59歳「じージ」の癌治療日記

2005年11月、胃がんと診断された3人の孫を持つ59歳男性の治療記録

こいのぼり

2006-04-30 10:49:58 | Weblog

4月29日(土曜日)

孫娘をつれて近所の相模川河川敷にこいのぼりを見に行ってきた。
川の両岸に4,5本のワイヤロープを渡し、それにこいのぼりを吊り下げている。
数は近隣では最大と思う。
堤防に座り酒饅頭を買ってきてほおばった。
風が心地よく、のんびりとしたとても贅沢な時間を過ごした。


親戚

2006-04-29 20:45:01 | Weblog
4月28日
今日は千葉から妻の叔父さんが私の様子伺いに来てくれた。
5月連休に妻の実家に帰るそうで、妻の兄や親戚の人たちに
私の病状を詳しく話しできるようにと、わざわざ遠くから愛妻と愛犬を伴って来てくださった。私が元気な事は電話やブログである程度はご存知であったが、顔色の良い私を見てびっくりした事でしょう。
叔父さんの近所に住んでいる親戚の人たちからのお見舞いもたくさん持ってきて頂き、元気な私にとっては恐縮することこの上ない。
自分の畑で栽培している野菜なども持参され、菜食を実施している私にはとてもありがたいお土産だった。
私の親戚は関東には居ないので、こうして何かあるごとに妻の親戚には大変お世話になっている。
いつもありがとうございます。

田舎の話など叔父さんと妻が話しているのを聞いていると、われわれ夫婦も是非ゆっくりと故郷の宮崎に帰りたいと思う。
又一つ具体的な目標ができた。
余り頑張らないで目標に向かって努力しよう。
今朝の新聞に「諏訪中央病院」の鎌田 實先生のシンポジウム案内が一面で載っていたが、この蒲田先生が癌に立ち向かう姿勢を「頑張り過ぎず前向きに癌に負けない生き方を」と書物の中で書かれている。
とても含蓄のある言葉だ。
ちょっと横道にそれたが、いろんな人たちから元気をもらっているなと実感する。
宮崎の田舎の人たちにも宜しく!

体調良好

2006-04-27 05:44:35 | Weblog

4月26日(水曜日)  
  
10日ほど抗がん剤を休んでいるせいか、このところ頭痛もないし、食欲は普通に有り、すこぶる体調が良い。
今週頭の月曜日から孫娘を幼稚園に送り迎えしたり、午後は遊び相手になったりと面倒を見るのが忙しいのも体調の良い理由かも知れない。
幼稚園は朝9時に連れて行き11時に迎えに行く。
行く時は犬の散歩を兼ねてモモ(コーギー5歳)も一緒に行く。
幼稚園に居る時間はたった2時間ではあるが孫娘にとってはとても楽しい時間のようだ。
幼稚園に行くことを朝から楽しみにしているし、迎えに行ってもお友達が居るうちはなかなか帰ろうとしない。
お帰りの時にみんなで一緒に歌を歌ってお別れするが、その歌っているときに先生を見る真剣なまなざしは見ていて微笑ましい。
幼稚園から帰ると、昼食を取り一休みするとお絵かきをしたり図書館から借りてきた幼児用のビデオを見たり粘土細工をしたりして過ごす。
私はその傍らでインターネットから年金や雇用保険、傷病手当金、高額医療費についてなど情報を仕入れている。
時には椅子の布張り(古くなっているものを新しいものに交換)など日ごろできないことや、家の片付けも疲れない程度に休み休みやる。
会社や周りの友人などは私の1日が暇でしょうがないのではないかと心配するが、決して暇ではない。時間をもてあまし病状について悩む暇はない(?)
還暦祝いに行くハワイの情報もそろそろ調べなければいけないし・・・
(あなたは本当に病人なの? と神様にしかられそうです)


アメリカからの客人

2006-04-22 14:37:10 | Weblog

4月21日(金曜日)
昼間は病院でとても良い治療経過を聞いてきて、さらに今夜はアメリカで私の下で一緒にエンジニアリング部門の面倒を見てくれていたマネージャが日本に来ているのでみんな(米人2人、日本人3人)で一緒に会食した。
会った時には懐かしさと私の病状への気遣の両方で握手だけではなくハグ(抱き合う挨拶)までしてしまった。
わたしの今日の検査結果を話すとみんながとても喜んでくれた。
気持ちを前向きに明るく生活することが大事だねとみんなに励まされる。
会社の仕事も組織異動や今後の仕事の日米分担など色々と大変な時期では有るが、今日で日本での仕事も一区切りで、明日アメリカに帰るといった開放感で、みんなうまそうにビールを飲み干していた。身体の調子がいいせいか、私も一杯呑みたい気持ちではあったが、ここで気を緩めてはいけない、これからが大事だと自分に言い聞かせて我慢した。
今夜は楽しい話題で楽しいお酒をみんなで飲めてとても良い時間を過ごせた。
なにか楽しいことがあるといつも思う、癌になったおかげでみんなとこんなに楽しい時間が過ごせる、ありがとう! と。
髪が薄くなったのでハンチングをかぶっていったら、帰り際その帽子を褒めてくれた。
帰りにはまた駅前で”ハグ”をして再会を誓って分かれた。
きっと良くなって、もう一度アメリカに、仕事でなくてもプライベートでも行くと自分に誓う。


治療結果

2006-04-22 07:03:15 | Weblog
4月21日(金曜日)
今日は待ちに待った、治療結果が分かる日だ。
朝一番から病院へ行き、まず血液検査用に採血、次に皮膚科に行き背中の発疹が良くなったことを見てもらう、その次がいよいよバリウムのレントゲン、
レントゲン室には主治医が待ち構えていた。通常はレントゲン技師だけなのに・・・
バリウムを飲んで撮影開始、昔よりバリウムの量は少なくなったが、この検査はやはりあまり好きではない。
モニターを見ながら主治医がオペレータの女の子(技師かな?)に指示を出している。
検査が終わると主治医が私のところに来て「モニターで見る限り随分良くなってますよ、早めに診察室で話しましょう」とニコニコしながら言ってくれた。
1時間後くらいに診察(面談)が始まり、17日(月曜日)に撮ったCTの写真と治療前の写真を見比べ、ペン先で指しながら、「大動脈近くのリンパ節はこんなに小さくなってますよ、他のところもほとんど腫れが分からないくらいになっています」
次に、今日のレントゲン写真を出して治療前の写真と見比べる。幽門近くの癌によって胃の内壁がくびれていた部分が滑らかな曲線に変わっている。癌自体も縮小している証拠だ。
ある程度自覚症状で良くなっているとは感じていたが、こうしてはっきりと写真で確認できて本当に嬉しい。
先生も喜んでいる。
「確実に抗がん剤は効いています、もうしばらく同様の治療を続けましょう」
と言うことになった。
点滴を受ける時のBEDがなかなか空いていないので、来週1週間はお薬をお休みとし、5月1日から第5回目を開始することにした。
私は5月19日が60歳の誕生日で、定年になる。このブログで以前にも書いたが、こうして癌を患うことが無ければそのまま3,4年は勤めるつもりで居たが、いまはとりあえず定年で一区切りをつけて、ゆっくりと療養するつもりになった。
定年、還暦のお祝いと癌がよくなっているお祝いを兼ねて、旅行に行きたい旨先生に相談したところ、二つ返事でOKが出た。
「定年後はゆっくり休んで、旅行でも何でも楽しんできてください」
「実のところ私も今の生活には幾分くたびれています、正直休みたい気分です」
と私には本音を漏らしてくれた。私が入院中も朝の7時前には病室に状態をチェックに来てくれるし、治療方法の相談をすれば夜の9時頃から話し合ってくれる。それまでは会議や何やかやで時間が取れない状況、確かに日本の医者は過労状態だと思う。
婦人科医がマスコミや患者から色々とたたかれているが、本当の医療ミスと患者の我侭がごちゃ混ぜになっている、こんな状態では日本の医療制度自体が近いうち崩壊するだろうと言っておられた。主治医の友人に産婦人科医もいるが、彼らは医者になってから私用で泊りがけで遊びに出かけたことは一度も無いそうだ。それほど4,6時中大変だということ、すでに地方では産婦人科医が不足しているとの事。
医者と患者の信頼関係が築かれて、こうして本音も聞かせてもらえる。
これも、あれも、みな治療が順調で癌が縮小しているおかげだ。
とにかく私は定年後旅行(出来ればハワイ)に行くことを一つの目標にこれから頑張ることが出来る。
今日は本当にいい日だった。

孫娘

2006-04-19 11:49:20 | Weblog
4月19日(水曜日)
昨日、フランスから孫娘が帰ってきてくれた。
今回は私の病気を心配して娘と孫と2人で帰ってきた。
迎えにいった駅で「お帰り」と言って抱いてやったら
「ただいま、じージ 元気?」と返事が帰ってきた。
日本語が少し遅れ気味だと娘は心配していたが、
車の中でも良くしゃべる事・・・
ちゃんと会話になっているから大丈夫だ。
夜は一緒にお風呂に入り遊んだ。
おしゃまな女の子で結構自己主張が強い。
何を言っても、何をしても可愛い、
全てを許せる、何も見返りを期待しないで
与えるだけの愛情が孫への愛だ。
女房曰く、「これでパパの免疫力もずいぶん高まって、きっと癌も早く良くなるね」

検査4.17.06

2006-04-18 10:07:07 | Weblog

4月18日(火曜日)
昨日(17日月曜日)はCT検査の日だった。病院に行き、受付で造影剤投与の承諾書を提出し検査室の前で待つ。
もう、慣れたものだ。
検査も大きなリングの中に貫通する移動式ベッドに寝て、何度か呼吸を止めてリングの中を行ったり来たりしていればすぐに終わる。
造影剤の威力は毎回すごいもんだと感心する。静脈からの投与だが、薬が入ると同時に身体が熱くなり、すぐにお尻の穴まで熱くなる。
検査の結果は今日はまだ分からない。前の写真と見比べて21日に担当医師から説明の予定だ。
きっとリンパの腫れは縮小し、ひょっとしたら正常の大きさになっているかもしれない。

CT検査室の前では色々な検査を待つ人に出くわす。
中でも気になるのが肝機能障害の人だ。
顔はどす黒くなりすぐに分かる、
体力も落ちて身体がだるく自分で歩けないので車椅子で来る人も居る。
胃腸内科で診察を受ける人は、もともとは他の臓器の病気だったものが、
薬の影響で肝機能障害を起こす人がほとんどだと思う。
こんな人たちを見ていると、つくづく私の治療経過が順調なのを本当にありがたい事だと思い、家族をはじめ支えてくれる周りの人、大宇宙の神様に感謝したい気持ちになる。

検査が終わって帰り道、お蕎麦屋さんによって遅い昼食をとった。
お腹がすいていたのでランチメニューを頼んだ。
親子丼とお蕎麦のセットメニューだ。
お蕎麦は冷たい盛り蕎麦、腰がありとても美味しかった。
一緒に出た地鶏を使った親子丼も結構なボリュームだ。
それでも久しぶりに娑婆(しゃば)の食事は美味しくて、
親子丼を一口分残した程度で、ほとんど平らげた。
我ながら本当に胃がん患者?って感じだ。
さすがにお昼が遅かったのと、量が多かったせいか、夜は食事を控えた。

今日の夕方にはフランスから孫娘が帰ってくる予定だ。
来週は1週間日本の幼稚園に体験入園させてもらった。
送り迎えも楽しみだ。仕事をしている会社の人たちには申し訳ないが、
こうして普通の日に孫の送り迎えが出来るなんて、
癌になってよかった! って気持ちだ。


微熱と発疹、その後

2006-04-14 07:04:13 | Weblog

4月14日(金曜日)
昨日(4月13日)の体温:36.4度
今日(4月14日)の体温:36.6度
のどの痛みは少し残っているが体のだるさは昨日から無くなった。
背中(腰部分)の発疹とかゆみは病院で出してもらった塗り薬を一日2回くらい患部に塗ることで、かゆみも腫れも無くなった。とてもよく効く薬だ。
昨日は天気もよく体温も平熱に戻って体調も良かったので、以前から気にかかっていた庭木を一部分剪定した。ちょっと疲れたけど、今朝の体温が平熱なので安心した。

立ちくらみ、めまい、頭痛に関して
頭痛は昨夜から、びわの葉温灸を頭、特に後頭部や首筋、肩甲骨近辺に施術することで随分良くなった。
熱が下がったせいもあると思うが今日は全く問題ない。
立ちくらみやめまいは抗がん剤投与を始めた当初からの症状であるが、最近これは抗がん剤による造血作用損傷の一つではないかと思うようになった。抗がん剤の副作用として白血球や血小板が減少するが、それと同様に赤血球も減少する。赤血球は酸素をはじめ細胞に必要な栄養源を運ぶ大事な役目がある。この赤血球の減少により頭が酸欠状態になり頭痛が発生するのではないか、という私の推論だ。
どなたかこの考えが正しいかどうかを教えていただきたい。


アメリカからのお客さん

2006-04-12 13:14:03 | Weblog

4月11日(火曜日)
病院の帰りに買い物などして帰ったら4時前だった。
ゆっくりする間もなく又出かけた。
今夜はアメリカから日本へ一時帰国しているHさんと会う約束をしてある。
Hさんは30年以上アメリカで活躍しており、現在アメリカの大きな銀行の日本企業担当のVice Presdentであるが、私とは仕事上のつながりではなく、アメリカの日本食レストランでの顔見知りと言ったところだ。その日本食レストランで月に一度開催されるカラオケDayにみんなと一緒に楽しんだ仲だ。
今夜は我が社の役員に仕事上の表敬訪問をした帰りに私に会うとのことであった。嬉しいことに会社の昔の仲間もこの会食に同席することになり、都合5人で楽しく食事をした。
同席してくれた我が社の4人は昔、同じ職場に籍をおいたこともあり、いわゆる同じかまの飯を食った仲で、まさかこんな形でHさんと一緒に同窓会が出来るなんて思いもよらない出来事だった。人との出会いや、つながりは本当に不思議だ。
5人とも海外滞在経験があり、年代的にも近く、やはり健康に関しての話題がしばらく続いた。
各人皆それなりに自分の健康に気をつけていることが話の中から良く分かった。
特にHさんは私より5歳も年上にもかかわらず元気だなと思っていたが、やはりそれなりの信念をもって生きておられることが良く分かった。歳相応にいくつかの持病と言うか悩みの病(リウマチ、前立腺がんなど)を抱えているが、それなりに対応されている。人間の身体は自己治癒力が備わっている、それを生かすような生活をすれば免疫力も高まり、結果として病気にかからなかったり、病気になったとしても免疫を高めることで回復出来る。そのために半身浴をしたり、サプリメントを飲んだりしているそうだ。アメリカに居ながら仏教にも興味を示し、深く信仰しているらしい。彼が飲んでいるサプリメントはたんぱく質を研究している友達の医者から進められたもので、免疫を高めるのに効果があるとのことで、私に試してみるように勧めてくれた。
「アメリカから送るので飲んでみろ」とのこと、せっかくの進めなので試してみることにした。色々とアドバイスありがとうございました。
昔の仲間と共にこんなに楽しい時間をアメリカから帰ってきた友達(先輩に向かって友達は失礼かもしれないが、気持ちの上では友達なので許してください)と過ごせて、本当に幸せな気持ちだ。
みんなからは私が思ったより元気そうなので安心したと言われ、嬉しかった。
Hさんにアメリカのカラオケ仲間に「私は元気だったよ」
「またアメリカに帰ってくるつもりだと言ってた」と伝えてくださいと言って分かれた。


発疹

2006-04-11 12:57:59 | Weblog
4月11日(火曜日)
今日も37.3度の体温だ。
腰からお尻にかけて出来た発疹の診察に、今日も病院へ行ってきた。
発疹は抗がん剤によるものではないとの診断だった。
帰宅後に鏡で見て分かった事だが、静脈血管に沿って蚯蚓腫れになっているので、普通の乾燥肌から来るかゆみと発疹ではなさそうであるが、医者ははっきりした原因を言ってくれない。
自然食品の生しいたけなどを食べるとアレルギーで発疹が出ることもあるそうだが、私は生しいたけは食べていない。
皮膚科の診断の後、消化器内科の診断を受ける。
発疹が抗がん剤によるものでないとのことで、抗がん剤は今夜から続行となった。
皮膚科からは一応かゆみ止めの塗り薬を出してもらった。
微熱に関して主治医に相談したが原因は分からない。
のどが少し痛いので見てもらうと少し赤くなっているとの事、炎症防止の軽い風邪薬を出すとの事、
あまり薬ばかり飲みたくないが、背に腹は変えられない。
朝10時に家を出て病院を後にしたのが午後2時半だった。