残照日記

晩節を孤芳に生きる。

彼岸花

2010-09-27 12:49:05 | 日記

○曼珠沙華あっけらかんと道の端  漱石 
○彼岸花蕭蕭と降る雨の中     楽翁

∇何事も無く過している身には、今頃、あちこちの道の端・田の畦・土手等々で見かける曼珠沙華(彼岸花)は「あっけらかんと」(何事もなくけろりと)咲いているようにみえる。だが、蕭蕭と降る雨の中、墓地や庭隈に咲いている彼岸花は、無性に物悲しさを感じさせる。まさにそれは「死人花(しびとばな)」の名が相応しい。写真は拙宅の門前に咲いている白い彼岸花。もともと「曼珠沙華」は梵語で「赤」を表す語だとか。