小学校を含む世間一般では「骨を強くするために、牛乳を飲みなさい。」と言っていますし、確かに牛乳には子牛を短 期間に十倍の大きさにするほどのカルシウム(Ca)が含まれています。
「しかし」というか、「ところが」というか、牛乳は動物性の蛋白質そのものですから、飲むほどに体液を酸性にします。
前回の「骨はカルシウム(Ca)の貯蔵庫」に出てきました 骨に貯蔵されているCaは、
▲1) 血液中のCaが不足すると当然のことながら骨から溶けて出て不足を補いますし、
▲2) 体液のpHが酸性に傾くと、カルシウム(Ca)はアルカリ性なのでpHの調整をするために骨から血液中へ溶け出していきます。
の▲2)の理屈通りに骨からのカルシウム(Ca)の流出を促進します。
「牛乳は骨を強くする」という言葉は誰が言い始めたのかよくわかりませんが、実際にそのことを証明するデータはこの世の中に存在しないのです。
それどころか、高齢者の大腿骨の骨折率を欧米と日本とで比較しますと、牛乳を日本人の3、4倍は多く飲む欧米人が、日本人の2倍以上も骨折しているといった資料があるというのが、本当の話なのです。
「牛乳を飲むほどカルシウム(Ca)は骨から出ていく」というのが真相なのです。
そのわけは、牛乳は動物性の蛋白質そのものだから、飲むほどに体液を酸性にするからです。
前回の「骨はカルシウム(Ca)の貯蔵庫」を読み直していただくとけっこうかと思います。