残照日記

晩節を孤芳に生きる。

中国漁船衝突問題

2010-09-25 07:59:24 | 日記
∇<中国人船長 釈放へ>(朝日新聞)──あっさり兜を脱いだこの事件。一体何だったのか。今後の影響はどうなるか。国内で菅か小沢かなどという茶番劇に明け暮れているうちに、中国は着々と、或は虎視眈々と我が国の弱体化に目をつけ、狙ってきている。中国に限ったことではない。日本の世界に於ける地位が急落し始めている。危機が目前に迫っている。どうなる?

<孫子の兵法>抄

【七計】

 1.主、孰れか有道なる──トップが部下の人心をどれだけ捉え
 2.将、孰れか有能なる──配下に有能な幹部をどえだけ揃え
 3.天地、孰れか得たる──激変する環境変化にどれだけ即応し
 4.法令、孰れか行わる──方針・規律がどれだけ末端迄徹底され
 5.兵衆、孰れか強く ──質が良く強い人材をどれだけ揃え
 6.士卒、孰れか練いたる──部下の教育訓練がどれだけなされ
 7.賞罰、孰れか明らかなる──やる気作りがどれだけ出来てるか
   我これを以て勝負を知る──以上を見れば、組織上彼我の強弱を知る

【勝算】

 1.(勝)算多きは勝ち、算少なきは勝たず
   (闘う前に、勝算あるべく戦略を徹底的に練っておくこと)
 2.先ず勝つべからざるを為す
   (即ち、事前準備を用意周到になし、自分達自身を固めよ)
 3.成功衆に出るは先知なり
   (その為には、的確な情報収集→状勢を確実に把握しておけ)
 4.善く戦う者は勝ち易きに勝つ
   (即ち、相手の弱点・隙間を見抜き、そこを徹底的に叩け)
 5.善く戦う者は、能く人を択びて勢いに任ぜしむ
   (適材の配置が全てである)

孫が可愛い

2010-09-23 08:00:07 | 日記


∇一家総出で青森に出張中の姪から、次男坊が敬老の日を祝して幼稚園で作ったと言って、「しおり」が贈られてきた。(写真) 老生は子供がいないが姪が4人、甥が1名いるので、生前家内が彼らを可愛がっていた。今回の坊主は長女格の姪の次男坊だ。早速、「清ちゃん、ありがとう。大切にするからね」と書いて、トミカのミニカーだの、現代版ベ-ゴマ「ベイブレード」だのを買って贈ってあげた。孫は可愛いもんだ!

  橘暁覧<独楽吟>より

○たのしみは妻子むつまじくうちつどひ頭ならべて物をくふ時
○たのしみはまれに魚煮て児等皆がうましうましといひて食ふ時
○たのしみは家内五人五たりが風だにひかでありあへる時
○たのしみは三人の児どもすくすくと大きくなれる姿みる時

前後際断

2010-09-22 08:49:05 | 日記

○墓参終え前後際断思う朝  楽翁

∇家内が亡くなって丁度2ヶ月。早朝から車を飛ばして、彼岸の墓参りを済ませた。「暑さ寒さも彼岸まで」とはよく言ったもの。明日あたりから愈々本格的な秋になる由。老生も、そろ/\残り僅かな人生を再び歩き始めなくてはならない。「前後際断」、即ち過去を断ち切って前に歩を進めなくては……。

<忘却される身……>

ある人の……ある人ってとても
有名だったんだけれど、
その人の三回忌に行ってきたの
お葬式には千人からの人が来たのに、
三回忌になったら十人もいないのよ
忘れられちゃうのね。
淋しいものねぇ。

(永六輔「大往生」岩波新書より)

敬老の日

2010-09-20 07:47:30 | 日記


今日は「敬老の日」。統計によれば、65歳以上の人が総人口の約23%を占める。国民の5人に一人が老人。総務省調査(09年)によれば65歳以上の高齢者世帯の貯蓄額は、平均で2300万円、中央値で1500万円だそうだ。1千万以下の家庭が圧倒的なことを暗示している。しかも回答者は国民の中でもまだましな人々。それでこの値だから、実際は相当厳しい生活を送っているはずだ。今朝のニュースにこんなのがあった。< 妻の遺体を約3か月間、自宅マンションのベランダに置いていたとして、奈良県警高田署は19日、無職安田英男容疑者(77)を死体遺棄の疑いで逮捕した。安田容疑者は妻(当時73歳)と2人暮らしで、調べに、「妻が死んだが、市役所に届ける手続きが面倒だった」と供述しているという。>(読売新聞)。老人天国などというのは仮想の世界だ。嗚呼!

<老人六歌仙>  仙崖和尚

1. 皺(しわ)がよる 黒子(ほくろ)ができる 
  腰曲がる 頭はげる ひげ白くなる
2. 手は震う 足はよろつく 歯は抜ける
  耳は聞こえず 目は疎(うと)くなる
3. 身に添うは 頭巾 襟巻 杖 眼鏡 
  たんぽ 温石 尿瓶(しびん) 孫の手
4. 聞きたがる 死にともながる 淋しがる
  心は曲がる 欲深くなる
5. くどくなる 気短くなる 愚痴になる
  出しゃばりたがる 世話焼きたがる
6. またしても 同じ話に 子を褒める
  達者自慢に 人は嫌がる

木鶏(もっけい)

2010-09-19 07:48:09 | 日記


∇白鵬が連勝記録を54に伸ばし、元横綱千代の富士の持つ連勝記録を抜いた。次は不朽の大横綱「相撲の神様」・双葉山の持つ69連勝を目指す。この双葉山、只者にあらず。座右の銘が「木鶏」だった。典故は中国古典「荘子」に載る話。以下に拙訳で掲げておこう。双葉山曰く、「虚心・無我なれば敵なし」。安藝ノ海に負けた時、師である安岡正篤に打った電報が「我れ未だ木鶏たらず。」

<木鶏>「荘子」(達生篇)

∇紀渻子という闘鶏調教師が王様のために鶏を飼いならしておった。
預けて十日、せっかちな王様が拝見にこられた。
王「どうだ、未だ仕上がらんか」
紀「まだでございます。空威張りして気を恃むところがあります」

それから又十日経ってこられて
王「どうだ、未だか」
紀「まだでございます。相手の声や姿を見てそれに応じて疾視します」

又十日経って伺われ訊ねた。
王「どうだ、未だか」
紀「もう殆ど宜しゅうございます。相手が鳴いても平然としています。
  遠くから見ますとまるで木作りの鶏のようです。その徳全し、です。
  他の鶏で向かっていこうとするものはなく、かえって逃げていってしまいます」