59歳「じージ」の癌治療日記

2005年11月、胃がんと診断された3人の孫を持つ59歳男性の治療記録

背骨検査結果

2006-07-11 04:57:26 | Weblog

7月10日(月曜日)
3日に撮ったレントゲンの結果を病院へ聞きに行った。
今日は第7クールの終わりの日なので、まずは血液検査の採血をして、午後の診察を待つ。
レントゲン検査の結果は背骨の2箇所に骨折の形跡ありとのこと。
一つは胸椎(ちょうど胃の後ろ辺り)ともう一箇所は腰椎だ。
写真で見るとその2箇所が黒い大きな点になって見える。
造影剤のアイソトープがそこに集中して溜まっている結果だ。
この骨折が癌の転移によるものかどうかは今回のレントゲン写真だけでは結論付け出来ない。と言うのは通常は癌であれば血液検査で何とかと言う数値(腫瘍マーカーのようなものと思う)が高くなるのが普通だが、その数値は正常値だ。
早急にMRI検査をして確認しましょうとのこと、 
そういえば、2,3ヶ月前に「少しラジオ体操でもして身体をほぐそう」と思い、犬の散歩の途中に公園で体操をした時に、その場とびをすると腰から背骨にかけて息が出来ないほどの痛さ(ちょうどぎっくり腰の時のような)が走ったことがある。その時は2,3年前から痛めている坐骨神経痛のせいか、骨の周りの筋肉が落ちてきたために運動に耐えられないのかなと思っていたが、このときすでに骨折していたのだと今になって思い当たる。その頃から小走りでも腰から背中に痛みが走り、こんなに体力が落ちたのかと思い、身体を鍛えなければと思い逆に無理をして走っていたが、今はもう走るのをやめた。
癌が骨に転移しているか否かはMRIの結果を待たざるを得ないが、外傷で骨折するようなことは無かったので、癌によるものと思う。
ステロイドなどの薬で骨がもろくなり骨折することもあり、先生に一応薬による副作用はないかと聞いてみたが、「今使っている薬では考えられない」とのこと。

レントゲン写真は頭の先からつま先まで一体に全身が映し出されたものだった。整形外科に行くと全身の骨の状態がわかる骸骨の模型が置いてあるが、ちょうどそれの写真版を見ているようだ。CTは断層写真だがこのレントゲン写真は連続的に頭から足先まで正面からの映像を撮影しそれを1枚にまとめる機能があるようだ。PETの簡易版のようなものか?

病院を1時半に出てその足で新宿の気功学院へ向かった。
医院へ付いたのは3時半だった。
受付の女性は「予定より早く来れてよかったですね」と出迎えてくれた。
すぐに先生から"気"を入れてもらい治療開始。昨日から椅子に座らないで立ったままの状態の施術だが、結構きつい。途中で椅子に座りながら続ける。
後半は横になって施術を受けるが、今まではこの時寝入っていたが今日は眠れなかった。
頭の中を空っぽにと言われてもやはり無意識に今日のレントゲン検査結果が気になる。
生きている意味について又考え始めた。私には生きる資格が無いのか、3人の子供も立派に成長し巣立っていった。人間としての種族存続の役目は一応果たし終えた。
これからは世の中のため、人の為になることをしなければ生きる資格が与えられないのかもしれない。具体的に私に何が出来るだろう?色々と考えてみても思い当たらない。

気功の施術が終わり先生が「今日の施術はどうでしたか?」と聞いて来たので
「立って受けることには少しなれてきたが、今日は眠れなかった」と答えたら
「どうしてですか?何か心配事でも?」と聞いてきた。
「今日、病院へ行き骨に転移している可能性のあることを聞いたので、ちょっと気になって・・」と答えると
真剣な面持ちで「そんなことはみんな、忘れなさい。病気が強くなったら、それ以上に自分を強くして、絶対に病気に勝つと自分に言い聞かせて頑張りましょう。考えすぎはストレスになる。とにかくあらゆるストレスを排除して、いつも明るく前向きでポジティブに生活しなければ病気には勝てない」と言われた。
帰りがけに先生に「ありがとうございました」と挨拶をして帰ろうとしたら、その挨拶の表情が暗かったのか間髪をいれず
「荒井さん、笑顔、笑顔、全身で楽しく、お尻も楽しく振って帰ってください」と笑いながら片言の日本語で話しかける。そばにいた女性も思わず笑っていた。
医院を出たのは7時半だった。
よーし、 頑張ろう。


気功の先生

2006-07-10 21:37:35 | Weblog
7月10日(日曜)
5日(水曜日)から気功に通い始めて今日で4回目だ。(木曜日は休み)
不安や気負いのようなものが消えてだんだんと自然体で先生の施術を受けられるようになってきた。
明日(11日月曜日)は病院で診察があり気功には来ることが出来ないと先生に告げると、
「病院は何時までですか?」と聞いてきた。
「診察は待つことが多く、こちらに着くのは遅くなると4時か4時半位になるかもしれない」
「だったらそれくらいの時間でもいいから来てください、私 待ってます。
とにかく続けたほうがいいです。」
気功学院は夕方6時までである。4時から初めていつもの時間を治療すると帰りは8時頃になる。そんなに遅くなってもやってくれると言う先生の熱意に押されて、しぶしぶ来ることを了解した。

我が家に着いて妻にこの話をしたところ、
「まー! なんと素晴らしい先生なの、そんなに真剣に考えてくれているなんて・・」
「普通なら、都合が悪くて来れない患者には、あーそうですかで終わりで、そこまで真剣に患者のことを考えてはくれないよ」
「良い先生にめぐり合えて良かったじゃないの」
との返事だ。
言われてみればなるほどと思う。
私は治療が遅くなって帰りが遅くなることを心配して、できれば治療を休みたいと考えていたので、この妻の返事にはびっくりした。
でも、考えてみれば妻の言うことが正しいと思う。
以前から感じてはいたが、このことで妻の心の中や考え方が私よりずーと純粋だということをさらに裏付けることとなった。

「気功の達人」に記載されている郭良先生の記事から、先生の気功治療に関する取り組み姿勢を如実に表す記事を抜粋して紹介しよう。
「気功は功法を練習することも大切ですが、一番重要なのは心です。特に大事なのが”誠・信・敬・愛・和”の五つの心。これらは宇宙の本質でもあります。・・・・
これらを大事に生きていれば、病気にもなりません。病気を治したい患者さんにも、これらの心を大切にして欲しいですね。その心こそが病気を癒していくのです。いい加減な気持ちでは治りません。患者さんが良くなりたい、と真摯に自分と向き合うことで治療が可能になります。私が患者さんに求めるのもその心です。私も誠を尽くし、患者さんも誠を尽くす。お互いの心を合わせることが最高の結果をもたらしてくれるのです。・・・・」

今日はK君が我が家に来てくれたが生憎私は気功に行っていて不在だった。
本当に申し訳ないことをした。病人が家にいないなんて考えていなかったのだろう、
夜、電話をして少し話をした。

気功

2006-07-06 16:45:07 | Weblog

7月5日(水)
新宿歌舞伎町にある「郭 良 気功学院」へ行った。
生憎の雨模様だったが久しぶりの新宿を歩いた。

気功学院は中国、韓国のお店がある一角のビルの3階にあった。
中に入ると"気"の入ったお茶が出された。
待合室で今までここで治療してもらった患者さんの手記を読んだり、郭先生を紹介するビデオを見たりした。癌だけではなく色々な病気の患者が良くなっている。
しばらく待ってから初診問診表に記入し、先生の部屋で診察を受けた。一通り身体全体を手のひらをかざしながらチェックし、片言の日本語で話してくれた。
「あなたの身体はとても弱っています、でも、自信を強く持って良くなると言う気持ちを捨てないで治療すれば99%よくなります。」
施術室は20畳はある部屋で椅子が並べてありその前には寝そべる薄い敷物が10人分くらい敷いてある。部屋は薄明かりでヒーリング・ミュージックが流れ何となく幻想的な雰囲気だ。
すでに3人ほど施術を開始している人がいた。
椅子に座り目を閉じて身体をリラックスさせ両手はだらりと下げ、頭の中は何も考えずに空白状態にする。その状態で先生が両手のひらを身体全体、頭のてっぺんに当てて”気”を入れてくれる。
気が入ると手や首、上半身をリラックスさせ出来るだけ動かす。
正直言って初めて”気”を入れてもらったが自覚症状としては何も変化無い。
時間は時計が無いので分からないが随分長い時間その状態を続け、次に敷物の上に横たわる。同じように身体の上から先生が気を入れてくれる。特に胃の部分を入念に気を当てていた。
しばらくするとすっかり寝入ってしまった。
この施術が終わった後、また先生の話が有った。
施術中に寝入ったことを話したら、「寝ることはいいことです、病気を直すには良く寝て良く食べることです」と言われた。
私の症状は先生の見立てでは「虚症」と言うそうだ。日本語があまり出来ないので文字を紙に書いてくれたが、どんな意味かは良く分からなかった。
「大きな病気には強い気持ちで立ち向かっていかないと勝てない、絶対良くなるという強い信念を持って毎日 頑張る、頑張ると自分に言い聞かせて欲しい」
「世の中のものは全て2つで対を成している、男女、陽陰、夜昼、天地・・・と。患者と先生も病気に対して2つで一つのものだ。私(先生)だけでは病気は治せない、患者さんが治りたい気持ちがあって初めて効果が現れる。」
「頑張って治療を続けてください」とのこと。
先生自身も若い頃交通事故で下半身を痛め歩けないほどで、色々な病院を回ったがよくならなかった。そんな時気功の先生に助けてもらいその後は武術なども出来る身体になった。また、先生の両親は西洋医学の医者であったので先生自身も最初は気功を半信半疑で受けた、などと話してくれた。

12時半に入り、出てきたのは夕方6時半近かった。
明日(木曜日)は定休日だがあさってからできるだけ毎日来たほうが良い、最初のうちは集中して治療したほうが効果的だ、との勧めで金曜日も予約してきた。


骨の検査

2006-07-04 16:20:33 | Weblog

7月3日(月)
今日は背中から腰にかけての痛みがあるので、ひょっとして骨に癌が転移していないかを検査した。
妻が見つけてくれたせんじ薬の「木肌」のおかげか、はたまた医者が出してくれた痛み止めのおかげか、健康食品「フコイダン」のおかげかは分からないが今のところは背中も腰もそんなには痛くない。
朝9時半に病院へ入り、核医学室なるところで受付を済ませ、まずは造影剤(アイソトープ)を注射される。そのまま午後1時半まで待つ。その間は何もすることが無いので本を読んだり食事を取る。といっても売店からパンを買ってきて食べるだけだからすぐに終わる。何とか時間をつぶして1時半に受付に行く。今度はCT撮影に似た機械のベッドに横たわり全身の写真を撮る。何時シャッターが作動したか全く分からない。CTのような連続写真かも知れない。
結果は次週火曜日の診察の時に分かる。私の感じではあの痛さは骨から来るものではなく、胆のうや肝臓の内臓から来るものに感じられる。おそらく結果は異常なしだと思う。

話は変わるが、「気功」に関する本を読んでいて、もう一度気功で治療してみたくなった。妻も勧めるのでいくつかの治療院へ電話をかけたところ新宿にある治療院が明日見てくれるとの事、早速行ってみることにした。本によると、ここは日本の政治家をはじめ著名人がかかっており、さらに外国から来た人も紹介で治療しているそうで、院長は中国の人だ。電話に応対してくれた受付の女性もとても感じが良かった。(我が家の近くにもあったので電話したが、ここは愛想が悪く3ヶ月先まで予約が一杯で城山には月に1度しか先生は見えないので・・とあまり受診をすすめたくない様子だったのでやめた。)

人との出会いやめぐり合わせは偶然ではなく、求める心と与える気持ちが大宇宙の力により導かれ、引き合うことで運命的に決まるものと最近は感じ始めた。直感的な自分の感じ方を大事にしたい。


不老閣2006.6.27

2006-07-02 06:57:44 | Weblog

6月30日
6月27日から30日まで増富温泉、不老閣さんへ行った。
もう何回目か記憶になくなってきた。
今回は私一人であずさ7号に乗って韮崎まで行き、バスで1時間かけて増富温泉に着いた。
我々の年代にはあずさ号と言うと歌の影響か信州に思いをはせる独特の雰囲気、思い入れがある。東京に出てきて最初の年に鈍行の夜行列車で車山や霧が峰高原へ行ったことを思い出す。雄大な景色に感動した。
信州は東京に住む人にとって昔から避暑地、リゾート地としての人気が高いが、私も景色が持つ雰囲気が好きだ。白樺をはじめ木々の葉がとてもやさしい。木立の雰囲気がなんともいえない。秋は唐松の紅葉も綺麗だ。とにかく森の雰囲気が関東とは違いやわらかい。

今回の増富温泉は梅雨の真っ只中にもかかわらず、天気に恵まれて爽やかな森の”気”を満喫できた。増富は山梨県で信州とは言えないが、それでも岩風呂までの山道の木立にこぼれる木漏れ日は最高に気持ちよかった。健康体では感じない自然からの恵みを病気になると感じられる様になった気がする。

宿では自炊棟を予約していたが幸いに通常の部屋が空いていたのでそちらを使わせてもらえた。ラッキー!
いつも宿のお上さんやご主人(常宿客は社長と呼んでいる)を始め従業員の人達が感じが良い。
ラジウム温泉は本当に癌に効くみたいだ。鉱泉に10分浸かり、温かいお湯に5,6分、また冷たい鉱泉に10分、温かいお湯に5,6分を繰り返すが、上がって来て横になってると自然と眠りに引き込まれる。それほど身体が疲れるけど、この眠りの間に癌と免疫力とが戦っているのだと思う。
先週妻が見つけてきた乗り物酔いや二日酔いに効く「木肌」なる煎じ薬も増富に持参して飲んだ。
ラジウムと、この煎じ薬、それに増富の自然が相乗効果で効き、帰ってきた我が顔を見て妻が「元気になったみたいだね」と言ってくれた。
とにかく今は何が効いても良い、良くなってくれさえすれば・・・
背中の痛みも和らいできた。
ただ、髪の毛が抜けなくなってきたので抗がん剤が効かなくなったのではとの心配は残る。