる犯人チョン・ハユン。
すでに警察の手の中にいるんだから、自白剤でもなんでも
打ってしまえ、というのは人権無視の暴論なんでしょうね……。
しかしゆるせん!
「セブン」とか「ボーン・コレクター」とか
思い浮かぶ感じのお話ですな。
クール&ビューティーのカン刑事も、これまでの犯罪者とは
まったく別種の人間を目の前に、ビビり気味です。
法医官事務所とか盗撮されてたんだよ。
気持ち悪いよね~。
もちろん例のタナトスは、チョン・ハユンなのだ。
ハユンとジヌは、小学校の同級生だった。
彼の自宅に飾られたタナトスの絵。
おぼろげな記憶の中の少年は、ジヌに何を求めているのか?
彼のヒントから、ジヌは次の被害者がエバンス症候群の患者だと看破する。
患者の監禁場所まで特定し、救出にむかったが、
殺人を防ぐことはできなかった。
ほうほう、と思いながらジヌくんの謎ときに聞き入りましたよ。
共食いするハムスターが自己免疫抑制の象徴だとは、
む、難しすぎる……。
そのわりにプラレールが被害者の職業についての暗示だとは、
簡単すぎる……。
カン刑事の先輩刑事、彼はけっこうなまりがありますね。
釜山男児、みたいな感じ?
なんかキム・タックのなまりみたいにきこえません?
今回はいっぱいセリフがありますね。
そこそこ優秀な刑事さんみたいで、私は好きだ。
すぐ熱くなっちゃうところが玉に傷だな。
ジヌはハユンとふたりだけで対話することを望む。
人の命をなんとも思わないハユンに激怒し、
思わず殴りかかってしまうジヌ。
会話を聞かれていたため、これまでの経緯をカン刑事に
隠しておくことは不可能だった。
「なぜ話してくれなかったんです!」
「話せば君たちに解決できるっていうのか!」
すべてを自分だけで解決しようとして隠していたジヌに
怒り、失望し、悲しんだカン刑事は、
「ではお好きに。先生にとって私は、必要のない人間ですね」
と言い残し、去ってしまう。
そのころハユンは、警官と刑事を襲い、警察を脱出。
自由の身になった彼は、次の犠牲者として、カン刑事を拉致する。
装置につながれ、動けないカン刑事に向けて設置された拳銃。
映像は研究室に中継され、全員が見つめる中、
とうとう銃弾が発射された。
響き渡る銃声。
ふー、ここで前半終了です。
ジヌくんの頭痛はとにかく原因不明。
左脳が活発に活動している以外は正常なんだから、わけわからないよね。
でも必死に隠していた病気の件は、
みんなの知るところとなりました。
教授がみんなに教えちゃったのね。
みんなジヌくんが好きになってたから、
これまで孤独に苦痛と戦ってきた彼のことを考えて泣いちゃって……。
所長さんなんか怒り泣きでしたね。
カン刑事は隠し事されてたことにすごく怒ってます。
ジヌくんのこと信頼するようになって、相棒として認めつつあったから
余計に腹が立つんだね。
しかも苦悩をわかちあおう、と言っても拒絶されちゃって……。
「それは周囲を気遣うふりした先生の身勝手です」ってさ。
水臭いぞ、なぜ私を頼らない?
あー、私なんかじゃ力になれませんか、そーですか、と拗ねちゃった。
ま……むずかしいとこよね。
しかしハユンのサイコぶりはムカつくよね。
人の心の痛みが、肉体の苦痛がわかんないかと思いきや、
こういう微妙な愛情関係にはピンときちゃうという矛盾。
ていうか、徹底的に自己中なのね。
「大切な人なんだろ?」とか
「君はカン刑事が大好きなんだなぁ」とか、
お前がジヌくんに横恋慕なんだろ!と言ってやりたくなりました。
最後、彼女が撃たれたと思った。
1発くらい肩口にあたって血が流れた方が緊迫感増さない?
ジヌくん、びくってなっていましたね。
しつこいようだけどさ、演技でびくってなるの難しくない?
ああいう反射の動きって演技するの大変だと思うんだけど。
どうやってるのかなー、俳優さんて。
カン刑事がつながれた機器は、
心拍数があがると、銃弾が発射される仕組みになっていた。
最終的には、胸の爆弾が破裂するのだ。
モニターを呆然と眺めるハン・ジヌのもとに、ハユンから時計が届く。
カン刑事を救えない場合の、保険だという。
この時計で、ジヌの脈が止まったことを確認できれば、機器を解除し
彼女を助けてやるというのだ。
関係者が一丸となって、彼女の居場所を探る努力を続ける。
なぜハユンは、これほどまでにジヌに固執するのか?
いやー、ジヌくんがハユンにヒントをくれと頼むくだりは
ちょっと感動。
彼女を救うためなら、自分のプライドなんて関係ない。
どんなことだってしますよ。
そして先輩刑事の激昂した姿。
「もしギョンヒに何かあったら、お前を殺してやる!」
カン刑事のこと、好きだったんじゃないかなー。
美人だけど気が強くて甘えべたで、男の影なんかみじんも見えないから
安心してたんだろうな。
で、カン刑事からジヌくんへのプレゼント発見して落ち込んだろうな、
などと余計な妄想しました。
与えられたヒントは、「丸いゾウ」
そこからたどり着く症例はウィリアムズ症候群。
空間知覚に障害が生じる遺伝子欠損による病気だ。
ヒントをもとに監禁場所へ到着するジヌたち。
自制心をふりしぼり、耐えるカン刑事だったが、
ハユンに電気刺激を与えられ、精神力だけではどうにもならない状況に。
機器の解体には時間がかかりすぎる。
ハン・ジヌは、最後の手段だとして、自らの胸に注射器をつきたてる。
「僕の心臓を止める。見てろ!」
ジヌの心臓は止まり、機器は解除される。
直後、キム研究官が、カン刑事につながれていた電極を利用して
心臓に電気ショックを繰り返した。
必死の救命措置に、助けられ、ジヌは蘇生する。
ホッとしたのもつかの間、ハユンからジヌに連絡が入る。
「僕に会いに来い。ただしひとりで」
ジヌの病気が、意図的なものだと示唆するハユンの言葉に、動揺するジヌ。
とうとう、一対一の対決が始まった。
うん、思ったよりはやく現場に到着しましたね。
常に冷静で、ちょっと世の中をおちょくっているような態度のジヌくんですが、
さすがにめちゃくちゃ焦ってて必死になってて、
カン刑事に会えた途端、ほっとして泣きそうでしたね。
心臓を止める手段はなにかトリックがあるだろうと思いましたが、
ロミオとジュリエットみたいに仮死状態にするのかな?くらいに
考えていました。
でもそうすると脈とまらないし。
困っていたら、彼はさっさと心臓とめちゃいましたね。
驚いた~。
毒じゃないのは賢いが、まさに無策。
あの電気ショックがなかったらどうなっていたことか……。
みなさんもAEDの講習があったら、ぜひ使い方を習ってみてくださいね。
音声ガイドがついているので、その通りにすれば、
誰でも使うことができますよ。
救急救命講習はぜひ受けましょう!
爆弾(ホントはフェイク)を投げた後、
身を挺してカン刑事をかばうように抱きかかえてくれたパク刑事は
カッコいいことこのうえありませんね。
もうほかのやつらは自分で何とかしろ!てな勢いです。
あれ本物だったらジヌくん蘇生できてません。
汗だくで抱き合ったジヌくんとカン刑事にもカンゲキだわ。
「君が死んだら、ひとりでつまんないだろ」
ありがちです。ありがちなセリフだけど、よかったです。
このシーンが湿っぽくならなかったのも、
ひとえにオトコマエの性格してるカン刑事のおかげです。
しかし問題のハユンがまだ残ってます。
ハユンは、知的障害を持つ自閉症児だったが、
父親の実験台として脳神経活性剤を投与され、天才的な知能を得た。
同時に父親は、生来の天才であるハン・ジヌにも薬を投与。
この薬の副作用で、ジヌは頭痛に悩まされることになったのだ。
知能が発達し、いびつな怪物となったハユンは、
薬の存在を消すために、過去に投与された形跡のある患者を殺していた。
望みもしない力を得て、怪物になった、不幸になったと信じるハユンは、
幸せに生きてきたジヌを呪い、銃口を向ける。
あ~、そういうことなのか。
しかし十何年もたって出てくる副作用っていったい……。
治す手段だってないじゃんね、そんなの。
天才をやめれば治るってわけじゃないんでしょ。
アルジャーノンみたいだねぇ、ハユンよ。
賢くなって怪物になった、というのは、なんでだろね。
心の発達は置いてけぼりで、無理があったということなのかな。
かの国での受験戦争の苛烈さや、学生たちの勉強漬けの生活を
批判するようなセリフがあったね。
「大人が怪物を作ってる」って。
ジヌくんは「怪物はお前だけだ!」というんだけど、どうなのかなぁ。
飛び込んできたカン刑事とパク刑事。
ハユンが窓から逃げようとする瞬間、パク刑事が発砲する。
とっさに止めようとしたジヌだが、ハユンは撃たれ、絶命する。
疑問なのは、ハユンは、なぜカン刑事を殺さなかったのか、ということ。
ジヌの心臓も止まり、カン刑事も殺したっていいじゃん。
一応殺す理由が無いからなの?
ハユンも被害者、なんてことは絶対に思わない。
殺し方が異常すぎるもん。無慈悲で。
怪物になってしまった男の哀しみ、みたいな演出を
作り手側はしたいようだけど、どう、なんだかねぇ。
いい悪いは別として、そういうの少しは伝わってきたかも。
「死の神っていると思いますか」というジヌくんの問いに
「死の神は、我々人間だ。人が人を追いつめる。
人はそれを隠すために、死の神を利用するだけだ」
と答える教授。
この人は独自の哲学を持っていて、やはり若いジヌくんの
師と言える人格者なんですねー。
「生を受ける方法はひとつだが、
生を終える方法は様々だ。
数ある方法の中、自分のものが存在するのは
一種の幸せかもしれない。
僕らの仕事は、単に何かを証明するのではない。
彼らの幸せを取り戻し、
神の問いに忠実に答えを出す仕事だ。
そして僕らが真の人間だと証明もできた。
正確に言うと、神ではなく死者から生者の資格を得たのだ。
僕ら皆が。
神の目的はこれなのかもしれない。
難問の答えを得ることではなく
死という鏡を僕らにかざすこと。
僕らは明日また、鏡の前に立つ」
もう、わたしアホなんで、
こういうエピローグ的なセリフは書き起こして
何度も読まないと頭に入ってきません。
ジヌくん、ハユンを詭弁を弄する悪として、
絶対に許すことはできないのだけど、
殺してはダメだ!と思うので、発砲を防ごうとするのね。
医師としての業なのか、
ハユンへのなにがしかの共感?同情?なのか。
ここで逃がしてまた犠牲者が増えることは許さん、と
思ってかしりませんが、びしっと撃ったパク刑事は
信念を持った刑事であり、立派な職業人だと思います。
んで、付け足しのようなカン刑事とジヌくんのデートのエピソード。
超ミニスカートで恥らいながら歩いてくるカン刑事をみて、
思わず
似合わねぇ~!
と吹き出してしまいました。ごめんよ~。
どんなに女性らしくしてても、あの所作。
オトコらしいカン刑事そのまんまです。役者がエライ。
ふたりが惹かれあうのは当然としても、
シーズン2があるなら、このシーンいらないよねぇ。
この時点では決まってなかったのかな?
どうせ2でも、そんなに進展してないふたりの関係なんだろうけど、
なんかこうなっちゃうと面白くないんだよね……。
ピリピリしながらも惹かれあってて、
つかず離れずの関係で仕事上はタッグを組むのがいいんじゃん。
私生活では恋人のふたりの捜査なんてなんかやだよ。
ま、本編とそんな関係ないところでがっかりしても
しょうがないんですけどね。
満腹感でいっぱいなので、シーズン2はまたの機会に
観ようかな、と思います。
〈追記〉2013.5.24
最近、この最終章を読みに来てくださる方が多いようなのですが、
正直あまり役にたたない記事ですみません。
一応、視聴直後に読んでもらうと、
ドラマの内容など頭に入っていると思うので大丈夫でしょうか。
細部のセリフとか、ジヌくんやカン刑事の心理描写など、
ずいぶん省いて書いてあるので、視聴後時間がたっていると、
よくわからないですね。(自分がそうなってる)
詳しいあらすじを確認したいみなさん、すいません。
タナトスが、ジヌくんに執着したのは、様々な嫉妬からだったのでしょうか。
それとも、彼は、ジヌくんを愛していたからでしょうか。
唯一対等に話せる人物、自分を理解してくれる人物だと思っていたかもしれないですね。
タナトス以外は、わりと感情面でもわかりやすい描写が多かったような気がします。
登場人物の葛藤よりは、やはり謎解きがメインだと思うので、よかったと思います。
そのへんのドラマの印象が、あっさりしたあらすじにつながったかな。
これから第2シーズンを観る予定です。
4も決まったの?
「10分後に人を殺す予定です」
警察署に自首してきた男は、意味不明の言動を繰り返す。
不審に思ったカン刑事が対応するが、
なぜか男は彼女のフルネームを知っていた。
彼の住所に急行すると、
そこにはバスタブの水につかって死んでいる女性の遺体が!
ぎゃー、こわいですねー。
あの女性に熱湯が浴びせかけられるのかと思ってぞっとしました。
でも湯気出てないし、それにしては遺体の皮膚が
そんなにただれていないし、あ、ただの水なのかな、と。
男はあと3人、殺す予定だという。
なぜ、女性が死んだのかわかったら、
次の殺人のヒントを出そうと提案してきた。
答えは、水。
水じんましんによるショックで彼女は死んだ。
拉致され、鎖で手足を縛られて。
非常に知能は高いが、社会性に欠ける
サイコパスだと思われる犯人チョン・ハユン。
すでに警察の手の中にいるんだから、自白剤でもなんでも
打ってしまえ、というのは人権無視の暴論なんでしょうね……。
しかしゆるせん!
「セブン」とか「ボーン・コレクター」とか
思い浮かぶ感じのお話ですな。
クール&ビューティーのカン刑事も、これまでの犯罪者とは
まったく別種の人間を目の前に、ビビり気味です。
法医官事務所とか盗撮されてたんだよ。
気持ち悪いよね~。
もちろん例のタナトスは、チョン・ハユンなのだ。
ハユンとジヌは、小学校の同級生だった。
彼の自宅に飾られたタナトスの絵。
おぼろげな記憶の中の少年は、ジヌに何を求めているのか?
彼のヒントから、ジヌは次の被害者がエバンス症候群の患者だと看破する。
患者の監禁場所まで特定し、救出にむかったが、
殺人を防ぐことはできなかった。
ほうほう、と思いながらジヌくんの謎ときに聞き入りましたよ。
共食いするハムスターが自己免疫抑制の象徴だとは、
む、難しすぎる……。
そのわりにプラレールが被害者の職業についての暗示だとは、
簡単すぎる……。
カン刑事の先輩刑事、彼はけっこうなまりがありますね。
釜山男児、みたいな感じ?
なんかキム・タックのなまりみたいにきこえません?
今回はいっぱいセリフがありますね。
そこそこ優秀な刑事さんみたいで、私は好きだ。
すぐ熱くなっちゃうところが玉に傷だな。
ジヌはハユンとふたりだけで対話することを望む。
人の命をなんとも思わないハユンに激怒し、
思わず殴りかかってしまうジヌ。
会話を聞かれていたため、これまでの経緯をカン刑事に
隠しておくことは不可能だった。
「なぜ話してくれなかったんです!」
「話せば君たちに解決できるっていうのか!」
すべてを自分だけで解決しようとして隠していたジヌに
怒り、失望し、悲しんだカン刑事は、
「ではお好きに。先生にとって私は、必要のない人間ですね」
と言い残し、去ってしまう。
そのころハユンは、警官と刑事を襲い、警察を脱出。
自由の身になった彼は、次の犠牲者として、カン刑事を拉致する。
装置につながれ、動けないカン刑事に向けて設置された拳銃。
映像は研究室に中継され、全員が見つめる中、
とうとう銃弾が発射された。
響き渡る銃声。
ふー、ここで前半終了です。
ジヌくんの頭痛はとにかく原因不明。
左脳が活発に活動している以外は正常なんだから、わけわからないよね。
でも必死に隠していた病気の件は、
みんなの知るところとなりました。
教授がみんなに教えちゃったのね。
みんなジヌくんが好きになってたから、
これまで孤独に苦痛と戦ってきた彼のことを考えて泣いちゃって……。
所長さんなんか怒り泣きでしたね。
カン刑事は隠し事されてたことにすごく怒ってます。
ジヌくんのこと信頼するようになって、相棒として認めつつあったから
余計に腹が立つんだね。
しかも苦悩をわかちあおう、と言っても拒絶されちゃって……。
「それは周囲を気遣うふりした先生の身勝手です」ってさ。
水臭いぞ、なぜ私を頼らない?
あー、私なんかじゃ力になれませんか、そーですか、と拗ねちゃった。
ま……むずかしいとこよね。
しかしハユンのサイコぶりはムカつくよね。
人の心の痛みが、肉体の苦痛がわかんないかと思いきや、
こういう微妙な愛情関係にはピンときちゃうという矛盾。
ていうか、徹底的に自己中なのね。
「大切な人なんだろ?」とか
「君はカン刑事が大好きなんだなぁ」とか、
お前がジヌくんに横恋慕なんだろ!と言ってやりたくなりました。
最後、彼女が撃たれたと思った。
1発くらい肩口にあたって血が流れた方が緊迫感増さない?
ジヌくん、びくってなっていましたね。
しつこいようだけどさ、演技でびくってなるの難しくない?
ああいう反射の動きって演技するの大変だと思うんだけど。
どうやってるのかなー、俳優さんて。
カン刑事がつながれた機器は、
心拍数があがると、銃弾が発射される仕組みになっていた。
最終的には、胸の爆弾が破裂するのだ。
モニターを呆然と眺めるハン・ジヌのもとに、ハユンから時計が届く。
カン刑事を救えない場合の、保険だという。
この時計で、ジヌの脈が止まったことを確認できれば、機器を解除し
彼女を助けてやるというのだ。
関係者が一丸となって、彼女の居場所を探る努力を続ける。
なぜハユンは、これほどまでにジヌに固執するのか?
いやー、ジヌくんがハユンにヒントをくれと頼むくだりは
ちょっと感動。
彼女を救うためなら、自分のプライドなんて関係ない。
どんなことだってしますよ。
そして先輩刑事の激昂した姿。
「もしギョンヒに何かあったら、お前を殺してやる!」
カン刑事のこと、好きだったんじゃないかなー。
美人だけど気が強くて甘えべたで、男の影なんかみじんも見えないから
安心してたんだろうな。
で、カン刑事からジヌくんへのプレゼント発見して落ち込んだろうな、
などと余計な妄想しました。
与えられたヒントは、「丸いゾウ」
そこからたどり着く症例はウィリアムズ症候群。
空間知覚に障害が生じる遺伝子欠損による病気だ。
ヒントをもとに監禁場所へ到着するジヌたち。
自制心をふりしぼり、耐えるカン刑事だったが、
ハユンに電気刺激を与えられ、精神力だけではどうにもならない状況に。
機器の解体には時間がかかりすぎる。
ハン・ジヌは、最後の手段だとして、自らの胸に注射器をつきたてる。
「僕の心臓を止める。見てろ!」
ジヌの心臓は止まり、機器は解除される。
直後、キム研究官が、カン刑事につながれていた電極を利用して
心臓に電気ショックを繰り返した。
必死の救命措置に、助けられ、ジヌは蘇生する。
ホッとしたのもつかの間、ハユンからジヌに連絡が入る。
「僕に会いに来い。ただしひとりで」
ジヌの病気が、意図的なものだと示唆するハユンの言葉に、動揺するジヌ。
とうとう、一対一の対決が始まった。
うん、思ったよりはやく現場に到着しましたね。
常に冷静で、ちょっと世の中をおちょくっているような態度のジヌくんですが、
さすがにめちゃくちゃ焦ってて必死になってて、
カン刑事に会えた途端、ほっとして泣きそうでしたね。
心臓を止める手段はなにかトリックがあるだろうと思いましたが、
ロミオとジュリエットみたいに仮死状態にするのかな?くらいに
考えていました。
でもそうすると脈とまらないし。
困っていたら、彼はさっさと心臓とめちゃいましたね。
驚いた~。
毒じゃないのは賢いが、まさに無策。
あの電気ショックがなかったらどうなっていたことか……。
みなさんもAEDの講習があったら、ぜひ使い方を習ってみてくださいね。
音声ガイドがついているので、その通りにすれば、
誰でも使うことができますよ。
救急救命講習はぜひ受けましょう!
爆弾(ホントはフェイク)を投げた後、
身を挺してカン刑事をかばうように抱きかかえてくれたパク刑事は
カッコいいことこのうえありませんね。
もうほかのやつらは自分で何とかしろ!てな勢いです。
あれ本物だったらジヌくん蘇生できてません。
汗だくで抱き合ったジヌくんとカン刑事にもカンゲキだわ。
「君が死んだら、ひとりでつまんないだろ」
ありがちです。ありがちなセリフだけど、よかったです。
このシーンが湿っぽくならなかったのも、
ひとえにオトコマエの性格してるカン刑事のおかげです。
しかし問題のハユンがまだ残ってます。
ハユンは、知的障害を持つ自閉症児だったが、
父親の実験台として脳神経活性剤を投与され、天才的な知能を得た。
同時に父親は、生来の天才であるハン・ジヌにも薬を投与。
この薬の副作用で、ジヌは頭痛に悩まされることになったのだ。
知能が発達し、いびつな怪物となったハユンは、
薬の存在を消すために、過去に投与された形跡のある患者を殺していた。
望みもしない力を得て、怪物になった、不幸になったと信じるハユンは、
幸せに生きてきたジヌを呪い、銃口を向ける。
あ~、そういうことなのか。
しかし十何年もたって出てくる副作用っていったい……。
治す手段だってないじゃんね、そんなの。
天才をやめれば治るってわけじゃないんでしょ。
アルジャーノンみたいだねぇ、ハユンよ。
賢くなって怪物になった、というのは、なんでだろね。
心の発達は置いてけぼりで、無理があったということなのかな。
かの国での受験戦争の苛烈さや、学生たちの勉強漬けの生活を
批判するようなセリフがあったね。
「大人が怪物を作ってる」って。
ジヌくんは「怪物はお前だけだ!」というんだけど、どうなのかなぁ。
飛び込んできたカン刑事とパク刑事。
ハユンが窓から逃げようとする瞬間、パク刑事が発砲する。
とっさに止めようとしたジヌだが、ハユンは撃たれ、絶命する。
疑問なのは、ハユンは、なぜカン刑事を殺さなかったのか、ということ。
ジヌの心臓も止まり、カン刑事も殺したっていいじゃん。
一応殺す理由が無いからなの?
ハユンも被害者、なんてことは絶対に思わない。
殺し方が異常すぎるもん。無慈悲で。
怪物になってしまった男の哀しみ、みたいな演出を
作り手側はしたいようだけど、どう、なんだかねぇ。
いい悪いは別として、そういうの少しは伝わってきたかも。
「死の神っていると思いますか」というジヌくんの問いに
「死の神は、我々人間だ。人が人を追いつめる。
人はそれを隠すために、死の神を利用するだけだ」
と答える教授。
この人は独自の哲学を持っていて、やはり若いジヌくんの
師と言える人格者なんですねー。
「生を受ける方法はひとつだが、
生を終える方法は様々だ。
数ある方法の中、自分のものが存在するのは
一種の幸せかもしれない。
僕らの仕事は、単に何かを証明するのではない。
彼らの幸せを取り戻し、
神の問いに忠実に答えを出す仕事だ。
そして僕らが真の人間だと証明もできた。
正確に言うと、神ではなく死者から生者の資格を得たのだ。
僕ら皆が。
神の目的はこれなのかもしれない。
難問の答えを得ることではなく
死という鏡を僕らにかざすこと。
僕らは明日また、鏡の前に立つ」
もう、わたしアホなんで、
こういうエピローグ的なセリフは書き起こして
何度も読まないと頭に入ってきません。
ジヌくん、ハユンを詭弁を弄する悪として、
絶対に許すことはできないのだけど、
殺してはダメだ!と思うので、発砲を防ごうとするのね。
医師としての業なのか、
ハユンへのなにがしかの共感?同情?なのか。
ここで逃がしてまた犠牲者が増えることは許さん、と
思ってかしりませんが、びしっと撃ったパク刑事は
信念を持った刑事であり、立派な職業人だと思います。
んで、付け足しのようなカン刑事とジヌくんのデートのエピソード。
超ミニスカートで恥らいながら歩いてくるカン刑事をみて、
思わず
似合わねぇ~!
と吹き出してしまいました。ごめんよ~。
どんなに女性らしくしてても、あの所作。
オトコらしいカン刑事そのまんまです。役者がエライ。
ふたりが惹かれあうのは当然としても、
シーズン2があるなら、このシーンいらないよねぇ。
この時点では決まってなかったのかな?
どうせ2でも、そんなに進展してないふたりの関係なんだろうけど、
なんかこうなっちゃうと面白くないんだよね……。
ピリピリしながらも惹かれあってて、
つかず離れずの関係で仕事上はタッグを組むのがいいんじゃん。
私生活では恋人のふたりの捜査なんてなんかやだよ。
ま、本編とそんな関係ないところでがっかりしても
しょうがないんですけどね。
満腹感でいっぱいなので、シーズン2はまたの機会に
観ようかな、と思います。
〈追記〉2013.5.24
最近、この最終章を読みに来てくださる方が多いようなのですが、
正直あまり役にたたない記事ですみません。
一応、視聴直後に読んでもらうと、
ドラマの内容など頭に入っていると思うので大丈夫でしょうか。
細部のセリフとか、ジヌくんやカン刑事の心理描写など、
ずいぶん省いて書いてあるので、視聴後時間がたっていると、
よくわからないですね。(自分がそうなってる)
詳しいあらすじを確認したいみなさん、すいません。
タナトスが、ジヌくんに執着したのは、様々な嫉妬からだったのでしょうか。
それとも、彼は、ジヌくんを愛していたからでしょうか。
唯一対等に話せる人物、自分を理解してくれる人物だと思っていたかもしれないですね。
タナトス以外は、わりと感情面でもわかりやすい描写が多かったような気がします。
登場人物の葛藤よりは、やはり謎解きがメインだと思うので、よかったと思います。
そのへんのドラマの印象が、あっさりしたあらすじにつながったかな。
これから第2シーズンを観る予定です。
4も決まったの?
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