2012年秋は、私にとって重大な出来事が起こりました。
今まで、父(2年前に他界)と2人で暮らしていた母に周辺障害が出ました。
町内会の「お楽しみ会」に行き、温泉で他の人の荷物(お土産)を持ってきてしまいました。
「家の裏山に、青いカッパを着た男の人が歩いている。」と訴えました。
他にも、私が食べたおにぎりの具は鮭でしたが、鮭の身がラップで包まれた状態で、
握られていました。
頭の中が真っ白になりました。 母は当時72歳になったばかりです。
精神科を受信して、「レビー小体型認知症」の診断が出ました。
母は、この秋に手作りのホッケの飯寿し(いずし)を作っていました。
ホッケを10箱買い、作った様です。今まで秋に毎年作っていました。
親戚に毎年送るために作っていました。この年の秋で最後の飯寿しでした。
翌年からは、作り方を忘れたらしく、以前に勤めていた加工場から
購入して親戚に送っていました。
私は、特養老人ホームで何十人もの認知症高齢者を見てきましたが。
母がこの病になった時は、冷静さを失いました。
老人ホームで見て来た認知症高齢者の周辺障害や行動の全てが母に出て、
背負う事になると思い込んでしまったからです。
私の心が落ち着くのに、3ヶ月ぐらいは掛かったと思います。
落胆から始まり、状況を受け止め、現状を覚悟し、前向きになった時期は、
半年が経過した。春でした。