59歳「じージ」の癌治療日記

2005年11月、胃がんと診断された3人の孫を持つ59歳男性の治療記録

同級生

2006-07-27 18:05:45 | Weblog

7月26日(水曜日)
小学生時代の同級生が2人で会いに来てくれた。
一人は東京で団体の会議があるついでと言って宇部から、
もう一人は会社の出張に併せて大阪から、それぞれついでと言って来てくれた。
ついでとは言えなかなか遠くから簡単に来ることは出来ない。
ありがたいことだ。
久しぶりに少年時代に帰り妻も交えて4人で楽しいひと時を過ごした。
一人は48年振りであるが、会った瞬間にお互いが昔の面影を思い出したようであった。
私のしぐさや声、目つきなどが変わっていないと言われた。

脊椎に転移したことを話すとびっくりしていたが、今は気功に毎日通っていることなど話すと、「そうだよ、希望を持って何でもやったほうがいいよ」と言ってくれた。
「会うまではどんな慰めを言おうかとかいろいろ悩んでいたが、元気そうなので安心した。顔に気力が感じられる。大丈夫だ、安心した」と言ってくれた。

こうして旧友に会えるのも癌になったおかげかもしれない。


セカンドオピニオン

2006-07-27 16:20:35 | Weblog

726(火曜日)

脊椎へ癌が転移したことで妻もちょっと心配してくれて、「私の通っている国際医療センターでもう一度診察してもらったら?」と言うので出かけた。
紹介状が無いので直接消化器科では見てもらえず、総合診察の相談窓口に案内された。

事情を話すと、「このような状況ではセカンドオピニオンという制度を利用することになります。現在の主治医の了解を取り付けた上、今までの治療経過が分かる資料を持って、セカンドオピニオン受付に予約をしてください」

との返事だった。

それでも、その先生に色々聞いてみた。
今までの経過や治療内容を話し、

手術をしなかったことが選択ミスだったのか、

今後の治療方法として抗がん剤しかないのか、手術を今からすることは可能か?

王監督の内視鏡による腹腔手術の話も交え、私の場合は胃の全摘出で内視鏡による手術は出来ないと言われたが他の病院では可能なのか?

手術に関しての答えは、

「いくら患者が選択したといっても、もしその時点で手術が最適で完全に癌を摘出できると分かっていれば通常は医者が手術を勧めます。あなたの場合はリンパへの転移が認められ確実に取りきれないと判断したのでしょう。昔と違って今は進行度合いに応じて対処の仕方が標準化されているので病院によって異なることは少ない、すなわち手術をしなかったのではなく出来なかったと思うべきでしょう」

今後の治療方法は

「骨転移した癌の治療方法はやはり抗がん剤治療が一般的です。いまさら手術を選択することは無いでしょう。痛みを和らげるために放射線治療を行うことも同様です。」

手術の技量に関して

「王監督の手術は多分にスタンドプレー的要素が強いと思ってください。10時間も手術時間が掛かったと報道されていますが、通常の開腹手術であれば3時間で終わる手術です。摘出後の縫合に関しては開腹手術のほうが簡単で信頼性が高いので、一般的には開腹手術を採用します。それに、手術をされる医師が信頼できるかどうかの問題も、大学病院や総合病院では通常は一人の医師が判断して手術をするわけではなくベテランの経験豊かな医師団がチームで検討し、手術にも立ち会います。信頼して任せることが大事です」

結論としてまとめると次の内容だ。

「医者を選べることは患者の権利です。心配や不安、不満があればセカンドオピニオン制度を利用してください。今は日本でもだんだんと制度として定着しつつあり、セカンドオピニオンをしたいと言ってもそんなに医師は気にしません。ですが、話の内容からして当院が並外れて抗がん剤治療が進んでいるわけではないし、改めて検査をやり直す負担等を考えると患者のリスクも高いと言えます。」

次回の北里での診察時にもう一度抗がん剤の選択、変更を含め検討することになっているので、今後の治療方針を話し合い、納得いかなければセカンドオピニオンの話を持ち出してみようと思う。

何処の病院もあまり変わりがないように感じられた。