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ROCKSTARS

all about my favorite Rocks.

『エンド・オブ・ザ・ゲーム』(ピーター・グリーン)

2025-03-28 15:22:54 | albums

エンド・オブ・ザ・ゲーム The End of the Game
 旧邦題 ジニアス


【歌・演奏】

  ピーター・グリーン/Peter Green

【リリース】
  1970年12月

【録音】
  1970年5月~6月
 
【プロデューサー】
  ピーター・グリーン/Peter Green

【エンジニア】
  マーティン・バーチ/Martin Birch

【レーベル】
  リプリーズ/Reprise Records

【収録曲】
 side : A
  ① ボトムス・アップ 9:05
    Bottoms Up(Peter Green)
  ② タイムレス・タイム 2:37
    Timeless Time(Peter Green)
  ③ ディセンディング・スケール 8:17
    Descending Scale(Peter Green)
 side : B
  ④ バーント・フット 5:16
    Burnt Foot(Peter Green)
  ⑤ ヒドゥン・デプス 4:54
    Hidden Depth(Peter Green)

  ⑥ エンド・オブ・ザ・ゲーム 5:08 
    The End of the Game(Peter Green)

【録音メンバー】
   ピーター・グリーン/Peter Green(guitars)
   ズート・マネー/Zoot Money(piano)
   ニック・バック/Nick Buck(electric-piano, organ)
   アレックス・ドモチョウスキー/Alex Dmochowski(bass)
   ゴッドフリー・マクリーン/Godfrey McLean(drums, percussions)


【チャート】
 1971年週間アルバム・チャート  圏外

【メ  モ】
 ピーター・グリーンのファースト・ソロ・アルバム。フリートウッド・マック脱退直後の1970年冬に発表された。
 スタジオでのフリー・フォームなジャム・セッションを編集したインストゥルメンタル曲集である。それまでのグリーンのスタイルとは明らかに異なる作品だったため、当時の評論家からの評価は否定的なものが多かった。


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ゴードン・ハスケル ソロ・アルバム(1960~1970年代)

2025-03-24 15:55:44 | albums

               

セイル・イン・マイ・ボート Sail In My Boat

【歌・演奏】
  ゴードン・ハスケル/Three Dog Night

【リリース】
  1969年
  
【プロデューサー】
  ジミー・ダンカン/Jimmy Duncan

【エンジニア】
  ジョン・マックスウィズ/John Macswith

【レーベル】
  CBS

【収  録  曲】(☆=シングル ①⑥)
  side : A
  ☆① ボート・トリップ 3:26
     Boat Trip
     *1969年リリース
   ② ボーン・トゥ・ビー・トゥギャザー 3:00
     Born to Be Together
   ③ フライング・ホーム・トゥモロウ 2:23
     Flying Home Tomorrow
   ④ ローブレイカー 3:37
     Lawbreaker
   ⑤ オール・シンス・ユー・ウェント・アウェイ 2:46
     All Since You Went Away
  ☆⑥ オー・ラ・ディ・ドゥー・ダ・デイ 2:52
     Oo La Di Doo Da Day
     1970年リリース
   ⑦ タイム・オンリー・ノウズ 3:29
     Time Only Knows
   ⑧ ベター・バイ・ファー 2:48
     Better By Far
   ⑨ サム・アザー・デイ 2:57
     Some Other Day
   ⑩ ザンジバル 2:32
     Zanzibar
   ⑪ スロー・ボート 2:41
     Slow Boat

【録音メンバー】
  ゴードン・ハスケル/Gordon Haskell(vocals)

【チャート】
  1969年週間アルバム・チャート  圏外

【メ  モ】
 ゴードン・ハスケルのファースト・ソロ・アルバム。キング・クリムゾン加入以前の1969年発表。

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歳時記 It Is and It Isn't

【歌・演奏】
  ゴードン・ハスケル/Three Dog Night

【リリース】
  1971年

【録  音】
  パイ・レコーディング・スタジオ/Pye Recording Studios(ロンドン)
  アイランド・スタジオ/Island Studios(ロンドン)
  
【プロデューサー】
  アリフ・マーディン/Arif Mardin

【エンジニア】
  デイヴ・ハント/Dave Hunt
  リチャード・ディグビー・スミス/Richard Digby Smith
  リチャード・ドッド/Richard Dodd
  ジミー・ダグラス/Jimmy Douglass

【レーベル】
  アトコ/Atco Records

【収  録  曲】(☆=シングル ⑤)
  side : A
   ① ノー・ミーニング 3:25
     No Meanin(Gordon Haskell)
   ② クッド・ビー 3:16
     Could Be(Gordon Haskell)
   ③ アップサイド・ダウン 4:28
     Upside Down(Gordon Haskell)
   ④ ジャスト・ア・ラヴリィ・デイ 4:56
     Just a Lovely Day(Gordon Haskell)
  ☆⑤ シッティング・バイ・ザ・ファイア 3:41
     Sitting by the Fire(Gordon Haskell)
     *1972年リリース
   ⑥ ホエン・アイ・ルーズ 0:18
     When I Lose(Gordon Haskell)
  side : B
   ⑦ ノー・ニード 2:46
     No Need(Gordon Haskell)
   ⑧ ワームス 4:40
     Worms(Gordon Haskell)
   ⑨ スパイダー 4:15
     Spider(Gordon Haskell)
   ⑩ ラーニング・ノット・トゥ・フィール 2:33
     Learning Not to Feel(Gordon Haskell)
   ⑪ ベニー 4:46
     Benny(Gordon Haskell)
   ⑫ ホエン・アイ・ラフ 0:25
     When I Laugh(Gordon Haskell)
        
【録音メンバー】
   ゴードン・ハスケル/Gordon Haskell(lead-vocals, acoustic-guitar)
   アラン・バリー/Alan Barry(electric-guitars, acoustic-guitars)
   デヴィッド・スピノザ/(guitars)
   デイヴ・カフィネッティ/Dave Kaffinetti(piano, electric-piano)
   ジョン・ウェットン/John Wetton(bass, organ, harmony-vocals)
   ビル・アトキンソン/Bill Atkinson(drums)
   - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
   デヴィッド・スピノザ/David Spinoza(rhythm-guitar②⑤)
   アリフ・マーディン/Arif Mardin(electric-piano⑦⑧)
   ニール・ローゼンガーデン/Neal Rosengarden(piano)
   エディー・ブリガティ/Eddie Brigati(backing-vocal)
   デヴィッド・ブリガティ/David Brigati(backing-vocal)

【チャート】
  1971年週間アルバム・チャート  圏外

【メ  モ】
 ゴードン・ハスケルのセカンド・ソロ・アルバム。ルクセンブルグのアルバム・チャートで最高8位を記録した。

 全曲ゴードン・ハスケルの作詞作曲。レコーディングにはファミリーのジョン・ウェットン、レア・バードのデイヴ・カフィネッティ(keyboard)、フィールズのアラン・バリー(guitar)、元モーグル・スラッシュのビル・アトキンソン(drumas)らが参加している。

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サード Serve at Room Temperature

【歌・演奏】
  ゴードン・ハスケル/Three Dog Night

【リリース】
  1979年

【録  音】
  1979年 メイフェア・スタジオ(ロンドン)
  
【プロデューサー】
  ビル・キンバー/Bill Kimber

【レーベル】
  Evangel Records

【収  録  曲】(☆=シングル ⑥⑧)
  side : A
   ① オール・ジ・ユージュアル・ミステイクス 
     All the Usual Mistakes
   ② ウイスキー 
     Whiskey
   ③ ブレシング・イン
     Breathing In
   ④ ヴィヴァルディズ・ソング 
     Vivaldi's Song(Michael Franks)
   ⑤ シルホヴェッテス 
     Silhouettes
  side : B
  ☆⑥ アイ・ニード・・ユア・ラヴ・ソー・マッチ 
     I Need Your Love So Much
     *1980年リリース
   ⑦ リヴィング・イン・ザ・アティック 
     Living in the Attic
  ☆⑧ キャッスルズ・イン・ザ・スカイ 
     Castles in the Sky
     *1980年リリース
   ⑨ ピープル・ドント・ケア 
     People Don't Care
   ⑩ マイ・ベイビー 
     My Baby
        
【録音メンバー】
  ゴードン・ハスケル/Gordon Haskell(vocals)
  マート・ジェンナー/Mart Jenner(guitars)
  マイク・モラン/Mike Moran(keyboards)
  ポール・ウェストウッド/Paul Westwood(bass)
  グラハム・ジャーヴィス/Graham Jarvis(drums)
  ビル・キンバー/Bill Kimber(backing-vocals)
  - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 
  アラン・ジョーンズ/Alan Jones(bass③⑤⑨)
  サイモン・モートン/Simon Morton(drums⑥)

【チャート】
  1979年週間アルバム・チャート  圏外

【メ  モ】
  ゴードン・ハスケルのサード・ソロ・アルバム。
  1979年に録音されたがLPはテスト盤のみ。全10曲が収録されているが、うち7曲がシングル4枚に分割してリリースされた。(1979年「People Don't Care/Silhouettes」、1980年「I Need Your Love So Much/Living in the Attic」、1980年「Castles in the Sky/My Baby」、1981年「5-10-15/Whisky」)
  1997年、日本のエヴァンジェル・レコードよって発掘され、CDとして正式に発売された。


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『ジェフ・ベック・グループ』(第2期ジェフ・ベック・グループ)

2025-03-19 14:13:32 | albums

ジェフ・ベック・グループ Jeff Beck Group


【歌・演奏】

  ジェフ・ベック・グループ(第2期)/Jeff Beck Group

【リリース】
  1972年5月1日(US)
  1972年6月9日(UK)

【録音】
  1971年12月~1972年2月
  TMIスタジオ(アメリカ合衆国テネシー州メンフィス)
 
【プロデューサー】
  スティーヴ・クロッパー/Steve Cropper

【エンジニア】
  ロニー・カポネ/Ronnie Capone

【レーベル】
  エピック/Epic Records

【収録曲】
 side : A
  ① アイスクリーム・ケーキ 5:40
    Ice Cream Cakes(Jeff Beck)
  ② グラッド・オール・オーヴァー 3:00
    Glad All Over(Aaron Schroeder, Sid Tepper, Jeff Beck)
  ③ 今宵はきみと 4:59
    Tonight I'll Be Staying Here with You(Bob Dylan)
  ④ シュガー・ケイン 4:08
    Sugar Cane(Jeff Beck, Steve Cropper)
  ⑤ 帰らぬ愛 2:43
    I Can't Give Back the Love I Feel for You(Valerie Simpson, Nickolas Ashford, Brian Holland)
 side : B
  ⑥ ゴーイング・ダウン 6:50
    Going Down(Don Nix)
  ⑦ アイ・ガット・トゥ・ハヴ・ア・ソング 3:28
    I Got to Have a Song(Stevie Wonder, Don Hunter, Lula Mae Hardaway, Paul Riser)
  ⑧ ハイウェイズ 4:43
    Highways(Jeff Beck)
  ⑨ デフィニトリー・メイビー 5:03
    Definitely Maybe(Jeff Beck)

【録音メンバー】
  <ジェフ・ベック・グループ>
   ジェフ・ベック/Jeff Beck(guitars)
   ボブ・テンチ/Bob Tench(vocals)
   マックス・ミドルトン/Max Middleton(piano, keyboards)
   クライヴ・チャーマン/Clive Chaman(bass)
   コージー・パウエル/Cozy Powell(drums)


【チャート】
 1972年週間アルバム・チャート  アメリカ(ビルボード) 19位 カナダ15位 オーストラリア46位

【メ  モ】
 第2期ジェフ・ベック・グループのセカンド・アルバム。同グループとしては通算4枚のアルバムである。ジャケットのデザインから、ファンのあいだではしばしば「オレンジ・アルバム」と呼ばれている。

 本作はプロデューサーにスティーヴ・クロッパーを起用している。クロッパーはブッカー・T & MG'sのメンバーであると同時に、スタックス・レコードのレコーディングに欠かせない、ブラック・ミュージックに精通した名ギタリストである。クロッパーは、ベックと共作で④「シュガー・ケイン」を提供している。
 
 全曲をオリジナルで固めた前作「ラフ・アンデ・レディ」とは対照的に、本作はボブ・ディラン「今宵はきみと」、ダイアナ・ロス「帰らぬ愛」、スティーヴィー・ワンダー「アイ・ガット・トゥ・ハヴ・ア・ソング」、ドン・ニックス「ゴーイング・ダウン」、カール・パーキンス「グラッド・オール・オーヴァー」など、収録曲の半数以上がカヴァー曲で占められている。


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ジェフ・ベック・グループ(第2期)

2025-03-18 17:26:31 | band

               左から マックス・ミドルトン、ボブ・テンチ、ジェフ・ベック、クライヴ・チャーマン、コージー・パウエル


ジェフ・ベック・グループ(第2期) 
Jeff Beck Group


【活動期間】
  1970年~1972年

【メンバー】
 <Vocal>
  アレックス・リガートウッド/Alex Ligertwood 在籍1970~1971
  ボブ・テンチ/Bob Tench(vocal, guitar) 在籍1971~1972
 <Guitar>
  ジェフ・ベック/Jeff Beck 在籍1970~1972
 <Keyboard>
  マックス・ミドルトン/Max Middleton 在籍1970~1972
 <Bass>
  クライヴ・チャーマン/Clive Chaman 在籍1970~1972
 <Drums>
  コージー・パウエル/Cozy Powell 在籍1970~1972


【バンドの歴史】
 第1期ジェフ・ベック・グループは、1969年7月から始まったアメリカ・ツアー中に、ジェフ・ベックの意向で突然解散した。出演予定だった8月のウッドストック・フェスティヴァルの前日だった。
 解散後のベックは、かねてより注目していたヴァニラ・ファッジのリズム・セクション、ティム・ボガート(bass)とカーマイン・アピス(drums)のふたりに、ロッド・スチュワートを加えて、新たなバンドを結成しようとしていた。スチュワートはクワイエット・メロンに加入したが、ボガートとアピスはベックの新バンドに加わることを承諾する。しかし1969年11月2日、ベックはロンドン南西のケント州で運転中に交通事故を起こして全治3ヵ月の重傷を負ったため、その計画は流れてしまった。

 ベックのケガが完治したのは翌1970年である。ボガートとアピスは同年2月にカクタスを結成して活動していた。そのためベックはふたりとの活動をあきらめ、自身の新たなバンドの結成に向かって動き始めた。
 まずオーディションによって元ビッグ・バーサのコージー・パウエル(drums)の参加が決定する。ベックは1969年にエース・ケフォード・スタンドのライヴで、当時このバンドのメンバーだったパウエルのプレイに接して以来彼に注目しており、パワフルなドラマーを欲していたベックにとって、これはうってつけの人選だった。
 ベックにはモータウンのヒット曲をギター・インストゥルメンタルで演奏してみたいという願望があり、同年6月にパウエルとともにデトロイトに乗り込んで、モータウンのミュージシャンとともにフォー・トップスの「リーチ・アウト・アイル・ビー・ゼア」や、テンプテーションズの「アイム・ルージング・ユー」などを録音している。しかしこの時の出来は芳しいものではなく、録音した音源は未だに陽の目を見ていない。

 ドラマー以外の人選は難航していたが、1971年初頭にまずクライヴ・チャーマン(bass)の参加が決まった。ジェームス・ジェマーソンの影響を受けたモータウン色の濃いチャーマンのベース・プレイがベックに高く評価されたのである。そしてチャーマンの紹介でジャズ・ミュージシャンとしての経験も豊富だったマックス・ミドルトン(keyboard)加入し、その後のちにサンタナなどへ参加するアレックス・リガートウッド(vocal)が抜擢された。陣容が固まるまでに1年近くの時間がかかったが、ここにようやくジェフ・ベック・グループの再結成が実現した。



 1971年4月に結成したバンドはさっそくリハーサルを始めたが、次第にリガートウッドの力量不足が明らかになる。
 1971年6月にCBSと契約を交わしたベックは、新たなヴォーカリスト探しにも着手していた。そしてガスというバンドで歌っていたソウルフルなヴォーカリスト、ボブ・テンチ(vocal, guitar)をロンドンで発掘し、7月にリガートウッドとテンチを交替させた。
 こうしてジェフ・ベック、ボブ・テンチ、クライヴ・チャーマン、マックス・ミドルトン、コージー・パウエルの5人が揃ったジェフ・ベック・グループは、レコーディングに取りかかった。
 1971年10月25日、アルバム「ラフ・アンド・レディ」がイギリスでリリースされる。このアルバムは、ブルース・ロックを演奏していたそれまでのベックから一転して、ソウル・フィーリング豊かでモータウン色の濃いサウンドに仕上がっている。これにはふたりの黒人メンバー(チャーマン、テンチ)の存在が大きな役割を果たしていると言えよう。
 そしてその3日後の10月28日、新バンドを率いたベックは、アリゾナ州フェニックスで約2年の沈黙を破って約2年ぶりにステージに上がったのである。
 「ラフ・アンド・レディ」は、アメリカでは1972年2月にリリースされた。これに続いて16日間のアメリカにおけるプロモーション・ツアーが行われた。同作は結局アルバムチャートで46位を記録した。



 1972年1月、バンドはアメリカに渡る。テネシー州メンフィスのTMIスタジオでベックと合流した彼らは、ここでアルバム「ジェフ・ベック・グループ」を録音するプロデューサーには、R&Bに精通しているブッカーT & MG'sの名ギタリスト、スティーヴ・クロッパーが起用された。
 アルバム「ジェフ・ベック・グループ」はアメリカで同年5月に、イギリスで6月にリリースされ、それと前後してイギリス、ヨーロッパ、アメリカでツアーが行われた。6月29日にはBBCラジオ1の番組「In Concert」に出演しているが、この時のセッションで演奏した「デフィニトリー・メイビー」ではボブ・テンチがギターを演奏している。これはテンチとベックがともにギターを演奏した貴重な例である

 ツアーは1972年7月23日に終了したが、その翌日の7月24日、ジェフ・ベック・グループは正式に解散を発表した。活動期間はわずか1年半足らずだった。バンドのパフォーマンスに対するベックの不満が募っていたこと、そして1972年半ばのカクタス解散に伴い、ベックの関心が以前から熱望していたティム・ボガート、カーマイン・アピスとの新グループに移ったことが解散の理由である。
 ベックのマネージメントは「様々なメンバーの音楽性の融合は、個々のミュージシャンの観点からはうまくいっていたが、それが彼らが当初求めていた力強く新しい音楽スタイルの創造にはつながらなかったと彼らは感じている」という声明を発表した
       
 マックス・ミドルトン以外のメンバーを解雇したベックは、ミドルトン、ボガート、アピスにキム・ミルフォード(vocal)を加え、同年8月1日から「ジェフ・ベック・グループ」名義でアメリカ・ツアーを開始する。しかし明らかに力量不足のミルフォードはただちに解雇され、8月8日のシカゴ公演からはボブ・テンチが呼び戻された。8月19日にアメリカでのツアーが終わると、テンチとミドルトンはバンドから離れ、ベックはボガート、アピスとのトリオで活動を再開した。このバンドが「ベック・ボガート & アピス」である。
 パウエルはベドラムを経て、チャーマンらとともに自己のバンド「コージー・パウエルズ・ハマー」を結成。
 ボブ・テンチ、マックス・ミドルトンは、のちに「ハミングバード」を結成する。このバンドの結成にはチャーマンも参加した。




【ディスコグラフィ】(☆=ライヴ・アルバム ★=コンピレーション・アルバム)
 <アルバム>
   1971年 ラフ・アンド・レディ/Rough and Ready(US46位)
   1972年 ジェフ・ベック・グループ/Jeff Beck Group(US19位)
  ★1991年 ベッコロジー/Beckology
 <シングル>
   1972年 Got The Feeling

【メンバー変遷】
#1  1971.4~1971.7
   アレックス・リガートウッド(vocal)→Brian Auger’s Oblivion Express
   ジェフ・ベック(guitar)※ex. Jeff Beck Group 1
   マックス・ミドルトン(keyboard)
   クライヴ・チャーマン(bass)
   コージー・パウエル(drums)※ex. Big Bertha

#2  1971.7~1972.7
   ボブ・テンチ(vocal, guitar)※Gass →Hummingbird
   ジェフ・ベック(guitar)→Beck, Bogert & Appice
   マックス・ミドルトン(keyboard)→Hummingbird
   クライヴ・チャーマン(bass)→Cozy Powell's Hammer
   コージー・パウエル(drums)→Bedlam


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『ラフ・アンド・レディ』(第2期ジェフ・ベック・グループ)

2025-03-18 12:18:15 | albums

ラフ・アンド・レディ Rough and Ready


【歌・演奏】

  ジェフ・ベック・グループ(第2期)/Jeff Beck Group

【リリース】
  1971年10月25日

【録音】
  1971年4月~7月
  アイランド・スタジオ(ロンドン)
 
【プロデューサー】
  ジェフ・ベック/Jeff Beck

【エンジニア】
  フィル・ブラウン/Phil Brown

【レーベル】
  エピック/Epic Records

【収録曲】(シングル☆=①)
 side : A
 ☆① ガット・ザ・フィーリング 4:48
    Got the Feeling(Jeff Beck)
  ② シチュエイション 5:27
    Situation(Jeff Beck)
  ③ ショート・ビジネス 2:34
    Short Business(Jeff Beck)
  ④ マックス・チューン 8:25
    Max's Tune (Raynes Park Blues)(M Middleton)
 side : B
  ⑤ アイヴ・ビーン・ユーズド 3:40
    I've Been Used(Jeff Beck)

  ⑥ ニュー・ウェイズ/トレイン・トレイン 5:51
    New Ways / Train Train(Jeff Beck)
  ⑦ ジョディ 6:07
    Jody(Jeff Beck, Brian Short)

【録音メンバー】
  <ジェフ・ベック・グループ>
   ジェフ・ベック/Jeff Beck(guitars)
   ボブ・テンチ/Bob Tench(vocals)
   マックス・ミドルトン/Max Middleton(piano, keyboards)
   クライヴ・チャーマン/Clive Chaman(bass)
   コージー・パウエル/Cozy Powell(drums)


【チャート】
 1971年週間アルバム・チャート  アメリカ(ビルボード) 46位 カナダ34位 日本56位

【メ  モ】
 第2期ジェフ・ベック・グループのファースト・アルバム。同グループとしては通算3枚のアルバムである。
 このアルバムは、ソウルやファンクなどブラック・ミュージックから大きな影響を受けていることが窺える。
 アルバム・タイトルは「大雑把(であるが実用的)」「急ごしらえの」という意味。


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『Progressions』『Master's Brew』(ティム・ボガート)

2025-03-10 13:55:01 | albums

                    

Progressions

【歌・演奏】
  ティム・ボガート/Tim Bogert

【リリース】
  1981年

【録  音】
  オーシャン・ウェイ・レコーディング/Ocean Way Recording(アメリカ合衆国カリフォルニア州ハリウッド)
  ビッグ・タイム/Big Time(アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス)

【プロデューサー】
  リッチー・ワイズ/Richie Wise

【エンジニア】
  ダグ・ライダー/Doug Rider

【レーベル】
  タウン・ハウス/Town House

【収  録  曲】(☆=シングル①)
  side : A 
  ☆① Hold On to Her 3:18
     (Peter Gtenister)
   ② Try to See It My Way 3:36
     (Bryan Adams, Jim Vallance)
   ③ Make No Mistake 4:15
     (Gene Barkin, Holly Penfield)
   ④ Love Is Ready 3:56
     (Eddy Brown, Teresa Straley)
   ⑤ Friend of Mine 2:20
     (Tim Bogert)
  side : B
   ⑥ Take It or Leave It 3:42
     (J. Haslett, Gino Cunico)
   ⑦ Little White Lies 3:58
     (Ian Jack)
   ⑧ Caught in Her Flame 3:01
     (Tim Bogert)
   ⑨ Fast Life 3:07
     (G. Sutton, Steve Perry, Tim Bogert)
   ⑩ Blind Love 4:00
     (Gerard McMahon)

【録音メンバー】
   ティム・ボガート/Tim Bogert(bass, lead-vocals)
   ジェイ・ウィリアムス/Jay Williams(guitars, vocals)
   ピーター・シュレス/Peter Schless(keyboards)
   デヴィッド・プラッツホン/David Platshon(drums)
   アンドレア・ロビンソン/Andrea Robinson(backing-vocals)
   ビル・アンダーセン/Bill Andersen(backing-vocals)
   カーティス・ティルトン/Curtis Tilton(backing-vocals)
   リンダ・ロウリー/Linda Lawley(backing-vocals)
   スー・リッチマン/Sue Richman(backing-vocals)

【チャート】
  1981年週間アルバム・チャート  圏外

【メ  モ】
  ティム・ボガートのファースト・ソロ・アルバム。

ー ・ ー ・ ー ・ ー ・ ー ・ ー ・ ー ・ ー ・ ー ・ ー ・ ー ・ ー ・ ー ・ ー ・ ー ・ ー ・ 


                    

Master's Brew

【歌・演奏】
  ティム・ボガート/Tim Bogert

【リリース】
  1983年

【録  音】
  オーシャン・ウェイ・レコーディング/Ocean Way Recording(アメリカ合衆国カリフォルニア州ハリウッド)
  ビッグ・タイム/Big Time(アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス)
  
【プロデューサー】
  リッチー・ワイズ/Richie Wise

【エンジニア】
  ダグ・ライダー/Doug Rider

【レーベル】
  タコマ/Takoma Records

【収  録  曲】
  side : A
   ① Let Him Know  
   ② Devotion 
  side : B
   ③ Don't Leave Me This Way 
   ④ Slow Dancin' 
   ⑤ Trouble 
        
【録音メンバー】
  ティム・ボガート/Tim Bogert(bass①②③④⑤, lead-vocals①②③④⑤)
  リック・デリンジャー/Rick Derringer(guitars①)
  ポール・キンガリー/Paul Kingery(guitars①②③④⑤, vocals④, backing-vocals①⑤)
  レス・デューデック/Les Dudek(lead-guitar②)
  ジェイ・ウィリアムス/Jay Williams(guitars②)
  A. ハヴレネン/A. Havlenen ( = Eddie Van Halen)(lead-guitars③)
  ピーター・シュレス/Peter Schless(keyboards①⑤, synthesizer②③④)
  ブライアン・オーガー/Brian Auger(organ②④)
  ニッキー・ホプキンス/Nicky Hopkins(piano③)
  カーマイン・アピス/Carmine Appice(drums①)
  デヴィッド・プラッツホン/David Platshon(drums②③④⑤)
  ディック・セント・ニクラウス/Dick St. Nicklaus(backing-vocals①④⑤)
  マーク・スタイン/Mark Stein(backing-vocals①④⑤)

【チャート】
  1983年週間アルバム・チャート  圏外

【メ  モ】
 ・ティム・ボガートのセカンド・ソロ・アルバム。
 ・③「Don't Leave Me This Way」でリード・ギターを弾いている「A. ハヴレネン」は、エドワード・ヴァン・ヘイレンの変名である。


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ジェフ・ベック・グループ(第1期)

2025-03-08 01:32:56 | band

        上段左から ロッド・スチュワート、ジェフ・ベック、ロン・ウッド  下段左から ミッキー・ウォーラー、ニッキー・ホプキンス、トニー・ニューマン

ジェフ・ベック・グループ(第1期) 
Jeff Beck Group



【活動期間】
  1967年~1969年

【メンバー】
 <Vocal>
  ロッド・スチュワート/Rod Stewart 在籍1967~1968
 <Guitar>
  ジェフ・ベック/Jeff Beck 在籍1967~1969
  ロン・ウッド/Ronnie Wood 在籍1967~1969, 1969(ベースへ転向)
 <Keyboard>
  ニッキー・ホプキンス/Nicky Hopkins 在籍1968~1969
 <Bass>
  キム・ガードナー/KimGardner 在籍1967
  ジェット・ハリス/Jet Harris 在籍1967
  デイヴ・アンブローズ/Dave Ambrose 在籍1967
  ロン・ウッド/Ronnie Wood 在籍1967~1969(ギターから転向)
  ダグラス・ブレイク/Douglas Blake 在籍1969
  ロン・ウッド/Ronnie Wood 在籍1969(復帰)
 <Drums>
  クレム・カッティーニ /Clem Cattini 在籍1967
  ヴィヴ・プリンス/Viv Prince 在籍1967
  ロイ・クック/Roy Cooke 在籍1967
  ミック・ウォーラー/Mick Waller 在籍1967
  ロッド・クームス/Rod Coombes 在籍1967
  エインズレー・ダンバー/Aynsley Dunbar 在籍1967
  ミック・ウォーラー/Mick Waller 在籍1967(復帰)~1969
  トニー・ニューマン/Tony Newman 在籍1969 


【バンドの歴史】

 ジェフ・ベック・グループ(第1期)は、ジェフ・ベック(guitar)が自身のソロ活動のためにロンドンで結成したバンドである。
 のちスターとなるロッド・スチュワートやロン・ウッドが在籍していたことで知られており、ブルースをベースとしたヘヴィなロック・サウンドは、のちのハード・ロックの誕生に大きな影響を与えた。

 1966年、ジェフ・ベックはヤードバーズに在籍していた。
 この頃のヤードバーズはメンバー間の不和を抱えており、それが大きなストレスとなっていたベックは、同年12月にヤードバーズを脱退した。公的には「扁桃腺を患った」ことを脱退の理由としているが、実のところヤードバーズにいることに嫌気がさしていたので、バンド・メイトだったジミー・ペイジに「自分はバンドをやめる」と言い残して姿を見せなくなったという。

 脱退後のベックは、ミッキー・モストとマネジメント契約を交わし、自身の活動をサポートしてくれるメンバーを探し始める。
 まず、ロンドンのクラブで顔なじみだったショットガン・エクスプレスのヴォーカリスト、ロッド・スチュワートに声をかける。さらに、ベックがバンド・メンバーを必要としていることを知って連絡してきた元ザ・バーズのメンバーで旧知のロン・ウッド(guitar)と、ザ・バーズでウッドのバンド・メイトだったキム・ガードナー(bass)が加入。ドラマーには元トルネードスのクレム・カッティーニが加わり、1967年1月に「ジェフ・ベック・グループ」が誕生した。ただしこのバンド名は便宜上マスコミ等が呼称しているもので、当時のレコードや公演の名義はすべて「ジェフ・ベック」である。

 こうしてバンドは始動したが、ガードナーとカッティーニはリハーサルのみで結成直後に脱退し、後任として元シャドウズ、元ハリス & ミーハンのジェット・ハリス(bass)と、プリティ・シングスやパトゥーズ・ピープルのメンバーだったヴィヴ・プリンス(drums)が加わる。
 ハリスとプリンスも間もなく脱退したため、同年2月にはロン・ウッドがベースにスウィッチし、トライデンツ時代のベックとバンド・メイトだったロイ・クックがドラマーとして加入した。このメンバーで3月3日にロンドンのフィンブベリー・パークで行われたコンサートでデビューしたが、3月7日のBBCラジオ出演後にはウッドがギターに戻り、元ショットガン・エクスプレスのデイヴ・アンブローズ(bass)と、元スティームパケットミッキー・ウォーラー(drums)が加入するなど、ベーシストとドラマーは目まぐるしく交替を繰り返した。
 しかし多忙だったウォーラーはすぐにバンドを離れ、代わりに元ザ・ラヴァーズ(Luluのバック・バンド)のロッド・クームスが加入するが、これも短期間で脱退している。

 1967年3月、ベックのソロ・シングル(ジェフ・ベック・グループとしての演奏ではない)「ハイ・ホー・シルヴァー・ライニング c/w ベックス・ボレロ」が発表される。なおB面の「ベックス・ボレロ」は、1967年5月16日と17日にロンドンのIBCスタジオで、ベックのほかジミー・ペイジ(guitar)、ジョン・ポール・ジョーンズ(bass)、キース・ムーン(drums)、ニッキー・ホプキンス(piano)というラインナップによるセッションで録音されたインストゥルメンタルである。このシングルは全英14位のスマッシュ・ヒットとなった。

 1967年4月、ドラムスがエインズレー・ダンバーに交替し、アンブローズが脱退したあとのベーシストは再びウッドが務めることになる。このメンバー(ジェフ・ベックguitar、ロッド・スチュワートvocal、ロン・ウッドbass、エインズレー・ダンバーdrums)で5月から7月にかけて国内ツアーを行い、BBCラジオにも何度か出演した。
 1967年7月にはジェフ・ベック・グループとしてのシングル「タリー・マン c/w ロック・マイ・プリムソウル」を発表し、バンドの活動は軌道に乗ったかに見えた。しかしベックのマネージャーであるミッキー・モストは、ソロ・アーティストとしてのベックにしか興味がなく、その音楽的方向性をポップ路線に定めたため、ベックが本来やりたかったブルースからは遠ざかることになった。これに不満を抱いたダンバーはバンドから脱退し、自身のバンド「エインズレー・ダンバー・リタリエイション」を結成する。
 空いたドラマーの座には代役としてロイ・クックが起用されたが、スチュワートの推薦で同年8月にミック・ウォーラーが復帰する。スチュワートとウォーラーはスティームパケットでバンドメイトだった。

 1968年、バンドのロード・マネージャー、ピーター・グラントのお膳立てで、バンドは短期間のアメリカ・ツアーを行った。
 ツアーのスタートは、ニューヨークのフィルモア・イーストだった。この時バンドはグレイトフル・デッドの前座を務めたが、そのライヴは非常に好評で、ニューヨーク・タイムズ紙には「グレイトフル・デッドを凌いだ」とまで評された。
 高い評価を得たバンドは、グラントの適切なマネージメントもあって、エピック・レコードと新たな契約を結ぶことができた。彼らは帰国するとすぐにアルバム「トゥルース」の制作に取りかかった。
 「トゥルース」のレコーディングには、ジョン・ポール・ジョーンズ(organ)、キース・ムーン(drums)、ニッキー・ホプキンス(piano)が参加している。またベックのギター・アンプは出力が大きすぎたため、クローゼットの中に入れられて録音した、という話が残っている。
 「トゥルース」は1968年8月にリリースされ、バンドは10月に2度目のアメリカ・ツアーに出発した。このツアーからニッキー・ホプキンスが正式メンバーとして加入している。
 1968年12月、3度目のツアーを行う。ホプキンスは健康上の問題があり、またレッド・ツェッペリンからはより多額の報酬を提示されて参加を求められてもいたが、ジェフ・ベック・グループとしてライヴで演奏することを選んだ。しかしホプキンスの体調が思わしくなかったため、このツアーの後半は短縮された。
 このツアーの終了後、マネージャーのグラントによりウォーラーとウッドが解雇され、予定されていた4度目のアメリカ・ツアーはキャンセルとなった。



 ウォーラーの解雇は、ベックがより重厚でソウルフルなドラマーを求めたためで、後任には元サウンズ・インコーポレイテッドの名手トニー・ニューマンが迎えられた。ウッドの解雇もこれに伴ったものだったが、後任のダグラス・ブレイク(bass)は明らかな力量不足であり、わずか1度のライブで解雇された。そしてベックの意向でウッドが直ちに呼び戻された。
 ベック、スチュワート、ウッド、ホプキンス、ニューマンという布陣になったジェフ・ベック・グループは、1969年4月にセカンド・アルバム「ベック・オラ」の制作を始め、また翌5月にはドノヴァンのアルバム「バラバジャガ」のレコーディングに参加した。
 
 1969年5月、バンドは4度目のアメリカ・ツアーを行い、その活動は順調だと思われたが、「ベック・オラ」リリース直前の6月にホプキンスが脱退し、その後は4人編成で活動を続けた。
 同年7月、5度目のアメリカ・ツアーに出発。フィルモア・イーストやニューポート・ジャズ・フェスティヴァルなどに出演し、8月15日に始まるウッドストック・フェスティヴァルにも出演する予定だったが、ベックはその前日にバンドを解散させた。
 解散後のベックは、ヴァニラ・ファッジのリズム・セクションであるティム・ボガート(bass)、カーマイン・アピス(drums)のふたりと新バンドを結成するべく構想を練っていたが、1969年11月に交通事故を起こして重傷を負ったため、その計画は頓挫した。
 スチュワートとウッドは「クワイエット・メロン」を経て「フェイセズ」の結成に参加する。
 ニューマンはハード・ロック・トリオ「メイ・ブリッツ」に加入。のち「T.レックス」にも参加している。


【ディスコグラフィ】(☆=ライヴ・アルバム ★=コンピレーション・アルバム)

 <アルバム>
   1968年 トゥルース/Truth(US15位)
   1969年 ベック・オラ/Beck-Ola(US15位, UK39位)
  ★1971年 ザ・ベスト・オブ・ジェフ・ベック/The Best of Jeff Beck
  ★1991年 ベッコロジー/Beckology
  *ゲスト参加
   1969年 Barabajagal(US23位)※ドノヴァン
 
 <シングル>
   1967年 タリーマン/Tallyman(US30位)
   1968年 恋は水色/TLove Is Blue(US23位)
   1969年 Goo Goo Barabajagal(UK12位) ※Donovan & Jeff Beck Group


【メンバー変遷】

#1  1967.1
   ロッド・スチュワート(vocal)※ex. Shotgun Express
   ジェフ・ベック(guitar)※ex. Yardbirds
   ロン・ウッド(guitar)※The Birds
   キム・ガードナー(bass)※The Birds →The Creation
   クレム・カッティーニ(drums)

#2  1967.1
   ロッド・スチュワート(vocal)
   ジェフ・ベック(guitar)
   ロン・ウッド(guitar)
   ジェット・ハリス(bass)※Jet Harris & Tony Meehan
   ヴィヴ・プリンス(drums)※Patto's People →Denny Lane's Electric String Band

#3  1967.2~1967.3
   ロッド・スチュワート(vocal)
   ジェフ・ベック(guitar)
   ロン・ウッド(bass)
   ロイ・クック(drums)※The Tridents

#4  1967.3
   ロッド・スチュワート(vocal)
   ジェフ・ベック(guitar)
   ロン・ウッド(guitar)
   デイヴ・アンブローズ(bass)※ex. Shotgun Express
   ミッキー・ウォーラー(drums)※ex. Steampacket →John Mayall's Bluesbreakers

#5  1967.3~1967.4
   ロッド・スチュワート(vocal)
   ジェフ・ベック(guitar)
   ロン・ウッド(guitar)
   デイヴ・アンブローズ(bass) →Brian Augar & The Trinity
   ロッド・クームス(drums)※ex. The Luvvers

#6  1967.4~1967.8
   ロッド・スチュワート(vocal)
   ジェフ・ベック(guitar)
   ロン・ウッド(bass)
   エインズレー・ダンバー(drums)※ex. John Mayall's Bluesbreakers →Aynsley Dunbar Retaliation

#7 1967.8~1968.10
   ロッド・スチュワート(vocal)
   ジェフ・ベック(guitar)
   ロン・ウッド(bass)
   ミック・ウォーラー(drums)※ex. Cat Stevens Band

#8 1968.10~1969.2
   ロッド・スチュワート(vocal)
   ジェフ・ベック(guitar)
   ロン・ウッド(bass)
   ニッキー・ホプキンス(keyboards)
   ミック・ウォーラー(drums) →Steamhammer

#9 1969.2
   ロッド・スチュワート(vocal)
   ジェフ・ベック(guitar)
   ダグラス・ブレイク(bass)
   ニッキー・ホプキンス(keyboards)
   トニー・ニューマン(drums)※ex. Sounds Incorporated

#10 1969.3~1969.6
   ロッド・スチュワート(vocal)
   ジェフ・ベック(guitar)
   ロン・ウッド(bass)
   ニッキー・ホプキンス(keyboards) →Quicksilver Messenger Service
   トニー・ニューマン(drums)

#11 1969.6~1969.8
   ロッド・スチュワート(vocal) →Quiet Melon
   ジェフ・ベック(guitar) →Jeff Beck Group
   ロン・ウッド(bass) →Quiet Melon
   トニー・ニューマン(drums) →May Blitz


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『ザ・ベスト・オブ・ジェフ・ベック』(ジェフ・ベック)

2025-03-07 13:29:11 | albums

ザ・ベスト・オブ・ジェフ・ベック The Best of Jeff Beck


【歌・演奏】
  ジェフ・ベック/Jeff Beck
  ジェフ・ベック・グループ/Jeff Beck Group

【リリース】
  1971年

【録音】
  1967年~1969年
 
【プロデューサー】
  ミッキー・モスト/Mickie Most

【レーベル】
  Bovema EMI

【収録曲】
 side : A
  ① ハイ・ホー・シルヴァー・ライニング 2:54
    Hi Ho Silver Lining(Scott English)
    ※シングル(ジェフ・ベック)

  ② タリーマン 2:44
    Tallyman(Graham Gouldman)
    ※シングル(ジェフ・ベック)

  ③ 恋は水色 2:56
    Love Is Blue (L'amour est bleu)(Pierre Cour, André Popp)
    ※シングル(ジェフ・ベック)

  ④ ライス・プディング 7:23
    Rice Pudding(Jeff Beck, Nicky Hopkins, Tony Newman, Rod Stewart, Ron Wood)
    ※アルバム「ベック・オラ」収録

 side : B
  ⑤ ロック・マイ・プリムソウル 4:13
    Rock My Plimsoul(Jeff Beck, Rod Stewart)
    ※アルバム「トゥルース」収録

  ⑥ アイヴ・ビーン・ドリンキング 3:17
    I've Been Drinking(Jeff Beck, Rod Stewart)
    ※シングル「恋は水色」B面収録(ジェフ・ベック)

  ⑦ シェイプス・オブ・シングス 3:18
    Shapes of Things(Jim McCarty, Keith Relf, Paul Samwell-Smith)
    ※アルバム「トゥルース」収録
  ⑧ 迷信嫌い 4:54
    I Ain't Superstitious(Willie Dixon)
    ※アルバム「トゥルース」収録
  ⑨ プリンス 3:04
    Plynth (Water Down the Drain)(Nicky Hopkins, Rod Stewart, Ron Wood)
    ※アルバム「ベック・オラ」収録


【録音メンバー】
  <ジェフ・ベック・グループ>
   ロッド・スチュワート/Rod Stewart(lead-vocals)
   ジェフ・ベック/Jeff Beck(guitars, lead-vocals)
   ニッキー・ホプキンス/Nicky Hopkins(piano, organ)
   ロン・ウッド/Ron Wood(bass)
   クレム・カッティーニ/Clem Cattini(drums)
   エインズレー・ダンバー/Aynsley Dunbar(drums)
   ミッキー・ウォーラー/Micky Waller(drums)
   トニー・ニューマン/Tony Newman(drums)
  <ゲスト・ミュージシャン>
   ミッキー・モスト/Mickie Most(vocals)
   ジョン・ポール・ジョーンズ/John Paul Jones(bass)

【チャート】
 1971年週間アルバム・チャート  圏外

【メ  モ】
 ジェフ・ベック・グループのコンピレイション・アルバム。オランダのBovema/EMIが編集し、リリースした。


     


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『ベック・オラ』(第1期ジェフ・ベック・グループ)

2025-03-06 10:47:25 | albums

ベック・オラ Beck-Ola


【歌・演奏】

  ジェフ・ベック・グループ/Jeff Beck Group

【リリース】
  1969年6月

【録音】
  1969年4月3日~4月19日 
   ロンドン キングスウェイ・スタジオ
 
【プロデューサー】
  ミッキー・モスト/Mickie Most

【エンジニア】
  マーティン・バーチ/Martin Birch

【レーベル】
  EMI/EMI Records(UK)
  エピック/Epic Records(US)

【収録曲】
 side : A
  ① オール・シュック・アップ 4:53
    All Shook Up(Otis Blackwell, Elvis Presley)
  ② スパニッシュ・ブーツ 3:37
    Spanish Boots(Jeff Beck, Rod Stewart, Ron Wood)
  ③ ガール・フロム・ミル・ヴァレー 3:49
    Girl from Mill Valley(Nicky Hopkins)
  ④ 監獄ロック 3:14
    Jailhouse Rock(Jerry Leiber, Mike Stoller)
 side : B
  ⑤ プリンス 3:09
    Plynth (Water Down the Drain)(Nicky Hopkins, Rod Stewart, Ron Wood)

  ⑥ ハングマンズ・ニー 4:49
    The Hangman's Knee(Jeff Beck, Nicky Hopkins, Tony Newman, Rod Stewart, Ron Wood)
  ⑦ ライス・プディング 7:22
    Rice Pudding(Jeff Beck, Nicky Hopkins, Tony Newman, Rod Stewart, Ron Wood)

【録音メンバー】
  <ジェフ・ベック・グループ>
   ロッド・スチュワート/Rod Stewart(lead-vocals)
   ジェフ・ベック/Jeff Beck(guitars)
   ニッキー・ホプキンス/Nicky Hopkins(piano, organ)
   ロン・ウッド/Ron Wood(bass)
   トニー・ニューマン/Tony Newman(drums)


【チャート】
 1969年週間アルバム・チャート  アメリカ(ビルボード) 15位 イギリス39位 カナダ22位

【メ  モ】
 ジェフ・ベック・グループのセカンド・アルバム。RIAAからゴールド・アルバムに認定されている。
 
 ジャケットに使われている絵は、ルネ・マグリットの1952年の作品「La Chambre d'écoute」(リスニング・ルーム)である。この絵はマグリット自身が何度も描いており、そのひとつをポール・マッカートニーが所有していたという。


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『トゥルース』(第1期ジェフ・ベック・グループ)

2025-03-05 13:37:43 | albums

トゥルース Truth


【歌・演奏】

  ジェフ・ベック・グループ/Jeff Beck Group

【リリース】
  1968年7月29日(US)
  1968年10月4日(UK)

【録音】
  1967年5月16日~5月17日⑧⑨ 
   (IBCスタジオ ロンドン)
  1968年5月14日~5月26日①②③④⑤⑥⑦⑩ 
   (アビー・ロード・スタジオ、オリンピック・スタジオ、デ・レーン・リー・スタジオ いずれもロンドン)

【プロデューサー】
  ミッキー・モスト/Mickie Most

【エンジニア】
  ケン・スコット/Ken Scott

【レーベル】
  EMI/EMI Records(UK)
  エピック/Epic Records(US)

【収録曲】
  ※ジェフ・ベックとロッド・スチュワートの共作は「Jeffrey Rod」とクレジットされている。

 side : A
  ① シェイプス・オブ・シングス 3:19
    Shapes of Things(Jim McCarty, Keith Relf, Paul Samwell-Smith)
  ② レット・ミー・ラヴ・ユー 4:42
    Let Me Love You(Jeffrey Rod)
  ③ モーニング・デュー 4:41
    Morning Dew(Bonnie Dobson, Tim Rose)
  ④ ユー・シュック・ミー 2:30
    You Shook Me(Willie Dixon, J. B. Lenoir)
  ⑤ オール・マン・リヴァー 4:00
    Ol' Man River(Jerome Kern, Oscar HammersteinⅡ)
 side : B
  ⑥ グリーンスリーヴス 1:48
    GreenSleeves(Traditional)
  ⑦ ロック・マイ・プリムソウル 4:12
    Rock My Plimsoul(Jeffrey Rod)
  ⑧ ベックス・ボレロ 2:52

    Beck's Bolero(Jimmy Page)
  ⑨ ブルース・デラックス 7:28
    Blues De Luxe(Jeffrey Rod)
  ⑩ 迷信嫌い 4:54
    I Ain't Superstitious(Willie Dixon)

【録音メンバー】
  <ジェフ・ベック・グループ>
   ジェフ・ベック/Jeff Beck(guitars, bass⑤, vocals)
   ロッド・スチュワート/Rod Stewart(lead-vocals①②③④⑤⑦⑨⑩)
   ロン・ウッド/Ron Wood(bass①②③④⑦⑨⑩)
   ミッキー・ウォーラー/Micky Waller(drums①②③④⑤⑦⑨⑩)
  <ゲスト・ミュージシャン>
   ジミー・ペイジ/Jimmy Page(12string electric-guitar⑧)
   ニッキー・ホプキンス/Nicky Hopkins(piano③④⑧⑨)
   ジョン・ポール・ジョーンズ/John Paul Jones(bass⑧, organ④⑤)
   キース・ムーン/Keith Moon(drums⑧, tympani⑤)


【チャート】
 1968年週間アルバム・チャート  アメリカ(ビルボード) 15位 カナダ37位

【メ  モ】
 ジェフ・ベック・グループのファースト・アルバム。
 1967年当時のメンバーは、ジェフ・ベック、ロッド・スチュワート、ロン・ウッド、エインズレー・ダンバーだったが、ミッキー・モストの意向でポップ色の強い音楽を志向していたことに嫌気がさしたダンバーが脱退し、後任にミッキー・ウォーラーを加えて本作をレコーディングした。

 ミッキー・モストはジェフ・ベックをポップ路線で売り出そうとしていた。この時期、モストはドノヴァンのアルバム「バラバジャガ」をも手掛けており、ジェフ・ベック・グループのレコーディングにはあまり顔を出すことができなかった。このため本作にはベックの意向がしっかりと反映され、ブルース色の濃い作品に仕上がった


 ⑦「ロック・マイ・プリムソウル」は、1967年7月にリリースされたシングル「タリーマン」のB面に収録されているが、本作に収録されたヴァージンはアルバム用に再録されたものである。

 ⑧「ベックス・ボレロ」は、ベックのソロ・シングル「ハイ・ホー・シルヴァー・ライニング」のB面に収録された曲で、ジミー・ペイジの作品である。レコーディング・メンバーは、ベック(guitar)、ペイジ(guitar)、ジョン・ポール・ジョーンズ(bass)、ニッキー・ホプキンス(piano)、キース・ムーン(drums)。

 このアルバムはRIAAからゴールド・アルバムに認定されている。アメリカでは発売3日で初回プレスの4万枚が売り切れ、ビルボードのアルバム・チャートでは最高15位にランクされた。


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