(写真は左から元世界王者クワンタイ、龍斗、二ワット氏、これまた元世界王者のプーンサワット)
PABAから「バンコク開催」のオファーを出していたWBAの第90回コンベンションが結局ウクライナ開催になってしまって悲しいバンコク愚連隊です。バンコク開催ならあちこち顔を売れたのに…(しくしく)
さて、相変わらずの遅報ですが、今回は8月9日に行われたギャラクシー興行の模様です。メインはプーンサワットのPABAスーパー王者防衛戦。注目のアンダーカードは日本の前川4兄弟次男龍斗のプロ2戦目。これが会場を沸かせました。
タイへの旅のホテルの予約はこちらからどうぞ♪
(愚連隊の一言)絶対に現地に行くの早いよな、と思ったら…チャイナートは結構近いです。
距離的にそんなに離れてない(200キロ弱。近いでしょ?ね?)のに朝早くバンコクを出発する(それでも集合予定時間から1時間位経ってから出発)もんだから現地に到着したのは試合時間の4時間くらい前。幸いちょうどいい休憩室が用意されていたからいいけどタイで試合するのにはこの辺から大変ですね。
では、さっそく興行内容の紹介です。
[[ 2011年08月09日(火) ]] ギャラクシー・チャイナート興行
場所:中部チャイナート県ソンパヤー郡ポーピタック村「麻薬撲滅運動」競技場内特設リング
タイのテレビ7チャンネルでタイ時間午後3時から午後5時(日本時間:午後5時から7時)生中継。
ちなみに最近はある程度試合結果&時間読むのが趣味になってて(趣味か?)、事前に前川龍斗と一緒に来ていた篠田トレーナーには「第1試合が長引いて判定、マインは早い回のKO、3試合目が一番面白そう。」って感じの話をしていました。さて結果は??
▼第1試合:ノンタイトル、6回戦、108ポンド
クワンタイ・シッモーセン(タイ) VS ジャック・アミサ(インドネシア)
インドネシアのコメディアンボクサーで3本の指に入るジャック・アミサと前々WBAミニマム級世界王者のクワンタイの試合。(ちなみに他にはファラゾナ・フィダルやアレックス・バッキーがいます。ファラゾナが1番かな?)
予想は判定でクワンタイの勝利
<クワンタイ(左)VSジャック・アミサ>
正直インドネシアのコメディアンボクサー=試合中にコミカルな動作をして観客を沸かせるボクサーってのは「タフネス」と「堅実なガードの技術」があるから出来ること。それが出来なければKOされておしまいです。今回もジャックは顔を突き出して「打ってみろ」と頬をたたいたりして挑発するものの手も出してきてクワンタイに付け入る隙を与えません。唯一、4Rにパンチを振った後の脇あたりかな?にパンチをもらったときに倒れたんですが、これはジャックがレフェリーにアピールしてスリップダウン扱いになりました。
結局結果はクワンタイが判定勝ち
しかし今日は比較的かジャックもしっかり手を出して戦ってましたね。
▼第2試合:PABAスーパーバンタム級スーパー王者防衛戦
スーパー王者:プーンサワット・クラティンデンジム(タイ) VS 挑戦者:モハメド・マトゥレ(エジプト)
意外だったのがこの1戦。前回見たファーサイ戦では脱力のパフォーマンス(能力のほうね)しか見せなかったモハメドが今回はグレードアップしたパンチとプレッシャーを見せます。初回こそプーンサワットのジャブに手が出ず顔が被弾で真っ赤にあったモハメドが2Rにはプーンサワットをロープ際に追い詰めて連打をいれます。いやこれはビックリ。(モハメド、ごめんね)
プーンサワットはしかし相変わらず被弾を恐れないし受ける頑丈さはあるのかもしれないけどこの相手にしばしば顔面真正面からいいパンチをもらうのははっきり言ってマイナスでしょう。翌日の日刊「ムアイサイアム」の1面に顔面被弾の写真がKOシーンより大きく出ていたくらいです。
しかし3R中盤にプーンサワットが右フックでダウンを奪うと形勢はプーンサワットに傾き、モハメドはラウンド後半そして4Rと必死に足を使って逃げるものの4Rに連打を受けてダウン。モハメドは立ったんですがレフェリーが9まで数えてもファイティングポーズを取らないのを見てレフェリーがKO負けを宣告しました。
プーンサワットが4R1分20秒KO勝ち
マネージャー氏が言ってましたがモハメドが今回海外2戦目でまだボクシングの試合の慣例に慣れていないとのこと。ファーサイとの試合のときも一方的に打たれ続けるのを見てTKOを宣告したレフェリーに不満気に抗議していましたが今回もそうですね。でもあれだけハンドスピードが上がるのならいい選手になる素質はあると思います。
▼第3試合:ノンタイトル、6回戦、112ポンド
インタノン・シッチャモアン(タイ) VS リッキー・マヌフォー(インドネシア)
「風で練習不足」のインタノンと「しっかり鍛えてきた」リッキーの試合でしたがそれでも力量は完全にインタノンが上。結果は判定までもつれこんだもののこれはリッキーの踏ん張りによるもの。普段ならもっと早く倒れていたでしょう。
リッキーは主武器のフックが大振り&スピードが速くないのであれではきつい。リーチがあるのにもったいない。
<インタノン(右)VSリッキー>
試合はインタノンが判定勝ち
▼第4試合:ノンタイトル、6回戦、120ポンド
チャッペッ・シッモーセン(タイ) VS ノンチャンプ・エミナントエアー(タイ)
<チャンペッ(右)VSノンチャンプ>
予定が繰りあがって第4試合となったこの試合。ボクシングテクニック全般に上回るチャッペッに対してムエタイ上がりの感じも強いアッパーカットを武器に攻めるノンチャンプが判定勝ち。
▼第5試合:ノンタイトル、6回戦、109ポンド
ペッサクダー・ポー・スワンナチョーク(タイ) VS ヨーッサーッ・ドゥアンアーイムクダハーン(タイ)
<ペッサクダー(左)VSヨーッサーッ>
ペッサクダーは結構ハンドスピードが速くて好きなタイプ。ただ後半ちょっと空回りしちゃいました。比較的きれいなボクシングをするので今後チェックしてみましょう。
▼第6試合:ノンタイトル、6回戦、?ポンド
前川龍斗(日本、協栄) VS 謎のタイ人改めポンチャイ・シッ・ゴー・ポンガンピン(タイ)
<前川龍斗(左)VSポンチャイ>
前の試合のときからステージ脇でミット打ちをして注目を浴び打てた前川龍斗。これがタイで2戦目。前回はTV観戦でしたが、相手のレベルの低かったのもあってボクシングになる前に終わってしまった感じがありましたが、今回はいかにも「ムエタイやってました」って感じの小柄で頑丈そうなタイ人選手。
1Rから積極的に前に出るものの前回と違って止められる場面もあり、その分今回は足も使ってきた龍斗。驚いたのは彼のフックがポンチャイの脇腹に決まった際の音。「バズン!」って感じの重い音。あの体重、あの年齢でああいうフックが出せるってのはマジにすごい。ちとビックリ。
試合は2Rに攻め込んだ龍斗の右ストレートがポンチャイの顔面に真正面から入ってダウンを奪い、レフェリーが即試合をストップしました。2Rの模様はビデオで撮っておいたので下の映像をご覧ください。
試合後に篠田トレーナーに話ししたんですが今の龍斗の戦い方はタイ人っぽい感じの戦い方で、それがあのボディーへの重いフックに象徴されてたと思います。タイで戦う分には噛み合っていいと思うんですがしかしタイの水にあったボクシングが今の世界のボクシング潮流に合っているかどうかは別。フィリピン人のような速いコンボネーションで頭を狙ってくるタイプの戦い方のほうが効率が良いのでそういう戦い方にも接するようにさせるといいと思います。ただあの「強いパンチ」を振るえるのは貴重なのでその長所を生かしてハンドスピードの速いストレート系のコンビネーションを磨いて欲しいですね。
インパクトのあるKOをみせた龍斗は試合後も多くの観客から声をかけられ、写真やサインも求められていました。あたしに話しかけてきた年配のボクシングファンは「前の試合もすごかったけど、今回もよかったねえ!」と言ってくれました。前回神業的に早い試合進行のおかげでTVに映ったのが大きいですね。もう数回試合をするとタイでもかなり人気が出るかもしれませんね。
ではまた
皆さん、クリックお願いね♪♪
下のスポンサーサイトもクリッククリック♪♪
PABAから「バンコク開催」のオファーを出していたWBAの第90回コンベンションが結局ウクライナ開催になってしまって悲しいバンコク愚連隊です。バンコク開催ならあちこち顔を売れたのに…(しくしく)
さて、相変わらずの遅報ですが、今回は8月9日に行われたギャラクシー興行の模様です。メインはプーンサワットのPABAスーパー王者防衛戦。注目のアンダーカードは日本の前川4兄弟次男龍斗のプロ2戦目。これが会場を沸かせました。
タイへの旅のホテルの予約はこちらからどうぞ♪
(愚連隊の一言)絶対に現地に行くの早いよな、と思ったら…チャイナートは結構近いです。
距離的にそんなに離れてない(200キロ弱。近いでしょ?ね?)のに朝早くバンコクを出発する(それでも集合予定時間から1時間位経ってから出発)もんだから現地に到着したのは試合時間の4時間くらい前。幸いちょうどいい休憩室が用意されていたからいいけどタイで試合するのにはこの辺から大変ですね。
では、さっそく興行内容の紹介です。
[[ 2011年08月09日(火) ]] ギャラクシー・チャイナート興行
場所:中部チャイナート県ソンパヤー郡ポーピタック村「麻薬撲滅運動」競技場内特設リング
タイのテレビ7チャンネルでタイ時間午後3時から午後5時(日本時間:午後5時から7時)生中継。
ちなみに最近はある程度試合結果&時間読むのが趣味になってて(趣味か?)、事前に前川龍斗と一緒に来ていた篠田トレーナーには「第1試合が長引いて判定、マインは早い回のKO、3試合目が一番面白そう。」って感じの話をしていました。さて結果は??
▼第1試合:ノンタイトル、6回戦、108ポンド
クワンタイ・シッモーセン(タイ) VS ジャック・アミサ(インドネシア)
インドネシアのコメディアンボクサーで3本の指に入るジャック・アミサと前々WBAミニマム級世界王者のクワンタイの試合。(ちなみに他にはファラゾナ・フィダルやアレックス・バッキーがいます。ファラゾナが1番かな?)
予想は判定でクワンタイの勝利
<クワンタイ(左)VSジャック・アミサ>
正直インドネシアのコメディアンボクサー=試合中にコミカルな動作をして観客を沸かせるボクサーってのは「タフネス」と「堅実なガードの技術」があるから出来ること。それが出来なければKOされておしまいです。今回もジャックは顔を突き出して「打ってみろ」と頬をたたいたりして挑発するものの手も出してきてクワンタイに付け入る隙を与えません。唯一、4Rにパンチを振った後の脇あたりかな?にパンチをもらったときに倒れたんですが、これはジャックがレフェリーにアピールしてスリップダウン扱いになりました。
結局結果はクワンタイが判定勝ち
しかし今日は比較的かジャックもしっかり手を出して戦ってましたね。
▼第2試合:PABAスーパーバンタム級スーパー王者防衛戦
スーパー王者:プーンサワット・クラティンデンジム(タイ) VS 挑戦者:モハメド・マトゥレ(エジプト)
意外だったのがこの1戦。前回見たファーサイ戦では脱力のパフォーマンス(能力のほうね)しか見せなかったモハメドが今回はグレードアップしたパンチとプレッシャーを見せます。初回こそプーンサワットのジャブに手が出ず顔が被弾で真っ赤にあったモハメドが2Rにはプーンサワットをロープ際に追い詰めて連打をいれます。いやこれはビックリ。(モハメド、ごめんね)
プーンサワットはしかし相変わらず被弾を恐れないし受ける頑丈さはあるのかもしれないけどこの相手にしばしば顔面真正面からいいパンチをもらうのははっきり言ってマイナスでしょう。翌日の日刊「ムアイサイアム」の1面に顔面被弾の写真がKOシーンより大きく出ていたくらいです。
しかし3R中盤にプーンサワットが右フックでダウンを奪うと形勢はプーンサワットに傾き、モハメドはラウンド後半そして4Rと必死に足を使って逃げるものの4Rに連打を受けてダウン。モハメドは立ったんですがレフェリーが9まで数えてもファイティングポーズを取らないのを見てレフェリーがKO負けを宣告しました。
プーンサワットが4R1分20秒KO勝ち
マネージャー氏が言ってましたがモハメドが今回海外2戦目でまだボクシングの試合の慣例に慣れていないとのこと。ファーサイとの試合のときも一方的に打たれ続けるのを見てTKOを宣告したレフェリーに不満気に抗議していましたが今回もそうですね。でもあれだけハンドスピードが上がるのならいい選手になる素質はあると思います。
▼第3試合:ノンタイトル、6回戦、112ポンド
インタノン・シッチャモアン(タイ) VS リッキー・マヌフォー(インドネシア)
「風で練習不足」のインタノンと「しっかり鍛えてきた」リッキーの試合でしたがそれでも力量は完全にインタノンが上。結果は判定までもつれこんだもののこれはリッキーの踏ん張りによるもの。普段ならもっと早く倒れていたでしょう。
リッキーは主武器のフックが大振り&スピードが速くないのであれではきつい。リーチがあるのにもったいない。
<インタノン(右)VSリッキー>
試合はインタノンが判定勝ち
▼第4試合:ノンタイトル、6回戦、120ポンド
チャッペッ・シッモーセン(タイ) VS ノンチャンプ・エミナントエアー(タイ)
<チャンペッ(右)VSノンチャンプ>
予定が繰りあがって第4試合となったこの試合。ボクシングテクニック全般に上回るチャッペッに対してムエタイ上がりの感じも強いアッパーカットを武器に攻めるノンチャンプが判定勝ち。
▼第5試合:ノンタイトル、6回戦、109ポンド
ペッサクダー・ポー・スワンナチョーク(タイ) VS ヨーッサーッ・ドゥアンアーイムクダハーン(タイ)
<ペッサクダー(左)VSヨーッサーッ>
ペッサクダーは結構ハンドスピードが速くて好きなタイプ。ただ後半ちょっと空回りしちゃいました。比較的きれいなボクシングをするので今後チェックしてみましょう。
▼第6試合:ノンタイトル、6回戦、?ポンド
前川龍斗(日本、協栄) VS 謎のタイ人改めポンチャイ・シッ・ゴー・ポンガンピン(タイ)
<前川龍斗(左)VSポンチャイ>
前の試合のときからステージ脇でミット打ちをして注目を浴び打てた前川龍斗。これがタイで2戦目。前回はTV観戦でしたが、相手のレベルの低かったのもあってボクシングになる前に終わってしまった感じがありましたが、今回はいかにも「ムエタイやってました」って感じの小柄で頑丈そうなタイ人選手。
1Rから積極的に前に出るものの前回と違って止められる場面もあり、その分今回は足も使ってきた龍斗。驚いたのは彼のフックがポンチャイの脇腹に決まった際の音。「バズン!」って感じの重い音。あの体重、あの年齢でああいうフックが出せるってのはマジにすごい。ちとビックリ。
試合は2Rに攻め込んだ龍斗の右ストレートがポンチャイの顔面に真正面から入ってダウンを奪い、レフェリーが即試合をストップしました。2Rの模様はビデオで撮っておいたので下の映像をご覧ください。
試合後に篠田トレーナーに話ししたんですが今の龍斗の戦い方はタイ人っぽい感じの戦い方で、それがあのボディーへの重いフックに象徴されてたと思います。タイで戦う分には噛み合っていいと思うんですがしかしタイの水にあったボクシングが今の世界のボクシング潮流に合っているかどうかは別。フィリピン人のような速いコンボネーションで頭を狙ってくるタイプの戦い方のほうが効率が良いのでそういう戦い方にも接するようにさせるといいと思います。ただあの「強いパンチ」を振るえるのは貴重なのでその長所を生かしてハンドスピードの速いストレート系のコンビネーションを磨いて欲しいですね。
インパクトのあるKOをみせた龍斗は試合後も多くの観客から声をかけられ、写真やサインも求められていました。あたしに話しかけてきた年配のボクシングファンは「前の試合もすごかったけど、今回もよかったねえ!」と言ってくれました。前回神業的に早い試合進行のおかげでTVに映ったのが大きいですね。もう数回試合をするとタイでもかなり人気が出るかもしれませんね。
ではまた
皆さん、クリックお願いね♪♪
下のスポンサーサイトもクリッククリック♪♪
まだ15歳なのに、いいボディ打ちますね。
三谷ジムのスパーリング大会で見たことがありますが、これは将来有望ですね。
彼らの目標は…『亀田を引退させてやる』とのこと。5年前のドキュメンタリー番組でのインタビューですけどね。
どこかの兄弟と違い本物になってほしものです。